INFINITE・GREASE   作:オーマピジョン

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葛城「仮面ライダービルドとして戦う葛城巧は、仮面ライダーグリスこと猿渡一海と仲間たちと共に難波重工と戦っていた」

雪兎「そんな時に現れたのが平行世界から来た俺とシュテルだな」

シュテル「おかげで一海に攻撃されかけましたけどね」

一海「あ、あれは仕方がなかったんだよ!切羽詰まってたし!」

雪兎「だからって人の話を聞かないのはないだろ」

一海「す、すまん……」

葛城「まぁ、今回は仲直りする事もあるからね。さて、第38話スタート!」


コンタクトする主役達

「どうして父さんは、科学者を目指したの?」

 

葛城巧は若い頃に父である葛城忍に素朴な疑問を投げかけた。それを聞いた忍は、うーんとわざとらしく考える。

 

「そうだな。小さい頃からの夢ってのもあるが、一番の理由があるんだ」

「一番の……理由?」

 

忍の言葉に首を傾げる巧。忍は気恥しそうにそれについてを話した。

 

「父さんが科学者を目指したのはーー」

 

***

 

「う……」

 

ぼんやりする意識を覚醒させる。気を失うまでの経緯を思い出す。

 

「ッ、そうだ。僕は……!」

 

体を上げて周りを見る。どうやら医務室の様で、僕はベットの上で寝ていたらしく、アルコールの匂いが臭う。

 

「そうだ、一海くんやアンノウンは……」

 

僕はベットから出ると、医務室から出ようとする。荷物カゴの中にはビルドドライバーやフルボトルが入っていた。……勿論、ハザードトリガーも。

 

「また、一海くん達には迷惑をかけてしまったね……」

 

アンノウンとの戦いでハザードトリガーを使った僕は、暴走をしてしまった。暴走をした際の記憶はないが、暴れてしまったのは確かだ。

 

「早くハザードフォームを使いこなせるようにしないとね」

 

僕はアイテムを全て仕舞うと、医務室から出た。

 

「さて、一海くん達がいそうなのは……」

 

多分だけど、アンノウンは一海くん達と共にいる。もしかしたらの話だが、僕達はアンノウンに早とちりしてしまっていたのかもしれない。

 

「事情の説明もあるし……職員室だろうね」

 

僕は職員室を迷わず進むと、見慣れた後ろ姿と知らない男女二人を見つけた。多分男女二人があの時のアンノウンなんだろう。アンノウンは一海くんと同い年に近い。

 

「へぇ~、龍我(・・)のやつの時はそんなに離れてなかったが、平行世界毎に差でもあんのか?」

「シュテルからチラッと聞いてはいたが……アイツこっちにも来てやがったのか」

 

どうやら一海くん達はアンノウンくんと仲良く出来ているらしい。敵ではないのは確実だろうね。龍我くんとも関わりがあるそうだ。

 

「なるほどなるほど、実に興味深い」

「か、葛城さん!?」

 

僕が感心するように頷くと、一海くんがあからさまに驚いた。対してアンノウンくんは普段通りにしている。

 

「い、いつからそこに!?」

「龍我の話を始めた辺りからいたぞ?」

 

流石アンノウンくんだ。僕の存在に気づいていたか。織斑先生以来だよ。

 

「さて……先程はすまなかったね、アンノウン君」

「雪兎、天野雪兎だ。天の野原の雪の兎と書く」

「シュテル=スタークスと申します。シュテルとお呼び下さい」

「僕はてぇん才物理学者の葛城巧だ。葛の城に巧いと書く」

 

アンノウン……改め、雪兎くんと握手をする。

 

「改めて言うよ、先程はすまなかった。あと、暴走を止めてくれてありがとう」

「事情はさっき大体聞きました。状況が状況なのでこちらも勘違いされても仕方ないですよ」

 

僕が謝罪をすると、雪兎くんはフォローをしつつも許してくれた。とてと優しく賢い子だ。もしかしたら僕よりも頭がいいかもしれない。

 

「つまりは猿渡の勘違いが原因という訳か」

「うぐっ」

 

織斑先生に言われてなんとも言えなくなってしまう一海くん。まぁ、早とちりは良くないからね!

 

「ところで君達が使っていたツールは自作なのかい?」

 

あの銃や拡張アイテム。シュテルちゃんの装備も雪兎くんの自作の可能性がある。僕以上の技術力を持っているのは確かだろう。

 

「ええ、以前に龍我のビルドドライバーを解析した時のデータを使って作った物ですよ」

「良ければデータを取らせて欲しいのだけれども」

「何ならデータお渡ししましょうか?」

「いいのかい!?」

 

雪兎くんが話のわかる人で本当に良かった。彼もまた一人前の科学者、技術者なのだろう。この若さで視野の広さとは……一海くん以上だろう。

 

「そういえばシュテルが使ってた変なボトルは何だ?スプレッドとか言ったか」

 

すると、一海くんが気になるような事を言った。雪兎くんがライダーシステムを知っていたり、龍我くんの事を知っていたので「もしかして」とは思ったが、ボトルを持っていたとは。

 

「ん?ああ、属性元素(エレメント)ボトルの事か」

「エレメント?」

「ボトル?」

 

雪兎くんが話したワードに赤羽くんと黄羽くんが首をかしげてリピートする。

 

「ああ、こっちの世界じゃボトルの浄化する仕組みが判んなくてな、だったらとエンプティボトルに少量のネビュラガスと属性エネルギーを無理矢理詰め込んで作ったボトルだ。まあ、無理矢理詰め込んだせいで一回使うとエンプティに戻っちまうんだがな」

 

すると、雪兎くんはいくつかのボトルを机に置いて見せながら説明してくれる。

 

「お、おー!!ベストマッチやハードスマッシュのボトルとは違うフルボトルだって!まさかそんな物が作れるなんて!盲点だった!」

 

たかがボトル、されどボトル。しかし、今の僕にはエレメントボトルが宝石に近い輝きを持っているようにも見えた。

 

「元々はクローズナックル用に作ったもんなんだけど、結局は未完成のままでな」

「クローズナックルの?という事は……」

「クローズナックルも俺の作品だが」

「な、何だって!?」

「その証拠に……ほれ」

 

雪兎くんが続いて見せてくれたのはガンメタカラーのナックルを見せてくれた。まさか雪兎くんがクローズナックルの開発者だなんて……。

 

「属性元素ボトルの試験運用の為に作ってたやつだ。まあ、シュテルのエグザとかにはもう実戦レベルで使えるシステムがあるから不要になっちまった代物だけどな」

 

雪兎くんは技術者として理想の塊だった。素晴らしいの一言である。

 

「雪兎君、後で僕の研究室に来ないかい?」

「是非!俺も葛城さん、いや、巧さんの作品と研究には興味がある」

 

先程の会話で確実に理解した。僕と雪兎くんは確実にウマが合っている。僕と雪兎くんはベストマッチなのかもしれない。

 

「おほんっ」

「その話は後にしてもらえませんか?」

 

雪兎くんと仲良くなれて有頂天な僕だったが、織斑先生の咳払いとシュテルさんの軌道修正により話を戻される。話題は……難波重工だ。

 

「難波重工がパラレルボトルを奪ったのと天野がこの世界に来たのは偶然では無いだろう」

「でしょうね。大方、龍我の世界のスタークが情報をリークして難波会長が興味を持った、というところでしょう」

「難波重工ねぇ・・・・聞いてる限りだとろくな企業ではなさそうだな」

 

難波は何らかの理由で雪兎くんを平行世界越しに誘き寄せて「何か」を行おうと考えている様だ。雪兎くんは当分世界移動は行わずにこの世界に留まるらしい。

 

「ボトルの奪還には俺も協力しよう。俺の専用機はちょっと使うのは自重するが、クロスや他の装備で十分カバー出来るだろう」

「マスターがそうおっしゃるなら私も微力ながらお手伝いさせていただきます」

 

雪兎くんやシュテルさんも難波からパラレルボトルの奪還に協力してくれるようだ。

 

「そういや気になってたんだが、なんでシュテルは雪兎をマスターって呼ぶんだ?」

 

そこで一海くんがシュテルさんが雪兎くんをマスター呼びする理由を訊ねた。確かに、彼女が雪兎くんの事を変わった呼び方をするのは不思議だ。

 

「それはシュテルが人じゃなくて俺が作った超高性能アンドロイド?いや、今は人造人間か?」

「えっ?」

「アンド、ロイド?」

「人造人間!?」

 

雪兎くんの説明に三羽ガラスの3人が驚きの声をあげる。すると、シュテルさんがコクリと頷いた。

 

「はい。とは言いますが、限りなく人と同じ事が可能なアンドロイドと思って下さい」

「正確に言うと、元々はミニサイズのロボットだったのを、骨格とかを金属フレームで強化した強化人間ボディに意識を移したものとでも言えばいいのかな?」

 

雪兎くんは当たり前かのように話すが、その技術力は規格外レベルだ。一海くんや三羽ガラスはポカンとしてしまっている。

 

兎の皮を被った災害(ラビット・ディザスター)・・・・なるほど、そう呼ばれるだけはあるという事か」

「あわ、あわわわわ!?」

「山田先生!落ち着いて!」

「……やはりアイツ()の弟子か」

 

僕が頷いていると、山田先生はパニくる。一海くんがすぐにフォローに入った。そして、織斑先生は彼の規格外さに頷いていた。

 

雪兎くんとシュテルさんは僕が面倒を見る事になった。これから楽しくなりそうだ……




少し短くなってしまいましたね。

次回は長くなるかと思います。次回は日常&天才達による開発シーンです!お楽しみに!

次回 第39話 天才同士のクリエイション
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