なんとか俺たちの物語はこれからだぜ!エンドを迎えたい   作:お家が恋しい

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のんびり投稿したいと思います。ネタはその時の勢いに任せて書いてみたり。


プロローグ

ジローは激怒した。必ず、かの邪智暴虐な顧問を除かなければならないと決意した。

 

ジローには社会が分からぬ。ジローは野球人である。白球を投げバットで打って暮して来た。

 

 

 

 

 

 

……とまあ前置きをしたところで何も変わらない訳だが。しかし、あまりにも非現実的なことに直面すると思考回路が変になってしまうらしい。うん、貴重な経験だ。

 

どうにかして現状を把握するためにほんの数時間前のことを思い出そうとする。

 

 

 

 

今までの部のやり方を真っ向から否定する人間が顧問として赴任してきて、その強引なやり方に反発する野球部員を言葉巧みに翻弄し猛練習に猛練習を重ね気が付いたら甲子園一歩手前というところまで勝ち上がってきていたことは覚えている。

顧問の口癖は「何ですか、これ」、「私の時間を無駄にしないでください」だ。何故か伊達メガネだったし、きっと何処ぞの吹奏楽部アニメに感銘を受けたに違いない。

指導力までもトレース出来ていた点は確かに彼をイケメン粘着悪魔先生と呼ぶに相応しいものであった。

 

 

話が長くなってしまったが……、いや長くもないか。俺の名前は鈴木二郎。周りからはジローと呼ばれることが多い。野球好きの父がかの有名なメジャーリーガーに続いて欲しいと一郎ではなく二郎と名付けた時から、俺の野球人生は始まった。

 

 

名前の恩恵を受けたのか分からないが確かに才能はあったようで、リトルリーグ時代に全国大会に出場したことをキッカケに日本代表にも選出。強豪の高校へと進学しまさに順風満帆と言えるものであった──さっきまでは。

 

 

 

 

 

 

 

気が付いた時には既にこの部屋で寝ていたらしい。全くもって意識を失う前の記憶がない上に、見覚えのない部屋の雰囲気。何処かで倒れて見つけた人が運んでくれたのだろうか。しかし倒れる程に疲れてもなかったし……。

恐らく俺は夢を見ているのだろう。そうとしか思えない。

 

 

 

ただただ天井を見つめるだけでは飽きてきたため、何とか寝返りを打とうとするも体は言うことを聞いてくれない。まるで金縛りにあっている気分だ。緊縛プレーなんて趣味はないし、ただ苦痛なだけである。

 

でも夢の中で金縛りにあってぼーっと過ごすなんてある意味ネタになるかもしれない。明日は県大会予選の決勝戦だし、試合前のみんなの緊張を解すのに使えるかな。

 

そんな風に考えていて何時間経ったことか。一向に夢は覚めてくれない。もう十分だから早く夢から覚めてくれ。

 

 

「あう……、う?」

 

 

どうしてか口は少し動くみたいだ。誰か呼んで頰でも抓ってもらえば痛みで目が覚めてこの世界ともおさらば出来るかもしれない。

別に抓られることに快感を覚えるような趣味はないが、他に選択肢が浮かばない以上仕方がない。いや、美人さんだったらもしかしたらご褒美に思えるかも?

万が一ガッデムおじさんだったらどうしよう。年末でもないのにビンタは心が折れる。いや年末でも心折れるわ。

うだうだ悩んでも話は進行しない訳で。どうとでもなれと言わんばかりに俺は大きく口を開けた。

 

 

「あー、うお、いー」

 

 

上手く口が動かない。精一杯声を出そうにも深く息が吸えない。これでは部屋の外まで声は届くことはないし誰も来ないのではあるまいか。

そう諦めが入りかけた瞬間、部屋の扉が開いた。

 

 

「あら、もう起きていたのね。泣いていないってことはまだお腹は空いてないのかしら」

 

 

別嬪さんだ。別嬪は死語だろうか。いや、しかし別嬪さんだ。金髪の別嬪さんいらっしゃい!

俺の語彙力の無さを嘆くよりも、ふと疑問が頭をよぎった。

 

なんか別嬪さん大きくない?

ニコニコとこちらに笑顔を向けるその素敵な表情は良いとして、その体の大きさは今まで生きてきた中で誰よりもずっと大きく見える。

身長が5メートルと言われても頷いてしまうその女性がこちらに手を伸ばしてくる。俺の身長は1メートル85センチはあり高校生としては恵まれた体格だと自覚していたが、その体を難なく持ち上げられてしまった。

 

これではまるで俺が赤ちゃんのようではないか。少々の羞恥心はあるけどそれも良い。バブみを感じる。きっとキャバクラにいくおっさん達もこういう気分を味わいたいのだろう。

 

 

 

 

……え、赤ちゃん?

 

部屋に設置されている鏡に映る姿は一人の女性とその腕に抱えられている赤ん坊。女性は今しがた入室してきた目の前の人物であり、そうすると必然的に赤ん坊は……。

 

 

「ライザーちゃん? どうしたのそんなに鏡をじっと見て」

 

「あうあ?! あ?!」

 

 

俺が赤ちゃんになってる?!

 

嘘だろ?

あまりの出来事に目の前が真っ暗になった。

 

 

 

それが俺、鈴木二郎改めライザー・フェニックスの人生の始まりであった。

 

 

 




ジローは激怒した。
→国語の授業の内容をとりあえず喋ってみたかったらしい

何ですか、これ。
→ユーフォは人生のバイブル(確信)

かの有名なメジャーリーガー
→エリア51のスーパーマン

ガッデムおじさん
→ガルパンおじさんでもある模様
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