バーニングゴジラとキングギドラの咆吼と覇気だけで野菜の大群は失墜していく。寄って集って来たモンスターも恐れを為して逃げ散っていく。そして多くの冒険者もまた居竦んでしまった。
「いやまあ、そりゃビビるわな。ラスボスクラスと裏ボスクラスのガチバトルなんて、巻き込まれたら命がいくつあっても足りねぇし。」
カマキラスはカマキラスで充分に脅威的だ。怪獣基準では弱い方でも、そもそもアクセル有数の火力であるめぐみんの爆裂魔法が通用しない上に、カズマの攻撃では一応は通用するものの大したダメージにはならない。アクアが女神の権能を以て『セイクリッド・クリエイト・ウォーター』を使えば、斃せるかも知れないが街に多大な損害をもたらす事になってしまうので却下。
バーニングゴジラはキングギドラ、サキエルはカマキラス(FW)の相手で暫くは手一杯。
「畜生!!こうなったらやるしかねぇ・・・!!」
「案ずるな、皆は私が護る!!」
『ウオオオオオオォォォォォォォ―――――!!!』
冒険者達は鬨の声を上げ己を鼓舞し、いざ征かんと駆け出す。
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この戦争を間近で観戦していた魔物が2体居た。
「・・・ほぅ、駆け出しの雑魚ばかりと思いきや、中々強そうなのか混じっているでは無いか。」
「ベルディア様、声が震えております。」
「こっこ、これは武者震いだ!!断じてビビッてなどおらん!!大体、お前だって声が擦れているじゃないか!」
「私の声はこの状態がデフォルトで御座います。」
何だかんだと言ってはいるが、正直に言えば両者は困り果てていた。『黒き灼熱』がゴジラ、『寄り添う青藍』が大天使の事を示しているのは間違いない。更には、
サキエルだけならまあまだ良かった。確かな強敵なれど、決して斃せない相手ではない。問題なのは、バーニングゴジラである。キングギドラでさえ、単独では
「
「・・・・・取敢えず、この近辺に少々寂れた廃城がありました。そこを橋頭堡とし、暫し偵察と立案に務めるのが宜しいかと具申致します。」
「う、うむ。そうだな、そうしよう。」
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あれから数日が経過した。
ただの一人も死者は無く、怪獣達を斃しきったのは快挙と言えよう。被害らしいモノを強いて上げるなら2大怪獣のガチバトルで生じた
「何ですって~!?ちょっとアンタどういうことよ!?」
この女神、ちゃっかり野菜の収穫も行っていたらしい。しかしどうにも買い取り金額に納得がいかずギルドの受付嬢と揉めている。
実はカマキラス達は諜報や斥候要員で表立った活動をしていなかった為、賞金が賭けられていなかった。キングギドラにしても、魔王城からアクセルの街にやって来る間に、大領主の邸宅に襲撃をかましている。ついでと言わんばかりの雑さで。その所為で
カマキラス達を斃して得たマナタイトは参加した冒険者全員で山分け、キングギドラは別格の強敵だけあって、伝説級の宝珠コロナタイトとなったが、それはゴジラのモノとなった。野球ボールくらいのサイズだが売れば億単位は下らないであろう代物。しかし、単独撃破したゴジラ自身がそれを今回の報酬として望んだ以上は是非も無し。
そんな事情もあって、苦労した割には報酬は今一だった。とは言え、贅沢をしなければ1~2ヶ月は保つ金額なのだが。
アクシズ教教義
アクシズ教徒はやれば出来る。出来る子達なのだから上手くいかなくても、其れは貴方の所為じゃ無い。上手くいかないのは世間が悪い。
嫌な事からは逃げれば良い。逃げるのは負けじゃ無い。逃げるが勝ちという言葉があるのだから。
迷った末に出した答えは、どちらを選んでも後悔するもの。どうせ後悔するのなら、今がらくちんな方を選びなさい。
汝、老後を恐れるなかれ。未来の貴方が笑っているかは神ですらもわからない。なら今だけでも笑いなさい。
自分を抑えて真面目に生きても頑張らないまま生きても明日は何が起こるか分らない。なら、分らない明日の事より、確かな今を楽に行きなさい。
汝、何かの事で悩むなら、今を楽しくいきなさい。楽な方へと流されなさい。自分を抑えず、本能のおもむくままに進みなさい。
汝、我慢することなかれ。飲みたい気分の時に飲み、食べたい気分の時に食べるがよい。明日もそれが食べられるとは限らないのだがら。
魔王しばくべし。悪魔倒すべし。アンデッド土に返すべし。