インフィニット・ストラトス~白き翼~ 作:ReiFeL@Ayuru
セ「そ、それは本当ですの!?」
鈴「う、ウソついてないでしょうね!?」
月曜日の朝、何か教室に向かってたら、女子の声が……。
しかも物凄く大きい声……朝から元気だね……。
一「なんだ?」
ノ「さあ?」
一夏も気になる様子。
「本当だってば!この噂、学園中で持ちきりなのよ?月末の学年別トーナメントで優勝したらノーラン君か一夏君と交際でき―――」
ノ「……俺達が、どうかしたの?」
「「「きゃああっ!?」」」
何か、悲鳴を上げられた。
地味にショックなんだけど……。
一「で、何の話だったんだ?ノーランと俺の名前が出てたみたいだけど」
「う、うん?そうだっけ?」
「さ、さあ、どうだったかしら?」
何故か白々しい……。
鈴「じゃ、じゃあ私自分のクラスに戻るから!」
セ「そ、そうですわね!わたくしも自分の席につきませんと」
そう言って、そそくさとこの場を去って行く鈴さんととセシリアさん……。
他の女子もだ……。
一「……なんなんだ?」
シ「さあ……?」
ノ「取り敢えず厄介事、だろうね」
さて、どうしたものかな……。
~鈴&セシリアサイド~
セ・鈴「「あ」」
ふたり揃って間の抜けた声を出してしまう。
時間は放課後、場所は第三アリーナ、人物は鈴とセシリアだった。
鈴「奇遇ね。あたしはこれから月末の学年別トーナメントに向けて特訓するんだけど」
セ「奇遇ですわね。わたくしもまったく同じですわ」
ふたりの間に見えない火花が散る。
どうやらどちらも優勝を狙っているようだ。
鈴「ちょうどいい機会だし、この前の実習のことも含めてどっちが上かはっきりさせとくってのも悪くないわね」
セ「あら、珍しく意見が一致しましたわ。どちらの方がより優雅であるか、この場ではっきりとさせましょうではありませんか。」
二人ともメインウェポンを呼び出すと、それを構えて対峙した。
セ「では―――」
―――――と、いきなり声を遮って超音速の砲弾が飛来する。
セ・鈴「「!?」」
緊急回避のあと、鈴とセシリアは揃って砲弾が飛んできた方向を見る。
そこには漆黒の機体が佇んでいた。
機体名『シュヴァルツェア・レーゲン』、登録操縦者―――
セ「ラウラ・ボーデヴィッヒ……」
セシリアの表情が苦く強ばる。
その表情には欧州連合のトライアル相手以上のものが含まれていた。
鈴「……どういうつもり?いきなりぶっ放すなんていい度胸してるじゃない」
とん、と連結した《双天牙月》を肩に預けながら、鈴は衝撃砲を準戦闘状態へとシフト・
ラ「中国の『甲龍』にイギリスの『ブルー・ティアーズ』か‥‥‥‥ふん、データで見た時の方がまだ強そうではあったな」
鈴「何?やるの?わざわざドイツくんだりからやってきてボコられたいなんて大したものね。それともジャガイモ農場じゃそういうのが流行ってんの?」
セ「あらあら鈴さん、こちらの方はどうも言語をお持ちでないようですから、あまりいじめるのはかわいそうですわよ?犬だってまだワンと言いますのに。」
ラウラのすべてを見下すかのような目つきに並々ならぬ不快感を抱いた二人は、それでもどうにか怒りのはけ口を言葉に見いだそうとする。
ラ「はっ‥‥‥ふたりがかりで量産機に負ける程度の力量しか持たぬものが専用機持ちとはな。よほど人材不足と見える。数くらいしか能のない国と、古いだけが取り柄の国はな」
ぶちっ――――!
何かが切れる音がする。
鈴「ああ、ああ、わかった。わかったわよ。スクラップがお望みなわけね―――セシリア、どっちが先やるかジャンケンしよ」
セ「ええ、そうですわね。わたくしとしてはどちらでもいいのですが―――」
ラ「はっ!ふたりがかりで来たらどうだ?一足す一は所詮二にしかならん。下らん種馬を取り合うようなメスに、この私が負けるものか」
鈴「一夏は種馬じゃないわ!!」
セ「……場にいない人間の侮辱までするとは、同じ欧州連合の候補生として恥ずかしい限りですわ。その軽口、二度と叩けぬようにここで叩いておきましょう」
武器を握りしめる手にきつく力を込める二人。
それを冷ややかな視線で流すと、ラウラはわずかに両手を広げて自分側に向けて振る。
ラ「とっとと来い」
セ・鈴「「上等!」」
~鈴&セシリアサイド:out~
俺とシャル第三アリーナを目指しています……。
と言うか、もう着きそうです。
ノ「……何だか騒がしいな……」
シ「第三アリーナで起こってるみたいだね」
どうしたんだ?何か凄い事になってるんだけど……。
ノ「どうやら誰かが模擬戦をしているらしいね……。でも、少し様子が――――――」
ドゴォン!!
ノ・シ「「!?」」
いきなり爆発音が響く。
……これって……もしかして……。
シ「あれは……鈴!?セシリア!?」
爆発音がした所に視線を向けると、そこには鈴とオルコットが居た。助けに行きたくても、この特殊なエネルギーシールドのせいで、アリーナの中に入ることが出来ない……。
ここは一夏が居ないと、入れないか……。
そこからは、本当に一方的な物だった……
二人の攻撃はボーデヴィッヒが手を翳すと停止結界が発動し、無効化される。
攻撃が全て防がれ、避けられ、当たらない。
ボーデヴィッヒさんだけが攻撃を悉く鈴さんとセシリアさんに当てる。
それは、ISがのアーマーがボロボロになるまで続いた……。
その時になって、ようやく一夏が到着した。
一「ノーラン!どうしたんだこれ!」
ノ「……一夏、白式の雪片弐型を展開して……零落白夜使ってこのバリアを、消して……」
一「の……ノーラン?」
ノ「早く!!」
一「わ、分かった!」
一夏は白式を展開し、すぐに雪片弐型を取り出す。
俺もサーバインを展開した。
……ここは隙をつくか……。
一「おおおお!!」
一夏がバリアを無効化したみたいだ……。
僕はすぐにアリーナ内に入り……。
俺は地面を蹴り、飛ぶ……。
ノ「……吹っ飛べ……」
ラ「何!?」
【オーラソード】にオーラを纏わせ、ノーランはラウラに振りかぶる。
ノ「でええええいっ!」
ガキィン!!
ラ「ガッ!!」
空中戦で……俺に敵うと思うな!
ラウラはそのまま思いきり吹っ飛んで行き、壁に激突する。
シ「ラン!二人とも何とか無事だよ!」
ノ「そう……良かった……」
少しだけ、二人に視線を向けて、すぐに壁に吹っ飛ばしたボーデヴィッヒさんを見る。
今回は俺も容赦しない………。
ラ「ぐっ……ゴホッゴホッ!(な、何故だ!何故あいつはハイパー・センサーに反応しない!)」
ノ「……立てよ、おい……」
僕は開放回線(オープン・チャンネル)を使って、ボーデヴィッヒに言う。
何だろう……こんなに怒ったの初めてだ……。
ラ「このぉ!!」
【ワイヤーブレード】が飛ばされてくるが、俺はそれを簡単に避けて、また思いきり地面を蹴り、間合いを詰める。
ノ「……遅い……」
ラ「っ!?」
バシン!
そのまま蹴り飛ばす。
サ『ノーラン、少し抑えろ。このままだと【ハイパー化】するぞ』
ノ『………分かった』
ノ「すー……はー……。よし、すっきりした」
何か、これ位で良いやって思えてきた。
ラ「貴様ぁ!!」
ボーデヴィッヒはこっちを向き、すぐに瞬間(イグニッション・)加速(ブースト)を仕掛けてくる。
……遅すぎる……。
俺は動きを予測し、拳を突きだす。
そこにボーデヴィッヒは突っ込んできて、拳が当たる。
ノ「もう、終わりだ……」
ラ「ふ、ふざけるなっ!!」
おいおい、どんだけタフなんですか貴女……。
今日は見逃してやろうって言ってるのに……。
ボーデヴィッヒは再び僕に攻撃を仕掛けようとする。
だが、その攻撃は―――――
ガギン!
織班先生に防がれてしまう。
て言うか……ISどころかISスーツすらも着用してないってどういう事……。
近接ブレードだけでよくやる……。
千「……やれやれ、これだからガキの相手は疲れる。……模擬戦をやるのは構わん。――――――が、アリーナのバリアーまでを破壊する事態になられては教師として黙認しかねる。この戦いの決着は学年別トーナメントで着けてもらおうか……と、言いたい所だが、見たところこれはノーランの圧倒的勝利だな」
ラ「なっ、教官!私はまだ負けていません!」
千「現にノーランに一撃も入れられなかったじゃないか」
ラ「で……ですが……」
千「……はぁっ……。ノーラン、ラウラはまだ納得行ってない様だが、この勝負は学年別トーナメントで決着を着けるって事で良いか?」
ノ「はい……」
千「分かった……。では、学年別トーナメントまで私闘の一切を禁止する。解散!」
パンッ!と、千冬姉ちゃんが手を叩き、解散となる。
はぁっ……疲れた。
次回はラウラVSノーランです!