「おかえりなさい タカさん」
テニスコートに戻ってきたタカさん、俺が先に来て 取っていた特等席に座る、少し顔が明るくなったような気がするが…トイレでスッキリしたのかな?
「ただいま、試合はどうなってる?」
「いや~ やっぱりゴールデンペアの安定感はすごいですよね」
青学のゴールデンペア 大石先輩と菊丸先輩の試合、相手は不動峰の内村と森…原作でシルエットを辛うじて覚えてるくらいで…申し訳ないが殆ど記憶に無い人達だ
「なにより 殆ど菊丸先輩の独壇場ですよ」
「なんじゃらホイホイ!」
菊丸先輩の声と共にまた青学にポイントが入る、先程から不動峰の黒い帽子をかぶっっている内村って選手が狙っているショットが菊丸先輩のアクロバティックなプレイで空回りしている
前衛キラー…黒い帽子 内村の別名らしい(乾先輩のデータより)、相手の体制が崩れた所に顔面を狙ってショットを放ったりとダーティなプレイをする選手だ
しかし今回は相手が悪い…菊丸先輩はそれを避けて尚且つその避けた体勢から返球する事が出来る…菊丸先輩の球を見極める動体視力やボディーバランスは本当に凄いと思う、そのうち美羽さんみたいな舞う羽のような動きとかも出来そうだな…
梁山泊でのテニス修行の時に美羽さんが相手をしてくれた事を思い出す、美羽さんめっちゃ上手いんだよなテニス…ジャンプ力ヤベーし…スピードもヤベーし…おまけに羽の幻覚見えるくらい美しいテニスするし…
その実力で「テニスをするの初めてです、楽しいですね」って言われた時は自分の才能の無さにスゲー落ち込んだ記憶がある…
「ん?…雨 」
美羽さんにボロ負けになった試合を回想していたら 不意に雫が頬にあたる
「うっそー雨だ、ひぇー カサ カサ !」
一気雨足が早まりポツリポツリがザザーッと言う音に変わる、応援席の堀尾くんが慌てたドラえもんのようにカバンから折り畳み傘を取ろうとしている…そんな悪天候の中試合は続く
ズザッ
泥濘む地面に足をとられる菊丸先輩、そこに狙ったように放たれる前衛キラーのショット…
「残念無念のまた来週~♪」
ヒラリとボールを交わして背中越しにラケット構えて返球する…カッケーな菊丸先輩
「クソ!またかよ、あいつ何でこんな足場悪いなかで猫みたいに反応出来んだよ」
「おおおおーっ!」
菊丸先輩のアクロバティックなプレイに観客が沸く
「今度はダイビングボレーだ!」
「ほいほいっと」
片手をついてそのまま側転のように身体をひねって着地する
「くっ もう捕球体勢に」
不動峰の森が放った逆サイドに打たれた球はもうすでに 菊丸先輩の捕球テリトリーに入っている
「にゃーんてね♪」
その菊丸先輩の言葉の後に背後から にゅっと出てきた黒い卵…?
「!!」
菊丸先輩の動きから予想され警戒されていた方向とは真逆方向にスパーンッ と大石のショットが決まる
「…大石 う うますぎる」
地味じゃ無いぞと言わんばかりにゲームを決める大石先輩…タイミングといいショットのコースといい完璧だったな
「ゲームセットウォンバイ青学6ー2」
「よっしゃー、流石 青学ゴールデンペア、これで2勝目だ!」
沸き上がる一年トリオや観客席の皆、そんな中顧問の竜崎先生は落ち着いて青学のゴールデンペアを評価する
「あんなアクロバティックな菊丸の動きをサポート出来るのは視野が広く状況に応じて対処出来る大石しかおらん、二人共よくやったよ」
落ち着いているように見えたが 私が育てた と言わんばかりの どや顔だった…
ーーーーー
「シングル3の選手は前へ」
審判の掛け声によりシングルの試合が始まろうとしている、原作「テニスの王子様」には無かった組み合わせの試合だ…
「桃ちゃん先輩 頑張って来てくださいね」
「あったりめーよ」
ラケットで肩をトントンと叩きながらコート中央へと向かう桃ちゃん先輩
「シングル3 青学 桃城 、不動峰 神尾」
ネットの前で対峙する二人…ここからは聞こえないが何か言い合ってるな…
確かこの二人の組み合わせはひったくり犯を捕まえる時にいつの間にかお構い無しにレースしだす二人だっけ?
きっと負けず嫌いの二人だ…挑発し合ってるんだろうな…
おっ 始まる!
「ザ・ベスト・オブ・1セットマッチ 不動峰サービスプレイ!」
不動峰の神尾がボールを上に投げてサーブを放つ、その瞬間前方に走り出してネット際に詰める
かなり挑発的なプレイだな…
「クロスが がら空きだぜ!」
サーブを打った後に前に詰めるとどうしてもクロスが空いてしまう、誘い込みかもしれないが普通は そこの向かって打つだろう…しかし
「は 速い! なんてスピードだ」
不動峰の神尾のスピードが速すぎる…空いてあったクロスに打たれたボールにもう追い付いて更に角度を付けて返す余裕すらある
シュタンッ
「15ー0 」
「どうなってんだ不動峰強いぞ?」
いきなり青学サイドがあっさりとポイントをとられギャラリーがざわつく、その反応に不動峰のベンチから自慢気な声が聞こえる
「へへ 当たり前だ、青学はゴールデンペアのダブルスが無類の強さを誇るように 不動峰のシングルスの三人ははっきり言ってダブルスのメンバーより数段強い」
「特にスピードに関しては神尾の右に出る奴はいないだろう」
「リズムにのるぜ♪」
ポイントを先制してリズムを刻むようにステップを踏み挑発的な表情で桃ちゃん先輩を見つめる神尾
「へっ おもしれーじゃねーか」
獰猛に笑う桃ちゃん先輩、あらためてシングル3の試合が始まる
原作のキャラを動かす難しさ…神尾も桃ちゃん先輩も好きだからどっちにも勝ってほしいというジレンマ…
お気に入り2200超え、しおり500超え、そしてたくさんの感想等ありがとうございます大変嬉しいです。これからも皆様のご期待に少しでも答えれるようにゆっくり頑張っていきます(*´ー`*)
・誤字報告していただいた皆様ありがとうございました!
・投稿遅れてます…申し訳ありません(´・ω・`)