勧善懲悪BanG Dream!   作:光の甘酒

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パステルパレット編第2弾です。
1章はあまりパスパレキャラが出なかったのでやっちゃいます。
時系列はAtoZリリイベのあとではあるとお考え下さい。


第6章-彩のこころ-
第1話 まんまるお山に彩を?知ら管


「ねえ奏也、ちょっとお願いがあるんだけどいいかな?」

「なんだよ」

 

ある日、俺のもとにかかってきた1本の電話。

それは日菜からのものであった。

 

 

「実はさー・・・ちょっとバイトしない?」

 

「バイト?」

 

「うん。実は3日後の日曜日にあたしたちのリリイベがあるんだけどさ。スタッフさんが集団食中毒で寝込んじゃって人手が足りないんだ。そういうわけであたしたちメンバーも信用できる人限定で助っ人を探してるんだけど・・・どうかな?」

 

 

なるほど、バイトか。正直金には困っていないが気分転換にいいかもしれない。

それにパスパレはテレビではみているが実際にあったことはまだない。

日菜がお世話になっている人たちだし、人脈というのはいつどこでつながるかわからないのもあるので知り合っておくのもいいかもしれないな。

 

 

「ああ、いいぞ。詳細は?」

「やったー!奏也ありがと!詳細はこの後送るね。前日に事前に顔合わせと確認があるみたいだから確認しておいてね!」

 

 

 

というわけで俺はPastel*Palettesのリリースイベントの助っ人として参加することが決まったのである。

 

 

 

 

「というわけです」

 

リリイベの前日。事前説明ということで今回緊急招集された人たちが説明を受けている。そして各々の担当へと振り分けられ、担当業務の説明へと移行する。

 

 

「神剣さんは【はがし】を担当してもらいます」

「はがし?」

「ええ。ミニライブ後に購入者に対してに応じてブロマイドにサインを書いて手渡しをしますよね。サインを書いている間はファンの方とメンバーが自由に会話をします。しかし、ファンの方は当然たくさんお話をしたいと思いますよね。それで書き終わってもなかなか離れてくれない人がほとんどなんです」

 

そりゃそうだろうな。いつもは遠くの存在であるアイドルが目の前に来るのである。

すぐに切り上げろというのは無理な話だろう。

 

 

「そんな人に対し、肩をたたいたり、手を引いたりして、サイン会を円滑に進めるために文字通りファンの方を「はがす」のがはがしの役割です。あとはその方が危険なものを持っていたり、メンバーに触れようとした時など、緊急時に動く護衛という役割もあります」

「なるほど。はがすまでに時間の目安とかはあるのですか?」

「そうですね・・・今回はメンバーがサインをして手渡ししてから3秒ほどを目安にしましょうか」

「わかりました」

 

ファンを確認→」危なくないか目を光らせる→ブロマイドを渡して3秒経っても離れなければはがす。

この流れでいいみたいだな。

 

 

「神剣さんは丸山さんのコーナーを担当してください」

「丸山さんというとボーカルの方ですね」

「そうです。とりあえず説明は一通り終わりました。何かご質問はありますか?」

「大丈夫です。明日はよろしくお願いします」

 

 

こうして俺はある程度の説明を把握し、そしてリリイベ当日を迎えたのであった。

 

 

 

 

「彩ちゃん!その、あえて本当にうれしいです!」

「わぁ~ありがとう!こういうイベントは初めてなのかな?」

「はい!ずっと行きたかったんですけどなかなか勇気がわかなくて・・・でもほんと、来てよかったです!」

「ふふ、ありがとう!はい、どうぞ」

「ありがとうございます!実は彩ちゃんの~・・・」

 

 

さて、そろそろか

 

 

トントン「はいではそろそろ」

 

 

そのまま肩に手をかけ文字通り「はがす」

 

「また、どこかで!」

「は~い!またね!」

 

 

とまあこんなことを延々とやてるわけだがやはりアイドルのファンというのはすごい。しかしそれ以上にプロのアイドルはすごい。

丸山さんは一人ひとり真摯に質問に答え会話をしてファン本位の姿勢が伝わってくる。白鷺さんは回答自体は優等生だが身に着けているものや白鷺さんをイメージした服でくる子など細かなところをよく見ており、気づいてもらえたファンは嬉しそうだ。

そして若宮さんは天真爛漫なキャラでファンと楽しく会話をしており、大和さんはニッチな話題からテンプレのやり取りまで話術がすごい。

そして日菜は相変わらずだ。たまに質問が込み入りすぎて困惑するファンもいるがそれも含めて日菜の魅力だとファンの間では評判らしい。

 

 

「次の方ー」

「あ、今日も来てくれたんですね!」

 

 

どうやら丸山さんが認知しているファンみたいだ。

30歳前半くらいだろうか。外見は割と普通の人だ。

 

 

「彩ちゃんに会うために生きてるからね(笑)」

「もう~またそんな冗談いってぇ~!でもありがとうございます!」

 

 

なるほど。この人はあれか。おっかけという奴か。

アイドルに認知してもらえるとは羨ましい限りである。

 

 

「はい、またどこかでお会いしましょう!」

「ありがとう、これも大事にするね」

 

 

そしてその人ははがすまでもなく、丸山さんから離れていった。

引き際までわかっているところをみると熟練の雰囲気が伝わってきて感心をするばかりであった。

 

 

その後も順調にお渡し会は進み、無事終了することができた。

ただ、ちょっとマナーの悪いやつがちらほら見受けられた。まあ数が多いと絶対にそう言う奴は出てくるのだろうが、ちょっと目に余る部分があった気もする。

ま、それは置いておこう。とりあえず日菜に呼ばれているので楽屋のほうに向かうことにした。

しかしアイドルの楽屋か・・・本人に呼ばれたとはいえ緊張しちまうな。

そして楽屋の前に到着し、コンコンっとドアをノックする。

 

 

「どうぞー!」

 

 

ふわふわの可愛い声で招き入れられ、俺は楽屋に入っていった。

 

 

「失礼しまーす」

「奏也!今日はありがとね!」

「たまにはこういうのもいいさ。んで?こんなところまで呼び出して何の用事だ?」

 

 

そう問いかけると日菜は突然うつむき、モジモジしだし、そして言い放った。

 

 

「実は・・・あたし・・・奏也のこと好きだったの!」

 

 

「「「「えー!?」」」」

 

 

そしてなぜか他の4人が一斉に驚きの声を上げる。

 

 

「ひ、日菜ちゃん!?どういうこと!?」

「あ、彩ちゃん落ち着きなさい!」

「そういう千聖さんもだいぶテンパってるっす!!」

「マヤさんも顔真っ赤です!」

 

 

どう考えても日菜の冗談なんだがこの4人・・・ピュアやなあ・・・

というか俺だから冗談ってわかるだけで他の人からしたらそうじゃないのか。

 

 

「おい日菜。俺にしか通じない冗談はやめろ」

「え、やっぱわかる?うーん、結構いい演技だったと思うんだけどなあ」

「まあな、それは認めるが」

 

 

うつむき、顔を赤くしてたはずの日菜はいつの間にかいつも通りの佇まいに戻り、あっけからんとしていた。

確かに演技の腕はあがっているな。

 

 

「え・・・・?冗談????」

「日菜ちゃん・・・心臓に悪いわ・・・」

「おー!彩ちゃんはともかく千聖ちゃんを騙せたってことは演技の腕上がったのかな?」

「いや~日菜さんすごかったッス!」

「ハイ!ヒナさん、本当に恋する乙女みたいでした!」

「あはは!ありがと!奏也もこれくらい純情だと面白いのにな~」

「ムチャいうな。今さらお前にときめいたりするかよ」

「それもそっか!」

 

 

とまあ完全にいつものノリではあるが考えてみればさっきから会話に参加しているのはあれだ、パスパレのみなさんだよな。

 

 

「それで日菜ちゃん、この方は・・・・?」

「あ、さっき私のブースにいたスタッフさんだ!」

 

 

おっと、ようやく紹介か。

 

 

「みんな、紹介するね!あたしの幼馴染の奏也!」

「えっと、神剣奏也です。”かみはや”は神の剣と書いて、奏也は”かなでる”に”なり”です」

「あ、じゃあ日菜ちゃんがいつも話をする幼馴染の男の子ってこの人なんだ!私は丸山彩!パスパレのふわふわピンク担当で~す!」

 

 

そう言ってポーズをとる丸山さん。

・・・なんだ、この何とも言えない独特のポージングは・・・

 

 

「あはは!奏也固まってる!彩ちゃんのポーズ変だもんね~わかるわかる!」

「うー・・・日菜ちゃんひどいよぉ~」

 

 

このやりとりで丸山さんのキャラが少しわかった気がする。っていうかさっきみてたステージと全然雰囲気変わらないのな。すげえ。

 

 

「よろしく、丸山さん」

「彩でいいよ!よろしくね、奏也くん!」

 

 

なんというかなんで俺の幼馴染の友達はこんなにコミュ力が高い連中が多いのだろうか。しかも相手はアイドルのセンターだぞ。名前で呼び合うとかどんな贅沢だよ。

 

 

「うん、確かに丸山さんは彩って感じだな。よろしく、彩」

「奏也くんまでなんか扱いが雑になってない!?」

「ソンナコトナイヨ」

「ぼうよみー!」

 

 

アカン、この子めっちゃ可愛いわ。初対面のはずなのに全然取り繕う必要がない。なんというか実家のような安心感がある。

 

 

「はいはい彩ちゃん、進まないからとりあえず回してしまいましょう。改めてまして、私は白鷺千聖といいます。担当はベースです」

「よろしくお願いします」

 

 

打って変わって白鷺さん。こちらは警戒心がヒシヒシと伝わってくる。そういえば日菜から聞いたことがあるな。1章の五味葛事件以来、ちょっと男性恐怖症気味らしい。まあ芸能界にいるとはいえ、女子高生がレイプ未遂にあったのだから当然といえば当然かもしれない。幸いパスパレのスタッフは女性ばかりなので仕事にあんまり影響は出ていないが、外では影響することがあるとか。

 

 

「白鷺さんが一番芸歴長いんでしたよね?」

「ええ、一応子役時代からみるとそれなりには」

「なるほど。あと差し支えなければ敬語はなしでいいっすよ?日菜とタメなら俺ともタメなので」

「・・・そうねそれくらいは良さそうね。よろしく、神剣君」

「はいよ、よろしく」

 

 

やっぱりちょっと引いているところがあるな。

五味葛の野郎、純真な女子高生を穢しやがって・・・・

 

 

「次はジブンっすね!ジブンは大和麻弥っていいます!ドラム担当で機材いじりが趣味ッス!彩さんや千聖さんと同じく高2なので、自分もタメで大丈夫っスよ」

「はえー。ってことは趣味が結構生きるのところもあるんじゃないかな。いいね。わかったよ。大和さんもタメでいいぞ?」

「ジブンはこれしかできないんですよねー。まあ気にしないでください!あと自分のことは麻弥で結構ですから!」

「了解、よろしくな」

 

 

元気がよくて大変よろしい。

さて、次は・・・すげえ。すらっとしててあとハーフだったかな?若宮イヴさんの番だ。

 

「ハイ!若宮イヴです!キーボード担当です!ソウヤさんのお名前はすごくカッコイイですね!神様の剣だなんてブシドーを感じます!」

「名前を褒められたのは初めてだな。えーっとイヴさんでいいのか?」

「いえ、ワタシだけみなさんより1つ下なのです!もっと仲良くなるために呼びすてでお願いします!」

「・・・マジ?普通にタメか年上だと思ってた・・・」

「ま、イヴちゃんハーフで大人っぽいし、背も高くてかっこいいからね!気持ちはわかるよ」

「そういうお前は落ち着きがなさすぎだ。どっちが大人かもうこれわかんねえな」

 

 

これは俺が日菜という人間を知りすぎているからかもしれんが、そう思ってしまう。

 

 

「そういうソウヤさんもすごく大人びてます!見たとき大学生くらいかと思っちゃいました!」

「マジ?確かに年上にみられることは多いが・・・そこまで?」

「あー確かに小さいころから一緒だからあまり気にしないけど制服着てないと普通に大人みたいだよ奏也」

「実は私もそう思ってた!」

「私もね」

「ジブンもっす!」

「ま、老けてるとかそう意味じゃないし、プラスにとらえていいと思うよ!」

「そうなのかねえ・・・」

 

 

まあ確かに悪い感じは伝わってこないしいいのかな。

 

 

「さて、そろそろあたしたちも帰る準備するから奏也は外で待ってて!」

「あいよ。適当に事務所の外ぶらついているから済んだら連絡をくれ」

「はーい!」

 

 

パスパレメンバーの着替えをガン見するわけにもいかねえしでるか。

楽屋を出ると、そこではスタッフさんが慌ただしくしていた。

 

 

「お疲れ様です。どうかしたんですか?」

「あ、神剣さん。お疲れ様です。実は・・・」

 

 

聞くところによると、この会場は関係者出口が公道に接しており、出入り口も一つしかないため、出待ちをしている人が出てしまっているらしい。

数はそんなに多くないが、このままではパスパレメンバーがここから出ることはかなわなくなってしまう。

普段はこういうことがないためスタッフも油断しており、予想外の事態にてんやわんやしているみたいだ。

 

 

「じゃあ、僕が外の様子を見てきますよ。ちょっとヤンチャされても腕っぷしには自信ありますし」

「本当?でも一応、絡まれてもあまり過激なことにならないようにね?」

 

「わかってますよ」

 

 

そして俺は正面から回り込んでその場へ行く。

そこにはファン数名がおり、そのうちの二人が口論をしていた。

一人がわめき散らしており、もう一人はそれを諫めている感じで・・・リリイベの時に丸山さんに認知してもらってた男の人だった。

 

 

 

 

 

「またあんたか!そんなの別に俺の勝手だろ!人も少ないしいいじゃないか!」

「少しでもこういったことをしてしまうと前例ができてしまう。それが広がれば今後のイベントで絶対マネする奴が出てくるだろう?そうなればメンバーには迷惑だし、トラブルが起こればイベント開催にも影響が出てくるのがわからないのか?」

「は?楽しみ方なんて人それぞれだしお前が勝手に俺たちを厄介って決めつけてるだけだろ?」

「答えになっていない。とにかくここから散り給え!」

「スタッフでもねえくせに偉そうに!あんた、彩にいくら使ってる?俺はなあ・・・」

 

 

一人の男はそのままいかに金を使い、全力で応援しているか一人の男が熱弁しているが、対する認知されている男性は飽きれた顔をしてそれを聞いている。

 

 

「いいたいことはそれだけかい?使った金額でファンの愛を図るなど浅はかだな・・・結局自分の欲求を金で満たしていて自己顕示欲が表に立った、愚かな人だよ君は。メンバーの迷惑も考えないで行動して・・・君のような人間はファンとはいわない」

「な、な、なんだときっさまあ~!!!俺は彩と心が通じ合ってるんだ!きっと彩も俺に見送られて帰りたいに決まってる!」

 

うっわ~~~~~(ドン引き

このひと、おかしい(確信)

こいつはやべえ・・・・何言ってるのかさっぱり理解できない

おっとそろそろ出ていくか。ファン同士が暴力事件を起こしたとなればメンバーにも影響が出る。

スタッフとしての仕事を全う致しますか。

 

 

「お客様、いかがなさいましたか?」

「チッ・・・スタッフかよ・・・知り合いのメンバーにちょっと帰り際に挨拶するだけっすよ」

「申し訳ありませんがお客様、お知り合いといえど出待ち・それに類する行為は禁止とさせていただいておりまして・・・このようなことをされては困ります」

「ほら、スタッフさんもそういっているじゃないか。いい加減、あきらめろ」

 

 

男性のサポートが入り、口論をしていた男以外は「スタッフがでてきちゃな・・・出禁とかになったら困るし・・・」などと口にして帰っていった。

 

 

「ク、クソッ!ド底辺にうごめくゴミムシが・・・去年の年収5000万の俺に指図するのか・・・許せん!覚えていろ!」

 

 

他の出待ちメンバーが返るのをみてバツが悪くなったのか、そんなわけのわからない捨て台詞を吐いてその男は消えていった。

しかし年収5000万か。会社でも経営しているか、それとも株などで一発あてた成金か・・・まあどうでもいい。

 

 

「人としてのマナーは収入と関係ない。そうやってでかい声で年収自慢をするなど自己顕示欲の表れでおろかの極み。ではスタッフさん、お疲れ様です」

「いえいえ、しかしあなたはなぜここに?」

「ん?あなたはさっき彩ちゃんのブースではがしをやっていた!この会場はここしか出入り口ないし、さっきのやつ・・・近頃ファンの中で話題になっているいわゆる”厄介”という奴でしてね。俺とは犬猿の仲なんです。奴がこの機会を逃すわけないと張っていたら案の定でしたよ。奴も彩ちゃん推しで認知をもらっているようなのですが、それが付け上がる自信の根拠になっているようですね」

 

 

厄介。オタク界隈において特にマナーが悪く、他人の迷惑を厭わずわめいたり、叫んだり、暴れたりする奴の総称だとか。

ライブ中に迷惑なクラップや空気を読まないイエッタイガーなどの、所謂”害悪コール”をやったり、会場内だけでなく中には会場外の一般の人の目があるところやひどい奴だと街中でもマナーの悪い行為を繰り返す者もいるとか。

しかも恐ろしいことに中にはマナー違反であることや、人の迷惑になっていることを自覚してやるバカ野郎が多いということだ。

悪いことをあえてやる俺はカッコイイとでも思っているのだろうか?ちっぽけな自己顕示欲を満たすために人に迷惑をかけ、あまつさえそれがカッコイイ・気持ちいなどと思っているのだろうから、ほんとにゴミ以下のガキだ。

楽しみ方は人それぞれというのは俺もそう思う。しかし自分のことしか考えていないのは単なるオナニーと一緒だな。

 

 

「ま、奴には今後も気を付けるようにしてください。それでは俺はこれで」

「ええ、助かりました。ありがとうございました」

 

 

その人と別れ、会場に戻る。

 

 

「出待ち勢、いなくなりましたよ」

「本当!?よかった、神剣君なかなかやるわね。・・・あの人いた?」

「あの人?」

「ほら・・・・」

 

 

話を聞くとさっきの年収5000万円野郎だ。

なるほど、スタッフの間でも有名なのか。

 

 

「もしかしてあの人の話?」

「彩か」

 

 

楽屋から彩が出てきた。どうやらあの輩は事務所・メンバーで共通の問題でなっているみたいだな。

 

 

「あの人・・・私を応援してくれるのはすっごく嬉しいんだけどちょっと勢いがありすぎるというか・・・定期的に事務所にプレゼント送ってきたりするし」

「ファンからのプレゼントって嬉しいもんじゃないのか?」

「それが・・・アクセサリーとかブランド物のバッグだったり、とにかく高価なものばかりなの。そんな高いもの受け取れないからいつも事務所経由で返してるんだけど、受取拒否されていっつも事務所に戻ってくるの。一応、使わずに事務所が保管してるんだけどね」

「ふむ。確かにちょっと異質だな」

「それにね・・・最近は服とか靴とかも送ってくるんだけど・・・サイズがぴったりなの・・・」

「こわっ!!え?それやべーやつじゃん!警察とかには・・・?まあ無駄か・・・」

「その通り、一回行ったけどそれだけじゃストーカーとは認定しづらいって」

 

 

やっぱりな。あいつらってストーカー関係は明確な証拠がないとあまりすぐ動かねえからな。彩の事務所は中堅であまり大きな規模でないというのもあると思う。

これがジャ〇ーズやAK〇48クラスだったらサクッと動いてストーカーに警告状でも渡すところだろう。

現在はストーカー規制法もあり昔よりは動くようになったが、外れの警察署を引くと、動くころにはストーカーが過熱していたりすでに事件が起こったあとだったりと手遅れであることが多い。

これは警察が解決しづらい事件の被害届を受理しないという事情もある。

被害届を受理して検挙できなければ検挙率が下がり、その警察署の成績に関わるからだと言われている。

例えば、空き巣に入られた、誰誰に殴られたなどわかりやすいものは即受理だろう。高い税金を払っているのになあ・・・

 

 

「いままではリリイベだけだったけどまさか出待ちで接触を持ってくるなんて・・・事務所としても少し注意をしたほうがいいかもしれませんね」

 

 

白鷺さんも楽屋から出てきながらそういった。

 

 

「わかりました。このことは社長に相談し、対策を考えます」

「よろしくお願いいたします!」

 

 

そんな感じで話はまとまった。

そしてそのまま解散となり、俺も帰ろうとした・・・のだが

 

 

「あ、奏也!待って!」

 

 

突然、日菜に呼び止められた。




と、いうわけでパスパレ第2弾です。はがしなどの内容はイメージです。実際とは異なる場合があります。
ポピパ編を、待ってくださっている方々、申し訳ありません。
メインヒロインは丸山彩ちゃんです!
引き続きよろしくお願いいたします!


★元ネタ紹介★


●厄介

劇中で説明した通りですが、ワタクシ恥ずかしながらアイドル現場を知らないのでどちらかというと声優ユニットなどのライブに湧く厄介の説明となっております。

●イエッタイガー
元々は地下アイドルから認知を貰うために「イエッタイガー!」と叫ばれていたといわれている。また、ツイッターなどでは家虎と表記されることも多い。
しかし、現在では元ネタや意味も知らず自分が叫びたいだけ・気持ちよくなりたいからというオナニーのためだけにサビ前や落ちサビ前の音がなくなるタイミングで叫ぶ大バカ野郎が非常に多く、オタクライブ現場における大きな問題の一つとなっている。
別にやるなっていうわけじゃねえ、空気を読めっていうだけだ。
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