俺は学校をサボって病院に行き、楠さんのとことに向かった。
しかし楠さんは集中治療室におり、他人に襲われたこともあってか親族以外面会謝絶ということで追い返されてしまった。
仕方ない、楠さんは心配だが今は自分の力で調べるしかないか。
軽く調べたところによると楠さんは4人の男に襲われたらしい。警察の発表ではカツアゲがエスカレートした結果だろうということだが、それんしてはやり口が残虐すぎる気がする。
「とりあえず、彩の学校が終わるまで時間潰すか」
学校へ行けと思った諸君。すまんが俺は遅刻が大っ嫌いでな。
遅刻の文字が出席簿に刻まれるくらいなら欠席が刻まれた方がマシと考えるんだよな。わかる人いねえかな・・・いないか?
※
「奏也くん!お待たせ!」
「大して待ってねえさ。さ、いこうぜ」
あれから1週間、情報が少なすぎて蘭でも調べるのに難航しているらしい。
焦っても仕方ないので俺は当面の仕事である事務所の仕事と彩の護衛を続けていた。
いつも通り彩と待ち合わせして事務所に向かうのもすっかり慣れたモノだ。
他愛のない会話をするがそういえば最近彩との距離が近い気がする。
それだけ俺に気を許してくれているということなんだろうか?そういえば最近白鷺さんも軟化してきて、名前で呼ぶことを許してくれたりもした。”千聖さん”だけどな。
「それでねー、麻弥ちゃんったら・・・・ってあれ?」
「どうした彩・・・ってオイ」
見た先、目の前には進路をふさぐヤロウ4人。覆面レスラーが付けているようなマスクを装着している。
おいおいこんなん聞いてねえぞ。
「神剣奏也だな?」
「恨みはないがくたばってもらう」
「すまんな」
「とりあえずやっちゃおうぜ?」
うん、狙いは俺のようだ。なぜ狙われるか・・・そして4人の男、暴力・・・
「楠さんをやったのもテメエらか?」
俺は思っていた疑問を口にした。
「答える義理はないね」
「そうかよ。彩、一人で逃げろ。もうすぐ事務所だ」
「で、でも!」
「いいから。俺は大丈夫だ。それに・・・彩がいてもこいつら相手じゃ何もできない。いうことを聞いてくれ」
「・・・わかった!絶対無事でいてね!」タタッタ・・・
彩そうして走り去る。さて、ゲーム開始だな。
「いいぜ?かかってこいよ」
※
どうしよう、奏也くんが・・・!奏也くんが・・・!
とりあえず事務所にいって、警察に連絡して・・・それから・・・
「あ、彩!」
「え?」
名前を呼ばれてそこにいたのは・・・ストーカーの宮野さんだった。
「えっ・・・?うそ・・・どうして・・・?」
「だってさぁ~せっかくプレゼント送っても拒否されるからさ?直接持ってきたんだよ。みなまでいうな、わかってるよ。本当はほしいのに事務所の圧力で止められてんだろ?ま、俺みたいな一般男性と付き合うと大変だよな~」
この人・・・何をいってるの?
「え・・・?あの・・・意味がよく」
「おいおいおいおいおい、今はいつも一緒にいるスタッフもいねえし隠す必要はないだろ?せっかくカレシがプレゼント持って会いに来てるんだからよーちょっとは喜べって」
これは・・・明らかにまずい。あ、そうだ!奏也くんに持たされてるボイスレコーダー!万一奴が接触を持ってきたら証拠になるから回せって・・・・
カチッ
「そんな・・・!私にお付き合いしてる人なんていません!それにその・・・・いい加減付きまとうのもやめてください!事務所の人も、メンバーも、そして私も・・・!みんな迷惑してます!」
そして続ける。
よし、言えた。今までは一方的な贈り物してきただけで言葉をぶつけることはなかったけ、さすがに直接言えば・・・
「そっか・・・まあ付き合ってればケンカの一つもあるよな。うん、恋人らしくていいじゃないか!俺は受け止めてやんよ!」
全く通じてなかった・・・・・
「事務所からそういえって言われてるんだね・・・可哀そうに。大丈夫、俺が解放してあげるよ。彩、一緒に逃げよ?」
私はあなたから解放されたいよ。
「いや・・・こないで・・・!」
「嫌よ嫌よもスキのうちってか~?ホラホラ、今日はいいディナーとホテル予約してあるんだ。彩がみたこともないようなすごいごちそうも沢山だよ?」
ジリジリと近づき、目をギラギラさせながら近づてくる。
こわい・・・足が震えて・・・動けない・・・
「やめてえ!奏也くん、たすけてえ!」
「奏也くん・・・?ああ、あのスタッフか。あいつなら今頃ボコボコだよ」
「え・・・?まさかさっきの4人はあなたが・・・!?」
「いつも突っかかってきたオッサンも黙らせたし、あのスタッフもいずれそうなる」
「そ、そんな・・・・」
もう、ダメなの・・・?おわりなのかなあ・・・・・
さらにジリジリと・・・そして背中には塀が。逃げ場をなくした私は腰が抜け、その場に座り込んでしまった。
「よお、待たせたな」
「なにぃ!?」
「奏也くん・・・!」
そこに現れたのは傷一つない奏也くんの姿だった。
※
死ぬほど弱い4人をボコボコにしたあと、覆面と服を剝いで免許証を奪った後、とりあえず手あたり次第全裸写真を撮影してやった。
こいつらのせいで俺のデータフォルダがクッソ汚い野郎の全裸写真で温まるってどんな罰ゲームだよ。
「さあて、色々と詳しい話を聞かせてもらわなきゃな~」
「ヒィィィィ!やめてくれ~」
「あ゛あ゛!?自分がやられた時だけ調子のいいこといってんじゃねーぞ!?」
「頼まれただけなんだよ~」
「頼まれた・・・・?おい、そいつはまさか」
”奏也くん、たすけてえ!”
今の声は・・・彩?
そう遠くないとこから聞こえた悲鳴に即座に反応した俺は頭の中で優先順位を組み立て、行動に移した。
「チッ・・・今は見逃してやる。その汚ねえチ〇コしまってとっとと消えやがれ!」
「あわわわわわわ」
それで退却していった奴らだったが、とりあえず名前とかわかってる、あとで”うっかり手を滑らせて”ネットにやつらの恥ずかしい写真をUPしてやろう。
「くだらねえこと考えてる場合じゃなかった。いかなきゃ」
俺は走り、そこで見たものは彩を壁際に追い詰め、クッソ汚いしたり顔をしている宮野の姿であった。
さて、いくか。
「よお、待たせたな」
「なにぃ!?」
「奏也くん・・・!」
「な、なぜお前が!?あいつらは何をしている!?」
「ほぉ~・・・やっぱりあいつらはてめえの差し金かよ。ちょっと遊んでやったら急にストリップ初めて逃げてったぜ?変態の雇い主は変態ってところかよ」
まあストリップさせたのは俺なんだがな。とりあえずこれで全部こいつの仕業というのがわかったな。
「貴様ァ・・・!貴様か!事務所の奴らに余計な知恵をつけて・・・彩とずっといやがって・・・!許さん、許さんぞぉ・・・」
「別に許してもらおうなんて思っちゃいないさ。とりあえずどうする?俺とも遊ぶか?」
「スタッフがファンにこんなことをやってもいいのかよ!?」
「都合のいい時だけスタッフだのファンだのいってんじゃねえぞコラ。それに俺は正規のスタッフでもねえ。この意味、わかるよな?んで?どうすんだよ、俺と遊ぶのか?遊ばないのか?」
「く・・・くっそぉぉぉぉぉぉ!覚えてろぉぉぉぉぉ!」
そして宮野は捨てセリフを吐いて走り去っていった。
「うええええええん・・・怖かったよぉぉぉぉ・・・」
「ごめんな、もうちょっと安全を考えるべきだった」
「ううん、奏也くんは悪くないの・・・・!」
「とにかく、彩が無事でよかったよ。とりあえず事務所へいこう」
「うん、あの・・・えっと・・・」
彩がモジモジして立ち上がらない。
「どうかしたか?」
「あの・・・腰が抜けちゃって・・・立てないの///」
※
「あの、奏也くん。私・・・重くない?」
「んーわっかんね。力には結構自信あるし普段稽古してるからなー」
「そこは重くないって返すところだよー!」
「(女心がわからなくて)すまんな」
彩をおぶって事務所へ向かう。せいぜい5,6分の距離であるが彩が歩けないのだから仕方ない。
「しかしついに直接来やがったな・・・彩。疲れてるところ悪いが事務所に言って警察に被害届を出す方面で話をしよう。警察が受理すれば警告や逮捕まで持っていけるしな」
「奏也くん、本当になんでも知ってるんだね、すごい・・・それにさっきの奏也くん、なんかすごくなんていうか・・・カッコ・・・うー・・・なんかわかんなくなってきたあ・・・」
なんか背負ってる彩の体温が上がっている気がする。
まあ暑いしね、仕方ないね。
「よし、事務所についたぞ」
「え、もう着いちゃったんだあ・・・」
「なんで残念そうなんだよ」
「・・・!なんでもない!//」
よくわからんがまあええか。事務所に入るとパスパレのみんなもスタッフもそろっているようだった。
※
事務所で話をして今後の方針を決める。話を聞くところによるとプレゼントはすべて止めたが事務所に無言電話や意味不明なクレームの電話、中にはものっすごいお下品な言葉を並べるものもあるらしい。メールフォームもそういう系統でいっぱいでになってしまっていると。
「ふむ。これだけあれば被害届行けそうですね。彩、ボイレコは?」
「はい、これだよ」
そしてボイレコを受け取って再生する。
それをその場にいる全員で聴くと全員が顔をしかめた。
「なにこれ・・・・!ひどい!勝手すぎるよ!」
「ええ・・・彩ちゃん、よく耐えたわね。えらいわ」
「ファンの方は大切ですが、これはおかしいです!」
「ですね~ちょっと目に余るっすね」
パスパレメンバーもドン引きの様子だ。
そりゃこの内容を聞いたら誰だってそうだろう。一方的に付き合っていると思い込んでキモチワリィ言葉をつらつらと並べる。
彩も一人でよく頑張って耐えたものだと思う。
「では、被害届を出す方向で社長に話をします。神剣君・・・もう社員になっちゃわない?」
「冗談はよしこちゃんですけど被害届を出す方向でいいと思います」
「ネタが古いよ奏也くん・・・」
そんなやり取りののち、社長さんからはすぐにGOサインがでた。
行動は早いほうがいいということで、すぐに行くことになった。
そしてなぜか俺が主導になって警察に話をし、手続きも手伝う羽目になったのであるが。
※
「警察、うまくいってよかったな」
「うん、ほんとありがとうね!」
あのあと、警察は被害届を受理してくれて、これだけ証拠がそろっているならすぐにでも署長名義で警告を出してくれるということであった。
一歩進んだことで私は心が軽くなっていた。
でもストーカー対策をしたということはもう奏也くんと二人きりで帰ったり、学校の後仕事に行ったりできなくなるってことなのかなあ・・・・
ってアレ!?なんで私こんなこと考えてるの!?
「これでひと段落だな。まだ油断はできんが」
「そ、そうだよね」
「もうちょっと今まで通りのほうがいいか?「うん!おねがい!」
「うお!?ビビった!」
思わず大声が出て顔が赤くなっちゃう。
でもその申し出はすごく魅力的で食いついてしまった。
「家についたな。とりあえず今日はゆっくり休めよ」
「うん、ほんと色々ありがと!」
別れたくない。もっと一緒にいたい。
「奏也くん!」
「ん?なんだ?」
特に用事もなく呼んでしまう。そしてそれに反応する奏也くんの顔を見ると心が跳ねるのが自覚できてしまった。
これって、そういうことなのかな・・・
「なんでもない!じゃあ、おやすみ!」
「ああ。お休み、彩」
私の長い長い一日は終わったのでした。
※
諸々あった日の夜。奏也から事後報告を受けた。
まあ奏也一人でもやれたようであたしも安心だ。まあ今回は私が表立って動けないから奏也に任せるしかないってのもあるけどね。
そんなことを考えていたら彩ちゃんからメッセージが届いた。
Aya:ねえ日菜ちゃん
ヒナ:んー?どうしたの彩ちゃん?
Aya:アイドルってやっぱり恋愛NGだよね・・・・?
なんかるるるるんっ♪ってきた!これは面白いことになりそうかも!!
あれ・・・でもなんか最近そんな話を聞いたような・・・
ま、いっか!明日彩ちゃんと話すの楽しみだなー!
※
「警告だとおおおおおお・・・・?なぜだ?彩、なぜだああああああ・・・・彩あああああああああ・・・・おのれ、おのれ神剣奏也ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!許さん、俺の邪魔をする神剣奏也も、付き合っているくせに事務所の言いなりになって俺を拒否する彩も・・・・許さん許さんぞおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア・・・・いや、いい。彩。俺が、俺がその呪縛から解き放ってあげるね。クックック・・・クフッ・・・ブヒッ・・・・ふひゃ・・・あーっはっはっはっはっは!」
とまあこんな感じで狂った笑いが響いていることなど、この時の俺も、彩も知る由はなかった。
狂ったやつ書くのって楽しい・・・・(トリップ
ここまで鈍感って奏也くん大丈夫なんですかね?
リサといい女難の相が見えてこないか若干心配ですねえ・・・これは
引き続きよろしくお願いします!
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