加藤先生・・・38歳妻子持ち 現代文担当
成瀬先生・・・30歳独身 日本史担当
下田先生・・・26歳独身 体育担当
モブキャラが多くなるのでこんな感じで今後は見分け表みたいなのをアップします。
さて、香澄ちゃんと再会してからであるが特に日常が変化するわけではなかった。
香澄ちゃんもおたえも基本多忙でなかなか会えるもんじゃない。
俺は相変わらず訓練だけ参加し、仕事が来る日を待ってるニートみたいな日々を送っていた。
・・・のだが遂に弦巻さんからお呼びがかかったのだ。
「神剣です」
「入りたまえ」
ノックし、応答を確認したのち社長室に入る。すると弦巻さんは開口一番にこういった。
「奏也君、確か君は教員免許を持っていたね?」
「一応は。多分こっちでも使えると思います」
「そうか、ならば話が早い」
俺は向こうにいる間、潜入や作戦に必要になりそうなあらゆる資格を取っていた。
その中に教員免許も含まれている。しかも会社の力を使ってとった、対応する国ならどこでも使える特別製だ。日本でも問題なく使えるだろう。
「実はね、行ってほしいところがある」
そういって弦巻さん資料を1枚俺に差し出す。
そこには地区内にある高校の名前が書かれていた。
「三科高等学校・・・・三科!?」
「ああ、そこに臨時教員という形で入ってほしい」
「弦巻さん・・・三科って」
「君の母校だろう?」
そう、三科高等学校。俺が通っていた母校である。
卒業して6年。まさかこんなところで、しかも仕事でこの名前を見ることになるとは・・・・
「しかし弦巻さん。ってことはコレ、潜入ですよね?一体ココで何が起きてるんですか・・・?」
そう、わざわざ俺を呼んで行けというものだ。俺の母校で一体何が起きてるっていうんだ・・・?
「特段何もないよ」
「なるほど、特段何もない・・・・ということは俺はここで何の工作をってえええええええええ!?」
弦巻さんが言い放った言葉はあまりに予想外で、思わず変な声で驚嘆してしまったのであった。
※
弦巻さんの指令から1週間ほど。迅速に準備を済ませ、俺はかつて通っていた母校・三科高等学校に来ていた。
どうやら弦巻さんとこの高校の校長は長い付き合いらしい。そして現在、マジで教員不足で知り合いがいれば非常勤でもいいから紹介してくれと頼まれたらい。
そこで教員免許を持っていて今現在手を持て余している、さらに卒業生で学校に詳しい俺に白羽の矢が立ったというわけだった。
「まあ暇だったしいいか・・・さて、久しぶりに母校の門をくぐろうかね」
そして俺は母校の門をくぐる。そして総合受付で手続きをし、そのまま職員室に連れていかれたのだった。
「今日から非常勤で英語を担当します神剣奏也と申します。至らぬ点が多いかと思いますが何卒宜しくお願い致します」
挨拶は無難でいい。今回は潜入じゃないし別にターゲットがいるわけでもない。目立つ必要も、目立たないようにする必要もない。ごく普通にやればいいだろう。
しかもここが母校といっても知っている先生は卒業後の6年で入れ替わり、俺が在学中にもいた先生もいるがほとんど俺と関わりがなかった人ばかりだ。多分向こうも俺が卒業生だと気づいていないだろう。
「え!?奏也せんぱい・・・・?」
「うっそ」
そんなことを考えていた矢先、職員室に響く聞き覚えのある声。
声がする方向を見ると、見覚えのある顔が驚きと喜びに満ちた顔でこちらを見ていたのだ。
そう、目線の先には香澄ちゃんがいたのだった。
人の縁とはどうつながるかわかったもんじゃないってのが持論だけどよ・・・
まさかこんなところで香澄ちゃんと縁がつながることになるとは予想だにしていなかったわ。
さて、こうして俺と香澄ちゃんは期間限定ではあるが『職場の同僚』というポジションにはまっていったのである。
※
「戸山先生~次は何飲みます!?」
時は移って飲み会。俺の歓迎会と称された飲み会は前回レイパー実習生の送別会をやった居酒屋と同じだ。
どうやらここが三科高教職員御用達らしい。そして今の状況、主役(のはず)の俺そっちのけで香澄ちゃんが独身男性教員たちに囲まれていた。
「戸山先生、すごいでしょ」
その様子をぼんやりと眺めている中、話をかけてきたのは妻帯者らしい中年の加藤先生。
「神剣先生は戸山先生とは知り合いなんですっけ?」
「高校時代の後輩でして。もとは“友達の友達”だったんですけどね。しかし本当にすごいですね、皆さん」
「彼女、久々の若い女性教員ですから。これを逃すまいとみんな必死なんですよ」
「なるほど」
飢えてるなあ、男性諸君。
まあ気持ちはわからんではないわ、中には30超えている人もいるし。
つまり何かしら名目をつけて飲み会を行っているが、その実態は香澄ちゃんへのアプローチ大会ってわけか。
男って悲しい生き物だなあ(諸行無常)
聖職者が性触者にならなければいいが。
「あら加藤先生?独身の30はもうオバサンってことかしら?」
そして会話に割り込む形で現れたのは成瀬先生。
話を聞くに香澄ちゃんが入ってくる前まで最年少の女性教員だったとか。
「こ、これは成瀬先生・・・ハハッ、参ったな・・・・」
そんなツッコミ入れられた加藤先生は気まずそうに席を移動し、隣には成瀬先生が座る形になった。
「神剣先生ってここに来る前は何をされていたんです?」
「ちょっと海外で仕事をしていまして」
「まあ海外!すごい!!」
その話をした瞬間、成瀬先生のアプローチがもの凄いことになった。
アカン、この人も男に飢えてる。
酒がガボガボ入り、その最中(無理矢理)LI●Eを交換させられたり謎のボディタッチを食らったりと結構すごい目にあった。
まあ成瀬先生もだいぶ出来上がっていたみたいだし海外にいた時の同僚の1919810倍上品な飲み方するしまあいっか・・・・
ってなわけであっという間に時間は過ぎ。お開きの時間になったのだ。
オリキャラとモブだらけの話が続いたが・・・お待たせしました諸君!!
やっとメインヒロインである香澄ちゃんと絡むよ!(メタ発言)
※
「戸山先生、今日こそ駅まで送っていきますよ!」
「あはは、大丈夫ですよ!今日からは奏也せんぱ・・・神剣先生が帰る方向一緒ですから!」
私はいつも通り同僚の下田先生のお誘いを躱す。
それに今日からは奏也せんぱいが一緒。退屈な帰り道がこんなにキラキラする帰り道になるなんて思わなかったよ。
「そうですか・・・神剣先生。戸山先生とはお知り合いなんですよね?もしかして昔付き合ってたとか・・・?」
えっ!?何を言い出すの!?
そんなそんな!確かにそれだったら嬉しいけど・・・残念ながらそんな事実はないんだよね。
「違いますよ。ただの仲のいい先輩、後輩ってだけです。あったのも6年ぶりですしね」
その言葉に少し心がチクッってする。
奏也せんぱいが社交辞令的な意味で“ただの”先輩・後輩って言ったのは理解できる。
頭ではわかってるけど、体が納得していなかった。
私たちは“ただの”先輩後輩じゃないとおもったから。
「まあそうですよね。神剣先生、ちょっと・・・・」
するとその先生は奏也せんぱいを引き寄せ、耳もとで何か言っていたのが見えた。
それを聞いた奏也せんぱいは表情一つ変えず、“わかりましたよ”とだけ呟いた。
「くれぐれも。では、今日はこれで」
目が離れた途端、奏也せんぱいがめんどくさそうな顔を一瞬したのを私は見逃さなかった。
なにはともあれ、奏也せんぱいと肩を並べて帰路へとついたのだ。
「香澄ちゃん、しっかり先生やってるんだね」
「あー!奏也せんぱいまでそんなこというんですかー?有咲とかにもしょっちゅう言われるんですよねー・・・・」
「有咲ちゃんか。懐かしいね、ポピパのみんなは元気にしているかい?」
「うん!みんな元気元気ですよ!有咲は流星堂を継ぎつつネットビジネス?が結構うまくいっているらしいですし、さーやのパン屋さんも大好評っ!って感じで!あ、りみりんだけはお仕事としてベーシストやってるんですよ!」
「なるほどなあ~」
あー楽しいなあ。
ここ最近ずっと張りつめてたから疲れ気味だったけどこの人とこうやって並んで話すだけですごく安心する。
気を遣う必要もなくて、何を言ってもちゃんと返してくれて、甘えさせてくれる。
帰ってきたんだ。やっと、お帰りっていえた。しかも同じ職場で再会できるだなんていい意味で予想外!って感じ。
「ところで、奏也せんぱいはなんで三科に?」
「あーそれはねえ」
奏也せんぱいから理由を聞いた私は少し安心した。
特に特別な事情があるわけでなくて本当にただの助っ人であることが語られたからだ。
昔みたいに危ないことのために来たわけじゃない。
「と、いうわけでこれからよろしくお願いしますよ?戸山先生!」
「あー?そういうこといいますー?はい、よろしくお願いします、神剣先生!」
疲れた体に鞭を打ち、笑顔で返答する私であった。
※
香澄ちゃんと別れたあと。俺は今日会ったことの脳内復習を始めていた。
「下田先生とかいったっけ、あの人」
帰り際に香澄ちゃんに執拗に絡んでいた男性教師。
あの人から帰り際に言われた言葉。
『俺のこと、応援してくだいさいね?手を出したりしたら・・・許しませんよ?』
半ば脅しのようなあの言葉。まあ真っ当な手段を用いて真っ当に職場恋愛してくれるなら俺はそれでいいと思う。
しかしなあ、少なからずああいう一面見ちゃうとね。
「抗いたくなるじゃねえか」
多分、日菜あたりに見られたら邪悪な笑みと揶揄されるであろう顔をして、俺は職場での立ち回りをどうしようかを検討していた。
それともう一つ、気がかりなことがある。
「香澄ちゃん、明らかに疲れてるよな」
そう、香澄ちゃんは俺の知っている香澄ちゃんとは違っていた。
まあ6年もたてば人は変わるし、大人になったといえばそれかもしれないがなんか冷めていたように見えたのだ。
「この辺も探っていくしかないのかね」
ここでふと、昔香澄ちゃんが俺のことを好きだと言ってくれたことを思い出した。
あれから6年。あの子はどう思っているんだろうか?まあ考えてところで仕方のないことではある。時の流れに任せ、なるようにしかならないから。
でも、もし香澄ちゃんが何かに困っていて疲れているのだとしたら俺はあの子を助けるために全力を尽くそうと思う。
さあ、新生活が始まる。いささか性に合わないけどな。
とまあ、こういう決意をした俺だったのであるが予感というのは当たるものである。
まさか学校での香澄ちゃんがあんな大変な目に遭っていたとは。
この時の俺は予想だにしていなかったのだ。
めちゃくちゃマイペースですが引き続きよろしくお願いいたします!