「リサ、ちょっといいかしら?」
「あれ?友希那?どうしたの?」
学校が終わったところで友希那が声をかけてきた。ちなみにRoseliaの練習は今日は休みだ。
「ちょっと話したいことがあって。どこかでお茶でもどうかしら?」
「そーだなー。つぐみのところ・・・はつぐみのお父さんがまだ復帰してないから、いつものファミレスしよっか?」
「それでいいわ」
よくわからないけど、友希那に誘われたなら行かない理由はない。
うーん、しかし話ってなんだろ?ま、聞けばわかるか!
※
「リサ、あれこれ考えても仕方ないからストレートに聞くわ。あなた、ここ1か月くらい、私に何か隠し事してるわね?」
うっそ、気づかれてたってか表に出てた?まずったなー・・・
一番心配をかけたくない相手に感づかれるとは・・・
しかもこの友希那の顔、追及モードに入ってる。こうなった友希那に対してごまかしをするのはほぼ不可能だね。うん、長年の付き合いだからわかる。
「ねえ、友希那。私がなんでもないよっていったらなんて返す?」
「バカ言わないで、あなたの変化に気づかない私じゃない.。甘くみないで・・・って返すわ」
「だよねえ」
「親友が困ってるなら手を差し伸べるのは当たり前よ」
「おお・・・・」
「なにかしら?」
「いやー友希那がデレもせずここまで言うってことは・・・ほんとに心配かけちゃってたんだなって」
「わ、私だってこういうことくらい言うわよ///リサ相手だし・・・それで?どうしたの?」
「・・・他のメンバーには絶対秘密にしてね?」
観念したアタシは友希那がにすべて話した。
いままでやられたこと、奏也に相談して動いてもらっていること。
多分余すことなく伝えたと思う。
「・・・・ムカつくわ」
「ごめん・・・」
「いえ、あなたではなく相談してもらえなかった自分と・・・自分を差し置いて相談を受けた神剣くんにね」
「えっと!悪いのはアタシで!」
「ふふっ、冗談よ」
「ゆーきーなー!」
「それはさておき、今は待つしかないようね」
「うん。なんとかしてくれるって言ってたけど具体的にどうすればいいのかわからないしね」
「とりあえずリサが何に悩んでいるのかわかって少しだけ気が軽くなったわ」
「ごめんね。ありがと、友希那!えい!」
「きゃっ!リサ、何するの!?」
「んー友情のハグ?」
やっぱ友希那は特別で、すごい。友希那は少しだけ気が軽くなったっていってるけど、アタシはかなり軽くなった。
「うーん、こんなことなら最初から友希那に相談しておけばよかった」
こんな気持ちで一日を終え、相変わらずいたずら電話はやまないけど、その夜はゆっくり眠ることができた。
しかし次の日。友希那と急に連絡が取れなくなったのだった。
※
「はいドーン!」
「ぎゃあああ」
「これで何グループ目かしら?」
「さあ、忘れちまった」
俺たちは今町のヤンキーに片っ端から話を聞いている。
すぐに奴のことを蘭に調べてもらおうと思ったんだが、なんと蘭が季節外れのインフルエンザにかかっているらしく、動けない・・というか過保護な親父さんから手厚い看病を受けているらしい。
と、いうわけで俺たちはまさに自分たちの足で情報を集めているのだ。
しかし、俺とこころはミッシェルのお面に手にはチンアナゴというスタイル。
ピンクのクマがカッチカチになったチンアナゴを手にヤンキーどもをボコボコにしてるんだから、端から見たら完全に変態だ。
素直に話を聞いてくれるわけでもなく、大体ケンカになる。仕方がないのでぶちのめして話を聞いている次第だ。
「わかった!話を聞くから!勘弁してくれ!」
「最初から話を聞いてくれりゃ殴んなくて済んだのによ」
ま、そういうわけにはいかないんだろう。ヤンキーってのはメンツを大事にするからな。ただその分、力の差をわからせてやれば従順になる奴は多い。非常にシンプルで分かりやすい世界だ。
「んで、俺らが探してんのはコイツ。いっつもどこにいるのか知らない?名前は夢先圭吾」
俺は夢先のから拝借した原付の免許の顔写真部分をアップにした紙を見せた。
「こいつ・・・夢先・・・?知ってっけどよ・・・こいつらここらでもやべえ奴だよ。錯乱墓高校の2年だがこの学校自体ヤンキーの巣窟でヨ、俺らみたいな小物ヤンキーじゃ相手にならねえ」
「ふむ。じゃあいつもタムロしている場所も知らんのか?」
「こいつらの学校、ヤバくてな。学校自体がアジトみてえなもんで、学校内でも学校外でも好き放題やってるほんとにヤバイ集団だよ。教師ですら手が付けられなくて職員室にこもりっきりで、校内でケンカが起きようがが生徒が暴れようが見て見ぬふりするようなところって話だ。そんなヤバイ学校を夢先ってやつは2年にもかかわらず番張ってんだ。悪いことは言わねえ、こいつを探して何するかは知らねえけど触れないのが吉だぜ。こいつらは本能で生きてる。」
本能・・・金!暴力!セックス!的な?
「なるほどな。ありがとよ、いい収穫だった」
そしてそいつから話を聞き終わった俺は次にどうするか考え、こころに告げた。
「よし、こころ。学校に殴りこむぞ。そのための右手・・・そのための拳だ」
「あら、ワイルドな答えね!了解よ!」
ヤンキーは力の差をわからせてやれば従順になる奴は多い、非常にシンプルで分かりやすい世界。
それならば・・・・
「学校に乗り込んで夢先をボコれば、全部解決じゃないか」
そう、ヤンキーの巣窟で、夢先の下についている奴の目の前で番を張ってる夢先をボコる。これ以上にないくらいのアピールになるだろう。
そう考えた俺は錯乱墓高校へこころと二人で向かったのであった。
※
「ひゃー・・・すげえところだな」
町のはずれにある錯乱墓高校。その光景は異様だ。
校門にはスプレーの落書きで埋め尽くされており、校庭には人ひとりいない。
昇降口に見張りと思しき奴が5人くらいのヤンキーすわりでいるだけだ。
「なんで高校の入り口に見張りがいるんですかね・・・・?」
「まあでも、乗り込むしかないわね!よし行くわよ!ハッピー!ラッキー!スマイル!イエーイ!」
こころはそう高らかに宣言して昇降口に突っ込んでいった。
「っておい待て!ちゃんと作戦を練ってだな・・・!」
が、その声は虚しくも届かず、こころはものすごいスピードで駆けていきあっという間に昇降口にたどり着いてしまった。
「・・・ん?オイおめえらなんだコラ!」
「ピンクのクマ・・・・?そんでもってるそれはなんだ?」
仕方ねえからそのまま無理やり突破する方向へシフトした。
「夢先ってやつに用があるんだが、呼んでくれないか?」
「あ?なんだてめえふざけてんじゃねえぞ?夢先さんになんの用だコラ」
「いいから案内しロッテ。あんま余計な体力使いたくないんだが?」
「何言ってやがるテメエ・・・うぐぉ!」ドガッ
「日本語わかるか?」
一人のみぞおちに拳を入れる。
ガハッ・・・と息を吐いてその場にうずくまる仲間を見て違う奴がキレる。
「いきなり何しやがっ・・・あがっ!!」
「じれったいわね~!さっさと言っちゃえば楽よ?」
と、その男が言葉を言い終わる前にこころがそいつを静める。
ふざけた言動してるくせに容赦ないんだよなーこころって。無邪気に笑いながら敵をボコボコにするタイプってところか。
「このアマ・・・おい、お前らやっちまえ!」
さらにそいつの合図で残りの3人も一気に襲い掛かってきた。
・・・が、素人のヤンキー高校生3人くらいなんでもなかった。各1撃ずつ、拳とチンアナゴでぶん殴り、静める。
「いいから、夢先のところに案内しろよコラ」
「ひ、ひぃぃぃぃぃ」
力の差を思い知ったのかそいつらは俺たちに対し恐怖を抱いているようだ。
「おいテメエら!いきなり人ン学校に乗り込んできてどういうつもりだ!?」
取り巻きを4人連れたリーダーっぽい男が現れた。
しかしこいつら、5人一組で行動しなきゃいけないってルールでもあるんですかね?
「俺たちは夢先ってヤローに用があってきただけだ。おめえみたいなのは用はねえ。夢先を出しな」
「夢先さんを?そいつはできねえな。夢先さんみたいなすげー人におめえみたいな得体のしれないやつは会うことすらできねえんだよ」
「すげー人ってさぁ・・・社会のゴミの一端を担ってるただのカスじゃねえか。何を偉そうに」
「キサマァ・・・・!!」ピクピク
挑発すると青筋を立ててこちらをにらんでくる。単細胞だねえ。挑発に乗って焦って、怒ってもいいこと何一つないのになあ。
「いっとくけどその人は夢先さんに次ぐ実力者だ!おめえみたいなのがかなうわけねえ!」
と、そこでさっきボコったやつが倒れながらそういう。
「ふぅーん。まあいいや。それならお前をぶちのめしちゃえば夢先にリーチってわけだ」
「寝言は寝て言え!よし、せっかくたった二人で・・・しかも一人は女でこの学校に乗り込んできたんだ。その勇気に敬意を表してタイマンしてやろう」
うわっ・・・今時タイマンって・・・。シチュエーションに酔ってやがる。
まあでもそれは好都合だ。少ない体力で力を誇示できるしいいかもしれない。
「いいぜ、かかってこい」
「そのクマのお面剝いで顔さらして、死ぬまで追い詰めてやるぜコラアアアア!」
「そう・・・(無関心)」ドゴッ!
「あ・・・・がっ・・・・!」
「大口叩く割には大した事ねえな」
うん、ごめん一撃。作者の戦闘描写が苦手とかいう裏事情は置いておいて、とりあえずこの学校のナンバー2はぶちのめした。
「嘘だろ・・・」
「マジかよ・・・」
「冗談じゃねえ・・・」
「うちの学校のナンバー3が一撃で」
「夢先さんがいないのにこんなこと・・・俺たちのメンツが・・・」
ザワザワザワ
ギャラリーが騒いでいる。うまくいったようだな。
これで夢先に・・・ん???まて、今夢先がいないとかこいつはナンバー3とか聞こえなかったか?
「おい、そこのお前」
「あ?」
「夢先は今いないのか?」
「残念だったな!最初から夢先さんはいねえよ!」
「・・・そうか。それとこいつはナンバー2じゃないのか?」
「あ?んなことなんで言わなくちゃいけねえんだよ」
「・・・こころ」
「わかったわ!言いたくなるまで私と遊びましょ!」
するとこころはそいつで遊び(意味深)はじめた。
「ひいいいいいいいい!言います言いますから!」
「最初からそうすればいいのよ!」
「この夢先さんは表向きは番長ですけど・・・実は・・・」
そこで俺は衝撃的な内容を耳にしたのだ。
「んだと!?じゃあ、リサを狙っていたのは・・・!」pppppp
しかし、そこで突然携帯がなった。
「これは・・・リサに渡した防犯ブザーのGPS!?」
俺たちがここで遊んでる間、リサには危機が迫っていることに俺は気づけていなかった。こうしてはいられない、GPSの場所に行かねば・・・・!
「リサが危ない!行くぞ!」
「わかったわ!」
「おおっと!お前らタダで帰れると思うなよ?頭がいねえときに自分らの学校で好き放題やられてよぉ・・・夢先さんたちに言い訳がつかねえんだよ。てめえら強いけどヨ、今度は5人や6人じゃねえ今。学校に残ってるやつら全員で相手してやるよ」
しかしそこで残っていたヤンキーたちが俺たちの前に立ちふさがる。
「ちっ!めんどくせえ!」
学校の中からゾロゾロとヤンキーどもが出てくる。人数はざっと30人くらいか・・・・負けることはないだろうが時間がかかりすぎる。
くそっ・・・しかしやるしかないか・・・!
「へっへっへ・・・!じゃあ、死ねや!」
「こころ、できるだけ早く片付けるぞ・・・!」
「結構な大所帯ねえ!ま、なんとかなりそうね!」
※
「私たちも混ぜてもらってもいいですか?」
「ふう、探すのに時間かかっちゃった」
「日菜が適当に道案内するからよ」
「あはは、ごめんねおねーちゃん!」
聞きなれた声。奏也が後ろを向くとそこには変態幼馴染軍団が勢ぞろいしていた。
「お前ら、なんでここに・・・?」
「今井さんが前からおかしかったのは気づいていましたし、それに最近奏也と弦巻さんがコソコソやっているのを知っていましたからね。私たちなりに色々調べてわけです」
「そしたら奏也たちが倒した人たちに話を聞いたら錯乱墓高校に乗り込むって言ってたと聞いて私たちも来た」
「それで来たらナイスタイミングだったというわけだね!でもあの人痛くなかったかなー」
「ばれてたのか・・・・っていうかあいつらまた殴られたのか・・・」
「隠すならもっと上手くやったほうがいいよ。私たちに隠し事なんて、甘い」
「ええ、花園さんの言うとおりね。甘々よ」
「甘々でこの前彩ちゃんと食べたパンケーキみたいだったよ」
散々な言われようだ。やっぱこいつらに対して隠し事は向いてないかもしれない。
これはあとでお説教くらうなあ・・・と奏也は考えていた。
「それで?今井さんが危ないんでしょう?ここは私たちが引き受けるから奏也はそっちへ行きなさい」
「いいのか・・・?すまない!頼む!!」
奏也は駆ける。そしてあっという間に錯乱墓高校を離脱し、GPSが示す地点へと移動を開始したのであった。
それに先ほど錯乱墓高校のヤンキーから聞いた情報。それを聞いた奏也は、あることに対する確信めいたものを抱いていた。
「さて、私の友人がお世話になったそうですね。代わりといってはなんですがお相手いたします」
紗夜は冷静にそういう。しかしそのお面の下の表情は怒りに満ちており、ギターの形をした何かを握る手には力が入っていた。
長くなったのでもう1話続きます。
★元ネタ解説★
●金!暴力!セックス!
●そのための右手・・・そのための拳
淫夢ファミリーの代表格のひとつであるKBSトリオが放った必殺の一言。
こいつらは3つで一つであり、一人でも欠けるとただのクソザコナメクジである。
●そう・・・(無関心)
またまた淫夢(ry
患者役が「肩を痛めた」と言ったのに対し、医者役が「野球か何か?」と聞いたところ「ボクシングです」という答えが返ってきて、それに対し放った一言。
自分から聞いておいてテキトーすぎやしませんかね・・・?
●錯乱墓高校
名前の元ネタはさくらんぼ小学校。これも淫夢・・・たまげたなあ
教員が機能してなくてヤンキーが牛耳ってる学校ってヤバイ・・・ヤバくない?
モデルはかなり昔のツッパリマンガである「今日から俺は!」に登場する開久高等学校。
時代を超えても面白いし今度実写化するらしいから興味ある人は見とけよ見とけよ~(ステマ)
引き続きよろしくお願いいたします。