まずは・・・最新の投稿が遅くなって本っ当にすいません。つい先刻までテストだったもんで(本当は明日も続きが)。今後も少し遅れるかもしれませんが、頑張って早めに投稿するようにします。
さあ、今回はタイトルにもあるように待ちわびていた方々、大変長らくお待たせしました、そう!新オリキャラの登場です。遂にキターーー!!ということでこれからも出てくるオリキャラ達と共に繰り広げる物語をお楽しみ下さい!それでは、どうぞ。
「はあ、疲れた・・・」
今まで過ごしてきた人生の中で、今日以上に疲れというものを身体の底から感じた事はないだろう。確かに今までサッカーの練習に明け暮れた毎日を過ごし続けてきた訳で、肉体的疲労というのはその練習を繰り返していった中で嫌と言うほど味わってきた。しかし、今回は全く状況が違う。もちろん肉体的ダメージもあるにはあるが、それ以上に精神的ダメージが大きい。今日はその2つが重なった為、ここまで疲労を感じているのだろうと俺は思った。
「それもこれも、全部あの忌まわしき従姉のせいってかおかげなんだけどなぁ。」
俺は頭の中で俺の従姉である七瀬唯香を思いやった。突然俺の前に現れ、なおかつ自身の受け持つ女子サッカー部(小学生)のコーチをやってほしいと頼み込んできて、俺の人生を180度回転させた張本人。俺は今更ながら自分がなぜあの忌まわしき従姉の頼み事を安易に承諾してしまったのか、疑問に思ってしまう。確かにあの時の唯香の頼み方は並大抵な物ではなかった。何か、本当に助けが欲しい様な、そういった眼差しだった。
「クソ、元はと言えば、あの休部さえなければ良かったんだ・・・!休部にならなけりゃ、今頃俺だって必死に大会に向けて練習に励んでたってのに。」
“ 1年間の休部“ それは突然俺の元に降りかかった悲劇。信じられなかった。というより、信じたくなかった。3年生も引退し、2年生が主体となって新チームとして動こうとした矢先に起こった時、ただただ俺は茫然とするしかなかった。 衝撃の事実が発表されたあの日から数日経ったが、数日経った今でも学校側からは何も知らせはなかった。どんな経緯で休部に至ったのか、休部になった理由など、まだ何も明かされていない。この休部になった経緯を巡って、学校内でも様々な噂が流れた。特に多くの生徒の間でささやかれた噂は、一部のサッカー部のメンバーが暴行に及んだ、というものだったが、とりわけ俺自身はその噂を信じる事はしなかった。冬の選手権も優勝して、誰一人不満を持つメンバー等、いるはずがなかったからだ。
「はあ、まあいいか。1年間とは言ったもののひょっとしたら近い内に復帰するかもしれないし。仮にサッカーを続けたいなら何処かのクラブチームに入ればそれでいいや。」
俺は自分にそう納得させた。とりあえず、今はあの娘達にどう指導をしていくかだ。流石に目に見える物を与えないと、面目が立たないしな。そう考えている内に俺は家の玄関前まで辿り着いた。
「まあ、これからじっくりと考えるか。」
そうして俺は自分の鞄の中に入れていた鍵を取りだし、閉まっているドアの鍵穴に鍵を差し込み、ドアを開けた。
ガチャッ
「・・・・・・・・・・あれ?」
ガチャッ、ガチャガチャガチャ!
開かない。というよりびくともしない。
「おっかしいなあ、ちゃんと鍵穴差し込んだはずなのに・・・」
瞬間、ハッとした。急いで隣の車庫を覗いたが、案の定母親が使っているはずの車はその場にはなかった。
「・・・まさか・・・」
前にも似たような経験をしたことがあったのを俺は思い出した。俺は再び鍵を取りだし、ドアの鍵穴に差し込み、ねじった後、恐る恐るドアを開けた。
ガチャリ、
「おお、帰ってきたか我が家の期待の星、ロリコンホーp」
バタン。
・・・神様1つ聞いてもよろしいでしょうか?俺が一体何をしましたか?一体俺はどんな事を償えばあの忌まわしき存在から離れる事が出来るのでしょうか?
様々な思考が頭の中を巡ったが、どうやら神様は俺に対してとっても冷たい存在であることが確認できた。俺はやむを得ず、再び部屋の中へ突入した。
ガチャリ、
「何だよ、さっきは無視してよう。そんなに従姉って言う設定が嫌か。そうか、お前は妹の方が良いんだなこのロリコン野郎が。」
矢継ぎ早に俺に向かって罵声を浴びさせてきたこの女こそが、俺にとって憎ましき存在であり、俺の人生を180度回転させた張本人、七瀬唯香だ。っていうか勝手に俺のイメージを固定するんじゃねえ。いい加減ロリコン扱いはやめろ。後、俺は従姉よりも従兄の方が欲しいわ。
俺は内心そうツっこんだが、口だけは達者なこの女と口論になっても時間の無駄、と判断し話題をさっさとサッカーの話へ半ば強引に切り替えた。
「もういいよ。ってか、アンタの方も頼んどいた新メンバーについては大丈夫なんだろうな?」
「んー、まあ大体揃ったかな。あ、でもちょっと面倒なのが1人・・・」
その口調はいかにも相手が厄介であるかを感じさせる様な口振りだった。
「へえ、どんな娘?」
「うん、本人は幼い時から親の影響でサッカーにはまりこんでね。それで慧心に入ってもサッカーを続けたかったらしいんだけど、ウチの部に入るかクラブチームに入るかで迷ってたみたい。で、明日練習を見に来たいっていうからこっちは無理に断る理由もなかったからOK出しちゃったけど、明日来れる?」
ちょうど明日は日程の変更で午後の早い時間帯に終わるため、時間は充分にあった。
「まあ、行けない事はないけど・・・いつ頃終わんの?」
「そんなに遅くはないかな、2時頃だと思う。じゃあ明日2時前後位にこっちに来て。そこで紹介も兼ねてするから。」
「分かった。ところで、その娘の名前は?」
「ああ、志島明日香っていう娘。どうかした?」
「いや、何でも・・・・」
志島明日香、何だろう、どっかで聞いた事があるような名前だが・・・結局思い出す事も出来ず、その日はそのまま俺は疲労のせいもあってかすぐに深い眠りへとついた。
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翌日、慧心学園初等部人工芝サッカーコート
「あ、そうやんだ。おーい!そーうやーん!」
俺の姿を見つけるやいなや大きな声で出迎えてくれたのは、ポニーテールが特徴の三沢真帆だ。
「やあ、真帆。他の皆もこんにちは。」
俺はにこやかな表情で残りのメンバーとも挨拶を交わした。
「梅崎さん、こ、こんにちは!」
やや緊張気味の智花にも柔軟に俺は対応する。
「うん、そんなに緊張しなくていいよ智花。あ、後他の皆は言ってるけど俺の事は下の名前で呼んでいいよ。名字でっていうのもちょっと堅苦しいしね。」
「は、はい。ありがとうございます、蒼也さん。」
智花との話を終えたところでちょうど俺がやって来た方向から、ジャージ姿の従姉と、もう1人、慧心の体操服を着たミディアムヘア姿の少女が一緒に向かってきた。
「おーっす。ちょうどタイミングあってて良かった。じゃあ紹介するね。この娘が志島明日香。皆と同じ6年生よ。じゃあ、明日香ちゃん、プロフィールは自分でやってね。」
実際に見てみると上背はあった。体格もしっかりしている。流石は小さい時からサッカーをしてるだけはあるな。
「えーっと、志島明日香です。ポジションはFW。3歳からサッカーをやっています。身長は163㎝、体重は47㎏です。」
「ああ、僕がこの女子サッカー部のコーチをやってる七瀬先生の従弟の梅崎蒼也です。サッカー歴が長いならこの名前は聞いた事があるかな?」
俺の質問に対し、
「ああ、知ってますよ。確か去年のインターハイと今年の冬の選手権でMVPに輝いた選手ですよね。噂はかねがね聞いてました。会えて光栄です。」
明日香は落ち着いた様子で応えてくれた。
「ああ、こちらこそよろしく。じゃあ早速練習に移ろうか。」
瞬間、明日香の目がキッと鋭くなったのを見て、俺は一瞬驚いた。
「?どうかした?」
だが俺の問い掛けにも答えない明日香はじっと視線の先を睨み付けていた。その視線の先には・・・
「・・・・・・智花・・・っ!」
「・・・・・明日香ちゃん・・・」
智花もまた、明日香の方を見つめていた。この時俺は、2人がどういった関係であるかなんて事は、到底予想が付かなかった。
いかがでしたでしょうか?
智花と明日香の関係とはいかなるものなのか、次回作をお楽しみに!!
次回作も更新急ぎます。
それでは皆さん、See you again!