勧善懲悪BanG Dream!   作:光の甘酒

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第2章、完です!

※ミスが発覚したため4/7投稿しなおしています。


第3話 3回鳴くんだよ。あくしろよ

「さて。今日稼いだ金の計算とデータの打ち込みすっぞ」

 

「オウ」

 

 

雑居ビルの一室、二人の男がそんな会話をしていた。

 

 

「ったくちょりーよな。しなびたオッサンぶん殴るだけで小金を稼げるうえに報酬まで貰えるんだ。やめられねーぜ」

 

「全くだぜ。マジメに働いてるやつなんざバカだよ、バカ」

 

「あのコーヒー屋のジジイみたいにな!ひゃーっはっは!」

 

 

その会話をしている中、ぶった切るように二人のお面をかぶった影が部屋に入り込む。

 

 

「失礼、馬面さんと榊原さんのお部屋はこちらでよろしいでしょうか?」

 

「ああん・・・?なんだおめえその変なお面・・・ピンクのクマ?」

 

「このクマ、最近商店街では流行ってるやつだぜ。どっかのバンドのマスコットキャラクターらしくそこらじゅうでお面配ってるぜ」 

 

「んでそのクマ野郎・・・しかも女が何の用だ?そんでなぜ俺たちのことを知っている!?」

 

「そんなことはどうでもよろしい。私たちはあなたたちを懲らしめねばなりません」

 

「と、言うわけでおとなしく・・・してね}フッ

 

 

二人の目から光が消える。

 

 

ドゴッ!ドゴッ!

 

 

「う、嘘だろ!?女のパンチでテーブルが粉々になりやがった・・・・!」 

 

「なんつーバカ力・・・!」

 

「あなたたちの声を聞くことすらおぞましい・・・・!」

 

「うん、なんか全然るん♪ってこないなあ。むしろ・・・イラッって来ちゃうかな」

 

「時間がないわ、やってしまうわよ」

 

「わかったよおねーちゃん」

 

 

「「ぎゃああああああああああああああ」」

 

 

「このパソコン、さっきまで何か打ち込んでたしなにかありそうね」

 

「蘭ちゃんならわかるかも、もってかえろっか!あと奏也の言う通りこれをココにおいて・・・・」

 

 

 

 

「おい、おい起きろ!」

 

「ん・・・?」

 

 

馬面と榊原は目を覚ます。

 

 

「ここは・・・アジトか?」

 

 

「なんだ?ドアが開かねえ・・・」

 

 

「お、おいこれみろよ!」

 

 

ドアに苦戦する榊原であったが、馬面が呼ぶほうを見てみる。

 

するとそこには数千万にもなる札束が置いてあったのだ。

 

 

「すげえ・・・なんでこんなもんがここに?」

 

「・・・でもよ、俺たちのアジトにあったってことは俺たちのもんってことでいいんじゃねえか?」

 

「それもそうだな!よっしゃー!金だー!」

 

 

馬面と榊原大喜びする。

 

全く心当たりのない大金が目の前に置いてあったのだ。真っ当な人間ならば困惑するところであるが、汚いことをして生き延びてきた二人は真っ先に自分にものにしてしまおうという考えが浮かんだのだ。

 

しかし、喜びは束の間・・・・

 

 

ドンドン!

 

 

オイゴラァ開けろォ!

 

 

ドガッ!

 

 

「な、なんだてめえらは?」

 

「部屋間違えてんじゃねえか!?」

 

 

突然ドアを蹴り破ってきた男たちに対して抗議する二人。

 

 

「アニキ!ありました!」

 

 

そのうち若いのが一人、さっきの金を手に取りそういう。

 

「てめーらその金に触るな!」

 

「そうだ、俺たちの金だぞ!?」

 

 

当然、二人は抗議する。自分たちでも身に覚えがないのに強欲な奴らである。

 

 

「ほう、これがお前らの金・・・ねえ。そうだ、ここでちょっと話をしようじゃないか。昨日の夜な、うちの組が運営する金貸しに強盗が入ってよ。金庫にあった金が3000万ほど盗られてるんだわ。いちおー全部のナンバーを控えてあってな」

 

 

「アニキ!間違いないっす!ナンバーが一致しました!」

 

「「!?」」

 

「ほう・・・なんで俺たちの3000万がここにあるのかねえ?」

 

「し、しらねえ!」

 

「そう、目が覚めたらここにあったんだ・・・!そうだ!あの女ども!」

 

「あのよぉ兄ちゃんたち。そんなことは俺たちには関係ねぇ。俺たちの奪われた金がここにあってお前らがここにいた。それだけで十分だ・・・・それでなあ兄ちゃんたち・・・・」

 

 

 

「ヤクザの金に手を出してタダで済むと思うなよ?」

 

 

 

「ひ、ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」

 

 

 

 

「いやー奏也えげつないこと考えるねー」

 

「ええ。変装して闇金に強盗しかけてその金を奴らのアジトに置いておく」

 

「そしてその闇金の人たちに金のありかをリークする。あの人たち、どうなったんだろ?」

 

「さあ?まあゴミがどうなろうと俺たちの知ったこっちゃねえよ」

 

「それもそうね!また一つ、この町から穢れが消えたのね!あ、ふたつだったわ!」

 

「奏也、ありがと。これで商店街も平和になるし、少しはつぐも救われるかな・・・・」

 

「さあな。あとは羽沢さんの心次第だよ」

 

「そういえば、このノートPC、蘭ちゃんに預けておくよ」

 

「これは?」

 

「うん、なんか色々打ち込んでたし・・・・それになんかあの人たち雇われだったんぽいんだよねー。もしかしたらバックの悪い奴らのことわかるかも」

 

「わかった。時間があるときに解析しとくよ。じゃあ、私はつぐに会いに行くから」

 

「おう、またな」

 

 

 

こうして一連の事件は一応収束した。

 

あの二人、生きてるといいなあ・・・・

 

 

 

 

「つぐ、入るよ」

 

「蘭ちゃん!」

 

「遅くなってごめん」

 

 

蘭がつぐみの部屋に行くと、Afterglowの面々がそろって何やら難しい顔をして

 

 

「お父さんの手術ができそうな医者が見つかったって?」

 

 

とは言ったものの、手引きをしたのは蘭だ。

 

持ち前の情報網でものすごく腕のいい外科医をみつけ、つぐみがそれを確認するよう仕向けた。

 

 

「それが・・・」

 

 

しかし蘭は知っていた。その医者はモグリで医師免許を持たない。

 

しかも法外な治療費を請求してくることで有名で、1回の手術に1000万、3000万、5000万円、1億円という金額を吹っ掛ける。

 

しかし、それは命とはそれくらいの値打ちがあるものだという考えのもとである。

 

 

 

「連絡をしたら・・・治療費は1,000万円だって」

 

「・・・足元見やがって」

 

 

今回、つぐみが提示された金額は1,000万円。

 

しかし1,000万円で必ず治すと約束はしてくれた。

 

 

 

「1,000万円なんて、個人経営のカフェにそんなお金・・・」

 

「かき集めるしかない」

 

 

そこでAfterglowのドラム担当、宇田川巴が言葉を発する。

 

 

「商店街のみんなにカンパをお願いしよう」

 

「でも・・・それで1,000万円なんて大金集めるなんて・・・!」

 

 

それを発するのはAfterglowのリーダーでベース担当の上原ひまりだ。

 

いつも明るい彼女だが今回ばかりは困惑しているようだ。

 

 

「ひーちゃん。集まるかどうかなんてやってみないとわからないんじゃないかなー」

 

「モカ・・・」

 

 

そしてギター担当の青葉モカが言う。

 

 

「やろう・・・・っ!お父さんのため、うまくいくかわからないけど、可能性があるなら私は精いっぱい頑張りたい!」

 

「つぐがそういうならやらない理由はないよな!」

 

 

 

巴のその言葉にみな賛同し、商店街へ出かけて行ったのであった。

 

 

 

 

「お願いしまーす!」

 

「羽沢珈琲店を助けるためにお願いしまーす!」

 

「おや、つぐみちゃん。どうしたんだい?」

 

「副町長さん!お父さんの腕を治せるお医者さんが見つかったんだけど手術代が・・・!」

 

 

副町長はその話を聞いて驚いた顔をしていた。

 

 

「なるほど、話は分かった。よし、俺も協力しよう!みんなにも声をかけてくる・・・!」

 

「ありがとうございます!」

 

「それと大金になるから大人が管理したほうがいいね。私が預かろう。金のある所には悪い奴も群がるから高校生だけだと危険だ」

 

 

それから数日、副町長を通したネットワークで商店街の人たちはもちろん、町中に、そして町外にもその運動は広まり、次々と寄付が集まり目標の1000万円はあっという間に集まった。

 

 

「つぐみちゃん、手術は明後日だったね。このお金は私が責任をもって病院に持っていこう」

 

「わかりました。よろしくお願いします!」

 

 

これで父親の腕は治る。つぐみは一安心し、その日は枕を高くして眠ることができたのであった。

 

  

 

 

-翌朝-

 

 

「えっ!?副町長さんが襲われた!?」

 

 「ああ、昨日お金を持って帰る途中、夜道を強盗に襲われたらしい!このこと、結構有名になってたから行きずりの強盗の仕業だろうって警察が・・・」

 

 

巴は先ほど聞いたニュースをつぐみに伝える。

 

 

「それで、副町長さんは大丈夫だったの!?」

 

「ああ、ケガは軽くてもう家に帰れるみたいだ。今は病院にいるらしい」

 

「私、いってくる・・・!」

 

「おい、つぐ!」

 

 

 

 

 

「副町長さん!」

 

「つぐみちゃん・・・・」

 

 

そこには頭に包帯を巻いた副町長がいた。

 

 

 

「すまない!!!!!」

 

 

そして間髪入れず土下座をする副町長。

 

その様子を見たつぐみは驚きの表情をする。

 

 

「つぐみちゃんたちが集めた大事なお金・・・奪われてしまった・・・・!責任を持つと言っておきながらなんて不甲斐ない・・・!」

 

「ちょ、副町長さん!頭を上げてください!なくなってしまったものは仕方ないです・・・それに悪いのは盗った人ですよ。こっちはまた方法を考えますから・・・」

 

「すまない、本当にすまない・・・」

 

 

 

泣きながら謝罪する副町長をみていたたまれなくなったつぐみはその場を後にした。

 

そしてその先にはAfterglowの面々がいたのだ。

 

 

「あはは・・・お金、盗られちゃったって・・・」

 

「つぐ・・・・」

 

 

 

蘭はそんなつぐみを見て悲しい気持ちになる。

 

いつだって縁の下の力持ちとしてAfterglowを牽引してきたつぐみ。

 

元気いっぱいで、頑張り屋で、みんなを笑顔にしてくれるつぐみがこんな悲しい表情をしてくれるのだ。

 

 

 「せっかく、みんなが協力してくれて集めたのに・・・もう、もう無理なのかなあ・・・・・」フラッ

 

「お、おいつぐ!」

 

 

 

そしてそのまま、精神的にも肉体的にも疲れ果てたつぐみはそのまま倒れてしまった。

 

それを受け止める巴は「救急車!」と号令する。

 

この光景を見ていた蘭は、漠然と不安を感じていた。

 

 

 

 

 

「これは・・・・!」

 

 

その後、蘭は紗夜と日菜が回収してきたパソコンのデータを見ていた。

 

そこには信じがたいことがたくさん書かれていたのだ。

 

「じゃあ、一連の事件の首謀者は・・・・!」

 

 

ある確信を持った蘭はそのまま電話をつなげ、奏也にある事実を告げたのであった。

 

 

 

-同日夜-

 

 

「全く本気で殴りおって。かなり痛いんだぞこれ」

 

「んなこと言ったってリアリティが必要だといったのは副町長さんじゃないっすかー」

 

「まあいい。おかげで1000万のアガリだ。ほら、お前にも分け前だ」

 

「ちぇー。危ない橋わたったのにたったの100万ですか?」

 

「これからももっと協力してくれれば相応の対価を出す。俺の頭を小突いただけで100万なんだ、文句を言うな。今まで使ってた二人が急に連絡がつかなくなってな・・・君にもうけ話を持って行っただけありがたいと思ってほしいものだな」

 

「冗談っすよ。しかしあんたも悪い人っすねー。あのつぐみって子、悪い子じゃないんでしょ?」

 

「娘は確かにいい子だけどな。奴の父親は昔からムシが好かんし現町長支持派だからな。今までも気にいらないやつはどんどん排除していったんだ。今さらこのやり方は変えられんよ」

 

「こんなんが副町長やってんっすからヤバい町っすよねーここも」

 

「まあでも、あいつらがここまでやってくれたのは予想外だったけどな。聞くところによると個人的に頭に来たとは聞いているが」

 

 

副町長はキャバクラでこんな会話をしながら一人の男と飲んでいた。

 

ちなみにキャバクラというのはちゃんとしたところを選べば譲たちは三サル(見ざる・聞かざる・言わざる)を徹底する。

 

 

「まあいい。これでだいぶ俺に歯向かう奴も減ってきたしな。町長選も近いし、俺が立候補し当選するシナリオは徐々に出来上がりつつある」prrr

 

 

 

そこで一本の電話が鳴り響く。

 

 

 

「非通知・・・?誰だ。もしもし」

 

「どうもー副町長さん!お元気ですかねー?」

 

「誰だ君は?」

 

 「例の二人の末路を知る者ですよ。そんでもって、あなたが町長になるためにコソコソやってることをすべて知る者です」

 

「な、なにぃ!?」

 

「あんた脇甘いっすよ。あんなチンピラにやばーい証拠預けちゃうんですから」

 

「な、なんこのとかな・・・?」

 

「今さらとぼけてもおせえよ。心当たりがあるんならヨ、今から指定する場所へ来てくれや」

 

「・・・・・・」

 

「どうしたんスカ?」

 

「ヤバイことになった。もう100万やるから付き合ってくれ」

 

 

 

 

 

 

「私だ!!」

 

 

 

待っていると副町長が一人の男を連れてやってきた。

 

俺はいつも通り、ミッシェルのお面をつけその場に行く。

 

 

「よっ!意外と早かったなあ。心当たりあるあるって感じか?」

 

「一体お前は何なんだ!?」

 

「通りすがりの悪党狩りだ。さて副町長さんよ。あんた結構やばーいことやってるみたいだな。あんたが使ってた二人組が狙ってた人達、奴らのパソコンにリスト化されてたから確認したらよ、みーんな現町長支持派で支援してた人ばっかでなあ。偶然じゃねえって思っていろいろ掘ってみたら出るわ出るわ汚職の山が」

 

 

俺は蘭からもらった紙切れに書かれた文字を順番に読み上げる。

 

 

「えーっと。まず町予算の不正捻出に、視察を装った旅行・・・おいおい公共事業の入札情報を業者にも漏らしてんのかよ。賄賂もたんまりだ。副町長の立場を余すところなく使ってわりーことしてんなー」

 

「貴様・・・!ふっ・・・そんなことはどうでもいい。不安要素は取り除かねばな・・・おい、こいつを始末してくれ。やれば今回はさっきの100万とは別に400万くれてやる。今回のアガリの半分だ」

 

「え?マジでこんな弱そうなクマお面ヤロウをブチのめせば400万くれるんっスカ?」

 

「ああ、疑わしきは罰する。それが俺の流儀だ」

 

 

そんなことを言いやがる。推定無罪の原則を言うものを知らんのか?

 

ん?待てよ?

 

 

「今回のアガリの半分で400万+100万あれ?ってことはもとは1000万。もしかしておめえ・・・その1000万は」

 

「ああ、羽沢のガキからかすめた金だ・・・今から始末される貴様には関係ない。この男は俺が用心棒の一人に雇ってる腕利きだ。今ソレを胸の中にしまうというなら命だけは助けてやる」

 

「・・・冗談抜かすんじゃねえよ」

 

 

その言葉を聞いて俺は余計にキレた。

 

そうか、羽沢さんが必死になって集めた金は・・・

 

 

「それならば仕方ない。殺れ」

 

「今夜はラッキーだぜ!オラオラー!オラオラー!!!」

 

「ふんっ。浮かれおって・・・まあいい、さっさとやってしまえ」

 

 

ボゴッ!!!!

 

 

「あ、、、が、、、ッ」ドサッ

 

「オラオラオラオラうっせーなあ。空条承●郎にでもなったつもりかよ。この弱さ、オールEだなあ」

 

「」ピクピク

 

「ば、バカな!」

 

「一撃でこれとはたまげたなあ。仮にも汚職やってるやつが連れてくるくらいだからちょっとくらい苦戦するかもと思っていたが」

 

「んで副町長さんよ?胸の中にしまえばどうのこうの言ってなかったっけ?」

 

「ヒエッ・・・!」

 

 

あーあー副町長の奴完全にビビってやがる。

 

 

「とりあえず・・・一発殴らせろよ」ドゴッ

 

「ぎゃあああああ痛い痛い痛いぃぃぃぃ!頼む!殺さないでくれ!!」

 

「命までとりゃしねえよ。だが盗ったもんは返してもらわねえとなあ。1000万、すぐ返せるんだろ?オオン?」

 

「お、俺の自宅にある・・・!」

 

「いいてえことはわかるな?」

 

「す、すぐにぃぃぃぃ」

 

 

俺はそういう副町長についていくことにした。

 

しかしなんか胸騒ぎがする。というより殺気じゃねえかこれ。

 

 

「オイコラ、テメエ何しやがった」

 

「フハハハハハハハ!バカめ!用心棒はあの男だけじゃないのだよ!」

 

 

高笑いする副町長。近くから屈強な男が4人現れた。

 

 

こんなこともあろうかと緊急通知装置を採用してるのだよ!スイッチを押せばばこいつらに伝わってすぐに来る!貴様は終わりだ!さっさとその書類をこっちに渡し、そのまま死ね!」

 

 

あららー、つまるところ罠にかかってしまったわけか俺は。

 

 

「くっ・・・汚ねえぞ・・・!」

 

 

とりあえず計画が成功してドヤ顔をしている副町長が調子に乗っているので少しだけのっかってやった。

 

 

「フッフッフ・・・何とでもいえ!」

 

「なーんて。いうとでも思ったんか?」

 

「何?」

 

 

「「「「ぐああああああ」」」」

 

 

そんな会話をしているとさっきの屈強な男たちは声を上げ倒れる。

 

 

「あなたの言う通り!ばっちり仲間を呼んだわね!」

 

「さすが、読みが深い。私もそこだけは見習いたいな」

 

「だけって・・・含みある言い方しやがって」

 

「それで?この人が一連の事件の首謀者ですか?」

 

「あー!この人知ってる!副町長さんだー!」

 

 

 

この状況を見越して呼んでおいた変態幼馴染軍団が勢ぞろい。

 

そして倒れる用心棒たちを見て、さらに俺の手のひらの上で踊らされていたことに気が付いた副町長は青ざめた。

 

 

「か、金はいくらでもやる!1000万もかえす!だから見逃してくれ!たのむ!!」

 

 

そして地べたにはいつくばってコメツキバッタみてえに額を地面に擦り付けて土下座をする副町長。

 

変わり身の早さに草生えるわ。とりあえず1000万円は回収した。

さて、こいつには暴力で制裁してもなにも面白くないな・・・

たまには趣向を凝らしてみるか。

 

 

「とりあえずよお前、犬の真似しろよ。あくしろよ」

 

「えっ・・・犬の真似・・・?」

 

「そうだよ。3回ってワンッて鳴くんだよ」

 

「くっ・・・なんて屈辱的な」

 

「(書類)ばらまくぞこの野郎!」

 

「やれば勘弁してくれるんだな・・・・?」

 

「おう、考えてやるよ(勘弁するとは言っていない)」

 

「・・・ワン」

 

「ヘッヘッヘ・・・3回だよ3回」

 

「く、くぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

 

「オラ、3回鳴くんだよ。あくしろよ」

 

「ワンワンワン!」

 

「バッカじゃねえの(嘲笑)おい、カメラ回してるか?」

 

「バッチリよ!」

 

「さて副町長さん。こんなんじゃ終わらねえぞ。今の映像、ばらまかれたどうなるかねえ?」

 

「貴様・・・!汚いぞ・・・!」

 

「なんで自分がこんな目に遭ってるか胸に手を当ててよ~~~く考えてみな?おめえはよ、ただただ自分の欲望のために権力にしがみつき関係ない人を巻き込んだ。殆どの人が自分の店を切り盛りするのに必死で、生きるためにアイディア捻りだして、飯作ったりコーヒーの淹れ方を鍛えたり・・・命削ってやってんだよ。それをおめえみてえに楽して甘い汁を吸うだけの寄生虫に栄養とらちゃたまんねえよな!?それに傷つくのは本人だけじゃねえ、家族が、周りの人が、それをみた友達が・・・・悪の連鎖みてえにどんどんどんどん傷は広がっていくんだよ!!!」

 

「ひっ・・・・!」

  

「さらにゆるせねえのはテメエのやり方だ。善意の副町長を演じて被害者の娘に付け入り、協力するふりをして金を集めるだけ集めて最後は掠め取る・・・何をも知らない女の子を!父親のために必死に頑張ってる女のことを・・・・!テメエみたいなクソ野郎のことはよぉ・・・・吐き気を催す邪悪ってって言うんだよゴルアアアアアア!」

 

 

「あがががががが」

 

 

胸倉を掴み、そのまま片手で空中に持ちあげる。そして空いたほうの片手で俺は電話をかける。

 

 

「俺だ。例の書類をマスコミ各社に、そんで今から送る動画を編集してYou ●ubeにアップしておいてくれ」

 

「そ、そんな!話が違うぞ・・・・!」

 

「あ?俺は考えてやるって言っただけで勘弁してやるなんて一言も言ってねえぞ?」

 

「そ、ん、な・・・・」ガクッ

 

「あ、失神しちまった」

 

 

ま、いっか。さて終わったことだしこの金早く羽沢さんに返す準備しないと。

 

と考えていたら変態幼馴染軍団が俺のほうを見てなにか言っていた。

 

 

「いやーほんと奏也は怒らせたくないや!」

 

「ええ、絶対敵に回したくないわ」

 

「私たちじゃ絶対思いつかないことやってのけるよね」

 

「奏也はさすがだわ!ほんとあなたと一緒にいると飽きないわね!」

 

「これは褒められてんのか?けなされてんのか?まあいいや。よし、帰るぞ、変態幼馴染軍団」

 

 

 

「ねえ奏也」

 

 

「誰が」

 

 

「変態幼馴染」

 

 

「ですって?」

 

 

「ヤベッ、心の声漏れてた」

 

  

 

「「「「待ちなさーい!」」」」

 

 

「ちょちょ、タンマタンマ!」

 

 

 

 

 

翌朝つぐみは病院のベッドで目を覚ました。

 

 

「お金、用意できなかったな・・・・」

 

 

目を覚ました途端、倒れる前のことを思い出し涙ぐむ。

 

 

「やだ、らしくないなあ・・・あれ?」

 

 

しかし枕元に一枚の紙が置いてあることに気が付いたつぐみはそれを読む。

 

 

「Under the bed・・・ベッドの下?・・・え?これって・・・!」

 

 

ベッドの下にあったのは紙袋。そしてその紙袋の中には・・・札束が詰まっており、かつて盗られたはずの1000万円が入っていたのだ。

 

それを見た瞬間つぐみは号泣、その声を聞いて偶然見舞いのために病室の近くに来ていたAfterglowの面々が集合、つぐみから話を聞いて大喜びをしたのであった。

 

そして、つぐみの父の手術は無事成功。リハビリをこなせば以前と変わらないくらいに腕は動かせるだろうということであった。

 

 

 

 

 

「結構クールなことやるじゃない、奏也」

 

「ま、これが本来俺が目指してた感じなんだけどな。変態幼馴染軍団のせいでハチャメチャになってるけどな」

 

「あらためて、つぐのこと助けてくれてありがとね」

 

「大したことじゃねえよ。羽沢さんの親父さんのコーヒーが飲めなくなるのは勘弁だしな」

 

「ふふっ・・・そういうことにしておいてあげるよ」

 

「さて、俺はそろそろ帰るわ。羽沢さんによろしく言っておいてくれ」

 

「うん。また何かあったらよろしく」

 

 

こうして商店街を巻き込み、知らぬ間に汚職事件にまで発展していた悪意は(社会的に)死んだ。

 

だがまだまだこの町のゴミは掃除しきれていない。

 

ちなみに副町長は汚職で逮捕。しかも俺たちが撮影したアノ映像まで流れてしまったので、動画でやっていた内容から汚職ホモ副町長という不名誉なあだ名までついてしまった。ネーミングセンスなさすぎじゃないですかね・・・?

 

 

 

さて今回の物語はここまでだ。

 

俺はまた、この町の平和のため悪党狩りを続けるのである。

 

 

 

第2章 -完-




うわあああ9000字近く行ってしまった・・・・!
読みづらくてスミマセン。


★作中の元ネタ★

●医者●

手塚治虫氏のブラック・ジャックが元ネタです。
これはすぐに分かった人がほとんどではないでしょうか。

●推定無罪の原則●

逮捕されても裁判で有罪が確定するまではその人は無罪であると扱われる絶対原則。
ほんとに犯人かもわからないのに捕まった人の過去や生い立ちを荒らしたりプライベートを荒らしたりするマスゴミには頭にキますよ(野獣先輩並感)
絶対知ってないとおかしいのになぜか学校で教えないので知らない人が多い。
悲しいなあ・・・


●副町長が動画を取られていたやり取り●

有名なホモビデオ、真夏の夜の淫夢第1章、ヤクザのTNOKとサッカー部員(大嘘)TDNらのやりとり。
まあここの住民知ってる人多そうだしそんな詳しく解説しなくていいから(良心)


●吐き気を催す邪悪●

ジョジョの奇妙な冒険 第5部黄金の風でブチャラティがディアボロを形容するときに用いた言葉。実は第3部で空条承太郎も同じような言葉を使ってるが、吐き気を催す邪悪という言葉はブチャラティが初めて使った。
作者はジョジョファンである。




1章はパスパレ、2章はAfterglowでした!次回はRoseliaです!

感想はとっても励みになりますので好意的なものでも批判的なものでもどんどんお願いします!

引き続きよろしくお願いいたします
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