一海、そして仮面ライダーディケイドこと門矢士は猿渡ファームの仲間である鮫島康二と青山さあやを助けたのだった。
……ってこのあらすじも久々だな。読者の皆様お待たせしまって申し訳ございません。これから定期的に出す予定なのでよろしくお願いします」
士「何呑気に謝罪している。難波の研究所が分かった以上、行くんだろう?」
一海「そうっすね!康二とさあやが目覚め次第、助けに行きましょう」
士「じゃあ49話、始めるぞ」
「う、うぅ……」
「ここは……?」
猿渡家にて、鮫島康二と青山さあやが目を覚ました。それに気づいた一海や三羽ガラスが2人の元へと駆け込む。
「康二、さあや!」
「カシラ!?」
「一海さん!?」
遠くにいるはずの一海が現れた事に驚く2人。一海は特に体の具合が悪い所がないと分かって安心していた。
「里帰りしに来たらお前達が連れ去られたんだよ。安心しな、もうお前達は無事だ」
「そうだ、俺達……」
「ありがとう、一海さん……」
一海は2人の無事を喜ぶ。
一海は2人がハードスマッシュになっていた記憶が無くなっているのに気づいていた。一海のポケットにはオルカとアンジュのボトルがあるが、これは2人には渡さずに自分が持っておくことにした。
「さて、2人の無事は確認できたな」
「士さん」
「「旅人さん」」
すると、士が現れる。一海はスマホに送られてきたもう1つのGPS情報を見る。そこは難波との戦いの地だった。
「IS学園の補助はなし。葛城さんも来ない。メンバーは俺、三羽ガラス、楯無さん、士さんの6人のみ……今回はキツくなりそうっすね……」
今回はあまりにも急すぎで、かつIS学園から遠い。難波はこの状況を狙って一海の地元を狙ったのだろう。
「でも何で俺達の動向が分かったんだ……?」
そこで一海が浮かんだ謎が『何故自分達の動向が分かったのか』である。
「まさか……内通者がいる……?」
あまり疑いたくはないが、今回の件を考えると怪しすぎる。ファームか、それともIS学園か。一海は誰だ誰だと考えるが結局浮かぶことはなかった。
「あーやめやめ。疑う暇なんかねぇしな」
今は難波だと切り替える一海。一海が悩んでも悩まなくても戦いの時は近づく事には変わりなかった。
***
「っしゃあ!行くぞテメェら!」
「「「おー!」」」
一海、三羽ガラス、楯無、士は身支度を終えて外にいた。
「俺達の目的は研究所から難波の連中を叩き出す事だ」
「分かってますよ……氷室との決着のつけなきゃな」
一海は決着をつけるべき相手である幻徳の事を脳裏に浮かべる。
「どいつと戦うとかは後でにしろ。良いな」
「あ、うす、区切りくらいはつけますぜ」
士の警告に一海は頷く。確かに幻徳の事も解決したいが、まずは難波である。
「三羽ガラスはこっちに乗りな!」
直進がワゴン車の運転席から身を乗り出して三羽ガラスを呼ぶ。一海はん?と何かに気づいた。
「あれ、楯無さんは?」
「私は、こっち」
すると、一海の乗るバイクの後ろに楯無が乗った。楯無はするりと腕を一海の腰に回すと、キュッと握る。
「えっ、あっ、楯無さん!?」
「安全運転、よろしくね」
一海は背中に感じる楯無の柔らかいそれに顔を真っ赤にする。猿渡一海、16歳にして未だに慣れていないのである。
「が、頑張りまひゅ……!」
一海は緊張と恥ずかしさとプレッシャーでオーバーヒートを起こしつつも安全運転を心掛けることを誓った。
「……まだ青いな」
士はそう言いながら胸にかけてるマゼンタカラーのカメラで2人の背中を撮った。
***
難波の研究所近くまで近づいた一海達は研究所の周りを見る。辺りにはガーディアンがライフルを構えて警備をしている。
「この前雪兎が壁ぶち抜いて突撃したからなぁ。そりゃそうなるか」
「そんなトンデモなことしたヤツがいるのか」
一海が雪兎が来た時のことを思い出しつつ話していると士が呆れながら言う。今思うと、危ないと言うか、物を簡単に壊すものじゃないなと思う一海だった。
「どうする?何かいい案は無いのか?」
「うーん……ここ付近で適当に暴れて引きつけるとか?」
一海の提案ーー要は陽動と言う案に士は頷く。
「悪くは無いな。で、誰がする?」
士が振り向きながら聞く。一海的にはあまり戦力は削りたくない。直進は戦力に数えられないし、三羽ガラスや楯無も大切な仲間だ。
「なら、その仕事私達にさせてよ」
すると、ワゴン車から2人の姿が現れる。片方は先程の女性……雀だ。その傍らにはハンマースマッシュの変身者の覡もいる。
「お前ら、いつの間に」
「直進くんにお願いして隠れて乗ってたのよ。ほら、私達も変身して戦えるじゃない?私達2人を拾ってくれたお礼よ。ほら、暴力マン、貴方もやるのよ」
「チッ……俺はただ自由にぶっ壊していいって聞いたから付いてきただけなのによ……」
文句タラタラな覡に雀は「さっさと行く!」と怒鳴りながら尻を叩く。
雀と覡はボトルを取り出すと、振って腕に突き刺す。すると、その姿がハードスマッシュへと変わった。
「じゃ、お先に失礼ー」
「おい!待てゴラァ!」
先行するキラービーにハンマーが追う。物であることから抵抗の無いキラービーの放つ針と、ハンマーの容赦の無い一撃が次々とガーディアンを破壊していく。
「アイツらには感謝しねぇとな……行くぞお前ら!」
「「「うす!!」」」
一海が三羽ガラスを引き連れて研究所に入る。楯無と士もそれを追っていく。
「頑張ってください、カシラ!」
直進のエールに一海はサムズアップで答えると再び駆け出す。
研究所……と言うとりかは実験場で、様々な兵器や重機を試す為の施設が乱立していた。
『まさか本当に来るなんてなぁ。歓迎するぜ、お前達』
すると、スタークと鷲尾兄弟……そして、幻徳。更にはかつてのファウストの一員、黒川解製と柊草木がいた。
「アイツ……!」
「臨海学校の時の!」
1度戦った事のある青羽と黄羽が気づく。
「氷室、どうしても俺と決着をつけたいのか?」
「同じ事を2度言わないとお前は理解できないのか?」
一海と幻徳の問答はすぐに終わった。2人は迷わずスクラッシュドライバーを巻く。士はドライバーを、鷲尾兄弟はネビュラスチームガンを取り出し、その他はボトルを構える。
「「「変身」」」
「「潤動」」
アイテムを取り出して変身プロセスを終えると、姿が変わる。ある者は仮面ライダーに、ブロス。ある者はハードスマッシュに、ハザードスマッシュになった。
『ロボット・イン・グリス!』
『KAMENRIDE DECADE!』
『クロコダイル・イン・ローグ!』
『REMOTE CONTROL GEAR』
『ENGINE RUNNING GEAR』
一同は様々な武器を構えると、一斉駆け出す。
「氷室ォ!」
『アタックモード!』
「来い、猿渡一海……!」
グリスとローグがぶつかり合う。幻徳がローグとしてグリスと戦うのはこれが初である。
グリスのツインブレイカーが一直線に放たれる。ローグはそれを受け流すと、逆手持ちしたスチームブレードでグリスの腹部を切り裂こうとする。
「ッオッ!?」
グリスは肩アーマーからゼリーを噴出しながら跳躍すると、スチームブレードをギリギリで避ける。
「危ねぇ、なぁ!」
『ビームモード!』
転がったグリスはツインブレイカーからエネルギー弾を放つが、ローグは振り返ってそれを腕で振り払いながら前進していく。
「マジかよ!」
「ヌゥンッ!」
迫ってくるのを距離を離そうとするグリスを捕まえたローグはドライバーにボトルを装填する。
『チャージクラッシュ!サイ!』
ローグの腕にサイの角のようなエネルギーが宿ると、グリスの胴体に炸裂させた。
「グァッ!」
グリスは吹っ飛ばされて壁に激突する。ローグは更に追撃を仕掛けようとグリスに迫る。
『良いねぇ、やってるねぇ!』
「お前の相手は俺だぞ」
二人の戦闘の様子を見て面白がるスタークにディケイドがライドブッカーガンモードで射撃する。スタークはそれをひらりと避けた。
「平行世界を歩き渡る謎の仮面ライダー……噂には聞いてたが、ホントにいたなんてな」
「お前みたいな人でなしにも人気だなんてな。お前にはコイツで相手してやるよ」
ディケイドはライドブッカーを腰に収めると、カードを1枚取り出す。
『KAMENRIDE FOURZE!』
蒸気と共にディケイドの姿が変わる。白色の宇宙服とロケットを混ぜた様な見た目の仮面ライダーに変わる。
「ディケイドフォーゼってとこだな。ほら、相手してやんよ」
『CHAINARRAY ON』
ディケイドフォーゼはチェーンアレイモジュールを装備するとその鉄球をスタークに振るう。スタークはスルリと避ける。しかし、ディケイドフォーゼは諦めず振るう。
『WINCH ON』
避けるスタークにディケイドはウインチモジュールを放つ。モジュールのワイヤーがスタークの足に絡むと、ディケイドは引っ張る。
『ぬぉっ!?やるねぇ!だがぁ!』
スタークは1度は倒れるが、逆に引っ張り返そうとする。ディケイドは引っ張られそうになるが、踏ん張っている。
「そのままでいろよ!」
『GIANTFUT ON』
ディケイドは足にモジュールを装備すると、スタークの真上に足型の重力塊が落下する。
『ぐあっ!』
スタークが押しつぶされると同時にディケイドはモジュールを解除してカードを1枚取り出す。
『FINAL ATTACK RIDER FOURZE!』
『リミットブレイク!』
ディケイドは腕にロケットを、脚にドリルを装備してロケットの推進力で浮くと、蹴りの構えを取る。
「ハァァァッ!」
『流石に、ヤバいな。フンッ!』
スタークは胸からコブラを放つと、ディケイドのキックがコブラに直撃して爆発する。スタークはバックステップをして巻き添えまでは喰らわなかったが、爆風に晒されてしまう。
『ぬぉっ!?』
「チッ、外したか……」
転がるスタークは体勢を立て直した。ディケイドは健在なスタークを見て舌打ちをする。
『ボトルキーン!』
「心火を燃やして、ぶっ潰す!」
「来るか」
『クラックアップフィニッシュ!』
一方、グリスはナックルにウルフフルボトルを装填する。ローグはドライバーのレンチを下ろすと、駆け出した。
「オラァァァイ!」
『グレイシャルナックル!』
「ハァァァッ!」
グリスの氷で形作られた狼の顎とローグが蹴りを繰り出した足に纏われる鰐の顎がぶつかり合う。
「うわぁぁぁっ!」
「ぐぅぅぅっ……!」
互いに相殺しあった両者は紫と無色の結晶を撒き散らしながら倒れ、変身が解けてしまう。その神秘的にも見える光景の中に、紫や無色とは別の色が見える。その数、6。そしてそれはーー
「ボトルが!雷!」
「分かった!」
鷲尾兄弟が反応してエンジンブロスが先に駆けだす。
「ボトルッ!」
楯無もそれと同じタイミングでスラスターを吹かして加速する。
重力に則って落ちていく6つのボトル。エンジンと楯無が目前まで来たーーその瞬間である。
ーーーピタリ
『!?』
6つのボトルが宙で静止した。それを見た一同はーーディケイドを除くーーが驚きを隠せずにいた。
「……まさか」
何か予感のしたディケイドはいかにも嫌そうな声で呟く。
「成程、これが噂に聞くフルボトルか。興味深いね」
すると、何も無かった所から色が浮きでてきた。そこに居たのはシアン色の、何処かディケイドとと似た見た目をしてるライダーだった。
「貴様は……!?」
「僕かい?そうだね。通りすがりの仮面ライダー、ディエンドと名乗っておこうか」
シアン色のライダー、ディエンドは手に持つボトルを興味げに見ながら自己紹介をする。
「ふざけるのもいい加減にして欲しい。貴方の様な部外者如きにボトルを渡すものか!」
リモコンとエンジンが武器を構えながら駆けだす。ディエンドはボトルをしまうと、もう片方の手に持つ銃ーーディエンドライバーにカードを装填した。
「兄弟には、兄弟だ」
『KAMENRIDE PUNCHHOPPER』
『KAMENRIDE KICKHOPPER』
2枚のカードを装填したディエンドは引き金を引く。すると、緑と茶色の似た見た目のライダーが出現した。
「ライダーを、呼び出した!?」
グリスがディエンドのした事を驚きつつも端的に呟く。
バッタのような見た目をしたライダー、キックホッパーとパンチホッパーはブロス2人を見る。
「良いよなぁ、お前ら……血の繋がった兄弟で……俺達なんて、血なんて繋がってないのに兄弟名乗ってるのによ」
「兄弟の絆なんて、滅茶苦茶にしてやる……!」
2人のホッパーはブロス2人に攻撃を仕掛ける。その間にディエンドはカードをディエンドライバーに装填する。 そして、ディエンドはディケイドの方を見た。
「士、僕も当分この世界でお宝集めをさせてもらうよ。それじゃあね」
『ATTACKRIDE INVISIBLE』
姿が透明になって姿を消す。ディケイドは心底嫌そうにため息をつくと、一海を見る。
「撤退するぞ!」
「えっ、あっハイ!お前ら、退くぞ!」
一海の一言で三羽ガラスが駆け出す。オウルがキャッスルを運び、楯無が一海とスタッグを担いで逃げ出した。
スイーツとクラッシュがそれに気づいて追いかけようとするが、幻徳がそれを制す。
「隊長、見逃すのか?」
「下手に追撃して返り討ちにされても面倒だ。焦らなくても、いつか『決着』はつける」
幻徳はチラリとこちらを向いた一海に親指を立てて下に向けながら呟いた。
「
そして、その手を180゚回転させて、上へと向けた。
Count the bottles!
IS学園
ラビット、タンク、ゴリラ、ダイヤモンド、タカ、ガトリング、忍者、コミック、海賊、電車、ローズ、ヘリコプター、トラ、UFO、キリン、扇風機、クジラ、ジェット、フェニックス、ロボット、クマ、テレビ、ユニコーン、消しゴム、カブトムシ、カメラ、スパイダー、冷蔵庫、スコーピオン、ゴールド、ロケット
難波
シカ、ピラミッド、ペンギン、スケボー、ハチ、潜水艦、オバケ、マグネット、ドライヤー、バット、エンジン、ライオン、掃除機、オクトパス、ライト、ドック、マイク、タートル、ウォッチ
ディエンド
ウルフ、スマホ、パンダ、サメ、バイク、サイ
改めて、皆様、お待たせしまって申し訳ございません。
少し他の事に浮気しすぎてしまいました。気づけばジオウは終わってますし、ゼロワン始まってました。すみません。
そして今月といえばVシネグリスです!いやぁ、冬から散々待ってましたからね!あと数週間後には尊死の山が出来ると信じて楽しみにしてます。
そして、この世界も仮面ライダーディケイドに侵食されました。おのれディケイドー!
2人は少しの間出るので、お楽しみに
次回、とある2人の関係がついに進展……!?
次回 第50話 命短し恋せよカップル