INFINITE・GREASE   作:オーマピジョン

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葛城「仮面ライダービルドとして戦う葛城巧は仮面ライダーグリスこと猿渡一海と共に難波重工と激闘を繰り広げていた」

雪兎「そんな中、異世界から来た天野雪兎と邂逅、一海の専用機を『グリスコート・ヴォルフ』へと強化させる」

一海「すると、難波重工の実働部隊『クロコダイル部隊』から刺客が現れるが、一海とシュテルで返り討ちにするのだった」

葛城「そう言えば一海くん、試運転の方はどうだったんだい?」

一海「結構良かったですよ。2人に感謝です」

雪兎「GC・ヴォルフの試運転時のデータも貰ったしな……にしても、一海。お前変な技使ったな」

一海「あ、共鳴型瞬時加速の事か?」

雪兎「アレ結構スラスターに負担かけるんだよ!使うんだったら、最初からそういう仕様要求しろ!」

一海「えっ、あ、はい。すみません……」

雪兎「後でスタスターの補強をしてやるから、来いよな!」

一海「う、うす!」

葛城「物は大切にしないとね……さて、どうなる第41話!」


覚悟のカウントダウン

突如として現れたハードスマッシュ2体。彼らの目的は分からなかったが、退ける事は出来た。

その後、葛城さんからスマッシュ出現の連絡が入った。俺とシュテルはその情報のあった所へと向かう。

 

「あーくそ!何でこうも連続して敵が現れるんだよ!」

「敵による陽動かもしれません。気をつけてください」

「言われなくても!」

 

俺とシュテルは会話を交わしながらポイントまでたどり着く。そこには雪兎がいた。

 

「雪兎!?お前こんな所にいたのかって、そいつは……!?」

 

雪兎の近くにはもう1人いた……しかし、ソイツは俺達も知らないライダーだった。紫色の、スクラッシュドライバーを巻いたライダーである。

俺はベルトとゼリーを構えるが、ライダーは俺達に背を向けると、ネビュラスチームガンを取り出す。

 

「ま、待て!」

 

俺はライダーの元へと駆け出すが、先にライダーが姿を消した。

 

「逃がしたか……あのライダーは、一体……」

 

あのライダーは敵なのは分かる。しかし……何故かあのライダーから、懐かしさを感じた。

 

***

 

「いやー、カシラの専用機が強くなって良かったね!」

「だな、コレでカシラはISの方でも最強だな!」

「いや、会長いる時点で最強はムリだろ」

 

紫のライダーの1件の後、三羽ガラスは一海の機体ーーグリスコート・ヴォルフの事で盛り上がっていた。

 

「おや、三羽ガラスの皆さんですか」

「あ、シュテルだ!ヤッホー!」

 

すると、三羽ガラスの進行方向のは反対の方向からシュテルがやって来た。

 

「皆さん、仲が良いんですね」

「まぁ、カシラの子分みたいなもんだからな!皆仲良くしねぇと!」

「カシラの子分じゃなかったら仲良くしねぇのかよ」

 

青羽の言葉に赤羽が「じゃなくてもするぞ!」と反論する。

 

「シュテルは向こうの世界で仲のいい子とかいるの?」

「いる……と言うか、私も三羽ガラスの様に3人組でいる事が多いですね」

 

それを聞いた三羽ガラスはシュテルの話に食いついてきた。

 

「そうなんだ!どんな子達なの?」

「そうですね……赤羽みたいな子がいますね」

「お!俺みたいな奴かぁ……3人組の頼れるリーダーとか!?」

 

黄羽の質問に対するシュテルの言葉に自慢げになる赤羽。

 

「いえ、単純で猪突猛進な子です」

「うそーん!」

 

しかし悲しいかな。シュテルの言葉の意味は良い意味では無かった。コケかける赤羽に青羽は「ドンマイ」とだけ言った。

 

「みんな強いの?」

「はい、それはとても」

「……そっか」

 

それを聞いた黄羽は少し悲しそうに返事をする。突然の変化に気づいたシュテルは黄羽を心配する。

 

「どうかしましたか?」

「僕達、雪兎と戦った時にボコボコにされた後に凄い指摘されて……悔しくて頑張って特訓したんだけど、成長した心地がしなくて……」

 

悔しそうに拳を握る黄羽。赤羽と青羽は黄羽に両肩に手を置く。

 

「成程……大変なんですね」

「まぁカシラの力になりたいからな!」

 

シュテルの言葉に赤羽が肯定する。隣で黄羽や青羽も頷いていた。

シュテルは「では」と軽く会釈して立ち去る。三羽ガラスはそれを手を振って見送って行った。

 

「いい事を聞きましたね……何かの縁ですし、私も一肌脱ぎましょう」

 

しかし、シュテルの最後の一言は3人に聞こえる事は無かった。

 

***

 

ハードスマッシュ襲撃の1件から更に翌日。葛城は歓喜に打ち震えていた。

 

「最ッッッ高だ……!」

 

彼の前にはカプセルの中で厳重に守られている細長い円柱状のボトルと巨大な大剣が置かれていた。

 

「完成したぞ!ハザードトリガーの力をコントロールする為のアイテムが!」

 

ガタッ!と立ち上がって喜ぶ葛城。葛城は目の前のアイテムを凝視しながら口からヨダレを垂らしかけている。

 

「試したい……今すぐ試したい……!」

 

最早禁断症状に近い状態の葛城の元に雪兎がやって来た。

 

「巧さん、見てください!」

「対象……発けーん!」

 

USBメモリを片手に持つ雪兎を見つけた葛城は即座に大剣を掴んで雪兎に振り下ろす。まさかの人物からの突然の攻撃に雪兎はビックリする。

 

「ちょ、巧さんッ!?」

 

驚きと共に回避を行う雪兎。葛城の振り下ろした大剣は何と床を抉り砕いた。

 

「ハァ、ハァ……あれ、雪兎くん!?ゴメン!ちょっとヤバい状態になってた!」

「危ないから気をつけてくださいよ……」

 

雪兎の注意に葛城は肩を落としながら「すまない」と謝罪する。雪兎は葛城の持つ大剣と机に置いてあるボトルを見て大体察する。

 

「ハザードトリガーを制御できるアイテムが完成したんですね」

「そうなんだ!名付けて、『フルフルラビットタンクボトル』と『フルボトルバスター』!コレでビルドを強化出来る!」

 

葛城は自身の開発したアイテムにうっとりとしながら見ている。あまりのテンションの上がり下がりに雪兎は苦笑いをしていた。

 

「そう言えば雪兎くん。何か持ってきたそうだけど……」

「あ、そこは覚えてるんですね……実は難波のデータを手に入れたんです」

 

それを聞いた葛城はすぐに雪兎の元に近づき、雪兎が持つUSBを見る。

 

「コレ!?難波の情報!?」

「えぇ、そうです。コレでパラレルボトルの行方が分かる」

「借りるよ!」

 

葛城は雪兎からUSBメモリを取ると、即座に端末に接続してデータの中身を見る。後ろでは雪兎が「返してくださいよー」と一応と言った感じで軽く言っていた。

 

「フムフム……凄いな。難波のデータがほぼほぼ入ってる。……あった!」

 

スラスラとデータを見ていた葛城は遂にパラレルボトルが保管されているであろう研究施設を発見する。

 

「見つかったんですね」

「あぁ、これでパラレルボトルの奪還が行える」

 

先程のハイテンションは嘘だったかのようにその顔は真剣そのものである。

 

「雪兎くん、明日に奪還作戦の会議を行う。準備の手伝いをしてくれないかい?」

「えぇ、勿論です」

 

葛城はUSBメモリを雪兎に返すと、駆け足で研究室を出ていった。

 

***

 

翌日、葛城さんから収集が来た。集まってみると、雪兎やシュテル、葛城さん、楯無さん、一夏達専用機持ちが集まっていた。

 

「雪兎君が提供してくれたデータにより、難波重工がパラレルボトルの解析を行っていると思われる拠点が判明した」

「そこで我々はパラレルボトル奪還の為、この拠点へ突入する事を決定した」

 

突入部隊は今いる俺達で、サポートに楯無さんの家の人達と、お馴染みの先生2人で行われるらしい。

 

「葛城博士、基地の説明を」

「はい。まずはこれまでの経緯を話すとしよう」

 

葛城さんはここまでに至るまでを話した。

 

「あの時のボトルで大事になるなんて……」

「あのバカ、なんつーもん残してくれてるのよ」

 

話を聞いたセシリアはパラレルボトルがどれだけ大きな力を持っているのかを理解し、鈴はボトルに登録されている座標の世界の住人である龍我に文句を言った。

 

「そして今回突入する基地こそが、難波エネルギー研究所だ。あそこは最先端のエネルギー研究が行われている」

「エネルギー……もしかしたら、パラレルボトルと莫大なエネルギーを使って何かをするかもしれませんね」

 

葛城さんの説明を聞いた雪兎が難波の狙いを考察する。難波の目的は分からないが、する事は1つだ。

 

「何がどうであれ、俺達はパラレルボトルを取り戻す。……そうだろ?」

「一海くんの言う通りね。難波が大事を起こす前にパラレルボトルを取り戻しましょう」

 

俺の言葉に楯無さんが賛同してくれる。皆も頷いたりしてくれている。仲間に恵まれて本当に嬉しい。特に楯無さん。

 

「そうだね。じゃあ明日に備えて今日は解散!お疲れ様!」

 

葛城さんの一言を皮切りに一同は散り散りとなっていく。俺も明日の為に休もうと立ち上がると、雪兎がこちらにやって来た。

 

「一海、少し良いか?」

「ん?良いぞ」

 

俺と雪兎は別の場所へと移る。

 

「で?わざわざ呼び出してどうしたんだ?」

「ちょっと渡しておくもんがあってな」

「?」

 

はて、貰う物なんてあっただろうかと首を傾げていると、雪兎がグリスのカラーで馴染みのある黒と金をしたカード型の端末……確か、storage?だったな。

 

「そいつには完成させた新型ナックルと成分の定着に成功した属性元素ボトルが一式入ってる」

「えっ!?」

「もしもの時の備えってやつだ。武器は多いに越した事ねぇだろ?」

「それはそうだな……」

 

カード型端末を操作して俺は雪兎の言っていたナックルを取り出す。アイスブルーが特徴的で、ボタン部分がクローズのマークからグリスのマークへと変わっていた。

 

「取説はstorageで確認出来るようにしてある。どう使うかはお前次第だ」

「サンキュー」

「それと、こいつはオマケだ」

 

俺がナックルと取説を交互に見ていると、雪兎が何かを投げ渡してきた。突然のことだったので慌てて受け取る。

 

「おっと……これは、フルボトル?」

 

それはロボット、キャッスル、スタッグ、オウルのマークが描かれたボトルだった。蓋はメタリックゴールドで、ビルドのマークが描かれている。

 

「ちょっとした御守りみたいなもんさ、無くすなよ?」

「御守り、ねぇ……」

 

科学者気質な雪兎がオカルト紛いのアイテムを渡してくるなんて意外に思いながらも大人しく受け取っておく。

 

「さて、用も済んだし、食堂でカツカレーうどん定食でも食うか」

「お前、好きだな、あのメニュー……俺なんて雪兎が頼むまであんなメニューあるなんて知らなかったぞ」

「俺もこっちにもあるとは思わなんだわ」

 

他愛のない会話をしながら俺達は食堂へと向かう。

 

ーー何故雪兎がこのボトルを渡したのか。それは後々となって理解する。




さて、次回から大詰めですね。おそらく……と言うかほぼ大乱戦になるでしょう。
あのフォームやあのライダーが登場したりします。乞うご期待!

次回 開幕、ボトル奪還戦
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