インフィニット・ストラトス~白き翼~   作:ReiFeL@Ayuru

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ズワウスとの戦闘です!





エピソード19:悪魔と白翼

 

 

 

 

 

シ「ラン!」

 

 

 

出撃準備を始めるために廊下に出たノーランをシャルロットは慌てて呼び止めた。

 

 

 

ノ「どうしたの、シャル?」

 

 

 

顔だけ振り向いて尋ねてくるノーランを見てシャルロットの胸の内は言いようのない不安で一杯になっていた。

 

 

 

シ「あ、あのね………あの………」

 

 

 

何か言わなければいけない………そう思っていてもなかなか言葉が出てこない。必然的に泣きそうな目でノーランを見てしまう。

 

 

 

ノ「………はぁ」

 

 

 

彼女の泣きそうな顔を見たノーランはシャルロットの頭を優しく撫でる。

 

 

 

ノ「そんな顔しないで。大丈夫、すぐ終わらせてくるから」

 

 

 

シ「で、でも……」

 

 

 

ノ「それに!」

 

 

 

なおも心配そうなシャルロットの言葉を遮り、ノーランはニパッと無邪気に笑う。

 

 

 

ノ「臨海学校が終わった後の週末は大好きなお姉ちゃんと一緒にいたいもん。その為にも無事に帰ってくるよ」

 

 

 

シ「あ……うん!」

 

 

 

彼女の安堵した笑顔を見たノーランはとシャルロットに背を向けて一言。

 

 

 

ノ「それじゃあ、俺は先に出撃の準備をしてくるから。また後で」

 

 

 

シ「うん。また後でね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間後の午前11時半。

 

 

 

ノ「さあ……行くよ、サーバイン!」

 

 

 

ノーランの掛け声に同調するように黒い光が彼を包み込み一瞬のうちにアーマーが展開された。

 

 

 

一「来い、白式」

 

 

 

箒「行くぞ、紅椿」

 

 

 

ノーランに追従するように一夏と箒も互いに目を合わせて頷いた後、自身のISを展開させた。

 

 

 

千『それでは作戦を開始する』

 

 

 

ISのオープンチャンネルから千冬の声が聞こえる。

 

 

 

千『まず、ノーランが先行。それから十秒後に織斑、篠ノ之の両名が発進する。そして織斑達の今回の作戦の要は一撃必殺、ノーランはアンノウンが織斑達に横やりを入れないように陽動だ』

 

 

 

ノ「了解です」

 

 

 

千『ただし、ノーラン。織斑達の戦況次第ではすぐさま撤退しろ。いいな?』

 

 

 

ノ「はい。では、行きます!」

 

 

 

ノーランはそう言うと、一気に急上昇しある程度の高さでピタッと止まるとオーラコンバーターの出力を上げ、そのまま予定の飛行コースを飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく海上を飛行しているとレーダーが敵アンノウンを捉えた。

 

 

 

 

 

 

ノ(あれか!)

 

 

 

 

 

 

 

見るからに分厚い重装甲なアーマー、背中には大型のオーラコンバーター、巨大な蝙蝠の様な翼、まるで悪魔の様なフルフェイスの頭部装甲、見ただけで強力だとわかる。だが、

 

 

 

?『っ!そこか!』

 

 

ノ「ッ!?」

 

 

 

アンノウンは突然進行方向を変え、ノーランのいる方へと向かい、近づくと右手に装備したオーラソードを振るってきた。

 

動揺していて虚を突かれたノーランだが、咄嗟に回避して機体を掠めながらもなんとか致命傷だけは避けることができた。

 

 

 

ノ(……なんでこいつ俺の居場所が分かったんだ!?レーダーにはキャッチされない筈なのに!?なのにまるで分かっていたかの様に俺のいた方向に狙いをつけてきた・・・どういうことだ!?)

 

 

 

?『貴様、聖戦士か!』

 

 

 

左手に装備したオーラソードの切っ先をノーランに向けながら男は語りかけてきた。

 

 

 

 

 

ノ「聖戦士?」

 

 

 

 

 

黒『ふん、まぁ良い。私は"黒騎士"。ここで貴様を殺す』

 

 

 

ノ「チッ……やっぱり狙いは俺か!」

 

 

 

 

 

 

 

ノーランは直ぐ様オーラソードを構えた。

 

 

 

ノ「一つ聞く。……貴様、その怨念で何を手に入れた!?」

 

 

 

黒『ふっ、前にも同じ事を聞かれたな………力と狡猾さだ』

 

 

 

その答えにノーランはハッと鼻で笑った。

 

 

それと同時にノーランはコンバーターを噴かし一気に加速し切りかかり、ズワウスも同時に加速しオーラソードで切り込んできた。

 

 

 

二人の得物が激突した瞬間、二人がいた場所を中心に海上で特大の衝撃波が走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノーランとズワウスが交戦を開始した丁度おなじ時間、一夏と箒も銀の福音と対峙していた。

 

当初の予定ならば箒の紅椿の性能で一気に近づき、一夏の零落白夜で落とす筈であったのだが、福音の性能は二人の予想を遥か上をいき、初撃を躱されてしまう。

 

その後は一夏と箒の二人は連携して福音と戦いその最中、最大の隙が福音に生まれた。

 

 

 

一「!」

 

 

 

本来なら千載一遇のチャンス。が、一夏は福音とは逆の直下海面へと全速力で向かった。

 

 

 

箒「一夏!?」

 

 

 

一「うおおおおっ!」

 

 

 

突然の一夏の行動に箒は声をあげるが、一夏は零落白夜と瞬時加速の両方を最大出力で行い、一発の光弾に追いつき、かき消す。

 

 

 

箒「何をしている!?折角のチャンスを―――」

 

 

 

一「船がいるんだ!海上は先生たちが封鎖しているのに――――ああクソ!密漁船か!」

 

 

 

一夏が悪態をついた瞬間、彼の手の中にあった雪片弐型の光の刃が消え、展開装甲が閉じる。

 

この瞬間、一夏は最大にして唯一のチャンスを失った。

 

そしてそれが意味するのは作戦の失敗である。

 

 

 

箒「馬鹿者!犯罪者などかばって……。そんな奴らは――――」

 

 

 

一「箒!!」

 

 

 

箒「ッ――――!?」

 

 

 

一「箒。そんな―――そんな寂しいこと言うなよ。力を手にしたら、弱い奴の事なんて見えなくなるなんて……どうしたんだよ?そんなの全然、箒らしくないぜ」

 

 

 

箒「わ、私は・・・・」

 

 

 

一夏の言葉に箒は完全に動揺し、顔を隠す様に両手で覆う。

 

だが、二人は忘れてはいけない。今、ここは戦闘空域であるということを。そして、敵はそんな二人の隙を見逃すほど甘い相手ではないということを・・・。

 

福音が一斉射撃モードに入り、箒の紅椿が具現維持限界(リミット・ダウン)――――つまりはエネルギー切れを起こしたのを見た一夏は、剣を捨て最後のエネルギーを使って一直線に箒の元へと瞬時加速をした。

 

 

 

一「箒ぃぃぃ!!」

 

 

 

箒をかばうように抱きしめた瞬間、『銀の鐘』の一斉射撃の光弾の雨が一夏の背中に降り注いだ。

 

 

 

 

箒「い、一夏ぁ!!?」

 

 

 

箒の悲痛な叫びが爆発音の後に海上に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノーランside

 

 

 

 

 

千『ノーラン!聞こえるか?応答しろ!!』

 

 

 

ノ「聞こえています、織班先生」

 

 

 

ISのオープンチャンネルから織班先生の焦った声が響いた。

 

その声は珍しく焦ってるようでかなり余裕がない。

 

 

 

 

千『織斑達の作戦は失敗した。お前も急いでその空域から―――「大変です!織斑先生!!」なんだ!?こんな時に!!』

 

 

 

……一夏達は失敗したか……。

 

何やら作戦室が慌ただしいけど……まだなにかあるのか。

 

 

 

千『それは本当か?――――ノーラン、直ちにその空域から離脱しろ、福音がお前のいる空域に全速力で向かっている!!』

 

 

 

ノ「……両方を相手するしかないか……」

 

 

 

千『冗談を言っている場合じゃない!直ちに――――ブツン』

 

 

 

俺はオープンチャンネルを切り通信をロックすると、視界の左半分が赤く染まっている中、目の前のズワウスから視線を外さなかった。

 

 

 

黒『逃げないのか?撤退命令であったのだろう?』

 

 

 

ノ「これだけボロボロにしておいてよく言うよ。どうせ、逃がす気なんて毛頭ないくせに」

 

 

 

そう、現在の俺の状況はかなり拙い。

 

バイザーの左半分が砕け、その破片が瞼を切って血が左目の中に入り左がよく見えない。

 

サーバインの装甲も所々罅が入っている。

 

おまけに、目の前の相手は多少傷ついているがまだまだ余裕そうである。

 

 

 

黒『ふっ、正直期待外れだったな。死ね、聖戦士!!』

 

 

 

 

ノ「言ってくれる…ねっ!!」

 

 

 

言うが否やズワウスは大型コンバーターを噴かして、一気にこちらに加速しオーラソードを突き出す。

 

俺はそれをオーラソードの柄部分で受け流す。だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

サ『ノーラン、6時の方角から高エネルギー反応!!』

 

 

 

黒『ムッ!』

 

 

 

ノ「チっ!」

 

 

 

俺は右にズワウスは左へと飛んで躱すと、先ほどまで俺たちがいた場所に銀色のエネルギー砲が通過した。

 

 

 

ノ「来たか……」

 

 

 

攻撃が来た方向を向くとそこには銀の福音が《銀の鐘》を撃った体制のまま佇んでいた。

 

 

 

ノ(三つ巴か………。流石にまずいぞ……)

 

 

 

先に動いたのは銀の福音であった。

 

≪銀の鐘≫の全包囲攻撃が戦闘再開の鐘であった。

 

≪銀の鐘≫の全包囲攻撃、普段の俺なら躱しながら福音に一太刀いれる事も可能だったが、今は視界が左半分塞がれている状態、何発か被弾してしまう。

 

 

 

「La♪」

 

 

 

ズワウスより俺の方が潰しやすいと判断したのか福音は俺目掛けて一直線に加速してきた。

 

 

 

ノ「ナメるな!」

 

 

 

繰り出された右の抜き手を俺はオーラソードで払いのけ、その勢いのまま福音に横から蹴りを叩き込んだ。

 

 

 

「Ga!?」

 

 

 

横に吹き飛ばされた福音を追撃しようとするが行く手を阻むようにビーム砲が目の前を通過した。

 

上を見るとズワウスがオーラソードを構えてこちらに切り込んできた。俺も迎え撃つようにオーラソードを振りかぶった

 

 

 

ガキィィン!!

 

 

 

互いのオーラソードがぶつかり鍔競り合いになっていると、レーダーが高エネルギー反応を感知し、俺たちは鍔競り合いの反動を利用しお互い距離をとる。すると同時に福音が≪銀の鐘≫の全包囲攻撃を放ってきた。

 

光弾の雨を俺は時にはオーラバリアで受け、時には回避するが、やはりオーラバリアで受ける回数が多くなってしまう。

 

光弾の雨が止むとズワウスが福音に向かってオーラソードを振り下ろし、福音はヒラリヒラリとまるで舞うように躱す。たがそれも長くは続かず、ズワウスのオーラソードが福音を捉える。

 

 

 

 

ガキィン!!

 

 

 

体勢を崩した福音はそのまま海面へと落下していく。

 

 

 

サ『ノーラン、あれには人が乗っている。あのままでは

落下の衝撃で搭乗者が死ぬぞ!』

 

 

 

ノ「チィッ!!」

 

 

 

俺はコンバーターの出力を最大まで上げて、福音を海面すれすれでキャッチし、近くの岩の上に置く。

 

 

 

黒『バカめ!!』

 

 

 

瞬間、ズワウスが放ったオーラキャノンが俺に向かって放たれ、俺のいる場所は大爆発が起こった。

 

 

 

ノ(シャル……ごめんなさい……………)

 

 

 

途轍もない熱波と気が狂いそうな激痛を感じながら俺はそんな事を考えながら意識を手放した。

 

 

 

 

 

 






ノーランがズワウスの名前を知ってるのは、出撃する前にサーバインから名前を聞いたから、という設定です。


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