山姥切「そしてこのあらすじを担当するのは山姥切国広と」
一夏「別世界の一夏と」
箒「別世界の箒が担当するぞ!」
一海「いやもうあらすじ終わったし乗っとんな!」
箒「少し前に氷室某と○子の部屋パロだけして終わったあらすじがあると聞いたが?」
一海「アレは相手が相手だったんだよ!」
一夏「だったら俺達がその特例になれば良いと」
山姥切「逆に考えるんだ。あらすじ紹介しなくて良いとな」
一海「良くねぇよ!」
一夏「ちなみにこちらの世界の更識楯無は同人作家だ」
一海「ファッ!?」
箒「この前亀甲縛りされてたな」
一海「フアッ!?」
山姥切「あ、カズミン処理落ちした」
箒「なら私達で始めよう」
一夏「だな」
山姥切「どうなる、第30話!」
一海「え、ちょ、楯無さん……ウェ!?」
山姥切「とりあえずお前落ち着け」
「フゥー……」
早朝。俺は準備体操をしていた。今日は東京基地攻略作戦当日。今は緊張している体を解す為に体操をしていた。
「一海くん」
聞き覚えのある声で呼ばれたのでそちらを見ると、楯無さんがいた。
「楯無さん、おはようございます」
「おはよう。緊張してる?」
楯無さんは俺の顔をのぞき込みながら聞いてきた。……やっぱりこうして見ると、美人だ。
「してますね、緊張。難波と戦うかもしれませんし」
「……ねぇ、一海くん。知ってる?今日って何の日か」
今日?はて、今日は何があっただろうか。あまりにもピンと来ないので「うーん」と頭を捻る。
「あ、楯無さんに関係する記念日だとか?」
「……一海くんのバカ」
うそーん。俺間違えた?楯無さんはそっぽをむいてしまっている。
「カシラー」
すると、三羽ガラスと小羽がやって来た。
「おう、お前らか……って、小羽もついてきたのか?」
小羽はISハードスマッシュとしては強いかもしれないが、まだ子供だ。戦場に行かせるのはとても危険だと思う。
「うん。過去と向き合いたいって気持ちがある。あそこは、私の数少ない居場所だったから」
「小羽……」
修也が小羽を心配そうに見る。俺は修也に視線で「大丈夫だ」と訴える。それに気づいた修也は頷いて答えた。
「よっし!奪取するとしますか、パンドラボックス!」
俺は拳を掌で受け止めた。パン!と乾いた音が響く。……少し痛かった。
***
ブロロロ…と俺達専用機持ちと三羽ガラスと小羽はトラックのコンテナの中で揺れていた。
「……って、何でだよ!?」
俺は思わず叫ぶが、葛城さん曰くカモフラージュで難波にバレずに東京基地に入る為らしい。ちなみに運転は織斑先生。負ける気がしねぇ!
「諸君、時期に東京基地だ!気を引き締めたまえ!」
葛城さんの言葉に全員が覚悟と緊張を持つ。すると、トラックが突然急停止した。
「うおっ!?……か、葛城さん!?」
「……まずい。全員戦闘態せーー」
その瞬間、轟音と共に爆発が起こった。
***
『アララ、あの様子だと、即死は確定だろうな』
スタークは東京基地地下最深部で地上の様子を見ていた。そこには戦闘用アンドロイド『ガーディアン』がロケットランチャーでトラックを爆破させている映像が映っていた。
「彼等には悪いが、我々難波の礎になってもらう」
内海は映像を見ずに冷たく言い放つ。スタークは「怖いねー」と首を横に振っていた。
『それに、まだ終わりじゃなさそうだ』
「?」
内海がスタークの言葉に疑問を持った瞬間ーー
『ロボット・イン・グリス!ブラァ!!』
爆煙からグリスが現れた。グリスだけじゃない。専用機持ちやハードスマッシュもである。
「馬鹿な、あの一瞬で……!?」
『面白くなってきたな……来てみるがいいさ、IS学園』
その光景に驚く内海と面白そうに笑うスタークだった。
戦いの狼煙が、ついに上がる。
***
「あっ、あっぶねー!!」
爆発の直前に楯無さんがコンテナの中をアクアナノマシンでコーティングしてくれたおかげで俺達は無事だった。その間に俺はグリスへと変身する。
『ニンニンコミック!』
『隠れ身の術!』
「ふぅー、間一髪だね」
すると、煙から紫と黄色のビルドと織斑先生、小羽が現れる。葛城さんが2人を助けたそうだ。
正面にはアンドロイドが立ちはだかっている。
「開幕早々歓迎とは嬉しいじゃねぇか。……でもよ、祭りはここからだぜ」
『ツインブレイカー!』
俺はツインブレイカーを呼び出すと、構える。他の仲間達も構えた。
「心火を燃やして、ぶっ潰す!」
俺は駆け出すと、アンドロイドの一体をぶん殴った。1発で破壊されるアンドロイド。存外ワンパンで倒せそうだ。
「勝、ぶっ飛ばせ!」
「うす!喰らえ!!」
勝が前に立つと、頭からビームを発射する。横に薙ぎ払う様に放たれたビームはアンドロイド軍団を一気に破壊した。
「今だ!突入するよ!」
『はい!』
「「「うす!」」」
アンドロイド達相手に無双しながら基地内部へと入っていこうとする。
「ドラァ!」
『スクラップフィニッシュ!』
俺は閉じられた門をレンチを下ろして、ロボットアームでぶっ壊した。
すると、ビービー!とサイレン音が鳴った。見てみると、ゲートが閉じていこうとしている。
「地下への入口だ!急いで中に!」
葛城さんの言葉を聞いて全力でゲートへ向かう俺達。IS一機ギリギリ入る間になったが、突然ゲートが停止する。
「クッ……!皆、急いで中に!」
ラウラがAICを作動させてゲートを停止させてくれていた。俺達はその間に間を通り、ラウラも全員が入ったと同時にゲートを通った。
「ふ、ふぃー、危なかったぁ」
「だな……当分こんな目には合いたくないと思っている」
聖吉が胸を撫で下ろすと、ラウラがそれに頷く。だが、コレで地下に入れた。
「小羽は?」
「小羽ちゃんなら織斑先生と共に東京基地の外で待っているはずだ」
「……なら、良いんだけどよ」
修也は心配そうにしている。葛城さんのフォローがあったが、それでも拭いきれてなさそうだ。
「さて、遂に地下だ。ここからが本番と思った方が良い」
全員画前を見据える。ただの通路だが、圧迫感のあるオーラが感じられた様な気がした。
***
俺達は通路を進むと、大きく開けた部屋へとたどり着いた。
「おっと……どうやら第1関門のようだ」
俺達の前に立ちはだかっていたのは1人の男と複数の緑のカラーが特徴的なごつい体格をしているアンドロイドだった。
「ハードガーディアンと……彼は?」
ハードガーディアンはアンドロイドの事だろう。しかし、何も武装していない男は俺達を見ていた。
「すまないな。お前達を足止めする事が俺の仕事だ。何人かはここで止まってもらうぞ」
すると、男は紫と銀のボトルを取り出した。間違いない、あのボトルは……!
「覚悟しろ、IS乗り共が」
男はボトルを振ると、右腕に突き刺した。煙が覆われ姿が顕になる。
牙を剥き出しにしてヨダレを垂らし白目を剥いた狂った犬の顔に、筋骨隆々の人間の身体が特徴的なハードスマッシュだった。
「マッドドッグ……行くぞ」
俺は無言でツインブレイカーを構えると、勝が俺の前に立った。
「カシラは先に行ってください。コイツらは俺がします」
「勝……数は相手の方が多いんだぞ?」
「だったら!」
「私達も手伝いますわ」
すると、鈴とセシリアが勝の横に立った。
「この後どんな強敵が現れるのか分からないのにいきなりジョーカー切ってきたらまずいでしょ?」
「ハードガーディアンの方は私達で相手します。皆さん、任せましたわよ」
俺達は勝達を置いて先に進むべきか、それとも共に戦うべきか悩む。すると、葛城さんが顔を逸らしながら言った。
「……行こう。パンドラボックスを難波に取られる訳にはいかない。何より、彼等の思いを無下にしてはいけない」
「分かり、ました。……行くぞ、テメェら」
勝、鈴、セシリアを置いて先に進もうとする俺達。
「行かせるか!」
「それはコッチのセリフだァァァ!」
俺達を阻もうとするマッドドッグだが、勝がシールドを展開して突進する事で俺達はそのまま突き進んだ。
「任せたぞ、勝!」
「うす!」
***
勝達を置いて先に進んだ俺達は再び開けた所にたどり着いた。
「よく来ました。……ですが、貴方達にはここで止まってもらいます」
中心には神父が着るスータンを身に纏い、十字架の飾りが付いた帽子を被り、肌が出ている所は顔も含めて包帯でぐるぐる巻きになっている男なのか女なのか判別のつかない奴がいた。
「自分の名はジョン・トーマス。貴方達を断罪する者……」
すると、空間を取り囲む様にハードガーディアンが落下してきた。成程、取り囲んで逃げられない様にするって魂胆か。
「貴方の罪を数えなさい、そうすればすぐに終わらせますよ?」
先に続く道も塞がれてしまった。さっきみたいに誰かを置いて行く事も出来なさそうだ。
「罪、か。残念ながら数える暇は無い」
すると、ラウラが俺達の前に立った。それを聞いたトーマスは不機嫌そうに首を横に振ると、ボトルを取り出した。
「残念だ……とても、残念だ」
トーマスはボトルを振ると、腕に突き刺した。体に煙が覆われ、その姿は別のものへと変化する。
甲冑を着た人が十字架を背負っており、右手には剣、左手には天秤を持っている。
「自分はジャッジメント。さぁ、来なさい。貴方達を断罪するとしよう」
すると、ラウラは先へと繋がる道に立っているハードガーディアン目掛けてレールカノンを放った。直撃したハードガーディアンは跡形もない。すると、ラウラは俺を掴んだ。
「え?」
「行け、カシラァァァァァ!!」
投げ飛ばされた俺は道へと飛ばされていく。それに合わせて他の仲間達も着いてきた。俺は体勢を整えると、ラウラを見る。
「ラウラァ!」
「ここは任せろカシラ!安心しろ、こんな所で負けたら軍人の名折れだからな!」
サムズアップを決めながら言うラウラ。すると、聖吉とシャルロットが部屋へと戻って行った。
「ゴメン、カシラ!ラウラの事放っておけないから!」
「僕達に任せて皆は先に行って!」
ここはラウラや聖吉、シャルロットに任せる事しか出来ない。
「クッ……行くぞ!」
「一海くん……」
俺は拳を強く握ると、先へと進む。アイツらに何も出来ずにいる俺がとても憎く思えた。
***
「パンドラボックスまで半分だ!既に難波は来ていると考えていい。急ごう!」
「大き過ぎるだろこの基地……!?」
葛城さんの言葉に一夏が基地の大きさに驚きの声を出す。確かに大きい。途中ガーディアンが足止めしたりするので時間がかかってしまう。
「止まれ。難波の名の元にここから先に行かせない」
そこには1人の男がいた。その手にはやはりフルボトルがある。
「一海、ここは任せろ」
「一夏……」
すると、一夏がその男の前に立つ。その目は覚悟を決めていた。
「アンタ、名前は?俺は織斑一夏」
「……洋蛾天理だ。何故聞く?」
「敵の名前ぐらい知っておきたいじゃないか」
「これから倒されるのにか……愚かな」
洋蛾は呆れながらボトルを振ると、腕に突き刺す。すると、背中に蝙蝠の翼、右腕がハンマー、左腕がガトリングガンになっていて足はトカゲの足、胸は亀の甲羅に似た装甲をしたハードスマッシュになった。
「たった1人でこのハザードハードスマッシュに勝てると思っているのか!」
「なら、私が力を貸そう」
「箒!」
一夏の隣に箒が立つ。すると、葛城さんはもう1つのビルドドライバーとドラゴンとロックのボトルを一夏に渡した。
「使いたまえ。スマッシュにはライダーシステムが有効だ」
「葛城さん……はい!」
一夏はビルドドライバーを腰に巻くと、ボトルを振ってドライバーにさす。
『ドラゴン!ロック!ベストマッチ!』
レバーを回してランナーの様な形を象ると、ISを解いてポーズをとった。
『Are you ready?』
「変身!」
『封印のファンタジスタ!キードラゴン!イェイ!』
変身した一夏は後ろを向いて俺たちの方を向く。
「先を任せたぜ」
「……あぁ、任された!」
残りは俺、修也、楯無さん、葛城さんだけとなってしまった。
***
「ここは……プール?」
再び進む俺達は1本通行の道が出来ており、それ以外は水が張られていた。
「ここは……潜水艦とか魚雷とかの実験室かな?水中を使う兵器なんてたかが知れてるけどね」
「そっすか」と頷く俺は先頭となって進む。
そして、俺は無意識に水面を見た。本当にただの偶然である。
「ッーー危ねぇ、修也!」
「エッ」
俺は修也を突き飛ばした。何故なら水面に……ハードスマッシュがいたからだ。瞬間ーー何かが弾丸が如く俺に衝突してきた。
「グアァッ!!」
「カ、カシラァ!?」
容易く吹っ飛ばされた俺はそのまま落水して行った。すぐさまグリスコートで楯無さんに通信を繋がせる。
『一海くん無事!?』
「うす!でも戻る事は無理そうです。先に行ってください!」
『で、でもカシラは!?』
修也が心配そうに聞く。正直、今の状態は最悪だ。敵は多分水中に特化したハードスマッシュ。そして今俺がいるのは水中だ。要は……地の利を相手に得られた。
「……安心しろ、無事に戻ってくるさ」
「おい、ボウズ。お話は終わったか?」
俺が連絡をしていると、カジキみたいな見た目をしたハードスマッシュが俺の前に現れた。
「すみません。通信切ります。……後は任せました」
俺は通信を無理矢理切ると、ハードスマッシュと向き合う。
「セイルフィッシュハードスマッシュだ。お前は?」
「仮面ライダーグリスだ。行くぜ、心火を燃やして、ぶっ潰す……!」
『ビームモード!』
俺はツインブレイカーをビームモードにして構える。セイルフィッシュが移動を開始した瞬間、俺はビームを放った。
今回のあらすじのゲストは平均以下のクソザコ野郎さんの「刀剣男士のIS転生記録 ~ギャグ5割、日常三割、シリアス1割~」から山姥切国広と幼馴染コンビでした!ありがとうございます!刀剣乱舞だそうです。知らない作品だと苦労します……。
今回はハードスマッシュがドバっと登場しました。
マッドドッグ、セイルフィッシュは麦ちゃさん
ジャッジメントは月とスッポンさん
ハザードはブラックマスカレイドさんのアイデアです。ありがとうございます!!彼等の活躍にも注目お願いします。
次回は遂にあのキャラ達だったり、アレが出てきたり、新事実が明かされたりします。お楽しみに!
次回 第31話 傷だらけのウイング