「出たぁーっ!桃の十八番…「ダンクスマッシュ」!」
まさにバスケのダンクシュートのように高く 空より降ってくるスマッシュ 、高さはもちろん相当な威力で敵のコートへと突き刺さる
「どーん」
指を指して相手に向ける桃ちゃん先輩、今のスマッシュが試合を終わらす最後のボールだった、ネットに近付き今はゲーム終わりの握手をしている、
「足の方はもう大丈夫みたいだね」
隣で一緒に見ていた不二先輩が桃ちゃん先輩に喋りかける
「今回は間に合わねぇと思ったのになぁ」
不二の発言に菊丸先輩も話しを付け加える
「いやー、達宮にススメられた接骨院が良かったんッスよ、逆にまだまだ暴れ足りないくらいで」
そんな風に喋る中、俺は試合が終わり空いたコートへと入って行く、海堂先輩の試合の場所はこのコートだ
「おっす、お前 次 海堂 とだろ?」
丁度コートを出る桃ちゃん先輩とすれ違い様に話しかけられる
「お疲れ様です、そうですね今からです」
桃ちゃん先輩は別の入口から入ってくる海堂先輩に目を向ける
「奴には気をつけろよ」
「了解です」
ーーーーー
二人がそれぞれのコートに行き準備が完了する、最初のサーブ権は俺 ボールを持って 後は審判のコールを待つばかりだ
「いよいよ達宮 対 レギュラーか、海堂相手にどこまでくらいついていくんだろう…」
期待の新人対レギュラーの対戦 注目度はなかなかのようで結構な人数のギャラリーがこの試合を見にきている
「ザ・ベスト・オブ・1セットマッチ達宮サービスプレイ!」
コールとともに俺は右手からボールを上げる、もちろん上げるトスは通常のものよりはるかに高い…レギュラー相手だここは始めから…
シュ ドッ
高い打点から放たれたジャンピングサーブ「虎砲」は海堂先輩の横を速い速度で通り抜ける
「15ー0」
周りのギャラリーが ざわざわ 騒がしくなってくる、虎砲を見せるのはランキング戦ではこの試合が初である
「おー やるじゃん おチビ、海堂からサービスエースとったぜ」
「そうだな、ヤツのデータはまだ少ないがあのジャンプサーブは桃城との試合で使っていたらしい、実際 聞くと見るでは違うものだな より正確なデータがとれる」
「でも 海堂の方もスイッチがしっかり入ったみたいだよ、腰を落としてしっかり構えてる」
3年生の期待の目線を感じながら ボールがふわっと高く舞い上がり高い位置でラケットと交わる、
ボールの軌道は最短距離のセンターラインギリギリ…だが
そこにすでに陣取っていたのは低い体勢の海堂先輩、低い体勢からラケットにボールを当ててくる…「チッ」 ここまで聞こえる 舌打ちと共にボールがコートに落ちる、ネットが邪魔だと言わんばかりに睨む海堂先輩…怖いわー
「30ー0」
怖い視線にも負けず再度俺は上空へとボールを上げ放つ「虎砲」
それを打ち返す 海堂先輩、若干 虎砲の威力に押されて甘く入った所を俺は見逃さない…
コートの右側ギリギリを狙って放たれたボール…それをなんとかギリギリで拾う海堂先輩しかしそのボールは高く上がってしまう
「やっぱり身長が欲しいな…」そんな小さな呟きと共にフワッと浮いたボールをバスケのダンクシュートのように高く、 空からボールを地面に叩きつける
「どーん…なんちゃった」
「40ー0」
海堂先輩のコートにライバルの桃ちゃん先輩のダンクスマッシュもどきが決まる、ニヤっと笑う俺にここまで聞こえる舌打ちをする海堂先輩…だから怖いって…
ーーーーー
「…す……スゲぇー!!ハイレベルな試合だ、まばたきしてたら見のがしちまいそうだよ」
ギャラリーの一部、1年生トリオがいる場所から一際うるさ…元気な声が聞こえる、もちろん堀尾君
「やっぱり達宮君、海堂先輩相手に全然負けてないよ」
拳を握り同じようにガッツポーズするカツオ君…しかしカチロー君の顔はそこまで晴れやかでは無い
「…で でもまだ海堂先輩のアレが…」
ーーーーー
フゥゥー
深い呼吸と共にユラユラと揺れるラケット、今にも殺すぞとまで言わんばかりで睨んでくる海堂先輩…低い体勢で俺のサーブを待っている
このまま焦らしてイラつかせるのもありかな…と思うも俺は右手からボールを高く上げ「虎砲」を放つ
返ってくるボール、やはりまだタイミングが完璧ではないようで返しが甘い
「おっ 達宮がまたうまく海堂の逆をついたぞ、決まったか?」
ギュンン
右側へとに走り込む海堂先輩の腕がまるで伸びたかのように錯覚する…その腕が下から上に大きく振り上げられる
放たれたボールはぐねんと曲がり一度コートで跳ねた後更に角度をつけコートの外に…まるで蛇がコートの外に獲物を見つけかのように飛び出していった…
ーーーーー
「相変わらずえげつねぇな海堂のアレは」
かなりの角度で外へ逃げていったボールを見てギャラリーがざわつく
「あのビデオに映ってた…」
1年生トリオがビデオに映っていたものを思い出す
「そう、アレが海堂のスネイク!」
後ろから聞こえる声に振り向く
「桃城先輩!?」
「桃ちゃんでいいって」
軽く1年生達の緊張をほぐしながら説明を続ける
「右足から左足へ体重が移動する瞬間にラケットを大きく振り抜き異常なスピン回転をかけるショット…リーチの長い海堂だからこその技だ」
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