インフィニット・ストラトス~白き翼~   作:ReiFeL@Ayuru

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今回は戦闘は一切無の平和回です。




エピソード8:おめでとう

試合が終わり、俺と一夏は更衣室に向かうが、途中で織班先生に止められる。

 

 

千「おい織班、お前はまだグラウンドの穴埋めが終わっていないだろう?早く元に戻せ!」

 

 

一「…そうだった。」

 

 

 

一夏はそう言いながら俺の方を見てくる。手伝ってほしいって事かな?…はぁ、仕方ないなぁ…

 

 

ノ「………一夏、手伝って上げようか?」

 

 

 

一「良いのか?!サンキュー、ノーラン」

 

 

 

 

ノ「良いよ、別に。それより、早く元に戻そう。」

 

 

 

 

一「おう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グラウンドの穴埋めを始めて二時間くらいが経ち、ようやく穴を埋め終えて更衣室に戻ってきた。すでに日は暮れて空は夕焼け空、その中をISスーツで穴を埋める男二人の姿は何とも異様なものだっただろう。出来ればもう二度と同じことがあってほしくないものだ。

 

 

 

更衣室のロッカーを開き、中からハンドタオルを取り出して顔についた汗と土埃を拭う。部屋に戻ったら一度シャワーを浴びて身体中の汗を流したいなぁ。俺はそう思いながらハンドタオルを鞄の中へと仕舞い、黒い半袖のインナーを取り出す。ISスーツを脱いでインナーに着替えた後、下も学校の制服に素早く着替えた。

 

もう授業は終わっているし、まだ暑いから上着は羽織らないでおこう。下手に羽織って汗だくになったら嫌だし。とりあえず俺の着替えはこれで終わり、後は一夏が着替え終わるのを待つだけだった。

 

 

 

 

 

ノ「よし! 着替え終了。一夏は?」

 

 

 

一「ああ、もう少しで終わるから……よし、俺も終わった」

 

 

 

ノ「じゃあ、帰ろうか。」

 

 

 

一「おう!」

 

 

 

 

 

 一夏が着替え終わったことを確認して、共に更衣室を出る。この更衣室を使っているのは男性である俺と一夏だけのため、それ以外の女性が近付くことはほぼ無い。

 

と思っていた矢先、更衣室を出た先に待っていたのは一組のクラスメイトたちの姿だった。

 

 

 

 

 

「織斑君、デュノア君!」

 

 

 

「あのさぁ、ちょ~っと聞きたいんだけど」

 

 

 

「この後暇? 放課後暇? 今日暇?」

 

 

 

 

 

どうしたんだろう……?

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

質問内容は俺たちの放課後のスケジュールを聞くものだった。何だろう、何か企画してくれているのかなぁ。

 

 

 

 

 

ノ「俺は大丈夫だよ。一夏は?」

 

 

 

一「俺も問題ないぞ。何かあるのか?」

 

 

 

「ん~と、まだ秘密♪」

 

 

 

 

 

笑いながら人差し指を自分の口元に添える姿が、何とも小悪魔らしい。

 

引き続いて夕食の後の時間を開けてほしいとのこと。何を企画してくれているのか何となく想像はつくものの、ここで口に出すのは野暮というもの。

 

 

 

 

 

「じゃあ、そういうことだからよろしくねー!」

 

 

 

一「あっ、ちょっと!」

 

 

 

 

 

バタバタとその場から去っていく女の子たちに手を伸ばして、立ち尽くす一夏。結局彼女たちが何を聞きたいのか分からなかったらしい。一夏からすれば勿体振らずに教えてほしいみたいだけど、彼女たちからすれば少しでも驚かせたいのが本音だ。

 

 

 

というより今の一夏の姿、端から見たらフラれた男が 女の子を未練がましく追う姿にも見えるんだよなぁ。そんな姿のまま顔だけを動かし、俺の方を向く。

 

 

 

 

 

一「一体あれ、何だったんだ?」

 

 

 

ノ「さぁ。まぁ夕食後に分かるみたいだから、いいんじゃないかなぁ?」

 

 

 

一「うーん……そうだな、まぁ良いか」

 

 

 

 

 

一夏があまり深く勘ぐらない性格で助かった。とにかく、どんなことをしてくれるのか楽しみだなぁ。期待に胸を膨らませつつ、俺達は帰路へつく

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~その日の夕食後~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「織斑くん、クラス代表就任おめでとうー!!」

 

 

 

「「おめでとうー!!!」」

 

 

 

一「へ?」

 

 

 

 

 

数回に渡って鳴り響くクラッカーの音と共に、それは開始された。クラッカーの中からまったカラフルな紐状の紙が俺や一夏の頭に乗っかる。

 

夕食のピークを過ぎているとはいえ、それでもまだまだ多くの人達がいる中、食堂の一角を陣取る一年一組の団体。その一角にはでかでかと『織斑一夏、クラス代表就任パーティ』と書かれた、横断幕まで設置されている。この短期間でよく用意できたなと、思わず女の子の行動力に圧倒されてしまう。

 

 

 

席のど真ん中に座っている一夏は、状況が未だに飲み込めずに呆気に取られている。

 

 

 

机の上には数々の飲み物と料理が並べられている。それを取り囲むかのように一組のメンバーが勢揃いしている。上座ポジションに一夏が座っていて、一夏の右隣にセシリアさん、左隣に箒さんが座っている。ニコニコと隣に座れて感無量と言わんばかりのセシリアさんとは対称的に、箒さんは仏頂面をしながらストローを使ってオレンジジュースを飲んでいる。

 

 

 

俺はというとセシリアさんの左隣に座っている。また、俺の左隣にはシャルが座っている。就任パーティが始まってからずっとセシリアさんが嬉しそうにしているため、隣にいる俺も何だか嬉しくなってくる。

 

 

 

 

 

「織斑君おめでとう! クラス代表として、これから頑張ってね♪」

 

 

 

「織斑君とデュノア君の戦っているところ、凄くかっこよかったよ!」

 

 

 

「クラス対抗戦も頑張って!」

 

 

 

「デュノア君も可愛かったよ~♪強い上に可愛いなんて反則だよ~。」

 

 

 

ノ「(う~、可愛いって言わないでよ~)///」

 

 

一「あはは…」

 

立っている子からも口々に賞賛を受け、苦笑いを浮かべながら受け答える一夏と、やたら可愛い可愛い言われて下を向く俺。あ、やばちょっと泣きそう…

 

 

 

 

 

シ「(あぁ、泣き目になってるランも可愛い~!)」

 

 

 

 

 

 

すると……

 

 

 

 

 

?「あ、居た居た! 織斑くーん!」

 

 

 

一「ん?」

 

 

 

 

 

 パーティが始まるや否や、カメラを持って、眼鏡をかけた一人の女性が輪の中へ入ってきた。他クラスから何かを聞きに来たのかと思ったがどうやら違うみたいだ。一年生が付けているリボン及びネクタイの色が青色なのに対し、その女性が付けているリボンの色は黄色だ。つまり彼女は二年生ということになる。

 

一夏の前に立つと右手に持っていた名刺を差出して、自己紹介を始めた。

 

 

 

 

 

薫「こんばんは、新聞部です! 織斑一夏くんでいいかな? 私は副部長の黛薫子(まゆずみかおるこ)です! あっ、これ名刺ね!」

 

 

 

一「は、はぁ。どうも」

 

 

 

 

 

にこにこと笑顔を崩さないまま、一夏に名刺を手渡した。状況がまだイマイチ飲み込めていないのか、一夏の返事はどこかおぼつかない。

 

 

相手が体育会の先輩だったら一夏の態度は大目玉もの、はっきりしない一夏の返事にも、嫌なそぶり一つ見せない黛先輩。

 

 

 

二人のやり取りを見ていると、振り向いた黛先輩と目があう。すると一夏にしたのと同じように、自分の名刺を差し出してきた。

 

 

 

 

 

薫「君がノーラン・デュノア君だよね?初めまして、新聞部の黛薫子です! はい、これ名刺ね♪」

 

 

 

ノ「あっ、ありがとうございます。」

 

 

 

薫「デュノア君が代表候補生に勝ったって噂は有名だから今日は色々お願いね?」

 

 

 

ノ「そ、そうなんですか? まぁ良いですよ」

 

 

 

 

 

 先日セシリアさんに勝ったという噂はあらゆる学年の間で広まっているらしい。実際にあの時は1組の子以外にも大勢の人が見ていたから、他学年の人が知っていてもおかしくはないか。昨日今日でここまで広まっている現実を知ると、改めて女の子の噂の凄さを見せつけられた気がする。

 

 

俺はセシリアさんを見るが、本人は俺の視線に気付くと微笑んでいた。

 

 

 

セ「大丈夫ですわよ、ノーランさん。別に怒ってなどいませんから♪」

 

 

良かった。あの事は気にしてないっぽい。

 

 

 

薫「じゃっ、早速織斑くんからインタビューってことで! ズバリクラス代表になった感想をどうぞ!」

 

 

 

一「え、えぇ!?」

 

 

 

 

 

テープレコーダーを片手に早速一夏に質問を飛ばしていく。一方の一夏は質問をされることなど微塵も考えていなかったのか、ただただ慌てふためいている。

 

正直なところ、アポなしで来られて質問されても答えられないよね。黛先輩も一刻も早くインタビューしてみたいという、新聞部の血が騒いだんだろう。

 

冷静に考えれば、世界でたった二人しかISを動かせない男性が、二人ともこの場に居合わせているわけだし無理もないよねぇ。

 

 

 

IS学園に入る前には、当然マスコミや新聞社が一夏の家に行ったんだろうけど、完全にシャットアウトしていたみたいだし、俺の所も父さんが取材を拒否してくれたから、特に問題は起きなかった。

 

 

 

ガードが固かった操縦男性二人がすぐ近くにいて、その日常生活を追うことができる。新聞部からすれば食い付かない手はなく、むしろ全国のメディアが欲しがる情報でもある。

 

 

 

急な質問で悩んでいた一夏だが、途切れ途切れおぼつかない口ぶりながらも、質問に答え始めた。

 

 

 

 

 

一「えと……まぁ、頑張ります」

 

 

 

薫「えぇ~、なにそれ!? もうちょっと良いコメントないの?『俺に触ると火傷するぜ』的な!」

 

 

 

一「自分、不器用ですから」

 

 

 

薫「うわっ、前時代的!」

 

 

 

 

 

最初の返答に納得がいかず、もう一捻りと質問して、再び返ってきた返答もテンプレ過ぎで、黛先輩からすると面白くないみたいだ。急に聞かれたことに対する回答としては及第点だけど、相手は新聞部の副部長。面白味のない回答に納得するはずがない。

 

一夏の解答に不満げな表情を浮かべながら、メモ帳にものすごいスピード何かを書き込んでいく。流石だなぁ。

 

 

 

 

 

薫「じゃあ良いや、そこについては適当に捏造しておくから」

 

 

 

 

 

 新聞って真実を伝えるために発行するのに、『そんな適当でいいのか』と思ったのは俺だけじゃないよね?一夏の表情も、『だったら聞かなくても良かったんじゃ』みたいな顔になっている。

 

もちろんジョークをきかせた新聞を好む人もいるらしいけど、折角聞きに来たのにわざわざ捏造するのはどうなんだろう。でも新聞を書く方としては、面白味のある新聞を書きたいみたい。

 

一ページにびっしりとメモを書き込んだ黛先輩は、ページをめくって新しいページを開き、今度はセシリアさんの方へと向いた。

 

 

 

 

 

薫「じゃあ、次は現役代表候補生のセシリアちゃんにも何か一言お願いしようかな!!」

 

 

 

セ「こういったコメントはわたくしあまり得意じゃありませんが……」

 

 

 

 

 

得意じゃないと言いつつも、何故かわざわざ腰に手を当てて優雅に立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

 

セ「まずは何故、私達がクラス代表を争ったかですが……」

 

 

 

 

 

そこからかなぁ。セシリアさんのインタビューだけ何だか長くなりそうだと思ったのは。

 

……そう思っていると

 

 

 

 

 

薫「あ、やっぱ長くなりそうだからいいや。適当に捏造しておくから」

 

 

 

セ「ちょっ、質問したのにそれは無いでしょう!? 最後までお聞きなさい!」

 

 

シ・ノ「「あははは……」

 

 

黛先輩も同じことを察したのか、セシリアさんがクラス代表決定戦について語り始める前に、強引に話をぶった切った。無論セシリアさんが納得するするわけもなく、キーキーと捲し立てて、机に手を置きながら黛先輩に迫っていく。

 

 

 

一夏と比べると扱いが真逆なのは、代表候補生は毎年入ってくるけど男性は毎年入らないからだろう。何回もインタビューをしている経験からか、セシリアさんを扱う手つきも慣れたもの。

 

目の前で騒がれているのに、ペンを走らせる手が止まることは無かった。

 

 

 

 

 

薫「まぁまぁ。じゃあ、織斑くんに惚れたってことにしておくから」

 

 

 

セ「な!? な、ななな……///」

 

 

シ・ノ「(あ、これ本気だ…)」

 

 

捏造する気で言った何気ないジョークだったんだろうけど、その理由は完全に正解だと気付くのにそう時間はかからなかった。

 

先ほどまで騒ぎ立てていたセシリアさんも、言葉にならない言葉を発しながら顔を真っ赤にしていく。

 

何故自分が一夏に惚れたことを知っているのかと、疑問と混乱が混ざりあって黙ってしまった。当然、黛先輩はセシリアさんが一夏に本気で惚れていることなど知る由もない。

 

 

 

 

 

一「何をバカなこと言っているんですか、そんな訳無いですよ」

 

 

 

薫「えー? そうかなぁ?」

 

 

 

セ「そ、そうですわ! 一夏さんに代表を譲った理由は、経験を積んでほしかったからですわ!」

 

 

 

 

 

さすが朴念神一夏、さらっと自分に惚れていることを否定したよ。

 

セシリアさんの態度の変わり様を見れば、分かりそうなものだけどなぁ……まぁ、一夏だから仕方ないか 。本人に聞いても、俺なんかを好きになる子なんていないだろとか言いそうだし。でもセシリアさんにとっては、折角アピールするチャンスだったというのにもったいないな、肯定しとけとば一夏も気付いたかもしれないのに。

 

 

 

 

 

一夏とセシリアさんの顔を交互に見ながら、ペンを走らせる黛先輩だが、メモの書き取りが終わるとやがてターゲットを俺に定めた。

 

 

 

 

 

薫「まぁそこはいいとして……じゃあデュノア君! 準備は出来てるかな?」

 

 

 

ノ「あ、はい」

 

 

 

 

 

物凄く期待を込めた黛先輩の眼差しが見つめてくる。このトリをつとめる人が、最も期待される風潮は何なんだろうか。

 

一夏とセシリアさんにインタビューしている間に、気持ちの整理こそついたものの、何を聞かれるか分からないために何をどう答えるのかまでは考えていない。

 

 

 

とりあえず黛先輩に、当たり障りのないように答えることにしよう。

 

 

 

 

 

薫「まずは織班君のクラス代表就任について!」

 

 

 

ノ「そうですね……一夏はまだ経験が足りませんし、俺もセシリアさんと同意件ですね。それに、一夏には強い意志がありますし。」

 

 

 

薫「なるほど、ちなみにその織斑くんの強い意志って何かな?」

 

 

 

ノ「んー…ちょっと言いにくいですけど、男の意地…ですかねぇ?」

 

 

 

薫「くぅ~!良いねぇ! 記事にする価値があるよ!」

 

 

 

 

 

俺の回答がお気に召したようで、笑顔を浮かべながらペンを走らせていく。

 

それに本人が強くなりたいって言うなら、俺はそれのサポートをしてあげたい。

 

俺のインタビューメモを書き終えた黛先輩は、再び俺の方を見てインタビューを続ける。

 

 

 

 

 

薫「それじゃあ一言、これからの意気込みとかお願いします!」

 

 

 

 

 

テープレコーダーを手に持ち、それをより俺の近くへと寄せてくる。

 

 

 

 

 

ノ「意気込みですか?」

 

 

 

薫「うん! たくさん喋ってくれた方が私としては嬉しいかな!」

 

 

 

ノ「そうですね……」

 

 

 

 

 

相変わらず黛先輩の目はキラキラしたままだった。そこまで期待されると、少し恥ずかしいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

「1年1組のノーラン・デュノアです。この学園には俺と一夏しか男子がいないので、仲良くしてもらえると嬉しいです。姉のシャルロット共々、これからよろしくお願いします!」

 

 

 

 

 

薫「うん、ありがとね! 早速新聞作成に取り掛からなくちゃ!」

 

 

 

 

 

喜んでもらえて何よりです。さて、インタビューは一通り終わったものの今度は黛先輩が持っていたカメラをこちらに向ける。

 

 

 

 

 

薫「それから最後に、三人の写真を撮らせて貰っても良いかな?」

 

 

 

一「え、俺たちのですか?」

 

 

 

薫「うん! やっぱり写真がなきゃ記事も映えないしね~!」

 

 

 

セ「あ、あの! その写真はもちろん頂けるんですわよね!?」

 

 

 

薫「もっちろーん♪」

 

 

 

 

 

 言われてみればカメラを持っているのに、まだ一枚も撮っていなかったなぁ。セシリアさんは写真を貰えると知り、嬉しそうにその場に立ち上がる。

 

 

 

 

薫「じゃ、三人とも並んで立ってもらって良いかなー? あっ、手なんか合わせてくれるとなお良いね!」

 

 

 

 

 

 黛先輩がそう指示すると俺と一夏も立ち上がり、真ん中に向かって手を差し出す。

 

一番下に俺が手を置き、その上に一夏とセシリアの順に乗せていった。

 

俺が手を一番下にしたのは、俺なりに空気を読ませてもらったと言っておくよ。

 

 

 

準備が整ったことを確認し、再び黛先輩からの声がかかる。

 

 

 

 

 

薫「織斑君はもっと笑って! じゃ、撮るよー! はーい!」

 

 

 

 

 

 カメラのシャッター音と共に、俺たちの回りには多数の人だかりが現れた。それも写真を撮るほんの一瞬の隙にだ。

 

その人だかりとは、一組のクラスメイトたち。それぞれが笑顔やポーズを決めて写ろうとしているところを見ると、完全な確信犯だったことが伺える。

 

 

 

 

セ「何故全員入ってますのー!?」

 

 

 

 

「まぁまぁ、セシリアだけ抜け駆けはないでしょ♪」

 

 

 

「クラスの思い出になっていいじゃん♪」

 

 

 

セ「うぅ~……」

 

 

 

 

 

 納得がいかないと抗議をするものの、まさか自分が一夏のことを好きだと言える訳もなく、結局クラスメイトたちに言いくるめられてしまう。

 

写真を撮り終えた黛先輩は、またよろしくねと満足げに早足で食堂を去っていった。その後は無事にパーティが進み、普段あまり話さないクラスメイトと会話をしたり、写真を撮ったりして過ごした。

 

 

 

一夏のクラス代表就任おめでとうパーティという名目ではあったけど、こうしてクラスメイトとの仲を深める機会を作ってくれたことに感謝したい。

 

 

 




次回は鈴が登場します。出来れば襲撃の所まで行きたいですね。
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