INFINITE・GREASE   作:オーマピジョン

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葛城「仮面ライダービルドとして戦う葛城巧は仮面ライダーグリスこと猿渡一海と共に難波重工と激闘を繰り広げていた」

雪兎「そんな中、異世界から来た天野雪兎と邂逅、難波からパラレルボトルの奪還をする為に研究所へと向かう」

一海「戦いの場は雪兎の世界へと移り、雪兎の仲間達と共闘。葛城は新フォーム・タンクタンクフォームで戦いに挑む」

雪兎「もうそろそろ激化してきたし、一海もアレを解禁しないとな」

葛城「アレ?僕初耳なんだけど」

一海「え"っ、いや、その……」

葛城「隠し事は良くないよ!何があるんだい?」

雪兎「なら、45話で確かめましょう……」


凍えるナックル!

「「勝利の法則は、決まった」」

 

雪兎の世界の簪と共に決め台詞を言ったビルドは片方のクローンヘルブロスを相手にする。

クローンヘルブロスは右ストレートを放つが、高速回転されたキャタピラに塞がれた。

 

「タンクタンクフォームの硬さを……舐めない方がいいよ!」

 

ビルドはCヘルブロスの拳を払うと、両肩の戦車が前に90度回転し、砲撃を放った。直撃したCヘルブロスは吹っ飛ばされるが、すぐに体勢を立て直して接近を図る。

 

「計算内だよ!」

 

ビルドは飛びかかってきたCヘルブロスの真下をスライディングの容量で飛び込むと、キャタピラを回転させた足を叩きつける。

 

「これまでの僕とは段違いである事を覚悟するんだね!」

『フルボトルバスター!』

 

ビルドはフルボトルバスターを出すと、バスターキャノンモードにする。

 

『タンク!ガトリング!ロケット!ジェット!アルティメットマッチデース!』

 

ビルドは4つのボトルを装填すると、Cヘルブロスに砲口を向ける。フルボトルバスターには強力なエネルギーが収束されていた。

迎え撃つ為にCヘルブロスは2つの巨大な歯車を放つ。

 

『アルティメットマッチブレイク!』

 

フルボトルバスターから放たれたエネルギー弾はCヘルブロスの2つの歯車を簡単に破壊すると、Cヘルブロスに命中した。

 

「さぁ、ラストスパートだ!」

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!Ready、Go!』

 

ビルドがレバーを回すと、ビルドの下半身が戦車の様な形に変化する。

 

『ハザードフィニッシュ!タンクタンクフィニッシュ!』

 

ビルドはCヘルブロスの周りを移動しながら肩の戦車で砲撃する。そして、一気に接近をすると、渾身のパンチを当てた。

 

「おっと、ちょっと飛ばし過ぎてしまったかな?」

 

吹っ飛ばされたCヘルブロスは簪が相手していたもう一体のCヘルブロスの元へと飛ばされる。ビルドは簪と再び並ぶ。

 

「どっちももうちょっとみたいだし、ここは二人で決めるとしようか」

「はいっ!」

 

そう言うと、葛城はフルフルR/Tボトルをフルボトルバスターにセット、簪は龍の形をしたガジェットを纏う。

 

『フルフルマッチデース!』

「雷撃砲、チャージ!」

「いくよ?簪ちゃん」

「はい!」

『フルフルマッチブレイク!』

「メガライトニングバーストッ!!」

 

フルボトルバスターと簪の大型ランチャーから放たれた強力な砲撃が二体のCヘルブロスに直撃し、既にボロボロだった二体はそれに耐えられず爆散してしまった。

 

「うん、やはり僕の発明品はサイコーだね!」

「カッコ良かったです!」

「そうだろう!そうだろう!」

 

簪に素直に褒められた葛城は気分を良くする。尻尾が生えてるなら横にブンブン振られているであろう。

 

「あとは……一海君は雪兎君が一緒だから大丈夫だろうけど」

「大丈夫、あっちにはカロリナが向かったから」

「ああ、あの大きな盾を装備したISの娘か……なら、大丈夫かな?」

 

何となくではあるが、この世界の彼女らならば何とかなると思った葛城はこれ以上の増援を阻止すべく、簪を連れてワームホールの方へと向かうのであった。

 

***

 

その頃、チェスと再戦していた一海は劣勢を強いられていた。その理由はチェスが本来のクイーンを解禁し、雪兎にやられたルークの再使用時間(リキャストタイム)が過ぎて万全の状態だったからだ。

 

「くっ……」

「いくらライダーシステムといえど一人で私の駒達を相手にするのはキツイだろう!」

 

本体であるチェスを狙おうにもルーク二体のガード、素早いナイトに援護射撃のビショップ、替えが効くポーンに……そして、それ単体でハードスマッシュ並みの能力を持つクイーン。強力な駒程再使用時間は長いものの、これらを効果的に操るチェスは一海をしても強敵であった。

 

「よく粘る……だが、それもここまでだ!」

 

クイーンの斬撃を後ろに跳んで回避した一海をそれを見越して配置されたポーン二体が羽交い締めにし、ポーンもろともビショップの火炎弾が襲う。

 

「ぐぁああああ!?」

「まだだ!」

 

追撃に大きく跳び上がったナイトが一海を踏み付ける。

 

「があっ!」

「どうした!そんなものか!猿渡一海っ!」

 

今までの雪辱を晴らさんとばかりに畳み掛けるチェス。そして、変身解除されてしまった一海にトドメを刺さんとクイーンが一海を切りつけようとしたその時、突如クイーンが横から射たれ吹っ飛んだ。

 

「な、何だと!?」

「……ゆ、雪兎?」

 

その射撃を行ったのは白と蒼白い装甲に、左腕全体を覆う巨大な拘束具を装備し、右手で長身のソードライフルを構えた雪兎だった。

 

「また貴様かっ!」

 

チェスにとってはもう怨敵と言っていいほど邪魔をしてきた雪兎の登場にスマッシュの姿でも分かる程チェスは激昂する。

 

「おうおう、随分と嫌われたもんだな、俺は」

 

そう軽口を言いながら邪魔なナイトやポーンを射ち抜きながら雪兎はゆっくり一海へと近付く。

 

「よっ、また派手にやられたな?」

「うるせぇ……ここから大逆転するとこだったんだよ」

「そうか、それは悪い事をしたな」

 

すると、雪兎は何か思い出したかのように一海に手を差し伸べる。

 

「そういやまだ言ってなかったな、一海……welcome to the world(ようこそ、この世界へ)

「ンだよそれったく……おう、お邪魔させてもらうぜ」

 

その手を掴んで起き上がる一海。再び変身する為に一海がロボットゼリーを手にすると、雪兎が栄養ドリンクの瓶に似た物を手渡した。

 

「これは?」

「再変身の負荷を抑える薬だ・・・・まあ、後からまとめて負荷くるから負荷をツケにするもんだと思え」

「今戦えるなら問題ねぇ」

 

そう言って一海はそれを一気に飲み干す。

 

「お、おう……それ、かなり不味いんだが、一気てはな」

「そういうのは先に言え!」

 

今更感のある雪兎の言葉にツッコミを入れつつも口に残る不味い味に我慢しつつもゼリーを再度構える。

 

「さて、あちらさんもお待ちのようだし、変身したら?」

「後で覚えとけよ、変身!」

『ロボット・イン・グリス!ブラァ!』

 

文句を言いつつも再度グリスへと変身した一海。

 

「ついでだ。お前にやったナックル、ここで試しとけ」

「あっ、忘れてた」

『ブリザードナックル!』

「な、何だそれは!?よく分からんが、あれは使わせてはいけない気がする!」

 

ブリザードナックルを見たチェスは本能的にそれが雪兎の手が加えられた物だと気付き、一海を止めるべく駒を差し向けようとする。

 

「まあ、そう焦らさんなってっ」

 

しかし、雪兎がソードライフルの正確無比な射撃で弾き返した。

 

「一海、ナックルにあるボトルスロットに何でもいいからボトル挿してみろ」

「ボトルを?ならまずはこいつだ!」

『ボトルキーン!』

「次はナックル正面の真ん中のボタンを押してチャージ」

 

挿したのはロボットフルボトル。そして、雪兎に言われるがまま一海はナックルの正面にあるグリスのライダークレストが付いたボタンを長押しする。

 

「あとは手を離しておもいっきり振り抜け!」

「はぁっ!!」

『グレイシャルナックル!カチカチカチカチカチーン!』

 

すると、冷気で出来たロボットアームが一海に迫っていたナイトを一発で打ち砕く。

 

「ナイトがたった一発だと!?」

「お、おおっ!こりゃすげぇ……」

 

その威力二人が驚いていると、雪兎が更にナックルの説明をしだす。

 

「驚くのはまだ早いぜ?一海、次は属性元素ボトルだ」

「なら、こいつだ!」

『エレメントスプラッシュ!』

 

続けて一海が選んだのはかつて一海がシュテルと戦った際にシュテルが使っていたスプラッシュエレメントボトルである。

 

「あとはさっきと一緒だ」

「ボタンを長押しして、離して・・・・打ち抜く!」

『エレメンタルナックル!!ザバザバザバザバザバーン!』

 

再びライダークレストを長押しして放ったナックルの先から渦巻く水流が放たれ、直撃したビショップはそのまま視界の外まで飛んでいった。

 

「属性元素ボトルとフルボトルを連続して装填すれば、その属性を得た攻撃も放てるし、エレメンタルナックルをしなきゃその属性のまま通常攻撃も可能。便利だろ?」

「またとんでもないもん作ったな、雪兎……」

 

自慢気に語る雪兎に、一海は呆れながらもナックルを握り直しチェスへと向かっていく。

 

「クッ……何処まで強くなるんだ、お前は!」

「仲間の為なら、幾らだって強くなってやるよ!」

『エレメントストリーム!』

 

グリスは先程と同様にライダークレストを長押ししてナックルを構える。

 

「あとな……カッコつけてぇんだよ。別世界だろうが、会長の前ではなぁ!」

『エレメントナックル!ビュンビュンビュンビュンビューン!』

 

グリスがナックルを前に突き出すと、ナックルから吹雪が放たれ、チェスの体を氷漬けにする。

 

「トドメだ!」

『スクラップフィニッシュ!』

 

グリスは跳躍すると、肩のアーマーが90度後ろに回転してゼリーを噴出。チェスを蹴り飛ばした。

 

「グハアアアアッ!!」

 

氷が砕け、蹴りが当たったチェスは見事に吹っ飛ばされる。

 

「クッ、駒も全て消されましたか……もうここまで来ると諦めるしか道は無さそうですね」

 

チェスはあまりのボコボコのされようのせいか逆にクールになると、キングからナイトへと姿を変えて逃げていった。

 

「ヘッ、ザマア"ッガァァァァァッ!」

 

すると、グリスの体に電撃が走って変身が解除される。

 

「雪兎が言ってた変身の反動ってヤツか……結構イテェ……!」

 

一海はあまりの痛さに膝をついて苦しむが、完全に動けない訳では無いのでゆっくりと立ち上がる。

 

「終わったか」

「雪兎。あぁ、カッコ良くぶっ飛ばしておいたぜ」

「楯無さんにいい所見せたいからか?」

 

雪兎がニヤニヤしながら言うと、一海は吹き出して顔を真っ赤にする。

 

「ちょ、聞いてたのかよ!てか忘れろ、今すぐ忘れろ!」

「スマン録音済みなんだわ。どっちの楯無さんに聞かせようかなぁ〜」

「頼むから止めろ!分かった金払う、払うから止めてくれ!」

 

雪兎と一海が周りを気にせずに追いかけっこを始める。戦場とは思えない程の緩さだった。

 

***

 

『ロケット!フルボトルブレイク!』

 

一方ビルドは簪と共にワームホール付近にて残りの敵を倒していた。

 

「さてと、粗方の敵は倒せたし……もしもし、向こうの楯無さん?」

 

ビルドはビルドフォンを取り出して一海達の世界の楯無に連絡をする。

 

『はい、葛城博士。如何しましたか?』

「パラレルボトルの回収はすんでいるんだよね?」

『はい。2本あったので龍我くんの世界のと、雪兎くんの世界のものかと』

 

葛城は「よし」と言うと、ワームホールの方を見る。

 

「ワームホールは無理矢理こじ開けたせいで形は出来ていても結構有耶無耶な状態なんだ。だから、強いパワーをぶつければ簡単に消滅する」

『そうなんですか……まさか、葛城博士!?』

「大丈夫、雪兎くんには悪いけど、力を借りて一海くんと共にちゃんと戻ってくるさ!」

 

葛城は連絡を切る。葛城が視線に気づいたのでそちらを向くと簪だった。

 

「向こうの世界のお姉ちゃん……ですよね?」

「うん、まだ君とは仲直り出来てない様子だけどね」

「あの……向こうの世界の私と、お姉ちゃんの事をよろしくお願いします」

 

ペコリと頭を下げる簪。それを見ていた葛城は仮面の中で微笑むと、フルボトルバスターにフルフルR/Tボトルを装填する。

 

『フルフルマッチデース!』

「簪ちゃん、それを言う相手にもっと適任者がいるからそっちに言った方が良いよ」

「その人って、まさか……」

 

葛城はエネルギーがチャージされるのを確認すると、砲口をワームホールへと向けた。

 

「あぁ、君のお姉さんにぞっこんなヒーローさ!」

『フルフルマッチブレイク!』

 

放たれた一撃はワームホールに当たると、ワームホールはみるみる小さくなっていき、姿を消した。

 

***

 

Cヘルブロスが全滅する頃には他のハードスマッシュの部隊も制圧され、結果を見れば一海や雪兎達のの完勝という結果に終わった。

 

「……話は聞いてはいたが、ここまでとは」

「ほとんどのメンバーが二次移行済みとは恐れ入るね」

 

その戦果に一海は勿論、葛城も驚いていた。

 

「まあ、雪兎の理不尽さに比べたら、な?」

「「「「うんうん」」」」

「うん、知ってた」

 

一夏が皆を代表してそう言えば、一海も納得の表情を見せる。

 

「ワームホールも消したし、これでこの一連の事件は解決だな」

「あっ!ワームホール無くなったら俺達どうやって帰んだよ!?」

 

難波からの増援を阻止する為とはいえ、世界を繋いでいたワームホールが閉じられてしまった事で元の世界に帰れなくなったと一海が慌てて葛城に掴みかかる。

 

「まあまあ、落ち着きなって、一海君」

「いや、帰れなくなったんですよ!?」

「一海君、僕がそれを考えずにいたと思うかい?」

「それに一海、私達がどうやって貴方達の世界を訪れたか、忘れましたか?」

「あっ……」

 

葛城とシュテルに言われて初めて一海はその事(クロスゲート)を思い出した。

 

「で、そんなに動いて大丈夫なのか?一海」

「何が大丈ーーって、ぎゃああああ!?!?」

「言わんこっちゃない……」

 

未だに再変身の負荷が抜けきれていない一海は葛城に掴みかかった動きのせいで再び全身に激痛が走り悲鳴をあげる。

 

「どのみちあんな馬鹿デカいワームホールを開けたせいでクロスゲートは2、3日使えないんだ」

 

クロスゲートやパラレルボトルとは違い、ワームホールは直接世界と世界を無理矢理繋いだらしく、そのせいで次元の境界があやふやになっており、よくて数日のズレ、最悪何処か別の世界に跳ばされるとの事。

 

「一海も休ませる必要があるし、数日休んでけよ」

「いいのかい?」

「こちらはまだ幸いにも春休みなんで大丈夫でしょう。それに、巧さんのだけ見せてもらって俺のを見せないのはフェアじゃないでしょ?」

 

雪兎が言っているのは自身の工房の事だ。あちらでは葛城の研究室を見学させてもらったので、そのお返しのつもりらしい。

 

「何だって!?それは是非ともお願いしたい!」

「では早速、の前に……レヴィ、一海を医務室まで連れてってやってくれ」

「わかった!さあいくよカズミン!」

「お、おう、って腕引っ張るなぁあああああ……」

 

レヴィに勢いよく引っ張られて悲鳴をあげながら医務室へと一海は去っていった。

 

「狙って彼女に頼んだね?」

「はて?何のことやら」

 

葛城が雪兎に聞くと、雪兎はすぐに惚けた。




ついにナックルの登場です。ブリザードは先になるかと。

そして、正月特別回のイベントの1つとしてIG傑作選を行いたいと思います!詳しくは活動報告にて!

そして、兎コラボもついにラストです。この先どうなるか!?お楽しみに!

次回 ジーニアスが創る未来
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