仮入部初日の今日、俺達一年生組はもうすぐ始まる練習を前に部室で着替えをしていた
「部長にはあこがれちゃうよなー、なんてったって去年手塚部長は負けなしだぜ!スゲぇだろ!」
まるで自分の事のように自慢する堀尾君、その態度に向けられるカチロー君とカツオ君の目線はけっこう冷たい
「堀尾くんがいばる事じゃ無いけどね」
「そうそう」
負けるな堀尾君…俺はいつも聞き流してるどキミのキャラは嫌いじゃないぞ
「それにしても昨日の達宮くんスゴかったよね」
話題が 昨日の俺の話へと移る、先生達からはなかなか褒められたことが無く 褒められ慣れてないのでちょっと照れる
「ありがとう」
「でもよ 達宮 お前2年の先輩ににらまれてヤバいんじゃない?
特にあの荒井さんって人 上下関係うるさそうだし絶対根に持ってるって…」
カラン ゴリっ
話ながら俺に近付いてきた堀尾君が立てかけてあったテニスラケットを倒してしっかりと踏みつける…
「ヤベ…誰かのラケット踏んじゃったよ!先輩のとかだったらどうしよう」
急いで拾い上げられるラケット、幸いな事に一目で誰も使ってないとわかるようなボロいラケットだ
「良かったな堀尾君 誰も使ってないっぽい古いラケットでさ」
「本当だ埃まみれじゃん、よかったー、荒井さんのだったら俺までにらまれるとこだよ」
俺までって…俺はある目的(校内ランキング戦)の為にわざとにらまれてるんだよ
そんな話をしながら俺達は着替えを終える
「えーっと 今日の1年の練習メニューはまずマラソンからだね」
カチロー君が練習メニューの確認をしているそれを聞いた堀尾君がまた得意げにしゃべり出す
「へへっ 俺走るのは得意なんだよ」
そう言って扉を勢いよく開ける堀尾君…
ガチャ
ドンっ
「チッ 気を付けろよサル」
勢いよくぶつかったのは荒井先輩…そー言えば ボロラケットでの対決イベントって今日か…なら挑発 挑発ー
「ちぃーす」
目線すら合わせずにシラっと外に出ていく俺…若干の罪悪感 これを素でやってたリョーマ君 スゲーな…
「けっ」
気持ちはわかりますよ…クソ生意気な1年ですよね~ 俺
ーーーーー
「荒井 あいつだろ生意気な1年って」
不機嫌そうにベンチに座る俺の態度を見てか周りのヤツらとの話が自然に奴(達宮)のものになる
「ああ、それにしてもくそムカつくぜ、あいつのせいで部長ににらまれるし 走らされるし 散々だぜ」
本当に腹が立つ…
「でもよ テニス上手いって話じゃん、もしランキング戦に入ってきたら2年念願のレギュラー取りも…」
「1年だぜ、そんなことあってたまるか!…なんとかしてあいつに恥かかしてやる…」
仕返しの策を考えているとメンバーの1人が急に動き出す
「おい これ達宮のテニスバックじゃね? ははっ ネコのアップリケとかつけてある ダッセー しかもこのテニスバック手作りっぽいぜ ママに作ってもらいました~ とかだったら笑えるな 」
そんな達宮のテニスバックとその奥にあったボロいラケットを見てあることを思い付く…恥をかけばいいんだよあんな奴
「……おい、ちょっと貸してみろよ」
ーーーーーー
「はぁ はぁ はぁ…だーーー!こんなに辛いんだ青学の練習…」
だー…なんてぬるいんだ青学の練習…なんでこんな練習でスーパーテニヌ人が生まれるんだ?
「頑張れー堀尾君、このあと素振り500回だとさ (梁山泊と比べると余裕だなー)」
「ウソ~、まだ仮入部なのにーこの練習量 キツすぎるよー…」
これでキツすぎるなら梁山泊の修行はなんなんだろう…やっぱり拷問…なのだろうか?
ーーーーーー
「64! 65! 66! 67!…」
仮入部の1年生達が一生懸命ラケットを振る中 俺はラケットを振れずにいた…
「ん?達宮 お前ラケット忘れたのかよ」
「いや…て言うより テニスバックから無くなってる…」
このラケット盗難イベントを予測して一応 秋雨先生作のラケットを練習用のラケットにしておいたんだが まさかテニスバックごといかれるとは思って無かった…、しまったな… 美羽さんが作ってくれたテニスバックになんかあったら…よし 顔面に無拍子当てる!
そんな決意をしていると犯人であろう人が声をかけてくる
「おい、ラケット持たずに部活にでるとか いい度胸じゃねーか! 部長や副部長がいないからってサボってんのか」
荒井先輩と取り巻きの先輩達がヘラヘラと笑う
「そんなに自信満々なら今 俺達2年は試合形式の練習やってから 相手してやってもいいんだが…ラケットが無いんじゃなー」
わざとらしいセリフの後 ちらっと仲間の方に目をやる
「荒井ー」
仲間からパスされるラケット…それを雑に俺に渡してくる
「おっと 、コレならあまってたみたいだぜ!」
俺の手元にあるこのラケット、もちろん普通のラケットでは無い
「あっ それって 部室にあったボロいラケット」
「うわー…ガットゆるゆる フレームガタガタ…こんなの使えないよ…」
っと1年生組が言った具合に見事なボロラケットだ
「どーした 相手してくんねぇの期待の新人くんよ」
おー なかなかの どや顔…こんなラケットじゃ無理だよーってでも言って欲しいのかな?
「1年のお前にはそのボロラケットがお似合いだぜ、これに懲りて二度とでしゃばろうなんて思うんじゃねぇぞ…そうすれば無くなったあのダサいテニスバックも出てくるかもな」
ダサいテニスバック…可愛いだろうが三毛猫のアップリケ、カチンとくるな~… 逆鬼先生のセリフを借りるなら「ドタマにきたぜ」ってところかな…打とうかな顔面 無拍子?
「…先輩 そんな回りくどい事しなくても言ってくれたら何時でもテニスの相手くらいしますよ」
「…なんだよ 俺が隠したとでも言いたいのか?」
「いえいえ…それより早くやりましょうよ」
ボロいラケットを真っ直ぐ荒井先輩へと向ける
「チッ 上等だコテンパンにたたきのめしてやるよ」
さて…美羽さんの作ってくれたバックをダサいって言った罰として、ちょいと本気出させていただきますよ荒井先輩…
ーーーーー
「おいまた荒井が達宮のヤツにからんでるぜ」
「無茶苦茶言ってんなー」
騒ぎを見て練習していた部員達が騒ぎ出す
「どうする 止めるか?」
コートに入っていたレギュラー陣の1人 乾が 隣にいた菊丸と不二に話をふる
「もうすぐ大石達も帰って来るし見つかったらどやされるぜ」
手塚は罰として走らせるだろうし… ダブルスのパートナーの大石はねちねちと説教するだろうし…で菊丸はあまり乗り気では無い様子だ…
「…うーん、でも もうちょっと見てみようか」
一方 不二の方はニコニコとこの出来事を楽しんでいるように見える
「じゃあデータでもとるか」
不二の案に乗ったのかノートをひらく乾
「あーあ 、大石達に怒られても おれ知らないもんね」
責任転化する菊丸
「…フン フシュウ~」
黙って見つめる海堂
レギュラー陣も見つめる中、荒井 VS 期待の新人のテニスが始まる
お気に入り270越え本当にありがとうございます…感想等もいただき大変嬉しいです。これからも皆様のご期待に答えれるようにゆっくり頑張っていきます(*´ー`*)。