INFINITE・GREASE   作:オーマピジョン

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一海「仮面ライダーグリスとして戦う猿渡一海は平行世界から来た仮面ライダークローズこと万城龍我と出会う。すると、謎の敵クローンヘルブロスが現れ、グリスとクローズが迎え撃とうとするが、逆にやられてしまった」

龍我「お前がへなちょこな攻撃をするから負けたんだよ!」

一海「ア?テメェが根本的に弱いからだよ」

龍我「しょうがねぇだろ!クローズだったし、スクラッシュやビートクローザーは葛城に預けてたし!」

一海「言い訳するから弱いんだよ」

龍我「テメェもだろうが!」

一海「俺は自分の弱さも、何故負けたかも知っている!」

龍我「おー、じゃあ第23話で語ってもらおうか!」


ボーイズの恋愛事情

「イテテッ!楯無さん、痛いっすよ……」

「我慢して。多少の傷はすぐに治るけど、大きい方の怪我は治りが遅いんだから」

 

医務室にて、俺は楯無さんに治療を受けていた。怪我をした俺は楯無さんに治療。軽傷をしただけの他の面子は既に治療を終えている。龍我はベットでぐっすり寝ている。

 

「でー……楯無さん」

「ん?どうしたの、一海くん?」

 

俺はチラリと楯無さんの服装を見る。それは光を反射して眩しい白の服。

 

「……何でナース服来てるんすか?」

 

何を隠そうナース服である。詳しく言うと、ミニスカナース。楯無さんの色々と豊かなボディが分かってしまう。……エロい。

 

「ん?一海くんが好きだろうから」

「いや、何でそんな考えに至るんですか!?」

「じゃあ止めておく?」

「いえ寧ろお願いします!」

 

素直に頭を下げる俺。みーたんがこれを見ればドン引きするだろうが、今はみーたんはいねぇから問題は無い。多分。

 

「鼻の下伸ばし過ぎよ、一海くん」

 

そう言いながらポンと俺の頭にチョップをかましたのは保険医の水瀬センセである。そう言えばいたなこの人。

 

「君今私に失礼な事考えたでしょ」

「いいえ、思ってませんよそんな事。ただ邪魔だなーとは思いましたが」

「それを失礼って言うのよ!」

 

バシン!と頭を叩く水瀬先生。ひでぇ、2度も頭叩きやがった。

 

「全く……今から出ていくけど、変な事しないでよね」

「大丈夫ですよ、俺鋼のメンタル持ってますし」

「そのメンタルが脆いから言ってるのよ!」

 

水瀬先生は溜息をつきながら保健室を出る。2度も叩いた仕返しだ。悪くは思わないでくれ。

 

「イテッ!な、何ですか!?」

「一海くん、まだ治療中」

 

突然の痛みにびっくりする俺。そうだ。まだ楯無さんの治療は終わってない。

 

「龍我の奴は無事なんすか?」

「水瀬先生曰く、昨日みたいにすぐに治りそうだって」

 

マジか。いつ聞いてもヤベーな、龍我の回復力。

 

「ハイ、治療終わり。明日には治りそうね」

「ありがとうございます」

 

楯無さんが治療用具を片付けをに棚へと向かう。……やっぱりエロい。揺れる胸とか、健康的な太ももとか、物凄くエロい。鋼のメンタルはどこ逝ったとか聞かないでくれ。

 

「何かしてくれても良かったのに……」

「?何か言いましたか?」

「何もー」

 

何かボソボソ言ってたが、上手く聞き取れなかった。……待てよ。今なら普段のお返しが出来るのでは?普段から振り回されているんだ。お返しぐらい文句ないだろう。俺は忍び足で楯無さんに近づく。

 

「楯無さん」

「どうしたの、一海くーーキャッ」

 

後ろからそっと抱きしめる俺。強く抱きしめたらセクハラ確定なので決してしない。あの筋肉バカとかしそうだけど。

 

「か、一海くん……!?」

「楯無さん、色っぽ過ぎです。俺も男の子なんすから、少しぐらい警戒してくださいよ。じゃないと……襲っちゃいます」

 

最後は小声で囁く。すると、楯無さんがピクリと反応した。……ヤベェ。普段の大人っぽい楯無さんも最高だけど、こうやって恥ずかしがる楯無さんも最高だ。

 

「だ、ダメよ。龍我くんが……」

「アイツの事だから爆睡してますよ。バレませんって」

 

ヤバイヤバイ。何かイケない事してる気分。顔赤くしてモジモジしてる楯無さんマジサイコー。

 

「もう良いですよね、楯無さん。俺我慢できません」

「ダメ、そんな、〜〜〜〜〜ッ!」

 

フーッと首筋に息を吹く。この先をしたらきっとR18確定だろう。みーたん絶許確定だろう。お巫山戯はここまでにして我慢してた笑いをここでーーー

 

「……お前何やってんだ?」

 

世界が止まった。

ブリキ人形みたいに首をガガガ……と声の方向に向くと、龍我が冷たい目でこちらを見ていた。

 

「て、テメェ、いつから聞いてた、見てた……!?」

「ア?確か、『イテテッ!楯無さん、痛いっすよ……』を寝ながら聞いてた。で、お前が変な事しだしたから起きた」

 

それを聞いた俺は速攻で履いていたブーツを脱いで龍我の顔面目掛けて投げつけた。

 

「それを最初からって言うんだよーーー!!!」

「グベェ!?」

 

クリティカルヒットした龍我はベットで伸びてしまう。俺は顔を真っ赤っかにしながら呼吸を荒らげてしまう。

 

「あー、クソ。折角楯無さんにお返し出来るチャンス……あ」

 

慌てて後ろを向くと、楯無さんが茹でたタコみたいに顔を赤くしていた。うん、恥ずかしがる楯無さんも最高です。

 

「か……か……」

「待ってくださいよ楯無さん!そもそも、楯無さんも俺に結構意地悪してきますよね!?コレは普段のお返しみたいなものであって……」

「一海くんの、バカー!」

「グハァ!?」

 

楯無さんにビンタされる俺は短過ぎる断末魔と共に力尽きる事になった。……誰も悪くないと信じたい。

 

***

 

「あー、クソ。痛ぇ」

「それは一海の自業自得だと思うよ……」

 

俺は頬を擦りながらシャルロットと一緒に歩いていた。

 

「……ねぇ、一海。相談事なんだけど」

「?どうした?」

 

シャルロットが突然相談を持ちかけてきた。シャルロットにしては珍しい。臨海学校以来だろうか。

 

「龍我がさ、僕の渾名で呼んだんだ。シャルって」

 

え、それって幻徳がつけた渾名だよな。なのに龍我がその渾名で呼ぶ……つまり!

 

「キモッ」

「いや、酷すぎると思うよ!?」

 

いや、キモイだろ。意中の人が付けてくれた渾名を平行世界から来た赤の他人に呼ばれるなんて。

 

「そうじゃなくて!平行世界での僕と龍我の関係を知りたいの!」

「あー、なるほど納得」

 

掌にポンと拳を叩く。確かに気になるな。

 

「よし、任せとけ。猿渡先生がズバット聞いてきてやるよ!」

「ありがとう、一海」

 

よし、ならば今夜の晩飯はアレで決まりだな!フッフッフ、楽しみだぜ……

 

***

 

「俺達には、連携が足りなかった。だから負けた」

「……おい」

「だが、連携は互いの理解から始まる!」

「おい」

「てな訳で、今晩は一緒に飯を食うぞ!」

「おい!」

 

龍我の声で俺の演説がシャウトされる。

 

「いや、うるさいなエビ。黙って聞いてろ」

「いや、連携が足りないのも、一緒にメシ食うのも分かった!けどよ!」

 

龍我はソレを指さした。どうやら、龍我は晩飯のメニューに不満があるらしい。何か問題があるだろうか。

 

「何で夏場なのにおでんなんだよ!」

 

机のど真ん中で鎮座していたのは土鍋。中にはジャカイモ、大根、卵等が敷き詰められていた。湯気がもわもわと上へと上がっていく。

 

「いや、こうやって同じ鍋で食うことで友情が育まれるんだよ」

「育まれねぇよ!寧ろ暑いわ!」

 

俺が懇切丁寧に説明したのに龍我はそれでもキレている。

 

「暑さぐらいクーラーでどうにでもなるだろ。それに、夏場におでん食ったらダメとかルールはねぇだろ?」

「うぐっ、そ、それは……」

「てな訳で、頂きマース」

「「「頂きマース!」」」

 

俺と三羽ガラスが一斉に箸を伸ばして具材を取っていく。うん、やはり野菜が上手い。

 

「あー、クソ!頂きます!」

 

龍我は諦めたのか、合掌をすると箸を取って具材を取ろうとする……が、ピタリと止まった。

 

「おい、猿渡!何で肉がないんだよ!」

「あ?肉も良いけど、野菜も上手いからに決まってるだろ」

「は、ハァ……!?」

 

理解不能と言わんばかりに抗議の目を向けてくるが、再び諦めて大根を取る。一口でそれを頬張ると、目を見開いた。

 

「う、うめぇ……」

「だろ?ウチの実家から届いた大根だ。美味いに決まってる」

 

俺は自分でも分かるぐらいドヤ顔を決める。龍我も具材の取り合いに参加した。

 

「あー!龍我、それ取らないでー!」

「うるせぇ!他取れ他!」

 

黄羽と龍我が具材の取り合いを始める。俺はそれを微笑ましく見ると、ジャガイモを取った。

 

***

 

「あー、食った!野菜もアリだな!」

「お、やっと理解したか」

 

龍我が満足気に話すので俺は鍋や食器を片付けながら答えた。俺は決心をすると、龍我に聞いた。

 

「なぁ」

「ん、どうかしたか?」

 

俺は深呼吸をする。一応他人の恋愛の話だ。真剣に聞こう。

 

「アンタの世界のシャルロットとは、どんな関係なんだ?」

「ブフォ!?」

 

俺の質問に龍我は吹き出した。お、反応アリって事はワンチャン脈アリあるかもな。

 

「良いじゃねぇか。言いふらさねぇからよ」

「ーーホントか?」

 

俺は真剣な顔で頷く。俺の意図を察したのか龍我は口を開いてくれた。

 

「付き合ってる」

「ーーハ?」

「付き合ってるんだよ!俺と!向こうのシャルは!」

 

マジかよ……まさかの恋仲。筋肉バカとシャルロットが……うん。

 

「似合わねぇな」

「余計だ!」

 

バン!と机を叩きながら反応する龍我。俺はニヤニヤし始める。

 

「まぁ、誰が誰と付き合おうが、俺は文句は言わねぇよ。決めたのはアンタらだ。誰でもない、万城龍我とシャルロット・デュノアがな」

 

俺は拳で龍我の二の腕を小突く。龍我の顔は少し赤くなっていた。

 

「お、おう……ありがとな」

「感謝されるような事なんてしてねぇよ」

 

俺は洗い物を終えると、コップを取り出してそこに水を入れて机に向かう。

 

「この世界にいるんだよ。シャルロットが好きな奴。ってか、ほぼ相思相愛」

「マジかよ」

 

俺は氷室の事を語りだした。俺達とクラスメイトだった事、表向きは優男だった事、ナイトローグだった事、辛い過去があった事。

 

「ーーそいつはこっちのスタークに連れていかれちまった」

 

スタークに連れていかれた事。龍我は何も言わず聞いてくれた。ある意味感謝だな。

 

「そうだったのかよ……」

「そうなんだよ。……あまり、シャルロットには秘密にしていてくれ。氷室がいなくなって、1番悲しんでるのはアイツだからな」

 

色々察してくれたのか無言で頷いてくれる龍我。コイツ、少し素直か?

 

「……そいや、お前はどうなんだよ」

「?何がだよ」

「楯無との関係だよ。お前、襲いかけてたから」

 

俺はそれを聞いて飲んでた水を吹き出した……龍我の顔に。

 

「うぎゃあ!?きたねぇだろテメェ!」

「は、ハァァァァァァ!?そ、そんな訳ねぇだろ!お、おおおお襲うなんてそんな……!」

 

自分でも分かるくらいに顔を真っ赤っかにしてしまう。今日2度目の赤面だ。龍我にとっては初回だが。

 

「いや、確かに更識は胸でけぇし、エロブハァ!?」

「な、何セクハラ発言してるんだよこの煩悩猿!ぶん殴るぞ!」

「既に殴ってんだろ!」

 

龍我のセクハラ発言に俺は即刻右ストレートを決める。後悔はしていない。寧ろスッキリした。

 

「う、うるせぇ!俺寝に行く!お前も寝てろ!」

「は、ハァ!?まだ8時だぞ!寝れる訳…」

「良いから寝てろ、元怪我人!」

 

俺は水を飲み終えると、三羽ガラスと龍我の部屋から出ていった。扉の側でしゃがみこんで腕で顔を隠してしまう。

 

「俺のバカやろぉ……」

 

当分顔の火照りが冷めなかった。龍我の野郎……呪われとけ。




一海も男の子。世の摂理なのです。しょうがない……

夏におでんした人っているんでしょうか……?是非感想を聞いてみたい所。誰が夏におでん食べた人感想欄に書いてください。喜びます(無意味)。

さて、次回は対猿渡一海決戦兵器の登場です。お楽しみに。

第24話 リターンする兵器
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