INFINITE・GREASE   作:オーマピジョン

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一海「仮面ライダーグリスに変身する猿渡一海は、IS学園の仲間達や別世界からやってきた門矢士と共に難波重工と激闘を繰り広げていた。
仮面ライダーに変身した一夏や仲間達と共に亡国企業や難波を退けた俺達。だが、全て終わりではなく、学園祭の投票が残っていた」

一夏「えぇ、まだ続くの学園祭……」

一海「仕方ねぇだろ。俺達、まだ何処に行くか決まってないじゃねぇか」

一夏「どこに行くのも嫌なんだけど……」

一海「そこは敢えてやってやろうじゃねぇか!って位気合い入れないと生きていけないぜ?」

一夏「お前みたいに自分から参加した訳じゃないんだぞ!?」

一海「そう言うなって、結果は58話で分かるんだからよ」

一夏「知りたくねぇ……」


2人はどのクラブへ?

学園祭が終わった夜、俺は一夏と楯無さんの部屋に来ていた。一夏に事の一連の流れを話すためだ。

 

「……というわけよ」

「はぁ……」

 

話を聞いた一夏はあまり実感がないのか大して反応はなかった。まぁ、一夏の出る幕が最後の最後までなかったから分からなくもない。

 

「一海も知ってたのか?」

「まぁな。俺は大したことはしてねぇけどよ」

 

一夏が俺も関与していたのかと聞いてくる。嘘をつく必要はないので本当の事を打ち明けた。

 

「これで一夏くんに関しては危機はあったようだし、私も気も休まるわ」

「すぐに部屋替えですか?」

「こっちに戻ってくるんすか?」

 

楯無さんが戻ってくるかもと思った俺はついつい聞いてしまう。

 

「そんな焦らなくてもちゃんと戻ってくるわよ」

「そっすか。良かったぁ」

 

露骨に安堵してしまう。一夏のことを羨ましいと歯ぎしりする生活も終わりだ。一夏も楯無さんに振り回される毎日から解放されて楽になるだろう。

 

「疲れたぁ……俺、先に寝ますね」

「おう、お休み」

「お疲れ様~」

 

学園祭に、灰被り姫、更には難波や亡国企業との戦闘……一夏が疲れるのも無理はない。

 

「俺も部屋に戻ります。楯無さん、おやすみなさい」

「一海くんもお疲れ様。おやすみなさい」

 

俺も楯無さんに挨拶をして、部屋から出る。

 

「二人とも頑張ってね。本当に大変なのはこれからだから」

 

扉を閉める前に聞こえた不穏な発言。しかし、俺はそれに気づくことが出来なかった。

 

***

 

一方、とある隠しラボの一つに一台のバイクがやって来ていた。

 

「葛城、いるか」

「いると分かってきたんだろう?門谷士」

 

マシンディケイダーでやって来た士はラボの主である葛城を呼ぶ。葛城はジト目で機材の山から顔を覗かせる。

 

「いるならそれで良い。少し聞きたいことがあってな」

「手短に頼むよ。僕も僕で忙しいからね」

 

葛城が何かの作業をしているのを傍目に士は問いかける。

 

「一年前、平行世界に行ったのはお前か?」

 

士の問いに葛城が作業を止めて士を見る。その視線は先程のジト目から真剣な物になっている。

 

「……片方は僕でもある。でももう片方は別の人だ」

「案外簡単に認めるんだな」

「必要な事、だからね」

 

葛城はとあるボトルを見る。

蛍光ピンク、黄色寄りのオレンジ、青、赤、シルバーに近い白、緑、ピンク……計七色のボトルはどれもいつか来る驚異の為に準備した物である。

 

「並行世界で何をしたんだ」

「……一年前、倒し損ねた人がいるんです。あの人の消息は辿れませんでしたが、必ず僕……僕達の前に現れると思います」

「その対策の為に、並行世界に飛んだのか。どうやって移動したんだ?」

「とある装置を使って移動しました。今はあの人と共に姿を消しましたが……」

 

葛城は士に聞かれた内容をすぐに返答する。士は葛城が何か悪事を働いている様には思えなかった。

 

「まぁ、そこまで白状されたら何も言えないな」

「ははは……士さんはこれからどうするんですか?」

「海藤がまだこの世界にいるが……たまにはアイツに痛い目合わせれてから立ち去るのもアリかもな」

「……嫌いなんですか?」

「面倒臭い奴だと思てるだけだ」

 

葛城はディエンド……海藤と士がかなり長い付き合いであると同時に、その厄介さに悩まされた事を察して笑うだけしか出来なかった。

 

***

 

難波重工のとある倉庫内にはクロコダイル部隊の面々がいた。

 

「隊長、トラックの準備出来たよ」

「すまないヒデさん」

 

セイルフィッシュの変身者の秀夫がトラックから降りて幻徳を呼ぶ。幻徳は秀夫に感謝を述べると、虚空からバタフライハザードスマッシュが現れた。

 

「隊長!ボトル、上手く盗みだせたよ!パンドラボックスまでは無理だったけど……」

「良くやった。退職金代わりの貰っていくぞ」

 

バタフライから変身を解いて揚羽がボトルが入った布袋を幻徳に渡される。

幻徳は手を挙げてクロコダイル部隊からの意識を集める。

 

「クロコダイル部隊の皆、俺は決心に着いていくと決めてくれて感謝する」

 

幻徳の演説にクロコダイル部隊の一同は耳を傾けていた。

 

「だが、着いていくと決めたからには俺は俺の野望を果たすまで止まる気は無い!お前達が死のうが、後ろを見る気はない!」

 

幻徳はその目に強く、明確な意思を宿す。その目を見た隊員達は幻徳が本気であることを改めて理解した。

 

「行くと決めた奴はトラックに乗れ。考え直したい奴はここに残り、難波に伝えるなり何なりしな」

 

それを聞いた隊員達は迷いなくトラックへと乗って行く。しかし、一人だけ動かずに壁に身を任せて立ったままの男がいた。

 

「解製……すまない。見逃してくれるなんてな」

「ここまでやってこれたのはアンタのお陰だ。だから、最後ぐらい恩返しさせてくれ」

 

クロコダイル部隊で唯一クラッシュハザードスマッシュの変身者である解製だけ残ると言う選択肢をした。

 

「俺はISとISの力に過信して力を振るう女共に復讐がしたい。アンタの野望に俺は着いていけない」

「……ありがとう」

 

幻徳は解製に背中を向けて感謝の言葉だけ伝えると、トラックに乗った。

 

「俺達はクロコダイル部隊と言う名を捨てる!俺達はかつて名を背負って戦うんだ!行くぞ!」

 

トラックが倉庫を出て難波から発とうとする。解製はトラックの後ろを見つめて動こうとしなかった。

そして、難波から出ようとうするトラックを見ているのは解製だけではなかった。

 

『幻徳が動きだしたか。面白くなってきたぞぉ……!』

 

血のような赤い蛇……スタークは新たな波乱を予感して興奮気味になっていた。

 

***

 

翌日、全校集会で俺と一夏を賭けた(一夏の場合賭けられただろうか)争奪戦の結果発表が始まろうとしていた。

 

「皆さん、先日の学園祭はお疲れ様でした。それではこれより、投票結果の発表を始めます!」

 

全校生徒が息を呑んだ。

一夏は凄い溜め息をつく。

三羽ガラスはいつも通り騒いでいる。

 

「一位は、生徒会主催の観客参加型劇『シンデレラ』!」

 

結果を聞いた全校生徒がポカンとしていたが、すぐに静寂から大ブーイングになった。

実はこのシンデレラ、参加条件が『生徒会に投票する』なのだ。生徒達は俺や一夏と言う釣り餌に票を集めたのである。

しかし、生徒達はそれでも納得がいかない様子である。

 

「はい、落ち着いて。生徒会メンバーになった二人には適宜各部活動に派遣します」

 

そして、ブーイングが予想していた楯無さんはこれを終息するために妥協案を提示する。

 

「良かったな。皆納得幸せハッピーエンドだぞ」

「そ、そんな、そんな訳あるかぁぁぁぁぁ!!!」

 

自分から乗り掛かった俺とは違って最初から最後まで振り回されまくりな一夏の絶叫が空に響く。

二学期早々に始まった波乱が終わり、再スタートが始まろうとしていた。

 

***

 

強大なエネルギーを秘められたパンドラボックスを開ける為、新たな戦いが始まろうとしていたーー




一年近くぶりの投稿になってしまいました。
しかも今回短めになると言う隙の無い二段構え。
今回は五巻学園祭編のエピローグに近いので、次回からは寧ろ長くなりますし、近い内に投稿すると思うので許してください。

次回からは六巻編キャノン・ボール・ファスト編です。今回張った伏線を拾っちゃうぞおじさんするので、楽しみにしてください。

最後に現時点でのボトルを纏め、次回の予告をして締めさせてもらいます。では……

***

カウント・ザ・ボトルズ!

IS学園
ラビット、タンク、ゴリラ、ダイヤモンド、タカ、ガトリング、忍者、コミック、海賊、電車、ローズ、ヘリコプター、トラ、UFO、キリン、扇風機、クジラ、ジェット、フェニックス、ロボット、クマ、テレビ、ユニコーン、消しゴム、カブトムシ、カメラ、スパイダー、冷蔵庫、スコーピオン、ゴールド、ロケット、サメ、バイク

難波
ペンギン、スケボー、ハチ、潜水艦、ドライヤー、バット、エンジン、ライオン、掃除機、オクトパス、ライト、ドック、マイク、タートル、ウォッチ

クロコダイル部隊
シカ、ピラミッド、オバケ、マグネット、ウルフ、スマホ、パンダ、サイ

***

次回、第59話反逆のローグ
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