スマホに変えて以来、PSVITAを触る機会が激減した作者です。
今ではモバゲーばっかりやってます。
勿論、課金なんてしてませんよ?
私はどこまでも無課金を貫き通す所存ですから。
現在の状況。
海で泳いでいると鈴と出会って浜まで一緒に移動して、それから何故か一夏と一緒に甘酸っぱい雰囲気になって、その後にラウラと本音とシャルロットと簪と一緒に雑談をしていると、いきなりセシリアが大声を出しながら目の前に現れた。
以上、説明終わり。
「ずっと弥生さんが海から上がってくるのを待って、つい先程になって戻ってこられたと聞いて、今まで探していましたわ……」
ちょっと汗を掻いて、大きく肩で息をしているセシリア。
どんだけ私の事を探し回ってたんだよ。
「弥生さん!」
「は…はい……?」
「ちょっとこちらにいらしてくださいな!」
突如、セシリアに腕を掴まれて、そのままどこかに連行されるような形になった。
「わ~(棒読み)」
なんとなく、この後の展開が読めてるから何の心配もしていないから、取り敢えず形だけでも悲鳴を上げておいた。
「なっ!? 貴様……セシリアっ!?」
「セッシーにやよっちが連れて行かれちゃった……」
ちゃんとした反応をしているのはラウラと本音だけ。
後の二人はと言うと……
「まぁ、セシリアなら大丈夫でしょ」
「その前に、彼女に弥生をどうこうする根性があるとは思えない」
信頼しているのか、もしくはバカにしているのか。
セシリアって実に微妙な立場にいるな~。
(あ、ボンべとかゴーグルとか置いてきちゃった)
あの四人がいるから大丈夫だとは思うけど、念の為に後で回収に行かないとな。
セシリアに手を引かれて行く中、冷静な頭でそう思う私であった。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「到着しましたわ!」
セシリアに連れてこられたのは、一本のパラソルが砂浜に突き刺さった状態で立っている場所で、パラソルの下には一枚のシートと、サンオイルと思われるオレンジ色の容器が置かれていた。
「弥生さん! 一つお願いがあるんですけど、よろしいですか!?」
「ど…どうぞ……?」
セシリアの迫力に負けて、思わず首を縦に振ってしまった。
「その……私の体にサンオイルを塗ってくださいませんか?」
はい、そうだと思いました。
原作だと一夏に塗って貰っているこのシーン。
何故か私の知っているセシリアは一夏とあまり仲がいいとは言えない。
と言うか、仮に仲が良くても異性に対して無防備に体を預けるとか、普通は有り得ないんだけどね。
(異性よりは同性に塗って貰った方がいいだろうしな)
私がセシリアの立場でも、きっと同じように同性の相手にオイルを塗って貰っていただろう。
この体じゃ、そんな事は夢のまた夢だけど。
「私……でいい…の…? 誰か…にオイル…を塗る…なんて初めて……だよ……?」
「そんなの全く気に致しませんわ。弥生さんだからこそ塗って貰いたいのですから」
あら。嬉しい事を言ってくれるじゃない。
「それに……多少はぎこちない方が色々と……ぐへへ……♡」
…………今のは聞かなかった事にしよう。
私は何も聞いてない。イギリス貴族でお嬢様であるセシリア・オルコットが目の前で涎を垂らしながらイヤらしい顔で『ぐへへ』なんて言っていた事なんて、私は全然聞いてない。
「頑張る……けど……下手だった…ら……ゴメン…ね……?」
一応の予防線を張ってから、私は置いてあるオイルの容器を手に取った。
容器の蓋を開けて中身を手の上に出そうとしてから、ピタッと止まった。
(これは……素手でした方がいいのかな? それとも、このまま手袋をした状態でしても……?)
下手に素手ですると、傷の感触とかが肌に触れてバレる可能性もあるけど、手袋越しだと上手く出来ずにオイルにムラが出来るかもしれない。
私が些細なようで些細じゃない事で頭を回転させていると、いつの間にかセシリアの方はパレオと上の水着の紐を外して、シートにうつ伏せになっていた。
(エ…エロい……)
元々スタイル抜群のセシリアの豊満な胸がシートと彼女の体の間に挟まって、かなりとんでもないことになっている。
少なくとも、鈴辺りが見たら発狂しそうな光景ではある。
こんな時だけは、つくづく女に転生してよかったと思うよ……。
もしもこれが男だったら、間違いなく変態の烙印を押されるから。
「……こっち…も恥ずかしい…から……出来れ…ば……そのま…ま…向こう…を向いててくれる…かな……?」
「分かりましたわ」
見られなきゃ大丈夫だよね?
そう判断して、私は意を決して手袋を外し、素手でする事に。
勿論、周囲に誰も来ていない事を確認した上で手袋は外した。
傷だらけの掌にオイルを垂らし、自分流に揉んでいく。
(こうしてオイルを温めるといい……んだよね?)
本当にこんなんでオイルが温まるかは疑問だけど。
「い……いきます……」
「いつでもどうぞ……ですわ♡」
あ~……ドキドキする~!
セシリアの肌ってめっちゃ綺麗なんだよ!
私とは雲泥の差なんだよ!
こんな絹のように美しい肌に私が本当に触れていいのか?
震える手を理性で押さえつけながら、そっとセシリアの腰の辺りに触れた。
「あん♡ いきなり腰だなんて……弥生さんってばダ・イ・タ・ン♡」
そんな事を言うなっつーの!
却って緊張しちゃうから!
家にある時価数千万円の超高級なツボを掃除する時みたいに神経を使いまくって、慎重に慎重に手を動かしていく。
「ちゃんとオイルを温めてくださっているのですね……。初めてなんて言いながらも、とてもお上手ですわ……♡」
「あ…ありが…とう…」
心臓をドキドキさせながらオイルを背中に塗っていく。
お世辞でも上手と言われると、やっぱり嬉しいものだ。
(あら? なにやら弥生さんの手から変な感触が……。いえ、きっと気のせいですわね)
調子を崩さないようにオイルを塗っていくと、あっという間に背中は塗り終わっていた。
「背中…は終わった……よ……」
「では、お次はもっと下の方もお願いしますわ」
「し…下……?」
下って……まさか……。
「はい。弥生さんの手で私の足やお尻なんかも塗ってくださると、とても嬉しいですわ……♡」
冗談キツイよ!
背中を塗るだけでも相当に神経を摩耗させたってのに、ここから更にエロティックな場所に踏み込めと!?
「弥生さんが塗りたいと言うのでしたら、前の方も……♡」
ごめん。それは絶対に無理。
逆にこっちが恥ずかしくなって悶絶するわ。
「な~にやってんのかしらね~……このエロイギリス貴族さまは……!」
「こ…この声はっ!?」
「鈴……?」
ついさっき別れた鈴が、その手に缶ジュースを持った状態で現れて、鬼の形相でセシリアの事を睨み付けている。
幸いにもこっちは見ていないようだったので、急いでオイルを拭いてから手袋を再び装着。
「そんなにオイルを塗ってほしかったら……」
缶ジュースを地面に置いてから、鈴が徐に自分の手にオイルを垂らした。
本能的にこの場から少し離れた方がいい気がして、私は二人から僅かに距離を取った。
「あたしが塗ってあげるわよ!!」
「いきなり何を言って……キャ~~~~~!?」
私の目の前で二人の美少女がオイル片手に揉みあいに。
男からしたら天国のような光景かもしれないが、私からしたら大変困る状況だ。
割と仲がいい二人が喧嘩に近い事をしているのだから、止めないといけないんだろうけど、どう止めたらいいのかが分からない。
(あ~あ……もみくちゃになって二人の水着が外れそうになってるし……)
こっちがオロオロあたふたしていると、どこからともなく甲高い笑い声が聞こえてきた。
「あ――――――はっはっはっ! 隙あり!!」
こ…この声は……まさか……!
「とうっ!!」
「きゃっ!?」
いきなり誰かにお姫様抱っこされて、またまた拉致。
「「弥生(さん)っ!?」」
二人の叫びが遠くに聞こえる中、私は自分を抱えて走っている人物の顔を見る。
「やぁ……姫。呆けている君も可愛いね」
はい。安定のロランさんでした。
さっきまでずっと姿を見てなかったら、どこかのタイミングで出て来るとは覚悟していたけど、まさかこの状況での乱入とは恐れ入るよ。
(私……今度はどこに連れて行かれるんだろう……)
色んな所に行っている割には、殆ど自力で動いてないよな…私って。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「この辺りなら大丈夫かな?」
そう言うと、ロランさんは私を適当な木陰のある場所にそっと優しく降ろしてくれた。
「ああして他の何かに気が逸れれば、彼女達も少しは大人しくなるだろう」
「あ……」
ロランさんは、鈴とセシリアを止める為に敢えて私をさっきの場所から連れ出したのか……。
こんな風な姿をずっと見せてくれていれば、彼女とも普通に仲良くなりたいと思わせるんだけど……。
「困っている君も、可愛らしくて微笑ましかったけどね」
その一言で全てが台無しです。
ロランさんの水着は周り白い縁がある赤い水着で、中々に露出が高い。
少なくとも、女子高生が着るような水着じゃないけど……。
(ロランさんって他の皆に負けず劣らずのナイスバディだから、凄く似合ってるんだよね……)
つくづく、私の周りの女の子達は高校生とは思えないスタイルの子達ばかりだ。
え? 私も十分に高校生離れしたスタイルだって?
それを言われると否定は出来ない……。
「だが! 海で優雅に泳いでいる君はそれ以上に可憐で美しかった!!」
……は? 泳いでいる君?
「ま…まさか……ロランさん…も海…に……?」
「あぁ。弥生が海に行ったと聞いて、急いで後を追ったんだ」
マジかよ!? 海にまでストーカーですか!?
「青く澄みきった海を軽やかに泳ぐ君の姿は、まるで物語に登場する
アンタもそれを言うんかい。
私は人魚って言うよりも、寧ろウツボ辺りが妥当じゃない?
「本当は水着姿も見てみたかったが、君のダイビングスーツ姿もまた素敵だよ。弥生のスタイルがとてもよく分かる」
そ…そんな事言うなよ~!
ずっと自分に言い聞かせて気にしないようにしてたのに~!
意識しちゃうと急に恥ずかしくなっちゃうじゃないか~!
「あぁ……! 恥ずかしそうに顔を赤らめるなんて……弥生はどこまで私の事を魅了すれば気が済むんだい? このままでは、私は理性と言う鎖を解き放ち、一匹の獣になって君に襲い掛かってしまいそうだ……」
解き放たなくていいから! なんとかして理性を保ってください!!
「「ん?」」
息が荒くなってきたロランさんに危機感を覚え始めていると、私達の傍にビーチボールが転がってきた。
「ごめ~ん! そのボール取って~……って、板垣さんにロランさん? なんで二人が一緒に?」
ボールを追いかけてきた女子が、私達の組み合わせにキョトンとなっていた。
確かに、私とロランさんが二人っきりでいるのは珍しいだろうな。
「ビーチバレーでもしているのかい?」
「うん。海の家で道具とか借りてきて、皆で向こうに即席のコートを設置したの。結構集まってきてるよ」
「そうか……」
ん? 今度は何を考えている?
「いい機会だ。我が麗しの姫に私の勇姿をお見せしよう」
「麗しの姫って……板垣さんの事?」
「そうだが、それが何か?」
どうしてそんなにも真っ直ぐな目で答えられるんですかね、彼女は……。
(確かに板垣さんは私から見てもかなりの美少女だけど、姫って……。って言うか、板垣さんも困ってない?)
あ~…見られてるよ~。絶対に変な奴だって思われてるよ~。
「では行こうか。君、私達をコートまで案内してくれないか?」
「い…いいけど……」
私の手を取って立ち上がらせてくれたのはいいけど、その手は放してくれませんかねぇ?
私達はそのまま、やって来た女子の後を追う形でコートまで歩いて行った。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「お? 弥生も来たのか?」
「くっ……! 織斑一夏……!」
コートまで行くと、なんと、一夏がビーチバレーの審判をやっていた。
「なん…で一夏…がここ…に……?」
「いやな。弥生がラウラ達に連れていかれた後にこの子達に誘われてさ、少しだけやってたんだけど、その後に女子だらけの中に男が片方のチームにだけいるのは戦力バランス的にどうかって話になって、それからはずっとこうして審判をやってた」
私があそこを離れた後にそんな事になってたのか……。
ここでビーチバレーするぐらいなら、私の事を追いかける甲斐性ぐらい見せろよな……。
(……あれ? なんで一夏に少しだけムカついたんだ?)
な…なんか変だぞ、私……。
「なんだ。弥生もこっちにいたのか」
「やよっちと再会だ~」
「姫様ぁ~……」
一夏と話していたら、今度は箒と本音とラウラがやって来て、その後ろからはシャルロットと簪が歩いてきた。
ラウラに至っては、走って来て私にギュッと抱き着いてきた。
「よしよし」
毎度の如く、ラウラの頭を撫でてあげる。
一日一回はこれをしないと始まりませんな~。
「あ、こんな所にいた」
「どうして一日に何回も弥生さんを見失いますの……?」
疲れ果てた顔をしながら、鈴とセシリアもやって来た。
「あ~! ロラン! あんたね~……!」
「ははは……。君とオルコット嬢の諍いに姫を巻き込むわけにはいかなかったからね」
「だからって、弥生を勝手に連れて行くな~!」
「そうですわ! まだ弥生さんに塗って貰ってない個所が……」
「まだ言うか!! もう諦めなさいよ!」
「嫌ですわ!! 弥生さんには私の体の隅から隅までオイルを塗って貰うと決めていますの!」
「いつもの英国淑女はどこに行ったのよ!」
「次元連結システムで粉々に消し飛びましたわ!!」
「んな訳あるか~!!」
この二人のやり取りって、もう完全にコントだよね……。
鈴とセシリアって、実は物凄く仲がいいでしょ?
にしても、地味に皆が集まってきたな……。
このまま行くと、あの二人も来そうな気が……。
「なにやら妙に騒がしいな」
「皆さん、楽しそうですね~」
噂をすればなんとやら。
仕事を終えたのか、水着に着替えた織斑先生と山田先生も浜辺までやって来た。
(もう…マジでオールスター大集合だな……)
まさかとは思うけど、このメンバーでビーチバレーをするとか言わないよね? ね?
けど、私はよく知っている。
こんな時の私の予想ほど、かなりの高確率で当たるって事を。
人、それを『フラグ』と言う。
箒に鈴に本音にラウラに簪にシャルロットと来て、更にセシリアとロランのターンを経て、お次は千冬&真耶の教師コンビのターンです。
え?一夏?
リア充は爆発すればいいんじゃないですかね?
次回は白熱のビーチバレー?