遊戯王Connect   作:ハシン

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Ep28 - 包囲

赤見さんの後を追い階段を駆けて行くと、先ほどと同様に長い通路があり、通路の両側張り巡らされたように部屋へ通じる扉が設置されていた。

 

だが、先ほどと違いその大半の扉は既に開かれており、部屋を覗いても人の姿はなかった。

先ほどの警報のようなもので、この場でなにかがあったのは間違いない。

 

周囲を警戒しながら赤見さんと一緒に通路を駆け抜けていくが、なかなか郷田さんの姿は見えなかった。

 

「さてと……どこいったもんかな……」

 

赤見さんは目を細めながら呟いた。

 

「郷田さんは……いつも一人で行動してしまう感じなんですか?」

 

「あぁそうだ。任務となると作戦通りに動けず、大体持ち前の力を駆使して突撃するんだ。そのせいかあいつは決闘機動班を追放されてな。その時に私の独断で特殊機動班に所属させた」

 

SFSの任務において、作戦行動が取れないのは致命的だ。

特に今回のような奇襲だと、一気に作戦失敗となってしまう可能性もある。

 

「そうだったんですか……。赤見さんはなぜ郷田さんのことを特殊機動班に……?」

 

「まぁ……昔な。特殊機動班で私以外全員死んでしまったことがあったんだ。いわば特殊機動班廃止の危機だった。郷田に入ってもらったのはその時かな」

 

なるほど。最初は、特殊機動班存続のためにも仕方なく入ってもらった感じだったのかもしれない。

それにしてもよほど危険な任務だったのだろうな。赤見さん以外の人が全滅してしまうだなんて。

 

「それでも、あいつは根はすごくいいやつでな。特殊機動班が大変な時期は色々と世話になった。あいつがいてくれたおかげで特殊機動班は今でも活動できている。だからどんなめちゃくちゃなことをやられても私にとっては郷田は大事な存在だし、決して裏切るわけにはいかないんだよ」

 

かつての特殊機動班にも辛い時期があったんだな……。

郷田さんの人柄のよさについては、俺もよく知っているつもりだ。

 

「だからこそ、今回も見捨てるわけにはいきませんね」

 

「当然だ! 繋吾も無茶はするなよ?」

 

そんな話をしながら通路を走っていると、聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「【大地の騎士ガイアナイト】でダイレクトアタック! くたばりやがれ! "スプリント・スピア!"」

 

これは郷田さんの声だ!

モンスターの名前からしても間違いない。

 

「こっちだ! 繋吾」

 

赤見さんが郷田さんの声がする部屋へと走っていく。

そして、その部屋へ入り込むと、中には郷田さんがおり、その周囲には5名程のテロリストが包囲していた。

さらに、4名ほどが既に地面に横たわっていた。

 

「はぁ……はぁ……おせえじゃねぇか……! 赤見!」

 

俺たちの存在に気づいたのか、郷田さんは少し息を切らしながら声をかけてきた。

 

「ったく。敵地に突撃なんて無茶なことしてくれる」

 

赤見さんは呆れたように言いながらデュエルウェポンを構えた。

 

「繋吾。ここは仕方ない。デュエルでカタをつけるぞ」

 

「デュエルで……? 大丈夫なんですか?」

 

「郷田が包囲されている状況だ。下手に交戦すれば郷田が危ない。デュエルで片付けた方が安全だろう」

 

「わかりました」

 

少なくとも連戦は免れないだろう。

だが、要は負けなければいい話だ。やってやろうじゃないか。

 

俺はテロリスト達へ接近すると、強制デュエルモードのスイッチを押す。

相手もどうやらやる気満々のようで、逃げる素振りは一切見せなかった。

 

「悪いが、ここで死んでもらうぞ!」

 

「イキがいいようだな坊主。そこまで死に急ぎたいならここで殺してやろう」

 

テロリストが俺のことを見ながらにやにやと笑い始める。

その様子を見ていると少しずつ俺の中の憎しみの闘志が燃え始める。

 

「甘く見るなよ……。いいからとっとと構えろ!」

 

「ふん、いくぞ」

 

「デュエル!」

 

繋吾 LP4000 手札5

ーーーーー

ーーーーー

 ー ー 

ーーーーー

ーーーーー

テロリスト LP4000 手札5

 

先攻は俺だ。

相手が相手だけに容赦なく行かせてもらおう。

 

「俺のターン、魔法カード【ワン・フォー・ワン】を発動。手札の【ドッペル・ウォリアー】を墓地へ送り、デッキから【ジェット・シンクロン】を特殊召喚」

 

ーーー

【ジェット・シンクロン】☆1 炎 機械 チューナー ②

DEF/0

ーーー

 

「さらに、チューナーモンスター【ジャンク・シンクロン】を召喚。このカードが召喚に成功した時、墓地からレベル2以下のモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。来てくれ、【ドッペル・ウォリアー】」

 

ーーー

【ジャンク・シンクロン】☆3 闇 戦士 チューナー ③

ATK/1300

ーーー

【ドッペル・ウォリアー】☆2 闇 戦士 ④

DEF/800

ーーー

 

「レベル2の【ドッペル・ウォリアー】にレベル3の【ジャンク・シンクロン】をチューニング! "生誕する意思の力よ! 星々の呼応の下に具象せよ! シンクロ召喚! 来てくれ、【源竜星ーボウテンコウ】!"」

 

ーーー

【源竜星ーボウテンコウ】☆5 光 幻竜 ①

DEF/2800

ーーー

 

「【源竜星ーボウテンコウ】の効果発動、デッキから"竜星"カードを1枚手札に加える。これで【竜星の軌跡】手札に。さらに【ドッペル・ウォリアー】の効果でシンクロ素材となった時、場に【ドッペル・トークン】2体を特殊召喚する」

 

ーーー

【ドッペル・トークン】☆1 闇 戦士 ③と④

ATK/400

ーーー

 

「さらに、レベル1の【ドッペル・トークン】2体に、レベル5の【源竜星ーボウテンコウ】をチューニング! "邪悪なる魂より目覚めし争心よ! 星々の呼応の下に具象せよ! シンクロ召喚! 来てくれ、【邪竜星ーガイザー】!"」

 

ーーー

【邪竜星ーガイザー】✩7 闇 幻竜 ①

ATK/2600

ーーー

 

黒い稲妻を身に纏い、【邪竜星ーガイザー】はテロリストへ向かって咆哮を上げた。

 

「ふん……」

 

テロリストはその様子を見ても動じずに静かに俺のデュエルを見ていた。

なんだか気味が悪い。

 

「さらに、フィールドを離れた【ボウテンコウ】の効果で、デッキから【光竜星ーリフン】を守備表示で特殊召喚!」

 

ーーー

【光竜星ーリフン】☆1 光 幻竜 チューナー ③

DEF/0

ーーー

 

「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ」

 

【邪竜星ーガイザー】は相手の効果の対象にならない効果を持っている。

攻撃力もそれなりに高い。

次のターン相手がもし守りに入っても、効果で相手フィールドのカードを破壊しながら攻めることもできる。

我ながら珍しく初ターンからいい布陣を整えられたなと思う。

相手が相手だ。俺は一切の容赦をするつもりはない。一気にケリをつけてやる。

 

繋吾 LP4000 手札1

ーー裏裏ー

ーモモーー

 シ ー 

ーーーーー

ーーーーー

テロリスト LP4000 手札5

 

「そんな程度か?」

 

テロリストは俺がターンエンドを宣言すると、ようやく俺に向かって喋ってきた。

まるで俺を挑発するかのような発言だ。

 

「つべこべ言わずにかかってこい」

 

「ふん、私のターン。ドロー。魔法カード【ドラゴン・目覚めの旋律】を発動。手札の【ミンゲイ・ドラゴン】を墓地へ送り、デッキから攻撃力3000以上で守備力2500以下のドラゴン族2体を手札に加える。デッキから【ダーク・ホルス・ドラゴン】2体を手札に加える」

 

一気に2体の大型ドラゴン族モンスターを手札に加えてきた。

しかし、最上級モンスターであるゆえにすぐに場には出せないはずだ。一体何が狙いなんだろう。

 

「坊主。すぐにお望みどおりあの世に送ってやるよ」

 

「お前と会話をするつもりはない。とっとと進めろ」

 

「ちっ、私は手札の【ダーク・ホルス・ドラゴン】3体を墓地へ送り、手札から【モンタージュ・ドラゴン】を特殊召喚!」

 

ーーー

【モンタージュ・ドラゴン】☆8 地 ドラゴン ③

ATK/???

ーーー

 

三本の首を持つ青色のスマートな姿をした竜が、その三つ首を揃えてこちらへ咆哮を上げる。

見るからに強力そうなモンスターだが、その分手札を4枚も使って出している。その消費はかなりのものだろう。

 

「このカードの攻撃力は墓地へ送ったモンスターのレベル×300倍の攻撃力となる。墓地へ送った【ダーク・ホルス・ドラゴン】のレベルは8。つまり、24×300ポイントの攻撃力となる」

 

「なに……!?」

 

【モンタージュ・ドラゴン】

ATK/???→ATK/7200

 

攻撃力7200だと……。尋常じゃない!

あの攻撃を受けでもしたら、俺のライフポイントは一瞬でなくなってしまう。

奴のデッキは、どんな消費をしてでも1ターンでデュエルを終わらせる……ワンターンキル特化デッキということか……!

想定外のデュエルに少し焦りを感じるが、俺には伏せカードがある。そう簡単に負けてたまるか。

 

「ふん。一撃で終わらせてやろう。バトルだ。【モンタージュ・ドラゴン】で【邪竜星ーガイザー】を攻撃! "パワー・コラージュ!"」

 

【モンタージュ・ドラゴン】

ATK/7200

【邪竜星ーガイザー】

ATK/2600

 

青き三つ首の口元にエネルギーのようなものが充填されると、その三方向より光線のようなものが【邪竜星ーガイザー】に向けて発射された。

 

「罠カード【デストラクト・ポーション】発動! 場のモンスター1体を破壊して、その攻撃力分ライフポイントを回復する! 俺は【ガイザー】を対象に発動!」

 

これで直撃は免れることができる。

残りの俺のモンスターは守備表示だし、いくら高い攻撃力を持っていようとダメージを受ける心配はない。

 

「随分と甘いようだな? 私は手札からカウンター罠【レッド・リブート】を発動。ライフポイントを半分支払うことでこのカードは手札から発動できる。相手の罠カードの発動を無効にし、再度セット状態へ戻す」

 

「手札からカウンター罠だと!?」

 

ライフポイント半分という代償は大きいが、一気に勝負を決められるのならいくら代償があろうと軽いものだ。

【デストラクト・ポーション】が止められてしまえば、攻撃が直撃してしまう。

 

「その後、【レッド・リブート】の効果で相手はデッキから罠カードを一枚選択し、セットできる。だが、代わりにこのターンお前は一切の罠カードを発動できなくなるがな」

 

デッキから罠カードを伏せられるが、このターンもう罠を使えないらしい。

こちらの罠を封じ、攻撃が通ってしまえば、奴の思惑どおりワンターンキルが成立してしまう。

 

「くっ……俺はデッキから【ブレイクスルー・スキル】をセットする……」

 

「無意味だ。死ねぇ!」

 

テロリストの叫び声と共に、【モンタージュ・ドラゴン】の攻撃が【邪竜星ーガイザー】へと直撃する。

 

俺はこれから襲いかかってくるであろう衝撃に備え、自らの腕で身を守るべく顔を覆った。

その直後、大きな衝撃が俺の体を襲い、気が付くと体は宙を浮いていた。

 

しばらくした後に背中から部屋の壁に衝突したような感覚がし、その場へ落下した。

 

尋常じゃない痛みが俺の体を襲う。

壁に衝突しただけじゃない。

攻撃力7200ものモンスターの攻撃が放たれたのだ。その力は並みのモンスターとは違う。

あまりの痛みに俺はしばらくその場から動けないでいた。

 

「ふん、ワンターンキルだ。口ほどでもない奴だな」

 

「……だ……」

 

なんとか声を出そうとするが、かすれてしまいうまく出せない。

ゆっくりと深呼吸をして息を整えると少し体が楽になってきた。

 

「ん……?」

 

「まだ……だ」

 

「なに……まさかお前のライフポイントは……」

 

"繋吾 LP200"

 

「自分のモンスターをよく見てみろ……」

 

奴は俺の言葉を聞き、自らのモンスターを眺める。

 

【モンタージュ・ドラゴン】

ATK/6400

 

「攻撃力が下がっているだと!?」

 

「戦闘を行ったダメージステップ中に俺は罠カードではなく"速攻魔法"【禁じられた聖槍】を発動していた。このカードは場のモンスター1体の攻撃力を800ポイント下げる効果がある」

 

「それで【モンタージュ・ドラゴン】の攻撃力を下げていたということか……!」

 

本当に間一髪といったところだった。

奴が手札から墓地へ送っていたモンスターのレベルがあと1でも高ければ俺は負けていた。

 

「ちっ、しぶといやつだ。だが、ライフポイントは風前の灯。お前が死ぬことに変わりはない」

 

「そうはいかねぇよ……。破壊された【邪竜星ーガイザー】の効果発動。デッキから幻竜族モンスター1体を特殊召喚する。俺は【炎竜星ーシュンゲイ】を守備表示で特殊召喚」

 

ーーー

【炎竜星ーシュンゲイ】☆4 炎 幻竜

DEF/0

ーーー

 

「ふん、私はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

繋吾 LP200 手札1

ー裏裏ーー

ーモモモー

 ー ー 

ーーモーー

ーー裏ーー

テロリスト LP2000 手札0

 

奴は余裕そうな笑みを浮かべながらデュエルウェポンを構えている。

すっかり俺を倒した気になっているみたいだ。

 

大きなダメージを負ってはしまったが、こんなところでくたばるわけにはいかない。

あんな下品な笑みを浮かべているテロリストなんかに負けてたまるか。

 

あいつもそうだ。俺を痛みつけてもなんとも思っちゃいない。

むしろ自らの攻撃で相手を痛みつけることに楽しみすら感じていそうにも思える。

そんな考えのやつを生かしておけるか……!

 

「……俺のターン。ドローッ!」

 

俺はデッキから力強くカードを引き、奴を睨みつける。

 

「くたばるのはお前だ! 俺は罠カード【ブレイクスルー・スキル】を発動。相手モンスター1体の効果をエンドフェイズ時まで無効にする! 対象はもちろん【モンタージュ・ドラゴン】」

 

「先ほど【レッド・リブート】の効果で伏せたカードか……だが、無駄だ。カウンター罠【神の宣告】を発動! 私のライフポイントを半分にすることであらゆる魔法、罠カードの発動を無効にし、破壊する」

 

テロリスト LP2000→1000

 

「くっ……」

 

俺が発動した【ブレイクスルー・スキル】は無効化されてしまい墓地へ送られる。

【モンタージュ・ドラゴン】の効果を無効にすれば攻撃力が0にできたが、その目論見は失敗したようだ。

 

「所詮、お前の場には弱小モンスターしかいない。この攻撃力7200の【モンタージュ・ドラゴン】に勝てるわけがないだろう。とっとと諦めて死を受け入れろ」

 

「黙れ! 負けてもいないのに、諦める馬鹿がどこにいる! 来てくれ、心を繋ぐサーキット!」

 

「まだやるつもりか坊主」

 

「あいにくお前なんかに負けるつもりはない。俺は場の【光竜星ーリフン】1体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚、まずはこいつだ。【リンクリボー】!」

 

ーーー

【リンクリボー】リンク1 闇 サイバース ①

ATK/300 下

ーーー

 

「さらに【ジェット・シンクロン】と【炎竜星ーシュンゲイ】の2体をリンクマーカーにセット。サーキット・コンバイン! リンク召喚、続けて【コード・トーカー】!」

 

ーーー

【コード・トーカー】リンク2 闇 サイバース ②

ATK/1300→1800 上 下

ーーー

 

「そして最後に、【リンクリボー】と【コード・トーカー】の2体をリンクマーカーにセット。サーキット・コンバイン! 正しき心を導く守護の神星! 今ここに絆を繋ぐ閃光となれ! リンク召喚! リンク3、【セフィラ・メタトロン】!」

 

ーーー

【セフィラ・メタトロン】リンク3 光 幻竜 ①

ATK/2500 左下 下 右下

ーーー

 

神々しき鎧を身に纏い、黄金色に輝く騎士モンスターが出現する。

【セフィラ・メタトロン】を出すことはできたが、このモンスターの攻撃力じゃ【モンタージュ・ドラゴン】は倒せない。

このカードにかけるか……。

 

「俺は魔法カード【竜星の軌跡】を発動。墓地の竜星モンスターである【リフン】、【ガイザー】、【ボウテンコウ】の3体をデッキに戻し、新たに2枚のカードをドローする」

 

「ふん、所詮はドロー頼みか」

 

相手になんと言われようとここでくたばるわけにはいかない。

俺の……デュエルを舐めるなよ……ジェネシス!

 

俺は心の中で強く念じながらデッキからカードを2枚ドローする。

 

「……俺は墓地から【ジェット・シンクロン】の効果を発動。手札の【光竜星ーリフン】を捨てて、墓地から特殊召喚。さらに墓地からモンスターが特殊召喚されたことで、手札の【ドッペル・ウォリアー】の効果によって、自身を特殊召喚する!」

 

ーーー

【ジェット・シンクロン】☆1 炎 機械 ②

DEF/0

ーーー

【ドッペル・ウォリアー】☆2 闇 戦士 ①

ATK/800

ーーー

 

「そして、レベル2の【ドッペル・ウォリアー】にレベル1の【ジェット・シンクロン】をチューニング! "霞漂う両翼翻し、烈風を巻き起こせ! シンクロ召喚! 来てくれ、【霞鳥クラウソラス】!"」

 

ーーー

【霞鳥クラウソラス】☆3 風 鳥獣族 ②

DEF/2300

ーーー

 

黒く光る大きな鉤爪を持つ緑色をした大きな怪鳥が出現し、その大きな翼を羽ばたかせる。

 

「なんだ……こいつは」

 

「【霞鳥クラウソラス】の効果発動! 1ターンに1度、相手モンスター1体の効果を無効にし、攻撃力を0にする! 対象は【モンタージュ・ドラゴン】!」

 

「なんだと……!?」

 

【霞鳥クラウソラス】は大きな翼で竜巻を発生させると、その竜巻は【モンタージュ・ドラゴン】を包み込み始める。

やがて、竜巻が大人しくなると、そこには脱力した【モンタージュ・ドラゴン】の姿があった。

 

【モンタージュ・ドラゴン】

ATK/7200→ATK/0

 

「わたしの……【モンタージュ・ドラゴン】が……!」

 

「力に溺れ、善悪の判断すらできないお前には罪を受けてもらう。バトルだ、【セフィラ・メタトロン】で【モンタージュ・ドラゴン】を攻撃! "ヴェンジェンス・ディバイニング!"」

 

【セフィラ・メタトロン】は右腕に装備されている結晶の槍を構えると、低空飛行しながら【モンタージュ・ドラゴン】へ接近し、そのままその体を貫いた。

 

「馬鹿な……。こんなはずでは……!」

 

後ずさりしているテロリストに対して、容赦なく【セフィラ・メタトロン】による攻撃のダメージが襲いかかった。

 

「ぐおあああ!」

 

テロリスト LP1000→LP0

 

無事に勝ったみたいだ。

大きなダメージを負ってしまったが、勝てさえすれば大丈夫だ。

少し体は痛むが、任務続行には問題はなかった。

 

それにしてもやはり奴らはデュエルウェポンという力に溺れ、自らの力を過信しているようだった。

それゆえに自らの欲望に飲まれ、破壊行動を行っているに違いないだろう。

 

そんな身勝手な欲望のためにどれだけの人が悲しんでいるか。

今日からだ。俺がここに来たからには必ず成果を残してやる……!

 

倒したテロリストを睨みつけていると、突然デュエルウェポンの画面にデュエルモードの表示が映された。

 

「おいおい、よそ見してんじゃねぇよ。多少強いからっていい気になるなよ?」

 

どうやら新たなるテロリストがデュエルを仕掛けてきたみたいだ。

そりゃそうだろう。相手の方が人数は多いし、連戦に持ち込んで弱った俺を叩こうという算段なのだろう。

いいだろう、上等じゃないか。気が済むまで相手になってやる。

 

「次はお前か。言われなくてもすぐに相手になってやるよ」

 

俺はデュエルを仕掛けてきたテロリストを睨みつけながら強い口調で言った。

 

「強がりやがって……。叩き潰してやるよお!」

 

相手もやる気満々のようだ。

こんなデュエル、すぐに終わらせてやる。

 

「デュエル!」

 

そうして、俺は続けてデュエルを行うのであった。

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