とある風紀委員の日常   作:にしんそば

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第34話

 

 

 

 

 

「やれやれ、こんなところかね」

 

第一〇学区。

白衣に身を包んだ男が、表示された膨大なデータを前に、満足そうに呟いた。

 

「あとは『調達』だけど、まぁいつも通りでいいだろう」

 

周りには部下であろう研究者達が控えているが、口を出すつもりはないらしい。経験からか、言ったところでどうにもならないことを理解しているようだ。

そして男はこう命じた。

 

空間移動系能力者(テレポーター)を可能な限り集めろ、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信じて待つ、という言葉が嫌いだった。

相手に全てを押し付けて、自分は何もしない事を肯定していると思ったから。

正義とは口ではなく、行動によって示すものだと私は思っているから。

 

「この辺で合ってる?」

『そだよー。と言っても最後に確認できたのは、だけどね』

「そっか。分かった」

 

8月9日。

日が沈んだ第七学区を、中村涼乃は腕章を揺らして跳び回っていた。比喩ではない。

奏ちゃんが本部で探し、私が見つけるというこの態勢は、将貴君を効率的に発見するための布陣だ。

 

『この調子なら今日中に見つかりそうだねー』

「え?ほ、本当?」

『ふふん、私の腕を舐めてもらっちゃ困るよん』

 

耳栓型の通信機から、どこか飄々とした口調が聞こえてくる。それが生来のものか意図的なものか知らないが、今はどちらでもいい。

もうすぐ将貴君に会えるという事が、私は何よりも嬉しかった。

 

「……ん?」

『んー?何か鳴ってんねー。ケータイ?』

「うん、私のみたい。ちょっと待ってね」

『はいよー』

 

制服のポケットからケータイを取り出すと、画面には『フッキー』と表示されていた。

こんな時間帯に電話とは、珍しい。

 

「もしもし?フッキー?」

『……ぁ、す、涼乃?』

「うん。どしたのこんな時間に」

『ぅ、うぁ、ぐすっ……』

「……フッキー?」

 

初めて聞く嗚咽に、体に力が入るのを感じた。男子すら圧するフッキーが泣くなど、普通では考えられない事だからだ。

 

「フッキー、落ち着いて。何かあったの?」

『……ぇ、ひっく……まえばらが……前原がぁ……』

「……将貴君が、どうしたの?」

『……私、前原の事、なにも分かってなかった……何も、分かってあげられなかった……ッ!』

 

そこから先の事は、もはや聞くのも困難だった。

フッキーの啜り泣く声と、将貴君に対する謝罪と贖罪の声が続く。それを聞くたびに、自分の中にいたはずの『前原将貴』が、陽炎のようにその輪郭を揺らしていった。

 

「……そっか」

『ごめん、ごめんね……』

「うん。ありがとね、フッキー」

『涼乃……?』

「あとは任せて」

 

そんな台詞を残し、私は一方的に通話を切った。何故そうしたのか気にもせず、そのまま耳元にある通信機へと話しかける。

 

「奏ちゃん。話は聞こえてた?」

『うん。まだ探してる途中だけど、人気とか雰囲気とか、聞いてた限り第一〇学区っぽいねー』

「でもフッキーがここまで追ってきたってことは、将貴君も第七学区にいる可能性が高いはずだよ」

『そだねー。でもここまで絞れたら……』

 

相変わらず軽い調子だが、全く動揺を見せないその姿勢が今は心強い。

それから僅か数分後、あまりにもあっさりと奏ちゃんは告げた。

 

『――見っけ』

「ッ!!……どこ?」

『ここから北西に数km行ったトコにさ、鉄橋あるの分かる?川に架かった大っきいやつ』

「……あー、そう言えばあったような」

『そこにいるから迎えに……?』

 

そこでふと、奏ちゃんの声が途切れた。何か別の事に気を取られているようだ。

答えはその数秒後、叩きつけるような声と共に飛んできた。

 

『――涼乃ッ!!今すぐ全速力で鉄橋に向かって!!』

「ぅえっ?う、うん。どうしたの?』

『早くッ!!!』

「分かったってば!!何があったの!!?」

『しょーくんが身投げした!!』

「――――は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付いたら私はその鉄橋にいた。うろ覚えの中よく来れたなと自分でも思うが、そんな事はすぐに頭から抜け落ちた。

 

『1つ目のアーチの中央部、そこの右側から転落し――』

「――!」

『――ちょ!?』

 

その瞬間、私は能力を使って目標地点へ跳んでいた。

眼前に広がるのは、完全なる闇。

それは本能的な恐怖を容赦なく呼び起こし、暑さとは別の汗を引き起こした。やがて自分が目を瞑っているのかすら分からなくなるが、()()()()()()()()()()()

直後、何の前兆もなく着水し、凄まじい衝撃が私を襲った。

 

「(将貴君――)」

 

その痛みもすぐに忘れて、私はさらに体を沈ませる。一面の闇の中で、どちらが上か下か、泡が登る方向でしか判別がつかなくなる。

もっとだ、もっと深くへ――

 

「(将貴君――!!)」

 

ごぼり、と口から出た空気が泡となり、水面に昇っていく。対してより深く沈む体は重く、胸の辺りが苦しくなる。しかしそんな事はお構いなしに、私は必死に腕を振り回した。

それでも、その腕は水以外を掴めない。

 

「(将――ぐっぅ……!!)」

 

ごぼごぼ、と一際大きな泡が口から漏れて、肺が潰されたような痛みが駆け抜けた。

もともと見えない着水だったのだ。目いっぱい息を吸う事も出来なかったため、息が切れるのがいつもより早い。仕方のない事なのに、今はそれがひどく恨めしかった。

 

「ぶはぁっ!!ごほ!げほっ!!」

 

半ば溺れたように水面から顔を出し、喘ぎながら酸素を取り込んだ。視界に広がった夜空の中心には、僅かに欠けた満月が、それこそ嘲笑うように陣取っていた。

呼吸が整い、再び潜ろうとしたが、今度は耳栓型の通信機から待ったがかかる。

 

『すずのん違う!!そこから右に4メートル、前に2メートル行ったとこだよ!!』

「――ッ、」

 

目いっぱい息を吸い込み、今度こそ潜行を開始する。そこに広がるのは、やはり一面の黒。

一寸先すら見えない闇に、脳が締め付けられるような忌避感に襲われた。

だが、()()()()()()()()()()

 

「(将貴君将貴君将貴君しょうきくんしょうきくん――)」

 

遂に思考まで溺れそうになるが、それも無視して私は手を伸ばした。千切れ千切れに口から溢れる泡が、次第に大きくなる。それに伴い、全身にまとわりつくような恐怖心が私を呑み込もうとした。

 

と、その時だった。

 

「――――ッ!!」

 

指先が、何かに触れた。

見えないから分からないけど、この感触は間違いなく繊維だ。冷たくなっているけど、この感触は間違いなく人間の肌だ。

 

いた。

 

前原将貴が、そこにいた。

 

「ごぼッ――!?」

 

思わず名前を呼ぼうとして、それが致命的なミスである事に気付いた。しかし時すでに遅く、待ってましたと言わんばかりに、大量の水が容赦なく体内に入り込んでくる。

 

息が出来ない。体が動かない。何も見えない。

怖い。怖い。怖い。

 

死――――?

 

「(――――ッ、せめ、……て……将貴君、だけで、も…………!!!)」

 

空間移動(テレポート)

 

朦朧とする中で、私はそれに意識を集中させた。自分が有する、紛れもない『能力』に。

 

その使用を最後に、私の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――――……?」

 

まず聞こえたのは、静かに響く虫の囀りだった。続いて襲ってきたのは、あまりにも大きな倦怠感だった。

手足や頭、果ては瞼までが異常に重いが、それ以上に思考が回らない。自分が横たわっているのに気付いたのも、目が覚めてから少し経ってからだった。

 

「(なんだ、これ……?)」

 

茫茫とした意識の中に、前原将貴は小さな疑問を抱いた。しかしその瞬間、自身の横隔膜の辺りが別の生物のように暴れ始める。

 

「――ぐごッ、がばぁっぅげぼっッ!!」

 

反射的に上体を起こして、食道にあった水を吐き出し、そしてそのまま止まる。

そう、起こせる体があったのだ。

 

「(生きてる……何で……?)」

 

こんな疑問を抱くなど、きっと俺はどこか歪んでしまっているのだろう。しかしそれも、自分を見つめ直した時には既に忘れていた。正確には、自分の腰辺りに視線を移してから。

 

「…………なか、むら?」

 

風紀委員(ジャッジメント)、中村涼乃。

俺の腰に巻き付くように腕を回しているのは、間違いなくその少女だ。表情は見えないが、肩にかかる薄茶色の髪が――いや、よく見たら全身がずぶ濡れではないか。

 

「中村?おい中村?大丈夫か……?」

 

耳を近付けると、甘く規則正しい呼吸が聞こえてくる。どうやら、ただ眠っているだけのようだ。どこかにぶつけたのか、左膝からは少なくない血が出ているが。

 

「(……まぁ死にはしないか)」

「――……ぅ」

「ったく……」

 

適当に吐き捨てて、俺はもう一度柵を乗り越え、そこに腰掛けた。黒い鏡のような湖の上では、やはり歪な満月が揺れている。

 

状況から考えて、中村が俺を引っ張り上げたのだろう。夜の湖に明かり無しで飛び込むなど、自殺行為もいいところだ。それでも実行に移した中村は、他人を思い遣ることが出来る、底なしに優しい少女なのだろう。

 

はぁ。まったく、本当に。

 

()()()()()()()()()

 

俺は助けられたかった訳じゃない。ただ自由になりたかっただけだ。なのに、お前はまだ邪魔をするというのか。

人の命に口出しするなど、いつからそんなに偉くなったんだ?

 

「………」

 

おかげで、僅かな迷いが――色々な事を考えるようになってしまったじゃないか。

 

例えば、死に対する恐怖。

失敗した時のリスク。

親や友人に与えるであろう悲しみ。

 

……自殺とは、そう簡単に出来るものじゃないんだ。こう言っては何だが、勢いでする事なのかもしれない。

 

「……分かんねぇよ」

 

俺はどうすればいいんだ。何をしたいと思っているんだ。その結果得られるものは何なのだ。

 

……誰でもいいから、俺に方向性を示してくれ。

 

自分が何者なのか、誰か教えてくれ。

 

誰か。誰か、俺を助けてくれ――――

 

 

 

 

 

かちゃん

 

 

 

 

 

「…………え?」

 

それは、聞いたことある音だった。

風紀委員に支給される、対能力者用の手錠。

自分も使ったことのあるそれが、自身の左手首にかけられていたのだ。

 

「……中村?」

「………」

 

それをかけた風紀委員は、濡れた薄茶色の髪で目を覆って、何も言わずそこに佇んでいる。

やがて不慣れな動きで柵を乗り越え、俺の左隣に座った。その右手首には、俺を繋いだ手錠のもう片方がかけられている。

 

「……何してんの、お前」

「……――ッ!」

「ちょっ――!?」

 

何を思ったのか、中村は腕に力を込めて、押し出すように前に出た。 当然、手錠で繋がれた俺も、引き込まれるように黒い湖へと、完全なる闇へと落ちていく。

しかし、今度は2人。

 

「――ッ!!」

「(――ばっ、か野郎がッッ!!)」

 

俺は思わず左腕を引っ張り、空いた右腕を中村の背に回した。まるで抱き留めるように、俺が下で、中村が上。

直後、着水と共に凄まじい衝撃が背中に走った。

 

「ごッ――!?」

「――ッ」

「――ぐ、ぶはぁ!!ばぁ、げふっ!!」

 

一瞬意識が飛びそうになったが、すぐに持ち直して水面へと上がる。手錠をかけた状態で泳ぐのは苦労したが、幸い岸が近かったため、何とか溺れずに済んだようだ。

しかし辛い事には変わりなく、沸いてきた疑問を口にできたのは、陸に上がってから数分経ってからだった。

 

「……ホント何してんだ、お前」

「………」

「(この後に及んで無視かよ……)」

 

……まぁ、それなら好きにするといい。どうせ俺は、手錠の鍵を開ける事も、壊す事も出来ないのだ。『スキルアウト狩り』をしていた事を考えると、このまま連行からの少年院コースになるかもしれない。

 

「……ねぇ」

「ん?」

「何で助けてくれたの?」

 

中村がふと、そんな事を呟いた。

言葉の真意を計りかねて、俺は思わず中村の方を見る。そして、その瞳と目が合う。髪と同じ薄茶色の瞳は、いつものように優しかった。

 

「……別にお前を助けた訳じゃない。自分が死なないようにしただけだ」

「『死なないように』?将貴君は死にたくなかったんだ?」

「……お前を巻き込んだら後味が悪いと思っただけだよ」

「へぇ、優しいね」

 

……考えてみれば、俺は何をしているのだろう。

中村涼乃は空間移動系能力者(テレポーター)だ。飛び降りようと溺れようと、一度演算すればそれで終わり、元通りだ。それを理解していたのに、何故?

 

「それに、着水の時に私を衝撃から守ってくれたよね。それは何で?」

「…………知らねぇよ」

 

やった事にいちいち理由を求めるな。考えてから行動できるほど、俺は大人じゃないんだ。

 

……なら俺は、無意識に守ったというのか?

憎くて憎くて仕方ない『能力者』を?最底辺(レベル0)であるこの俺が?

 

「嫌なら悪かったよ。勝手な事したな」

「その勝手な事に、私は救われたよ?」

「そんなもん結果論の話だ。救いたくて救った訳じゃねェよ」

「救われた側からすれば、それこそどんな意図であっても関係ないけどね」

 

淡い笑みを浮かべながらも、薄茶色の瞳は真っ直ぐに俺を捉えて離さない。見慣れているはずのその視線に、俺は何故か目を合わせられなかった。

 

「……知ったような口を聞くなよ。自分が間違えたと思った時点で、それはもう問答無用で『不正解』だ。他人が口出す事じゃねぇんだよ」

「……あのさ、将貴君」

「……何だよ?」

 

中村が一度溜めて、そして告げた。

責めるようでも、慈しむようでもない。純粋に気になったから聞いた、そんな様子で。

 

「――何故、『正解』に拘るの?」

 

────意味が分からない。

好き好んで不正解を選ぶ奴がいるのか?それとも何だ。負けるが勝ちとでも?勝者が戯言をぬかすなよ。

 

「間違えることの……『不正解』を選んでしまうことの、何がいけないの?」

「……何を言っている?」

「そもそも、みんなが思う『正解』は本当に同じものなの?」

 

矢継ぎ早に投げられる問いに、次第に口が重くなっていく。しかし、冷めた思考だけは回る。

 

『正解』が同じか、だと?そんなはずはない。

人はテストじゃない。抱く事、感じる事は千差万別に決まってる。更に自分でも、過去か現在かでもそれは変わってくるだろう。でなければ、『心機一転』などという言葉は生まれない。

 

「…………だから何だよ。俺は俺の事を、間違いなく『不正解』だと思ってる。それは変わらない」

「言ったでしょ。『不正解』を選ぶことは悪い事じゃない。人間なんだから、間違いが無い方がおかしいよ」

「………」

「……将貴君はさ、物事を難しく考えすぎなんじゃないかな」

 

鎖で繋がれた左手に、知らない温もりがあった。見ると、中村の右手が優しく重ねられている。その手は柔らかく、そして温かい。

 

「自分の行動に理由を求めて、ましてやそれが全部『正解』じゃなきゃならないなんて。将貴君はいつから政治家になったの?」

「……ぃ」

「それに――」

「うるさいっ!!!」

 

その左手を振り払い、叩きつけるように叫んだ。手錠に引っ張られる形で、結果的に中村の体が更に近くなる。

しかしその瞳は、いつもと同じ色のままだ。

 

「うるせェんだよさっきからッ!!何から何まで俺とは違うくせに!!理解した気になってんじゃねェよ!!!」

「そうだね」

「え……」

 

当然とでも言うように、中村は言い切った。もう一度俺の手に触れて、ぎゅっと優しく包み込んだ。

いつもの顔で、いつもの声で、いつもの瞳で。

 

「将貴君の事は将貴君にしか分からない。私の行動も、結局はただの自己満足」

「……ぁ」

「でもね、これだけは言える」

 

空いた手で、中村は俺の頬に触れた。

そして何の迷いもなく、こう告げた。分かりきった答えを改めて確認するように。

 

「ここにいるのは、()()()()と、()()()()

「――!」

「それで終わり。難しい事なんて何も無い」

 

俺は、一体誰なのか。

 

『前原将貴』を演じていた役者は、誰なのか。

 

その『少年』は、一体どこの誰なのか。

 

………。

 

……そんなの、決まってるじゃないか。

 

俺は前原(まえばら)将貴(しょうき)だ。それ以外の何者でもない。

 

「……そうか」

 

それは、あまりにも簡単な事実。当たり前すぎて、普通は疑うどころか意識すらしないもの。

そんな事を、俺は忘れていたのだ。

 

「はい」

「……?」

「落し物。将貴君のでしょ?」

 

ふと中村が、左手で1つの織物を差し出した。

そこにあるのは、緑を基調とした布地に、盾をモチーフにした白いマークと、真横に伸びた2本のライン。つまり、風紀委員の腕章だ。

 

「………」

「………」

 

虫の囀りが、より一層大きくなる。にも関わらず、それは別の世界のように思える。静寂とは、単に音が無くなることではないようだ。

 

動かない俺を見兼ねたのか、中村は半ば押し付けるように腕章を渡してくる。そして何の躊躇もなく手錠の鍵を開けて、俺の腕を解放した。

 

「――!」

()()()()()()

 

手錠を置いた中村は、そのままゆっくりと立ち上がった。釣られて俺も立ち上がるが、去っていく中村の背を追うことが、何故か出来ない。

 

そのままどれだけの時間が経ったのだろう。既に中村は視界から消えていた。僅かに温もりが残る左手が、名残惜しそうに揺れている。

姿勢が崩れそうなったから、俺は足を出して体を支えた。

 

「………」

 

……俺は何故、体を支えたのだろう。

 

生きたいと、思っているのだろうか。

 

………。

 

分からない。やっぱり分からないよ。

 

……分からない、から。

 

だから、教えてくれないか。中村涼乃。

 

「……ははっ」

 

空を見ると、黄金の月はやはりそこにいた。しかしよく見ると、周りにはいくつもの星が、蒼銀の輝きと共にそこにあった。

 

綺麗だ、と思った。

学園都市に来た時のように純粋に、真っ直ぐに。

それこそ、どこにでもいる少年のように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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