麻耶「どうしましょう内海先生!?生徒達が危険ですよ!」
内海「落ち着いてください山田先生。貴女が焦っても意味はありません」
麻耶「ええと、まずは深呼吸をしましょう!それで、アリーナのシステムのロックを解除して、それで、それで……!」
内海「……難波に帰りたい。第8話始めるぞ」
「ナイトローグ……」
一夏が敵の名を呟く。
黒い姿にシルバーの装甲。胸と顔には蝙蝠の意匠が施されている。胴体や肩には煙突のようなパイプがあった。
ナイトローグ。一年前に俺に人体実験を施し、ネビュラガスを注入したヤツだった。
ナイトローグ……長いな、ローグは破壊されたISの元へ行くと、光る物体を無理矢理取り出した。
「無人ISのコア……これは我々ファウストが頂く」
「そんな事……させるか!」
俺はアサルトライフルの引き金を引くと、弾丸をローグに放つ。しかし、ローグは動く素振りは見せず、そのまま受け止めた。
「ISの攻撃などに俺は倒されない……」
ローグは拳銃状の武器を取り出すと、俺を狙って撃ってきた。
「カシラ危ねぇ!」
勝が俺の前に立ってシールドを前に向けると、攻撃を受け止めた。更に、修也が一瞬でローグに近ずき手に持つ武器を振り下ろす。
「意思を持つスマッシュ程度が、俺を倒せると思ったら大間違いだ」
ローグは呆れたように呟くと、バルブの付いた煙突の様な剣を取り出して、それを受け止めた。2人はそのまま鍔迫り合いになる
「後ろがガラ空きだよ!」
すると、聖吉が後ろから急降下してローグに突進しようとする。ローグは舌打ちをしてバルブを半回転させた。
『エレキスチーム!』
武器から音声が鳴ると、煙突から電撃が放たれ、修也に当てて後ろに引かせた。そのまま180度回転して聖吉に雷撃を当てた。
「グワッ」
「ウワァ!」
修也は後ろに転がって倒れ、聖吉は弾き飛ばされた。
「青羽!黄羽!コノォォォォォ!」
勝はローグの元へ走り出すと、シールドの様な腕で殴りにかかる。しかし、ローグはそれを手で掴んだ。
「貴様らのハザードレベルで、通用するとでも思ったのか?だとしたらとんだマヌケだな。……見せてやる。トランスチームシステムの力を」
ローグは掴んでいた手を振り払うと、背中から黒くて大きな羽を広げて勝に突進してきた。体勢を崩して防御出来なかった勝はそのまま直撃してしまう。
「ガアッ!?」
「赤ちゃん!待てェ!」
聖吉が空を飛んでローグを追う。空中での衝突が何度か続くが、聖吉は堕とされてしまった。
「うわぁぁぁぁ!」
黄羽は地面に倒れてしまう。これで全てのハードスマッシュがやられてしまった。
「ハードスマッシュの俺達が通用しねぇ……」
「畜生、折角カシラの力になれそうなのに…」
勝、修也の順で悔しがる。ローグは仮面越しにそれを見下していた。
「貴様らに……俺は倒せない」
「飛べるのは黄色いのだけじゃないわよ!」
堕ちた聖吉の代わりに鈴音が後ろから青竜刀を振り下ろしてきた。ローグはそれをブレードで受け止める。
「嘘、ISの一撃を簡単に……!?」
「ISなど、俺の前では鉄くずに過ぎない」
鈴音は後ろに下がると、龍砲を構え、見えないが多分衝撃砲を放った。すると、ローグはシルバーと紫のボトルを銃に装填した。
『バット……!スチームブレイク!バット……!』
ローグは紫の光弾を撃つ。光弾は衝撃砲に当たったのか一瞬止まるが、そのまま直進して鈴音に直撃した。
「キャアァァァァァ!」
「鈴!」
「衝撃砲で威力を削ったか……運がいいな、鳳鈴音」
堕ちていく鈴音を一夏がキャッチする。このままではマズい。俺はアサルトライフルでローグを狙った。しかし、通用している様子は無かった。
「無意味な事を……」
ローグはブレードを分解すると、銃の前後に装着させた。
『ライフルモード!』
ローグは水色のボトルを取り出すと、それを銃に装填した。
『フルボトル!スチームショット!フルボトル!』
煙の塊は俺を狙って放たれた。だが、避けれない攻撃ではない。俺はそれを避ける。しかし、煙は尾を引いて俺を追いかけていた。
「何ッ!?グアァッ!?」
煙は俺に当たり、吹っ飛ばした。ローグは俺の元へ来ると、足で俺を踏んだ。
「グッ……ローグ……!」
俺はローグの足を掴んで退かそうとするが、1ミリも動かす事は出来なかった。
「一年前の事を、覚えているか……!?お前が、俺を、人体実験した事を!!」
「モルモットの顔なんて……覚えるつもりは無い」
『エレキスチーム!』
ローグはブレードのバルブを一回転半すると、煙突の口から電撃を放った。動けない俺はそれに直撃してしまう。
「ガァァァァァァ!?グアッ、ガァァァァ!?」
「「「カシラァ!」」」
叫ぶ俺に三羽ガラスは俺の事を呼んでくれるが、それでも電撃は止むことは無かった。
ーー俺は……死ぬのか?
ブラックアウトしそうな意識の中でそう悟った、その時だ。
「ハアッ!」
「何、グッ!?」
何者かがローグを蹴り飛ばした。俺はその姿を捉える。赤と青のハーフボディ。方やウサギ、方や戦車のような目をしており、その腰にはベルトが巻きついていた。
「貴様は……!?」
「仮面ライダービルド、それが自分の名前だ。創る、創造する……と言う意味を持つ」
その声は聞き覚えのある声だった。えっと、誰だっけ……?
「その声、葛城巧か」
「そうさ、ローグ。これ以上お前の思いどおりにはさせない」
葛城巧。そうだ、葛城さんだ。まさか、葛城さんもガスの注入をしたんだろうか。
葛城さんことビルドはファイティングポーズをとると、ローグと同時に接近した。
ビルドは徒手空拳、対してローグはブレードを持っている。
「スチームブレードか、僕の創った発明品を気に入ってくれて嬉しい、な!」
ビルドはそう言いながら殴るが、ローグはそれを受け止めて、距離を詰め寄る。
「当たり前だ。俺はこの世界の理屈を破壊し、力だけが全ての世界を創りあげる……!その為にはISと戦えるトランスチームシステムは必要不可欠!そのためにも葛城……貴様は邪魔だ!」
ローグはビルドを蹴りで突き放すと、再びボトルを銃に装填した。
『バット……!スチームブレイク!バット……!』
「な、グアアッ!」
光弾を直撃してしまったビルドは葛城さんの姿に戻り、倒れてしまった。その時にベルトにささっていた2本のボトルも外れてしまう。
「丁度良い、ベルトとボトルはいただく……!」
ローグは倒れた葛城さんの元へと歩いて近づく。
「フンッ!」
「ガハッ!」
ローグは葛城さんを蹴ってうつ伏せから仰向けに変えた。ローグは葛城さんからベルトを引き剥がし、ボトルを拾った。
「残念だったな、葛城。お前の希望は潰れた」
「グッ……フフッ、フフフフ……」
ローグは煽る様に葛城さんを覗き込むが葛城さんは突然笑いだした。
「……?何が可笑しい?」
「僕の希望はまだ潰れてないよ。本当の希望は……まだ」
葛城さんはそう言いながら俺を見てきた。ローグはその事に気づいていない。
葛城さんの希望、もしかしてーーー
「うぉぉぉぉぉ!」
俺は瞬時加速でローグに近づくと、ローグの持つベルトを掴んだ。ローグは取られないように俺を引き剥がそうとする。
「離せ……!」
「離さ……ねぇ!」
「クッ、小癪な!」
ローグは俺を蹴り飛ばした。俺は防御出来ずにゴロゴロと転がってしまう。しかし、その手にはーーーしっかりとベルトが握られていた。
「何ッ!?貴様……!」
ローグは怒りを孕んだ声を出す。ざまぁみろ。俺達を下に見た罰当たりだ。
「……まぁいい、ベルトごと破壊してくれる!」
『ライフルモード!スチームショット!バット……!』
ローグは俺を狙って光弾を放つ。俺は避けようと、ISに命令を促すが、ピクリとも動かない。まさか、さっきの瞬時加速でエネルギー切れをーーー!?
「一海ィ!」
一夏が叫ぶのが聞こえる。周りがやけにスローに見えた。このまま直撃すれば、俺は確実に死ぬ。ここまでかよ、俺はーーー!
「立ち上がって、一海くん!」
会長の声が、聞こえた。
「ッ!おおおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!」
俺は重い鉄の塊となったISを無理矢理動かしてローグの一撃を避けた。
「何!?」
「「「カシラァ!」」」
俺は避けると同時にISから脱出する。そして、ベルトを腰に装着した。
「一海くん!」
葛城さんは隠し持っていた2本のボトルを投げ渡してくる。俺はそれを両手でキャッチした。
葛城さんの希望ーーーそれは俺自身の事だったんだ。
「変身するんだ!君だけの、『仮面ライダー』に!」
仮面ライダー……良い名前だ。俺だけの仮面ライダー……なってみせる!
「させるか!」
「それはこっちのセリフだ!」
「黄羽、俺達も行くぞ!」
「了解、青ちゃん!」
ローグが銃で撃つ前に勝、修也、聖吉の順に飛びかかった。
「一海くん!」
また会長の声が聞こえる。そちらを見ると、観客席で虚先輩といる会長がいた。
「お願い、私の代わりに、この学園を守って!」
会長……それはトドメ過ぎるっての!
俺は2本のボトルを振ると、フタを正面に合わせる。そして、ベルトにその2本を差し込んだ。
『フェニックス!ロボット!ベストマッチ!』
ベルトの音声が鳴ると、ベルトに付いているレバーを回すと、ベルトからはガラス管が出てきて、赤と黒の液体でランナーの様なものが創られた。
『アイススチーム!』
「邪魔だ!」
「「「うわぁぁぁぁ!?」」」
三羽ガラスがローグの一撃で吹っ飛ばされて変身が解けてしまう。だが、十分な時間稼ぎになれた。感謝するぜ、テメェら!
『Are you ready?』
「変身!」
俺が叫ぶとランナーが俺の所で1つになり、俺を仮面ライダーへと変身させた。
『不死身の兵器!フェニックスロボ!イェーイ!』
炎のような赤いハーフボディと黒いロボットアームの様なものを腕につけたハーフボディのビルドに変身した。
「貴様は……」
「ビルドと名乗っても良いが、それだと葛城さんと被るからなぁ……」
そう言えば、ロボットとか機械とかに使う物があった。名前はそう……
「俺の名は、仮面ライダー……グリス!」
俺はそう名乗ると、ローグに接近した。ローグはブレードを振り下ろそうとするが、その前にロボットアームでそれを掴んだ。
「何ッ……!?」
「これまでの……お返しだ!」
燃える炎を纏った拳で俺はローグの腹を殴った。ローグの体がくの字に曲がる。更に腕を掴んでいたロボットアームを構える。
「くらいやがれぇ!」
ロボットアームでのアッパーでローグを吹っ飛ばした。さっきまでやられていた相手とは思えない程、優勢だった。
「クッ!ナメるな!」
『ライフルモード!』
ローグは青いボトルを取り出すと、銃に装填した。
『フルボトル!スチームショット!フルボトル!』
ローグが放った一撃を俺は炎で迎え撃つが、その炎が消されていく。ーーーって、水かよ!
「貴様のボトルの対策など、すぐに練れる!そのまま倒されろ!」
「まだだ……!まだだ!」
俺は更に炎の威力を上げていく。すると、炎は少しづつ前に前に進んで行った。
「水を一瞬で蒸発させているのか……!?」
「火炎!燃焼!灼熱!俺の炎は燃えたぎるぞォォォォォ!」
炎は水を押切り、ローグを焼き尽くした。俺はトドメにレバーを再び回す。
「馬鹿な……スペックならローグと大差ないはず、何故貴様が!」
「分かる訳ねぇよ……こちとら仲間の想い全部三羽ガラスと一緒に背負ってんだよ!」
俺の体が燃え上がり、さながら不死鳥の様な形を創りあげる。俺は炎を纏ったまま空を飛び上がった。
「くっ……モルモット如きがァァァァァ!」
『スチームショット!バット……!』
「くらいやがれェェェェェ!」
『Ready、go!ボルテックフィニッシュ!イェーイ!』
俺はローグの光弾を打ち破りながらロボットアームでローグをぶん殴った。
ローグはその場に倒れ、俺はローグの後ろで着地した。その手には光る物質がある。
「ISのコア……取り返してもらったぜ」
「おのれ……覚えていろ、次会った時は貴様を……」
ローグは煙を放つと、その体を覆わせる。煙が明けると、そこにはローグがいなかった。
「や…やったー!カシラが勝ったー!」
「ったく、心配させやがって……」
「うえーん!カシラー!」
三羽ガラスが飛んで喜んでくれた。これでひと安心だ。これ以上の乱入が無い事を強く願って、俺は変身を解いた。
会長の方を向くと、会長はとても安心したように微笑んでいた。……初めて見た表情で、俺も安心した。
「会長、俺……やり……まし……」
フラリ、とバランスが崩れ、地面に倒れる。三羽ガラスや一夏、鈴音に葛城さんの声が聞こえるが、俺には聞こえなかった。
ーーー会長の微笑み、とっても綺麗だったなー
***
「体中にに打撲と火傷で包帯だらけ。挙句の果てに数日間気を失う始末……どう思う猿渡」
「何か……すみません」
俺が気を失って数日間が経ったある日、俺は誰もいない医務室で目を覚ました。体は痛むが、まあ死ななかったからそれで良しで。
「全く……謝るなら三羽ガラスやクラスのヤツら、あと……更識だな。アイツにも謝っておけ」
「ハイ……」
俺が気を失った後、内海さんや葛城さん、三羽ガラスに会長、あと一夏に鈴音が事後処理に協力してくれたそうだ。おかげで俺がする事は0。持つべきものは友情だな。
「にしても、ネビュラガスに、ハザードレベル、仮面ライダーか……まさかISの裏でこんなトンデモ兵器を創っている難波は一体何なんだ?」
「さぁ?俺もそこまで詳しくないので」
三羽ガラスがハードスマッシュになれたのも難波がガスの注入をしたかららしい。織斑先生の言う通り、よく分からない企業である。
「とりあえず、今日は安静にしておけ。明日から授業を受けてもらうからな」
「えー……分かりました」
織斑先生は「よし」と頷くと、医務室を出ていった。こうなると、すごい暇である。する事ないので、寝よう。そうしよう。
俺は目を瞑ると、すぐに寝れた。
…
……
………
…………
……………
『一海くん!』
「「「カシラァ!」」」」
バンッ!と言う音と共に大声が響いた。キーンと響く頭を動かして、扉の方を見る。そこにはクラスメイトの皆や一夏、氷室に三羽ガラスと1組が勢揃いしていた。あ、鈴音もいる。
「大丈夫?怪我は平気?」
「うわっ、体のあちこちが包帯で巻かれてる!ミイラみたい」
「仮面ライダー?だっけ!カッコイイねアレ!」
クラスメイトの女子が詰め寄ってくる。ただでさえ狭い医務室なのに……人口密度が……すごい!
「カシラぁ……俺、カシラが目ぇ覚ましてくれなかったら、もう……」
「赤羽泣きすぎだっての」
「うぅ〜、無事で良かったよー、カシラぁー」
「お前もかよ」
泣く勝と聖吉に修也がツッコミをいれる。確か、一年前もこんな感じだったな。
……一年前、か。
「どうしたのよ、バカズミ。突然しんみりしちゃって」
「あぁ、懐かしい事を思い出してーーーって、誰がバカズミだ」
「訓練機で戦うアンタがバカって言ってんのよ」
せめてバカと一海は切り離して言って欲しかった。ちょっと傷つくから。
「明日から授業受けるのか?」
「おう、そうだな」
一夏が俺の隣に来て聞いてきたので、普通に答える。
「うむ…そうなると誰かが授業の内容を見せる必要があるな」
「そうですわね。一夏さん、ノートを見せてあげてください。拒否権はありませんわよ」
「ねぇのかよ!」
篠ノ之とオルコットが一夏に命令を下す。マジか。一夏やっさしー(棒)。
「無理するのが君の専売特許なのかい?」
「氷室。お前も平気か?」
「あぁ、少し火傷をしてしまったが……」
「へぇ〜……ん?火傷?」
火傷のワードに俺はピクリと反応するが、すぐにその事も忘れてしまう。
「どうしたんだい?」
「あ……いや、何でもない」
氷室は首を傾げて聞くが、俺は平気そうに答えた。
「お前達、医務室で騒ぐな」
『ハーイ、内海センセー』
内海さんがやって来ると、皆が静かになる。スゲェ、織斑先生ならどうなってたんだろうな。
「その様子だと平気そうだな」
「お陰様で……葛城さんは?」
「軽傷で済んだからな。難波に戻った」
「そっすか……」
残念だ。葛城さんから沢山聞きたい事聞きたかった。仮面ライダーの事とか、ボトルの事とか。
「とりあえず、お前は自由の身である事は伝えておこう。好きな時に自分の部屋に戻ると良い」
「うっす」
内海さんはそれだけ言うと医務室から出ていった。
因みにこの後みんなと沢山の事を話し過ぎて織斑先生に怒られた。畜生。
***
「目に見える、不安を数えて、怖がらないで〜」
俺は歌を歌いながら部屋へと戻ってきた。しかし、部屋には会長がいるかもしれないと思うと、少し緊張してしまう。
「し、失礼しまーす……」
小声で言いながらドアを静かに開ける。部屋の中は音一つしなかった。静かにドアを閉めると、忍び足で部屋を進む。ベットを見ても、誰もいなかった。
『あと……更識だな。アイツにも謝っておけ』
「……会長」
織斑先生の言っていた事を思い出すと、何処か罪悪感を感じてしまう。別に何かした訳でも無いのに。
ガチャ
「え?」
「え」
音が鳴った。分かりやすく言うと、シャワー室への扉が。
条件反射でそちらを向くと、シャツ1枚だけのしかもボタン全開の会長がいた。どう考えてもエロ過ぎます本当にありがとうございます。
「うおっ!?」
「キャア!」
互いに声をあげながらベットの側面で身を隠した。
「一海くん、何でここにいるのよ!」
「何でって、ここ俺の部屋!ってか今すごい生娘みたいな声上げてましたね可愛いかっtーー」
「忘 れ な さ い」
「ヒエッ」
会長の声だけしか聞いてないのに悲鳴を上げてしまった。凄すぎだろ会長。
「……もう大丈夫よ、出てきなさい」
「あー、ハイ」
恐る恐る顔を上げると、シャツのボタンを留めてベットに座る会長がいた。
「全く、一海くんったら……」
「あー、色々な意味ですみませんでした。えっと……猿渡一海、16歳、独身、ただ今戻ってきました!」
俺は起立すると、一礼をする。沈黙が痛い。ってか、辛い。
「……テイッ」
「痛ッ!?」
デコピンをくらった。ってか、これデコピン?すげぇ痛い。
「あ、何コレイッテ!うわ凄く痛い!」
「アハハハッ!……一海くん」
「うす……何でしょうか?」
会長の顔は少し赤くなっているが、いつも通りのいたずらっぽい笑顔だった。
「おかえり」
「……ただいま」
……まぁ、これで一件落着って事でいっか。
今回1番文字数多くなった……7000とか人生初ですよ。ジブンびっくり。
余談ですが、ラストのシーンはビルドのあるシーンを元にしてます。
次回からは2巻の開幕です。
シャルとラウラの登場、ライダーシステムについて、そしてファウストの魔の手が再び一海達に襲いかかります。
スマッシュの募集も是非参加してください。
では、次回予告へGO
***
次回、INFINITE・GREASE!
新たなる転校生は男子&軍人!?
「「「男ー!?」」」
「貴様があの人の弟であるなど、認めるものか」
内海の語る、ライダーシステムとは!?
「君が戦えば、ハザードレベルは上昇する」
一海、昼食で死ぬ!?
「止まるんじゃねぇぞ……」
「一海ぃー!?」
第9話 金髪のプリンス