「青学ファイ!オー!」
「声出してー」
「ナイスショットー」
青学のテニスコートの至るところから気合い溢れる声がきこえる
「なんかいよいよって感じだよな」
「地区予選もうすぐですもんね」
俺と桃ちゃん先輩はストレッチをしながらレギュラー練習にそなえている、そんな中ある人物がテニスコートに入って来る
「…何だいその球出しは」
「「ちぃーす !」」
「まったく ちんたらしてんじゃないよ」
球出しをしていた部員からラケットをぶんどり意気揚々と球を打ち出す
「ホレ!! ホレ!! ホレ!! ほら声どうした」
出た…妖怪ホレホレ婆…竜崎先生、すごい勢いで球を打ち出している…
「おっ久々にバァさんでてきたな」
「いつも思いますがパワフルっすよね」
ーーーーー
「よし!!全員整列だ!!」
手塚部長のピシッとした号令がコートに響く、整列したテニス部員達に顧問の竜崎先生からの激が飛ぶ
「今回の校内戦で決定したレギュラー8名は都大会まで団体戦を戦い抜く、どの学校も年々レベルが上がってきているからね、決して油断するんじゃないよ-以上!」
「よし 練習を続行する 2・3年はCコートへ一年は球拾い」
「「はい」」
「レギュラーはA・Bコートで…」
手塚部長がレギュラー陣に指示を出しそうになった時に竜崎先生から待ったが入る
「お前達には とっておきの練習メニューがあるそうだ なあ乾」
そう言って現れたのは大きなダンボールを持った乾先輩、箱から取り出した物を配っていく
「はい、まずレギュラーそれぞれにこれを…」
「ヴぇ…」
「どうした達宮?カエルがつぶれたような声出して」
「いや…この字に見覚えが…」
「ん?…まぁとりあえずそのノートについて説明しようか、このノートには俺の尊敬する最先端スポーツコーディネーターMr.オータム・レイン氏がレギュラー陣の個別能力を配慮し構築した君たち専用の自主練メニューだ」
ですよねー 見たことある字だと思った…オータム(秋)レイン(雨)先生…マジでなにしてんすか…
「偶然とは言えオータム・レイン氏に会って話す機会があったんだ、ついでに練習メニューを考えてもらえるとは本当に幸運だったよ」
…それは俺にとっての不運じゃ無いでしょうか…俺は恐る恐るノートを開く、書いてあったのは達筆で一言「前に渡したノートの練習量の1,5倍するように」
いやいやいやいや…今の量でもギリギリなんですよMr.オータムレイン
チラッと隣にいた桃ちゃん先輩のノートを覗き込む、桃ちゃん先輩は「はっは…きっついなー」って苦笑いしてるけど 桃ちゃん先輩の個性を生かす為のその練習メニューには優しさしか無かった
俺の自主練メニュー?…始めから優しさなんて無かったよ…
「さて自主練は各自に任せるとして全体練習を開始しようか、よっと」
そう言って乾はダンボールから250gの鉛板が2本入ったパワーアンクルを配る
「全国大会までの長い試合を乗りきるにはまず足腰の強化は必須、さあみんなこれを両足につけて」
「ふーんそんなにたいした重さじゃないッスね」
桃ちゃん先輩が足を持ち上げ重さの確認をする、そんななんか
「…俺はどうしたらいいですかね」
そう言ってもうすでに足についてあるパワーアンクルを乾に見せる
「倍プッシュ」
「!」
「…と書いてあるな、聞いた話によると達宮はすでにオータムレイン氏から指導を受けているそうだな、その身体能力も納得だ、はい これ」
そう言って一回り大きなパワーアンクルを渡されるすでに1,5㎏のをつけていたので+250g×2で2kgか…マックス3㎏が既製品での一番の重さだったっけな…
それ以上の重さは…梁山泊でやってるお地蔵様の装着か…「お地蔵様を装着」とか自分自身何を言っているのかわからな…
「俺もその重さにしてもらってもいいッスか」
抱きつき地蔵の事を考えていたら 後ろから来た海堂先輩が俺への対抗意識からかパワーアンクルの変更を要求する
「出来ないこともないが…段階的に上げていこうと思っていたから今日のヤツはマックス6枚しか入らないぞ」
海堂先輩は何故か俺を少し睨んだ後 不服そうに乾先輩が持って来たダンボールを指差す
「…なら残りの鉛板 4枚 もらえますか」
その要求に対して他のレギュラー陣も鉛板の入っているダンボールの方へ動き出す
「そうだよ乾、遠慮はいらない全部でいいよ」
「そうッスね 全部つけるまでやるんでしょ なら始めからフルでいきましょうよ」
レギュラーのみんなはそれぞれ自分でダンボールから鉛板を取り出して装着していく
コートで準備されているのは三色のコーンとテニスボールの溝に三色の色が入ったボール…原作で見たことあるなこの練習…
ーーーーー
重りが体力を奪い、体力の低下から集中力の低下を起こす…
飛んで来るボールの溝の色と同じ色コーンに当てるこの練習は体力、集中力を育てる しっかりと考えられものだと思う さすがは乾だね
どれ、へばってきたレギュラー達に喝を入れてやろうか
「ホレ どうしたんだいお前達、1年の達宮が一番元気じゃないか」
突如現れたルーキー達宮将人、体力、技術共に申し分ない逸材、どんな育て方をしたらこの年でこんなんになるのか…
「…もう一回お願いします」
「そうだねー おチビに負けるなんて先輩の威厳に関わってくるからね」
早速 喝の効果が出たみたいだね、体力を強化すると技術は何倍も生きる、だがこいつらの最大の武器はこの向上心、よくぞこれだけの負けず嫌い達がそろったもんだ、それに達宮将人…よい起爆剤になってくれたもんだよ
「ホレ お前達、声出して」
「目指すは中学ナンバーワン!!青学ファイ!!」
「「オーー!!」」
ーーーーー
「…どうしたんだい手塚?」
練習後の部室でノートを見つめている手塚に声をかける不二
「いや…なんでもない」
そう言ってノートを閉じ家に帰る準備を始める手塚
「そうかい…でもノートを見て頬が緩むくらい 余程良い自主練のメニューだったのかな?」
ポーカーフェイスが基本の手塚がノートを見て笑う…気にもなるはずだ
「まあ…そんなところだ」
彼は一度 乾と一緒に秋雨先生に会っている、今日渡された手塚用のノートには自主練メニューは書かれていない、肘の怪我からの完全復帰へのプランがこと細かく書いてあったのだ、一度診ただけで現在 肘にある違和感を全て言い当てた彼…
ついでにノート最後には達筆でこんな文章が綴られている
「安心しなさい、地区大会までには 肘の些細な違和感までしっかりと治療出来るよ、それこそアームレスリングの世界チャンピオンを目指せる位にね、だから大丈夫 胸を張って 部長としてテニス部を支える大黒柱でありなさい」
お気に入り、感想等ありがとうございます大変嬉しいです。これからも皆様のご期待に少しでも答えれるようにゆっくり頑張っていきます(*´ー`*)
・すいません難産でした、お待たせしてしまいすいません…次回から地区予選、主人公 達宮の頑張りを生暖かい目で見守ってあげてください