宗像 LP4000 手札1
モー裏ーモ
ー融ーーペ
リ ー
ーーシーー
ーー裏ーー
郷田 LP1600 手札1
「おっしゃ、俺様のターン。ドロー! 魔法カード【エアーズロック・サンライズ】を発動! 墓地から【レスキューキャット】を特殊召喚した後に、おめえの場のモンスター全ての攻撃力を俺の墓地の獣1体につき200ポイントダウンさせるぜ! 3体いるから600ポイントダウン!」
【サイバース・エンチャンター】
ATK/2300→ATK/1700
【メタルフォーゼ・オリハルク】
ATK/2800→ATK/2200
「くっ、攻撃力が下回ってしまったか」
単純だが伊達に副班長は名乗っていないな。なかなかに強い。
だが、【サイバース・エンチャンター】がいる限り、奴の【ガイアナイト】は攻撃をすることができない。
【エアーズロック・サンライズ】による攻撃力減少もエンドフェイズ時までだから大した脅威でもないか。
「どうだ? これならあんたのモンスターも木偶のぼう同然だな?」
「だが、【サイバース・エンチャンター】の効果を忘れたわけではあるまい」
「当然だろが! こんなんじゃ俺様のデッキは止まらねえぜ! 【レスキューキャット】の効果発動! デッキから【XX-セイバーダークソウル】と【X-セイバーエアベルン】を特殊召喚!」
ーーー
【XX-セイバーダークソウル】☆3 地 獣 ①
ATK/100
ーーー
【X-セイバーエアベルン】☆3 地 獣 ② チューナー
ATK/1600
ーーー
「そして、来い! 闘志を導くサーキット! 2体のX-セイバーモンスターをリンクマーカーにセット。リンク召喚! リンク2、【ミセス・レディエント】!」
ーーー
【ミセス・レディエント】リンク2 地 獣 EX②
ATK/1400
ーーー
「このカードがいる限り、場の地属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップするぜ!」
【ミセス・レディエント】
ATK/1400→ATK/1900
【大地の騎士 ガイアナイト】
ATK/2600→ATK/3100
攻撃力の差でいけば1000ポイント程度か。
それでもまだ許容の範囲内だ。十分迎え撃つことができる。
だが……奴のあの自信満々な様子を見るにまだ本命を出していないのだろう。
あいつも【サイバース・エンチャンター】の効果をわすれるほど馬鹿ではない。
知っていてなお攻撃力を上げてくるということは……あの伏せカードに何かあるのか?
ひとまずあいつの出方を見ない以上は何とも言えないか。
一つのミスが敗北へ繋がる可能性もある。偵察で鍛えられた私の目で戦況を見極めなければな。
「さぁて、宗像! てめえにとっておきを見せてやるよ! そのメタルフォーゼモンスターみたいなただの融合じゃないワンランク上の融合召喚をな!」
「なに……?」
「魔法カード【ミラクルシンクロフュージョン】を発動! シンクロモンスターを素材とする融合モンスターをフィールドと墓地から素材を除外して融合召喚するぜ! 場の【ガイアナイト】と墓地の【イリュージョン・シープ】を除外して融合!」
シンクロモンスターである【大地の騎士 ガイアナイト】を素材とする上級融合召喚か。
なかなか味なマネをしてくれる……。この私に融合で勝負してくるとは燃えてくるじゃないか……。
「"天地を貫く大地の咆哮! 今ここに顕現し、能あるものに裁きを下せ! 融合召喚! 【地天の騎士ガイアドレイク】!"」
ーーー
【地天の騎士ガイアドレイク】☆10 地 獣戦士 ③
ATK/3500→ATK/4000
ーーー
白き翼を宿した馬と騎手が一体化したようなモンスター……。その翼からは威圧するような力を感じる。
攻撃力も4000。かなり強力なカードだな。だが、守備表示にしてしまえば問題ないか。
「はっはっは! 驚いたか宗像! おめえのモンスター如き俺様のパワーで粉砕してやるぜ! バトル! 【ミセス・レディエント】で【サイバース・エンチャンター】を攻撃! "ゴージャス・ファング!"」
【ミセス・レディエント】
ATK/1900
【サイバース・エンチャンター】
ATK/1700
「ちぃ……なら【サイバース・エンチャンター】の効果発動! お前のその【ガイアドレイク】を守備表示にーー」
「あめえな宗像! 【ガイアドレイク】は効果モンスターへの反逆効果を持つ! こいつはモンスター効果の対象にならねえ!」
「なに?!」
私が驚く間もなく、【サイバース・エンチャンター】は【ミセス・レディエント】に噛み付かれ消滅してしまった。
くそ、少し甘く見ていたか……郷田副班長のことを。
宗像 LP4000→LP3800
「だが! 【エンチャンター】が破壊された時、墓地から【サイバース・ウィザード】を特殊召喚する!」
ーーー
【サイバース・ウィザード】☆4 光 サイバース ①
DEF/800
ーーー
「構わねえ。続けて【ガイアドレイク】! 【オリハルク】を攻撃! "テンペスト・ソウル・スラスター!"」
続けて【ガイアドレイク】の黒光りする大きな槍が【オリハルク】の体に直撃する。
【地天の騎士 ガイアドレイク】
ATK/4000
【メタルフォーゼ・オリハルク】
ATK/2200
「ぐおぉっ!」
宗像 LP3800→LP2000
この問答無用なパワーによる攻撃。
これでは奴に破壊衝動があるという説が有力か?
だから赤見の奴に付き、ペンダントの力を行使しようと。
「へっ、どうだ! 俺様のデュエルのちからは! 特殊機動班舐めてんと痛い目みるぜ?」
「ふっ、想像以上だよ郷田。だが、その破壊に満ちたデュエル。お前たちが成そうとしていることにほかならないな」
「んだと? どういう意味だ?」
「ペンダントの力を行使して破壊行動を起こす。赤見が何を考えているかはわからないが、名目としてはジェネシスを力による殲滅するといったところだろうな」
「てめえ……なに勘違いしてんだ? 赤見がそんなことするわけねえだろ! てめえの妄想で勝手に罪人扱いしてんじゃねえ! 赤見はペンダントの力を行使させないために動いてんだよ!」
赤見は……破壊行動が目的ではなく、むしろ封印するために動いているとでも言うのか?
しかし、それならば法を犯してまで国防軍に攻撃し脱走することはないだろう。
こいつが騙されているのかあるいはこいつ自身が嘘をついているか。真意は他にあると見たほうが現実的か。
「それならばなぜ本来禁止されているデュエルウェポンの武力行使にて国防軍を攻撃してまでペンダントを自らの管理に置こうとする? それはペンダントを自らの支配下に置きたいという願望にほかならないだろう」
「正直なところな。俺はこまけえ話はわからねえ……。だがよ、赤見と一緒に特殊機動班で過ごしてきた俺にはわかる。あいつは敵を傷つけるために戦うんじゃねえ。仲間を助けるために戦う奴なんだってな!」
くそっ! こいつの精神論に付き合ってられるか!
俺だって……! 赤見のやつを信じてやりたい。だが、私の中での理性がそれはおかしいと主張してしょうがない。
郷田の言う赤見の性格って奴は私も痛いほどわかる。
ジェネシスの殲滅という任務を引き受けながらも、あいつは救援任務や囮任務を進んで引き受ける。
少しでも仲間に犠牲が出ないようにしようと最善を尽くす。
それがあいつが班長になってからの特殊機動班だからな……。
全ては5年前のジェネシス侵攻による特殊機動班全滅が今の赤見を作っているんだろう。
そう……そういう奴なのはわかっている。
郷田みたいに素直に信じることができれば私も楽なんだろうな。こういう時だけは馬鹿になりたかったものだ。
だからこそ……私はあいつに会って話を聞いて、自分を納得させたいのだろう。
理論だけでは語れぬ、赤見班長の策略というやつをな。それが善なのか悪なのか。それを見極めるのは"偵察"警備班の私の仕事だろう!
「残念だが郷田。私は自らの目で見るまでは物事の善悪は判断しない。疑いがかかっている以上、他者からの情報は無用だ」
「ったくよ。おめえも難しいやつだぜ」
「どうだかな。さて、デュエルを続けるぞ。破壊された【オリハルク】の効果発動! 場のカード1枚を破壊する! 私は【ミセス・レディエント】を破壊!」
「だが、【ミセス・レディエント】が破壊された時、墓地から地属性モンスターを手札に加えることができるぜ! 俺様は【レスキューキャット】を手札に加える」
後続のモンスターもばっちりか。やってくれるな。
対して私の場は壊滅してしまった。次のターンでなんとか立て直したいところだな。
「俺様はターンエンド! エンド時【ダークソウル】の効果でデッキから【XX-セイバーフォルトロール】を手札に加えるぜ! さぁおめえのターンだ」
宗像 LP2000 手札1
モー裏ーモ
モーーーペ
ー 融
ーーーーー
ーー裏ーー
郷田 LP1600 手札2
私にターンが回ってくる。驚異的な能力を持つ【地天の騎士ガイアドレイク】だが、所詮受け付けないのはモンスター効果のみ。
魔法、罠の効果を駆使すれば突破は容易いだろう。
「私のターン、ドロー! ぬっ……」
くそ、ここでこんなカードを引くとは。そういえばデッキに突っ込んだんだっけなあ。
まぁ使う機会はないだろう。これを使わずしても奴には勝てるはずだ。
「私は【メタルフォーゼ・ゴルドライバー】の効果発動! 自らの場の【アストログラフ・マジシャン】を破壊し、デッキから【錬装融合】をセットする。さらに墓地の【融爆】の効果を発動! 墓地からこのカードを除外することで、先ほど発動した効果と同様の効果を発動できる。魔法カードの効果で場のカードが破壊されたことで【地天の騎士ガイアドレイク】を破壊!」
私の【アストログラフ・マジシャン】が破壊されると同時に【地天の騎士ガイアドレイク】から大きな爆発が発生する。
しかし、爆発が止んでもなお【地天の騎士ガイアドレイク】は場に生存したままであった。
「速攻魔法【禁じられた聖衣】を発動するぜえ! 場のモンスター1体の攻撃力を600ポイント下げることで、カードの効果による破壊を防ぐ!」
「くっ……!」
奴に対する私の秘策が防がれてしまった……。
攻撃力は2900までダウンしたが、【メタルフォーゼ・オリハルク】を融合召喚しても攻撃力は2800どまり。
現状ではどうにもできないか。
くそ、あいつ如きに苦戦するとは信じたくはないが、少なくとも数週間前よりははるかに強くなっていると感じる。
これも赤見の……いや、ここ最近のジェネシスとの交戦の成果なのか……?
思い起こせば全ては遊佐 繋吾との出会いとペンダントからおかしくなった。
ペンダントによる影響か? 大きな力は人を惑わす。それに赤見も惑わされてしまったのだろうか。
そう考えるとやはりペンダントは恐ろしい代物だ。この手で抹消しなければ……。
これはもうSFSだとか国防軍とかの問題ではない。あれをこの世から消さなければ世界の崩壊は現実味を帯びてくる。
考えれば考えるほど焦燥感に駆られてしまう。
冷静にならなければ……いまはこのデュエルに集中するんだ。
ここで勝たなければ世界は崩壊する。負けるわけにはいかないんだ。まだやり残したことが私にはある!
「ペンデュラム召喚にてEXデッキから【メタルフォーゼ・ヴォルフレイム】を守備表示で特殊召喚! モンスターを1体セットし、ターンエンドだ」
宗像 LP2000 手札1
モー裏裏モ
モー裏ーー
ペ ー
ーー融ーー
ーーーーー
郷田 LP1600 手札2
「おっしゃあ! 手も足もでねえようだな? 俺様のターン、ドロー! 魔法カード【貪欲な壺】を発動するぜえ! 墓地のモンスター【エアベルン】を2体、【サモンプリースト】、【ミセス・レディエント】、【ダークソウル】の5体をデッキに戻し、カードを2枚ドローするぜ!」
ここにきて手札増強か。
さすがに壁モンスター3体いれば耐えられるだろうが、なんとかして逆転の秘策を考えなければ……。
「おっし、【レスキューキャット】を召喚! こいつを墓地へ送り、デッキから【XX-セイバーダークソウル】と【X-セイバーエアベルン】の2体を特殊召喚! さらに場にX-セイバーモンスターが2体以上いる時、手札の【XX-セイバーフォルトロール】は特殊召喚できるぜえ!」
ーーー
【X-セイバーエアベルン】☆3 地 獣 ②
ATK/1600
ーーー
【XX-セイバーダークソウル】☆3 地 獣 ⑤
DEF/100
ーーー
【XX-セイバーフォルトロール】☆6 地 戦士 ④
ATK/2200
ーーー
「レベル3の【エアベルン】にレベル3の【ダークソウル】をチューニング! 深緑の力! 大自然の源を体現し、陰謀砕く龍となれ! シンクロ召喚! レベル6、【ナチュル・パルキオン】!」
ーーー
【ナチュル・パルキオン】☆6 地 ドラゴン EX②
ATK/2500
ーーー
新たなる自然の力を身にまとったドラゴンモンスターが出現する。
敵の数はこれで3体。まだ大丈夫だ……。
「さらに魔法カード【二重召喚】を発動! このターン、もう1回通常召喚ができるぜ! 俺は【融合呪印生物ー地】を召喚!」
ーーー
【融合呪印生物ー地】☆3 地 岩石 ①
ATK/1000
ーーー
「へっへ、見せてやるよ……宗像! こいつは自身と融合素材モンスターを一緒に墓地へ送ることで、その融合召喚先のモンスターを特殊召喚できる効果を持つ!」
「なに……融合魔法を用いずに呼び出すだと……?」
「あぁそのとおりよ! 俺は【ナチュル・パルキオン】と【融合呪印生物ー地】の2体を墓地へ送り擬似融合! "森羅万象を統べる大自然の咆哮! 猛き牙と堅き鱗に宿りて、絶対無敵の障壁となれ! 擬似融合召喚! 【ナチュル・エクストリオ】!"」
ーーー
【ナチュル・エクストリオ】☆10 地 獣 EX②
ATK/2800
ーーー
なんだあのモンスターは……あいつもシンクロモンスターを素材とする上級融合モンスターってわけか。
あんなモンスターは見たことない……。おそらく最近郷田が投入したものだろう。
あいつも【ガイアドレイク】級の厄介な効果を持ち合わせているのだとしたら……。それこそ私はますます窮地に立たされることとなる。
くそッ! 意地でも私は負けんぞ……! 郷田ごときに私の目的を止められてたまるか!
「さらに【XX-セイバーフォルトロール】の効果で、墓地から【X-セイバーエアベルン】を特殊召喚!」
ーーー
【X-セイバーエアベルン】☆3 地 獣 チューナー ②
ATK/1600
ーーー
「んじゃあバトルだぜ! 【エアベルン】で【サイバース・ウィザード】を攻撃! "ダブル・スラッシュ!" 続けて、【XX-セイバーフォルトロール】で【メタルフォーゼ・ヴォルフレイム】を攻撃! "アサルト・ブレード!"」
【X-セイバーエアベルン】
ATK/1600
【サイバース・ウィザード】
DEF/800
【XX-セイバーフォルトロール】
ATK/2200
【メタルフォーゼ・ヴォルフレイム】
DEF/2000
「くっ……私のモンスターが……」
目の前にいる私のモンスターが次々に破壊されていく。
残りはセットしたモンスターが1体のみ。対して奴は【ガイアドレイク】と【エクストリオ】の攻撃が待ち構えている。
「続けて【エクストリオ】でセットモンスターを攻撃だぜ! "ディトネイト・バイト!"」
【ナチュル・エクストリオ】
ATK/2800
【メタルフォーゼ・ビスマギア】
DEF/0
このままじゃガラ空きだ。だが、ここで負けるつもりはない!
「トラップ発動! 【メタルフォーゼ・カウンター】! 私の場のモンスターが破壊された時、デッキから"メタルフォーゼ"モンスター1体を特殊召喚できる!」
「あめえっての! 【ナチュル・エクストリオ】の効果発動! 相手が魔法か罠カードを使った時、墓地のカード1枚を除外し、デッキの一番上のカードを墓地へ送ることで、それを無効にし破壊する!」
「なに!?」
これでは……あのモンスターを倒さない限り私は一切の魔法・罠カードの発動を封じられる……と。
ただでさえ【ガイアドレイク】を倒す方法は魔法か罠カードしかないと思っていたところだったのに。
なんてやつだ……あの野郎。単純な攻撃力的なパワーだけではなく制圧ということまで身につけてきやがったか……。
これも赤見によるジェネシス対策の一環なのだろうか。これまでの特殊機動班の成長レベルとは桁違いの実力だ。
ペンダントから何か恩恵を受けたか……? あのペンダントには強力な力があるはずだ。なにが起きてもおかしくはない。
「……郷田。それもペンダントってやつの力か?」
「あ? 何がだよ」
「お前のそのデュエルレベルの成長具合だよ。ペンダントによって最適なデッキが構築された……ってところか」
「何をふざけたこと言ってんだ。俺たちはジェネシスに大敗北した。だけどなんとか生き残ることができた。だからこそその経験を生かして努力した結果が今なんだぜ。ここ最近俺たち特殊機動班は今までとは想像がつかないほど死地をくぐり抜けてんだ。ペンダントの力なんてこれっぽっちも知らねえ! 特殊機動班の進化は自らの努力によるものだ!」
「なるほどな……。あくまでペンダントの力には一切関与していないと。だが私は直接赤見の姿をこの目で見るまでお前の発言を信じるつもりはない」
「へっ、なら二度とそれが叶うことはねえな! 俺様は何があろうと全力を持っておめえをここで食い止める! そして、俺自身が正しいと信じたものを貫き通す!」
郷田のやつ……。もしかしたら赤見からはペンダントの事情みたいなものはなにも聞かされていないのかもしれないな。
きっと赤見からはいい具合に騙されているのかもしれない。あくまで可能性の話だが……。
とりあえずわかったことは郷田は赤見のことを心から信用している。それゆえにその行動を疑おうともしない。ということだ。
そういうまっすぐで馬鹿になれるやつは……今の私からすれば羨ましいものだな。
「そして、これでおめえは負ける! 最後だぜ! 【地天の騎士ガイアドレイク】! 宗像へダイレクトアタック! "テンペスト・ソウル・スラスター!"」
【地天の騎士ガイアドレイク】
ATK/3500
奴の大きな槍が私の元へと迫ってくる。
墓地には除外することでダイレクトアタックを無効にし、バトルフェイズを終了する【光の護符霊剣】があるが、これは罠カードゆえに無効化されてしまう。
くっそ……頼みの綱が手札のこのカードしかないとはな……。今の場面だと皮肉じみてるもんだが。
「私は……ダイレクトアタック時に手札の【BF-熱風のギブリ】の効果発動! こいつを守備表示で特殊召喚する!」
「なにぃ? "BF"だと?」
【地天の騎士ガイアドレイク】
ATK/3500
【BF-熱風のギブリ】
DEF/1600
【ガイアドレイク】の大きな槍は私の【熱風のギブリ】が受け止めてくれた。
こいつはモンスター効果。【ナチュル・エクストリオ】の効果を受けない。
それにしても危なかった……このターンなんとか生き残ることができた。
まさか赤見の落し物に救われるとはな……思ってもいなかった。
「なんでおめえが赤見の"BF"モンスターを持ってんだ!」
「SFSの正面口に落ちていたんだ。今回の襲撃は随分と激しい戦闘だったからな。あいつも落としたことに気付かなかったんだろう」
「ちっ、そいつは俺様が責任を持って返しといてやる。このままターンエンドだ!」
宗像 LP2000 手札0
モーー裏モ
ーーーーー
ー 融
ーモ融モー
ーーーーー
郷田 LP1600 手札0
「エンドフェイズ時に【メタルフォーゼ・ビスマギア】の効果でデッキから【メタルフォーゼ・ゴルドライバー】を手札に加える。そして、私のターン……」
これ以上ペンデュラム召喚での時間稼ぎはできない。そして、魔法・罠カードは無効。実質融合召喚は封じられたようなものだ。
となると私に残されたのはリンク召喚のみ。
せめて……【ナチュル・エクストリオ】を倒せるリンクモンスターが呼べればまだ希望はあるか。
何か……この状況を打開できるカードを……!
「ドローッ!!」
こいつは……そうか……! こいつならば……いける!
「郷田。正直私はお前を見くびっていたよ。命令に従えずパワーでのゴリ押しでしかデュエルができない無能な隊員だと」
「随分な言い草だなあ? 負け惜しみか?」
「ふっ……。そう聞こえるか? まぁいい。私はお前の姿を見て"慢心することなく現実と向き合い続けることが必要だ"と学べた。あらためて礼を言うぞ郷田」
「へっ、人は進化していく。努力っていうのは人を強く成長させていくもんなんだぜ? それが結果の出ないものだとしてもよ。人ってのは経験を積んでかなきゃ人として死んじまう」
「お前の言うとおりだ。だからこそ赤見と向き合うには私も更なる高みを目指さなければならないと感じたよ。赤見を止めるには私自身もそれ相応の経験と覚悟が必要だとな!」
「なんだとお? だが、おめえのお得意の融合召喚は封じてる! おめえはもう赤見を追うことはできねえ。ここで終わりってことだ」
「そいつは大きな間違いだ、郷田! 私はペンデュラム召喚にてEXデッキから【メタルフォーゼ・ヴォルフレイム】を特殊召喚!」
ーーー
【メタルフォーゼ・ヴォルフレイム】☆7 炎 サイキック EX①
ATK/2400
ーーー
「そんなんじゃ俺様のライフは削れねえぜ!」
「まぁ見とけよ。究極の融合をお前に見せてやる。速攻魔法【超融合】発動! これは自分と相手のフィールドから素材を墓地へ送り融合できる! そして、このカードの発動にはカードの効果を発動できない! つまり、無効にすることはできないってことだ!」
「んだとお……! 【ナチュル・エクストリオ】の効果をすり抜けてきやがった……!?」
「私は【メタルフォーゼ・ヴォルフレイム】と攻撃力が3000以下のモンスター、【XX-セイバーフォルトロール】、【ナチュル・エクストリオ】の2体を融合! "剛なるもの、情熱の炎と交わりて新たなる真炎となれ! 融合召喚! いでよ、【メタルフォーゼ・カーディナル】!"」
ーーー
【メタルフォーゼ・カーディナル】☆9 炎 サイキック EX①
ATK/3000
ーーー
「まさか……俺様のモンスターを素材に出しやがるとは……。くっそ、やってくれるじゃねえか! だが、まだ【ガイアドレイク】が健在だ!」
「だが……バトルだ! 【カーディナル】で【エアベルン】を攻撃! "ダイナマイト・クラッシャー!"」
【メタルフォーゼ・カーディナル】
ATK/3000
【X-セイバーエアベルン】
ATK/1600
「くっぐおおおお!」
郷田 LP1600→LP200
これでお互いにモンスター1体、手札は0。ここからは引き勝負ってわけだ。
勝てるかどうかは正直わからない。わからないほどに追い込まれるのは想定外だが……それでもこういう状況ってのは熱くなる。
かつてSFSで赤見と競い合ってた頃が懐かしいな。あの時もこんなギリギリのデュエルをよくしていた。
だが、いつも土壇場で赤見には負けていた。その詰めの弱さが私の弱さでもある。だからこそ今のような場面では一つ一つの行動を慎重にしなければな。
「メインフェイズ2。墓地の【メタルフォーゼ・カウンター】を除外して、EXデッキから【メタルフォーゼ・ヴォルフレイム】を手札に加える。そして、リバースカードから【錬装融合】発動! 手札の【ビスマギア】と場の【カーディナル】を融合! 新たなる錬装の力をここに! 【フルメタルフォーゼ・アルカエスト】を守備表示で融合召喚!」
ーーー
【フルメタルフォーゼ・アルカエスト】☆1 炎 サイキック EX①
DEF/0
ーーー
「そして、墓地の【錬装融合】をデッキに戻すことで、カードを1枚ドロー! 私はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」
宗像 LP2000 手札0
モー裏ーモ
ーーーーー
融 ー
ーー融ーー
ーーーーー
郷田 LP200 手札0
「おっしゃ、俺様のターン、ドロー! きたぜ! 装備魔法【ビックバン・シュート】を【ガイアドレイク】に装備! 装備モンスターの攻撃力は400ポイントアップし、守備表示モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与える!」
【地天の騎士ガイアドレイク】
ATK/3500→ATK/3900
これで貫通ダメージを受ければ私のライフは0になるか。
本当にこの男の攻撃は容赦がないな……。だが……。
「くらえ、宗像! 終わりだ! 【ガイアドレイク】で【オリハルク】を攻撃! "テンペスト・ソウル・スラスター!"」
「どうやらこのデュエルの引き勝負。私の勝ちのようだな、郷田! トラップ発動!」
私のトラップカードの発動と共に、【ガイアドレイク】の体から大きな火柱が立ち、一気に燃え上がった。
「ぐお……そいつはまさか……」
「上級トラップと言われるミラーフォースシリーズの1枚。【業炎のバリア -ファイヤー・フォース-】。相手の攻撃表示モンスターを全て破壊し、その攻撃力分の半分のダメージを私が受ける!」
続けてその炎は私の体を覆うように取り込み燃え上がっていく。
全身に大火傷しそうなまでの熱さと痛みが襲いかかってくる。
宗像 LP2000→LP50
ライフは……ギリギリ持った……。少し視界が霞むようだが、このカードの効果はこれだけじゃない。
私が受けきったダメージを相手にも与える効果が残されている。
「さぁ……お前もこのダメージを受けてもらうぞ郷田ァ!」
「ぐおおあああああッ!」
郷田 LP400→LP0
続けて郷田の体が燃え上がりライフポイントが0の表示になったと同時に郷田の体はその場へと倒れる。
はぁ……なんとか勝てたか。だが、これで私は赤見へと一歩近づいたというわけだ。
奴へ会うまでは私はどんな手を使おうと……立ち止まるわけにはいかない。