《緊急!緊急!街の中にいる冒険者各員は、至急戦闘態勢を整え街の正門に集まって下さい!繰り返します。街の中にいる冒険者各員は、至急戦闘態勢を整え街の正門に集まって下さい!特に、ゴジラ様とサキエル様は大至急お願いします!!》
この世界の食物はゴジラから見てもちょっとおかしかった。キャベツやレタスが空を飛び、バナナが川を泳ぎ、スイカが海を渡り、サンマが畑で収穫できる。そんな、意味不明(特にサンマ)な異世界だった。
いや、それよりも今問題なのは、キャベツの群れに交じって数体の怪獣もアクセルの街に襲来するという事だ。何せこの街で怪獣に有効打を与えられる者は僅かしか居ない。況してやこの街に居る冒険者達は殆どが駆け出し。状況は絶望的と言っていい。
カマキラス(FW1、昭和版3)を率い、野菜の大群を歯牙にも掛けず、ただひたすらに怪獣王を目掛けて進撃し続ける
カマキラス達も侮れない。FWの個体は航空戦艦『エクレール』を撃墜しているし、『迷彩』と『潜伏』の併用と音速の飛翔能力で奇襲に徹すれば、殆どの冒険者は為す術もあるまい。昭和版にしても、カズマ、アクア、クリスの3人がかりで漸く1~2体斃せるくらい。
残る1~2体は如何したって冒険者達が相手取るしか無い。野菜や、
多くの冒険者が恐れおののく中、
「案ずるな、皆は私が護る!!」
こうしてアクセルの街、ひいてはこの世界の命運を賭けた戦争の火蓋は切って落とされた
バーニングゴジラは赤色熱線を、キングギドラはトリプルトルネードを同時に放ち、両者の中間地点でぶつかり合い大爆発を引き起こす。7:3で赤色熱線の優勢といったところか。
「▇▇▅▇▅▅▂▂!!▇▇▇▅▅▂▂▅▂!▇▅▅▇▅▇▇▇▅▅▂▂▅▂!!」
「「「⚠⚠⚠⚠⚠⚠!!!⚠⚠⚠⚠⚠⚠!!!」」」
キングギドラは真っ向勝負は不利と悟ったのか、飛翔し距離を取って引力光線を乱射し、何とか隙を作ろうとする。だがバーニングゴジラは、デストロイアの猛攻をものともせず圧倒するほどの超高出力を可能とする。通常の引力光線程度じゃ牽制にもならない。
バーニングゴジラは幾度か赤色熱線を撃つが、キングギドラの高速旋回によって掠める程度に留まる。掠った程度では、多少体勢を崩しはするがダメージにはなっていないようだ。
成程、確かにキングギドラとてあの時よりも強くなっている。察するに、バーニングゴジラ相手にも通用しうる切り札はあるのだ。だが、恐らくは制限付き故に安易に行使する事は出来ない代物。慎重に機を伺っている。
「▇▅▅▇▅▇▇▇▅▅▂▂▅▂!!▇▅▅▇▅▇▇▇▅▅▂▂▅▂!!」
バーニングゴジラもキングギドラの旋回機動に慣れつつあって、漸く熱線を直撃させる事に成功する。キングギドラは咄嗟にバリヤーを全力展開したものの、弾き飛ばされて地面に撃墜した。
「「「⚠⚠⚠⚠⚠⚠!!!⚠⚠⚠⚠⚠⚠!!!」」」
流石に少なからぬダメージを負ったようで、もがき苦しみながらも起き上がって反撃しようとする。だがバーニングゴジラは容赦なく追撃の熱線をくらわせる。キングギドラもトリプルトルネードを同時に放ち、両者が共に相手の全力攻撃の直撃を受ける事となった。
「▇▇▇▅▅▂▂▅▂!▇▇▇▅▅▂▂▅▂!▇▅▅▇▅▇!!」
バーニングゴジラは吹き飛ばれはしたものの、即座に回復し咆哮を上げる。対するキングギドラは見るからに重傷で、グッタリと倒れ伏した状態。
バーニングゴジラはトドメを刺すために、キングギドラに近付いていく。だが瀕死のキングギドラは、このままでは本当に死んでしまうと、遂に切り札を発動した。
キングギドラのオーラが爆発的に増大し、金色の粒子を纏い復活したのだ。
「「「⚠⚠⚠!!⚠⚠⚠!!⚠⚠⚠!!」」」
出血は止まり、引力光線の威力も上昇している。だがそれは、決死の特攻なのは明らかだ。あれだけ傷付いた身体でそれだけの出力を無理矢理ひねり出しているのだ。そう間もない内に過負荷に耐えきれず自滅する。
だが、バーニングゴジラに相手の自滅を待つ等という選択は有り得ない。ただひたすらに真っ向から叩き潰すのみ。
「▇▅▇▇▇▅▅▂▂▅▂!!▇▅▅▇▅▇▇▇▅▅▂▂▅▂!!」
炉心温度を更に上昇させ、赤色熱線を放つ。しかし、その一撃をキングギドラは受け止め、剰え引力光線の威力を上乗せして跳ね返してきたのだ。
「▇▅▅▇▅▇▇▇▅▅▂▂▅▂!!?」
カウンターの直撃を受け、バーニングゴジラは凄まじい程の爆炎に呑み込まれる。
「「「⚠⚠⚠⚠⚠⚠!!!⚠⚠⚠⚠⚠⚠!!!」」」
先程とは逆に、倒れたバーニングゴジラが起き上がる前に追撃を仕掛けるキングギドラ。だがそれが焦りと為り、仇となった。
重力操作で自重を倍加し、フライングドロップキックで押し潰そうとするキングギドラだったが、バーニングゴジラは直前で起き上がり回避。キングギドラが着地する瞬間に尻尾で足元を薙ぎ払った。
「「「⚠⚠⚠!!⚠⚠⚠!!」」」
キングギドラがバランスを崩して前のめりに転倒したところに、双尾を掴み抱えるバーニングゴジラ。空中に大きく振り上げ、地面に思いっきり叩きつける。かつての戦いをなぞるが如く、何度も叩き付ける。
そして、ついにキングギドラに限界が訪れた。金色のオーラが霧散し、無理を積み重ねた身体は崩壊し始めた。
バーニングゴジラは全力の一撃を以てトドメを刺す。これはキングギドラを強敵と認めとが故に、無様に自滅する様を見るに堪えなかったのだ。バーニングゴジラなりの敬意を以て、バーニングスパイラル熱線を放った。
魔王城のとある一室にて、その戦争を視ていた男が居た。キングギドラがバーニングゴジラに滅ぼされた事で、呻きながら激しく地団駄する。
その男こそは、魔王軍の9人目の幹部にして、怪獣部隊の統括司令官。
「ふん!ゴジラめ、やはり一筋縄ではいかぬか。・・・まあいい、首無し騎士と蛇女程度でも当て馬くらいにはなるだろう。」
男は紅魔族の里を視遣る。侵攻しているスペースゴジラがモゲラ(擬)を大破爆散させ、今や残機は過半数を割っている。
だが肝心の紅魔族には、死傷者が殆ど出ていない。魔法でモゲラ(擬)をアシストし、スペースゴジラの嫌がらせをしては、いざ自分が狙われたらテレポーテーションで逃げ回るという凄まじい程の鬱陶しさを存分に発揮している。
しかし彼等は気付いていなかった。里の正門広場に鎮座しているモンスターの石像らしきものの正体を。
キングギドラ
『ゴジラVSキングギドラ』の個体。
引力・重力・斥力・反重力を操る事が出来る。
トリプルトルネード
引力光線を3頭同時に収束して放つ。
バリヤー
全ての攻撃に大して有効。
一定水準以下なら完全無効、それ以上の攻撃でもバリヤーの強度分ダメージを減衰。
オーバードライブ
金色のオーラを纏う事で、一時的に全ての能力を上昇させる。
ビッグスパークボール
相手の攻撃をバリヤーで受け止めて、自身のエネルギーを上乗せし、球状にして跳ね返す。