INFINITE・GREASE   作:オーマピジョン

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一海「仮面ライダーグリスに変身する猿渡一海は、IS学園の仲間達や別世界からやってきた門矢士と共に難波重工と激闘を繰り広げていた。
IS学園の学園祭が始まり、1組一同はメイド喫茶のそれぞれの仕事をこなしていく。一海は休憩中に士からこの世界に来た理由を教えて貰っていると、仮面ライダーディエンドに変身する海東大樹と出会った」

海東「僕もやっと顔出しか」

一海「ゲッ、海東大樹」

海東「酷い反応だね。僕の事そんなに嫌いかい?」

一海「人のもんパクる様なやつをどう好きになれと!」

海東「冷たいなぁ。もっと柔軟にいかないと、好きな人ともやっていけないよ?」

一海「よっ、余計だよこの野郎!」

海東「どうやら図星の様だね。さて、これから僕も活躍するんだろう?」

一海「活躍なんてさせねぇよ!第55話で証明してやらぁ!」


駆けろシンデレラ

1組に戻って仕事を再開していた一海。

昼時も超えて、終わりが見えてきたなーと思い始めて来た時、一海の肩がトントンと叩かれる。

 

「一海くん、ちょっと良い?」

「また何か用すかみーたん」

 

同じ様な事を今日も体験している一海は冷静になって振り返る。尚、一海の脳内はパーティ状態なのを堪えている。

 

「楯無のお使い。参加型劇場に出て欲しいってさ」

 

美空に言われた一海は頭に?を浮かばせる。劇なのは分かるが、『参加型』と言うワードの意味が分からずにいた。

 

「とりあえずアリーナに行って、準備しに行ってね」

「よく分かんねぇすけど……」

 

一海は仕事ならとしょうがなく頷くと、言われた通りにアリーナへと向かおうとする。

 

「そいや、何するんすか?」

「確か……シンデレラだってさ」

 

***

 

第4アリーナの更衣室で、一海と一夏は劇用の衣装に着替えていた。服装はまさに中世時代の王子といった感じで、頭には豪華な王冠が乗せられてる。

 

「一夏、お前脚本とか台本とか読んだか?」

「俺も一切貰ったりしてない。楯無さんからはアドリブって言われてる」

 

アドリブと言われてもどうしようも無い一海。それが同じなのは一夏も同じなので、言ったところでなのだが。

 

「よし、時間だな。行くぞ!」

「やるしかないな!」

 

一海と一夏は舞台袖に行くと、ブザーと共にアリーナのライトが点灯した。

 

『昔昔あるところに、シンデレラと言う少女がいました』

 

一海はよく聞くシンデレラの冒頭である事を直ぐに気づいて安堵する。2人は舞踏会のセットに向かって堂々と仁王立ちした。

 

『否、それは最早名前ではない。幾多の舞踏会を抜け、群がる敵兵をなぎ倒し、灰燼を纏うことさえ厭わぬ地上最強の兵士達。彼女らを呼ぶにふさわしい称号……それが『灰被り姫(シンデレラ)』!』

 

知ってた冒頭から逸れる所か、一気にジャンルも内容も変わっていく。一海は嫌な予感が大きくなっていく。

 

『今宵もまた、血に飢えたシンデレラ達の夜が始まる。王子の冠に隠された隣国の軍事機密を狙い、舞踏会という名の死地に少女達が舞い踊る!』

 

謎の悪寒を感じる。ここにいてはまずい。いたら痛い目以上の何かが起きると一海は直感的に感じた。

 

「貰ったァァァ!」

 

叫びと共にシンデレラのドレスを着た鈴が青龍刀を振り下ろしてくる。一海は一夏の肩を掴むと、その場から動かした。

 

「り、鈴!?」

「良いから寄越しなさい!」

 

一海はテーブルのフォークを掴むと、鈴の振り下ろした青龍刀をフォークの間で受け止めた。

 

「一海、邪魔しないでよ!」

「武器持って襲いかかる奴にはいそうですかと逃げれるか!」

 

一海はフォークで青龍刀を逸らすと、鈴をつかんで持ち上げると、投げ飛ばした。

 

「スゲェ、ナイス怪力!」

「言ってる場合か!ここから離れーー伏せろ!」

 

一海の言葉に一夏は即伏せる。一夏の頭上……丁度王冠のあった所を弾丸が通った。

 

「狙撃……セシリアか!」

 

一海は一夏を立ち上がらせると、物陰に隠れた。

 

「あ、危ねぇ……」

「セシリアだってその場にい続けるわけじゃねぇ。移動してまた狙撃してくるはずだ。急いで場所変えねぇとやられちまうぞ!」

 

一海と一夏は物陰と物陰をあちこち動き回る。しかし、厄介な事に姿が現れる度に観客から歓声が上がってしまう。その為セシリアに物陰から出てきたのを悟られてしまうのだ。

 

「一海、行き止まりだ!」

「ハァッ!?」

 

なんと、セシリアの狙撃は誘い込む為の陽動だったらしい。万事休すと思ったその時ーー

 

「危ない!」

 

シャルロットが対弾シールドで一海と一夏を狙撃から守った。

 

「シャルロット、サンキュー!」

「た、助かったぁ……」

「考えてる暇は無いよ。早く逃げて!」

 

ひと安心した2人は、後をシャルロットに任せてその場から逃げる。

 

「幻徳に押されて参加したけど……これで良かったのかなぁ?」

 

料理部の後、灰被り姫に誘われたシャルロットは幻徳の後押しもあって参加する事にした。

 

「幻徳に利用とか、されてないよね?大丈夫、だよね?」

 

シャルロットは幻徳に良いようにされてるのではと不安に感じるが、無理矢理拭いとった。

 

「一夏、そこに直れ!」

「王冠は私がいただく」

 

次に一夏と一海を襲撃してきたのはラウラと箒だった。箒は刀、ラウラはタクティカルナイフを振り下ろしてくる。

 

「邪魔をするな!邪魔をするなら……お前を先に倒してやる!」

「上等だ。相手になってやる!」

 

2人が避けていた間に箒とラウラが戦闘が勃発していた。過激派2人がいれば喧嘩が始まるのは世の摂理なのだ。

 

「も、もう襲うことは無いだろ……」

『さあ!ただいまからフリーエントリー組の参加です!頑張って王冠を奪ってくださいね!』

 

突然のアナウンスと共にシンデレラの群れ(?)が一夏と一海を探して走り回ってきた。

 

「まずいぞ。追い詰められるのも時間の問題じゃねぇか!」

「どうしようもこうしようもねぇっての!」

 

逃げ場が無いことに焦りを感じる2人。一海が他所の方向を向いていると、一夏の足が掴まれた。

 

「こちらへ」

「へっ?」

 

足を引っ張られて引きづられていく一夏。音もなく消えたせいか、一海は一夏が消えた事に気づいていない。

 

「仕方ねぇ。二手に別れて撹乱を……って、いねぇ!?」

 

振り返った一海は、一夏がいなくなっている事にやっと気づいた。辺りを見回すが、いるのは……大量のシンデレラだった。

ゾンビ映画でゾンビに追い詰められた一般人はこんな気持ちなのかと一海は一瞬現実から逃避してしまう。

 

「野郎……俺を捨てて逃げやがったなぁーッ!!」

 

一海は迫ってくるシンデレラ達を背に全力疾走で逃げていく。セットをよじ登り、シンデレラ達が伸ばしてくる手を避け、逃げ場を探していく。

 

「このっ、楯無さんのバーカッ!仲直りのついでに仕返ししてやるかんなーッ!!」

 

一海は叫びながら走り回る。すると、一海の足元の前で弾丸が当たる。

 

「楽しい舞踏会を堪能してるかい?王子様」

 

女子の声とは違う男性の声が聞こえた。それを聞いた一海は即座に反応する。それは、つい先程聞いた声だった。

 

「アンタは……海東大樹!」

「僕がもっと面白くしてあげるさ」

 

一海に銃撃してきた主……海東はディエンドライバーにカードを入れた。

 

『KAMENRIDE』

「変身」

『DIEND!』

 

トリガーを引くと、3つのそれぞれ色の違う虚像が海東に重なってディエンドへと変身した。

 

「さぁ、君の持ってるお宝を貰うよ」

「みんな逃げろ!」

 

一海に避難するよう言われた女子生徒達は一目散にアリーナから出ていこうとする。その間に一海は王冠を投げ捨てると、ドライバーを腰に巻いてゼリーをセットした。

 

『ロボットゼリー!』

「変身!」

 

ディエンドが弾丸を放つが、一海はレンチを下ろして装置が展開して弾丸を防ぐと、グリスに変身した。

 

『ロボット・イン・グリス!』

「心火を燃やして、ぶっ潰す!」

 

グリスは両手にツインブレイカーを呼び出すと、ディエンドに迫った。

 

***

 

「海東のやつ、動き出しやがったか」

 

騒ぎに気づいた士が人混みを避けながら向かう。漸く人混みが途絶えたと思った矢先、士の前にとある人物が立ちはだかった。

 

「お前が噂の氷室幻徳か 」

「話は聞いてるぞ、仮面ライダーディケイド」

 

士も幻徳も既にドライバーを巻いていた。言葉を交わさずとも、互いの意志は察していた。

 

「お前は難波、俺はIS学園。なら、戦う道しかないだろう?」

「話が分かるやつで助かる。……行くぞ」

『デンジャー!』

 

士はカードを、幻徳はボトルを取り出すと、ドライバーにセットした。

 

「「変身」」

『KAMENRIDE DECADE!』

『クロコダイル!割れる!食われる!砕け散る!クロコダイル・イン・ローグ!オラァ!』

 

ディケイドとローグは互いに武器を構える。

先に接近をしかけたのはローグだった。ディケイドはそれを受け流すと、斬りつける。

 

「クッ!」

 

ローグはそれをスチームブレードで受け止めると、ネビュラスチームガンを近距離で放つ。ディケイドは近距離のそれを避けると、突きを繰り出した。

 

「ヌゥゥゥッ!」

『エレキスチーム!』

 

刀身で無理矢理突きを逸らす。刃と刃から火花が散ると、スチームブレードから電撃が走ってディケイドに感電した。

 

「ウッ、中々やるな。だったら」

 

ディケイドはライドブッカーをしまい、カードを取り出してドライバーに入れた。

 

『KAMENRIDE HIBIKI!』

 

紫の炎に包まれると、ディケイドがそれを振り払う。紫の炎が吹き飛ばされると、鬼のライダー『響鬼』になっていた。

 

「紫のライダー同士、仲良くしようぜ」

「うるさい。豆投げるぞ!」

 

ディケイド響鬼は赤いバチ『音撃棒烈火』を構えると、再接近をしかけた。

 

「バケモンにはバケモンか!」

『ファンキーアタック!オバケ!』

 

ローグはオバケフルボトルをネビュラスチームガンにセットするとトリガーを引いた。すると、幽霊が数体現れてディケイド響鬼の動きを封じる。

 

『クラックアップフィニッシュ!』

 

ローグはレンチを下ろすと、跳躍して足を開いた。ディケイド響鬼はカードを取り出してセットする。

 

『ATTACKRIDE ONIBI!』

 

ディケイド響鬼は口から紫の炎を出して幽霊を焼き消すと、ローグのキックを避ける。

 

「チッ、避けるか。鬼なら鬼らしく退治されとけば良いのに」

「失礼な奴だな。俺は年上だぞ、もっと丁重に扱え」

「丁重に扱うような大人が何処にいるんだか!」

 

ネビュラスチームガンから弾丸が放たれる。音撃棒烈火でそれを弾くと、両者は近距離武器を振り放った。

 

***

 

場所は戻って第4アリーナ。グリスとディエンドはセットの間を駆け抜けて銃撃戦を行っていた。

 

『シングルフィニッシュ!』

『ATTACKRIDE BLAST!』

 

グリスのガトリングボトルによる弾丸とディエンドの自由自在に動き回る弾丸が互いに相殺し合う。

 

「カシラーッ!」

「まだ大丈夫そうだな」

「僕達も手伝うよ!」

 

すると、三羽ガラスがグリスの手助けに来る。それに気づいたグリスとディエンドは互いに後ろへ下がる。

 

「悪いけど、君達の相手は彼等にしてもらうよ」

『KAMENRIDE ACCEL!GATACH!HABATAKI!』

 

ディエンドは3枚のカードをスキャンすると、仮面ライダーアクセル、ガタック、羽撃鬼の3人のライダーが召喚される。

 

「コイツ、ライダーを呼び出しやがった!」

「地味に色が同じ……」

「カシラの為にも何とかしよう!」

 

キャッスルはアクセル、スタッグはガタック、オウルは羽撃鬼の相手をする。

グリスがディエンドに接近をしかけてツインブレイカーを繰り出す。ディエンドはそれを避けると、射撃を繰り出した。グリスはギリギリで避けようとするが、掠ってしまう。

 

「チッ、野郎!」

「さぁ、ボトルを頂こうか」

 

ディエンドがグリスに迫って来る。

すると、赤と青の影がディエンドを阻んだ。

 

「そこまでだよ、ディエンド!」

「葛城先生!」

 

葛城の変身するビルドがディエンドの相手をする。ドリルクラッシャーで攻撃を仕掛けるが、ディエンドは1度下がる。

 

「一海くん、一夏くんの元に行ってくれ!」

「一夏すか!?」

 

ビルドはグリスに指示を出す。グリスは一夏の名前を聞いて疑問に思うが、突然消えたのにも何か理由があるのではとすぐに気づいた。

 

「彼に、君の持つドライバーともう1つのゼリーを!」

「もう1つの、ゼリー……『アレ』を一夏は使えるんすか!?」

「むしろ、正しい使い方を彼なら出来る!彼だけの『仮面ライダー』になれるんだ!」

 

ビルドに言われたグリスはゼリーを引き抜いて変身を解くと、ドライバーと青いゼリーを取り出す。

 

「分かりました……行ってきます!」

 

一海はグリスコートを纏うと、一夏の白式を探知して向かった。




残念カズミン、海東にも活躍はあるのです(ハイパー無慈悲)。

という事で無事Vシネグリス(パーフェクトキングダム入)が届いてひゃっほほほひゃっほいになってます。とは言え有言実行は大切なので投稿させてもらいました。
後、ちょっとした裏話ですけど、ディエンドの音声は英語表記にするので、ライダーの名前の英語表記の際のスペルを調べなくちゃいけないのが大変です。流石通りすがりより通りすがってる怪盗なだけはあります。

さて、次回は一夏くんの覚醒です。察しの良い方って言うか皆さんもう気づきてそう。

次回、スクラッシュウォーズ開幕
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