この素晴らしい世界に灼熱の怪獣王を!   作:千本虚刀 斬月

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ZILLA

 機動要塞デストロイヤーは完全に陥落し、数ヶ月。

 

開発責任者の遺体は手厚く弔われた。

 

管制司令官を担っていたゴーレム『ポートダーウィン』はゴジラに従属の意を示し、ゴジラもそれを容認した。もはや、彼岸棲姫(ビオランテ・リコリス)同様にゴジラの眷属と言って何ら差し支えない。G細胞への適正値が高く、全身が生ける超金属(ゴジラタイト)と化しつつある。甲高く抑揚の無い単調だった声音も、生身の人間らしく流暢になった。何時れは無限増殖する超金属の破壊装置(メカゴジラシティ)に成り果てるやも知れない。

 

大破状態でスクラップ手前のデストロイヤーと、主動力源として使われていたコロナタイトは、王都から派遣されてきた近衛騎士団だかの連中が徴収していった。ゴジラを筆頭に居丈高な態度に苛ついた冒険者もそれなりに多かったが、小煩かった出戦要請が一旦止んだので良しとした。冬に入って寒くなった御陰で蟲怪獣軍団が沈静化しだし、戦線が極僅かながらも人類優勢になったのもあるだろうが。

 

領主としての務めを果たすどころかぶん投げて真っ先に逃げ出したくせに、成果だけを掻っ攫おうとした横暴な悪徳貴族がいたりもしたが、中々思い通りに巧く行かない事に苛立ちを募らせ、禁制の魔道具でモンスターを召喚し邪魔者を始末しようなどと言う愚考を抱いた挙句の果てに実行する暴挙に走った。結果は勿論大失敗で、領主は死亡し、屋敷一帯は壊滅状態。ただでさえ元から民衆からの支持が低い上に、今回の一件で一族郎党揃って国から見限られたのだった。余談だが、崩壊した屋敷の周辺で()()()()()()()()()()を目撃した者が居たとか何とか。

 

他にも、雪精の頭領「冬将軍」の討伐しカズマ一行のリベンジを果たしたり、地の大精霊「這い寄る混沌(ナイアルラトホテップ)」を撃滅したり、魔王軍幹部にして地獄の公爵見通す大悪魔(バニル)を討ち取ったり、その他些事が色々とあった。

 

 

 

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 冬が過ぎ去り、雪溶けも進み、麗かな春も目前。

 

《緊急!緊急!怪獣警報!!怪獣警報!!巨大な怪獣とモンスターの群勢が現在この街へ接近中です!!街の中にいる冒険者各員は、至急戦闘態勢を整えギルドに集まって下さい!繰り返します。街の中にいる冒険者各員は、至急戦闘態勢を整えギルドに集まって下さい!特に、ゴジラ様とサキエル様の一行は必ずお越しくださいますようお願いします!!》

 

またもギルドの緊急招集令が街中のスピーカーから発せられた。

 

「おいおい、またかよ~」

 

「しかたありません、この時期はいろんな生き物が冬眠から目覚めて動き出しますからね。怪獣といえど例外では無いのでしょう。」

 

「今度のはどんな怪獣なんだろうな?できればズシンと重く響く攻撃をしてくるヤツだといいんだが・・・」

 

「まあ怪獣の方はどうせゴジラがやっちゃうでしょ。取り巻きの雑魚モンスターもサキエル達が居るんだから楽勝よ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 ゴジラ湖の周囲にて迎撃の準備をする冒険者達。

 

 

ゴジラは縮小状態のサイズで、特に荒ぶって居らず、むしろ煩わしい感が目立つ。サキエル、リコリス、ポートダーウィンも戦闘準備は整えているものの緊迫感は希薄。

 

その様子から今回の相手は大したことは無いと確信し、余裕ぶっこく冒険者達。

 

そこに『千里眼』スキル持ちが怪獣を視認する。

 

一際デカい1体が怪獣というの察した様だが、他にも人間大の蜥蜴が何百と追従してきていた。

 

その怪獣(イグアナ)の名はGODZILLA。怪獣としては紙同然の耐久値(それでも強化魔法で底上げされたダクネス並)だが、F1カーと同等以上のスピードと、『敵感知』『潜伏』『逃走』『回避』のスキル群を獲得していた。攻撃面では、放射熱線の代わりに超可燃性の吐息を撒き散らし、歯を打ち鳴らすとこで引火させ爆発を引き起こす。

 

更には、同種の幼体の大群。ブレスは未だ吐けないが、既にして軽自動車並みのスピードを誇る。スキル群も親からちゃんと受け継いでいる様だ。

 

だが、直接神器で召喚された親ZILLAとは違ってベビージラ群は()()()()()()()()()である。故に怪獣であってもスキル『ネガ・ジェネシス』を有して居らず、斃されて躰がマナタイトに変化する事も無い。手練れの冒険者であれば充分に渡り合う事が出来る相手だ。しかも亡骸を加工すれば怪獣を傷付けられる武器になるのだ。王都が蟲怪獣達やメガニューラの大群に襲撃を受けても持ち堪えられているのもこれが理由である。当然ながらその躯は高価な値が付き、経験値も通常のモンスターより高い。危険を承知で挑むに値する相手である。・・・まあ、上位の怪獣達は素でミサイルを爆竹程度にしか感じないぶっ壊れ耐久なのだが。

 

あ、ついでにリザードランナー達も居る。

 

だが、待ち構えていたゴジラ達を見て、警戒し躊躇している様子。

 

そこで先ず、アクアの『フォルスファイア』とダクネスを筆頭にしたクルセイダー達の『デコイ』で突貫させ、サキエルとウィズが両サイドに『ボトムレス・スワンプ』を仕掛け、身動き出来なくなった獲物にゆんゆんの上級魔法やバニルの破壊光線、その他冒険者達の遠距離攻撃が降り注ぐ。

 

中央突破してくるベビージラ群には、めぐみんの爆裂魔法(エクスプロージョン)、ポートダーウィンの艦載機による一斉掃射、彼岸棲姫(ビオランテ・リコリス)の串刺し、おまけでカズマの狙撃(無駄にイケヴォ)が続く。

 

そして、怪獣王ゴジラVSGODZILLA。コレについては語るまでも無いだろう。分かりきっていた結末である。

 

 

 

 

 

 

 数日後、諸々の事後処理が済んで冒険者ギルドの酒場で祝勝会の最中、幾つものニュースが舞い踊る。

 

紅魔族の里を壊滅させたスペースゴジラに対して、紅魔族がガチでリベンジを画策している。

 

アクアの聖地であるアルカンレティアにて周囲一帯を汚染しまくる厄介な怪獣(へドラ)魔王軍幹部(ハンス)が猛威を振いだした。

 

王都にて、蟲怪獣達に加えて、紅魔族の里担当だったシルビアと封印されていた超大型の魔物(乾眠していたガイガン)によって窮地に陥っている。

 

何処もがゴジラ一行に参戦要請してきている。

 

 




原作章ボスのアルダープさん華麗に退場

次は何処に征こうか

  • 紅魔族の里
  • 水の都アルカンレティア
  • 王都
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