一海「またお前かよ……ってか、カンペ丸々棒読みかよ!」
幻徳「だって作者が、『カンペ通りに読んで』って……」
一海「ピュアかよ……ったく、第6話始めるぞ!」
幻徳「後書きでお知らせがあるから見てね!」(カンペ)
一海「またカンペかよ!」
現在、俺は観客席で座る所を探していた。
三羽ガラスの3人が今日はいないので、相席する相手が見つからない。
うーんと悩んでいると見知ったヤツの後ろ姿があった。
「よぉ、隣いいか?」
「猿渡くん」
1組一のイケメンの氷室だ。数少ない男子だし、俺よりもISに詳しい。解説にもスグれるから隣にいても退屈はしないだろう。
「相手の鈴音、専用機持ちなんだっけ?」
「あぁ、甲龍の事かい?中国の第三世代機だね」
第三世代機……何かしらの特殊な兵器を積んだISだとは習ったな。オルコットのブルー・ティアーズも第三世代機らしい。ビット積んでたしな。
『それでは両者、試合を開始してください』
ビーッと鳴り響くブザー、それは戦いの合図であった。一夏と鈴音は同時に接近を行う。
「鈴音のISも接近戦寄りなんだな」
「あの青竜刀での接近での戦闘をメインにしているんだろうね。……でも、甲龍には第三世代機特有の特殊兵装があるはずだ」
氷室がそう言ったその時、一夏の体が突然吹っ飛ばされた。何もしていないのに。
「なっ……!?今、何が起きたんだ…?」
「衝撃砲だね。空間圧縮の余剰エネルギーを敵にぶつける、文字通りの見えない砲撃さ」
成程、これはヤバイかもな。オルコットのビットみたいに対策を簡単に練れる訳では無い。良くて接近戦を延々と行って衝撃砲を撃たせないようにするかだ。
「でも、一夏のISもそんな簡単にはやられないだろうね。一応、彼の機体も第三世代機……なのかもしれないからね」
氷室氏、せめてそこは確実性を持とうぜ。
と、氷室の解説を聞いている間に一夏は体勢を立て直して鈴音と向き合っていた。すると、一夏は一瞬で鈴音に接近した。
「瞬時加速!?1週間の間に身につけてたのか……」
瞬時加速は俺も知ってるぞ。会長に教えてもらったからな。とは言え、一夏も習得していたのか。俺も負けられないな。
一夏の瞬時加速による奇襲は大きい。このまま形勢逆転に……
ズドオオオオオンッ!!
上から衝撃が走る。俺と氷室は上を見ると、アリーナの遮断シールドを貫通していた。
「シールドを容易く破る程の威力なんて……ありえない!一体何が……!?」
氷室が驚きの声をあげている。そりゃそうだ。アリーナのシールドは簡単に壊されないように設定されてある。それをたった一撃で貫いたのだ。
「確かに、それなりの威力を持ったISなら出来るかもしれない。でも、それをする理由が…」
氷室がブツブツと呟いていると、乱入者の姿が見えた。それは『全身装甲』で、人の形とは似て非なる体型をしていた。
「コイツ、本当に人間か!?」
「分からない。でも敵なのは確かだね。……猿渡くん、僕達は皆の避難を……猿渡くん!?」
氷室の意見を聞かずに俺は走り出した。目指すはピットである。あそこには訓練機があるはずだ。それに乗ってアイツを食い止めるしかない。
観客席を走り抜け、ピットへの入口に繋がる扉に辿り着くが、その扉は固く閉ざされていた。
「クソッ!何で開かねぇんだよ……!」
強行手段として蹴ったりタックルしてみたりを試みるが、全ては無意味に終わってしまった。
「お困りの様だね」
声をかけられたのでそちらを向くと、メガネをかけた男が立っていた。
「貴方は……」
「何、ただの風来b……私だ、内海だ」
赤ブチのメガネをかけた内海さんがそこにいた。……って、今内海さん〇ロボシ・〇ンのモノマネしてたよね?
「ジョークだ」
サラッと人の心読まないでほしい。
すると、内海さんは扉の前に立ち、タブレットをキーボードと合体させてパソコンへと変貌させた。タブレットPCだったんですね、ソレ。
「一体何を……?」
「この扉だけをクラッキングして開ける。君がしたい事は大体分かるからな」
おぉ……内海さんいい人だな。今の状況ではありがたい。
「時間がかかる。待ってくれ」
「うっす!」
凄い気迫と集中力をしている内海さんは目の前の大きな壁に立ち向かっていた。
***
一海が立ち去り、取り残された氷室幻徳は一夏と鈴の相手をしている謎のISを見つめている。その表情は驚愕でも、恐怖でもなかった。
「……俺だ」
幻徳は携帯端末を取り出すと、どこかに連絡をし始める。その一人称は『僕』では無く、『俺』だった。
「アレは無人機だろう……あぁ、そうだ」
幻徳の表情が歪んだ。その表情は……貪欲な笑みだった。
「ここからは……俺達の時間だ」
幻徳は一海とは別方向へ歩き出す。その影は黒く澱んでいた。
***
「くっ……何なんだよコイツ!」
一夏は悪態をつきながら謎のISと戦っていた。そのISは腕についているビーム砲で一夏を狙っていた。
「一夏!」
鈴が衝撃砲『龍砲』でISの腕を撃ち落とす。一夏達の消耗も多く、長くは続く可能性は無かった。自分達の限界が来るまでに助けが来るかは不安だった。
ISはビーム砲を鈴へと向けた。一夏を狙えば鈴が妨害の出来るが、鈴を狙えば妨害無しで当てる事が出来ると考えたんだろう。
「鈴!」
一夏が助けに向かおうとするが、間に合わない。ISの砲門が輝いたーーーその時である。
「ドルァァァァァァ!!」
大きな影がISの腕に突撃してその腕を弾いた。緑の装甲をしたIS……ラファールを纏った一海である。
「喰らえぇぇぇ!!」
一海はそのまま近距離でセーフガードライフルを乱射する。その弾丸はISに直撃する前に大きな腕によって防がれた。
「チィッ!ッ!!」
一海は舌打ちをすると、その場を大きく下がった。すると、ISはその腕で一海のいた場所を振り払った。避けなければ直撃していただろう。
「一海!」
一夏は一海の元へと向かう。鈴も一海の元へと来ていた。
「大丈夫か?」
「あぁ、テメェらも怪我はねぇか?」
一海の『テメェら』には鈴の事も含まれているのだろう。
「おう、怪我は無いけど、エネルギーの消耗は激しいな」
「アンタ……えっと、一海?だっけ。アンタ訓練機だけど、戦えるの?」
「大丈夫だよ、鈴音。俺も戦える」
一海は自信満々に鈴の心配に答える。一海はISにずっと視線を向けており、警戒を怠っていたかったが、ISはピクリとも動かなかった。
「……なぁ、あれ本当にISか?」
「?何言ってんのよアンタ。ISに決まってんじゃない」
一海のふと浮かんだ疑問に鈴はさも当たり前のように答える。しかし、一海は納得のいかないような反応をしたままISを見ていた。
「ガタイが普通の人とは思えないし、動きは機械的だし、何より人が悠長に話しているのを動き1つせずに待つ奴なんているか?」
「「あ……!?」」
一海が疑う理由をあげると、2人は納得が言ったのか声をあげた。一海はニヤリと笑うと、セーフガードライフルを構える。
「もし人じゃねぇならよ……コイツを本気でぶちのめしても良いよな?」
今の一海は戦闘本能全快でいた。一夏も鈴も少したじろいている。
「まだ俺は消耗はしていない。時間稼ぎをして、助けが来るまで耐えきるぞ。それが無理なら……叩き潰す!」
一海はセーフガードライフルで射撃をすると、ISはそれを避けてビームを放ってきた。
3人は別々の方向に避ける。
「アイツから逃げ場を失くす!鈴音!スキを作るから衝撃砲をぶっぱなせ!一夏は俺と共に付いてこい!」
「了解!」
「えっ、ちょっ、ああもう!」
一海の指揮に一夏はすぐに乗り、鈴は無理矢理参加した。
一海は一夏を後ろに付いて行かせながらISに接近する。ISはビームを放とうとするが、その前に一海は瞬時加速で一気にISとの距離を詰める。
「食らえ、鉄クズがァ!」
セーフガードライフルに付いているブレードをIS目掛けて振り下ろすが、ISはすぐにそれを後ろに避けた。ISはビーム砲を一海に向ける。
「一海!?」
「チッ!腹は背に変えられねェ!」
一海はセーフガードライフルを投げつけると、ISの放ったビームに直撃し、爆発を起こす。煙がISの目の前で立ち込める。
「オオオオオッ!!」
すると、一夏がISに接近して己の得物を振り下ろした。しかし、ISは大きな腕で防御を行う。すると、煙の中から一海が現れてISの顔面に蹴りをいれた。
「なめんなゴルァァァァ!」
地面に着地した一海はそのまま後ろ回し蹴りをISの腹に叩き込む。更に、拳を頭に何度もぶつけた。ISは一海の猛攻から逃れようと回避を行うが、その前に一海がISの胴体にタックルした。
「連撃!連打!猛攻!逃がすつもりは、ねェェェェェェ!」
一海は瞬時加速を行ってISを壁に叩きつけた。一海は後ろに大きく下がる。
「鈴音、今だ!!」
「一夏との約束をメチャクチャにしたお返しよ!喰らいなさい!」
一海が合図を出すと、鈴は龍砲をISに放った。見えない衝撃砲はISに直撃し、背にある壁にめり込んだ。
「まだだ!」
一海は元々ラファールにあったアサルトライフルを構えると、連射をする。全ての弾を打ち切ると、薬莢の落ちる音だけがしており、ISは煙や土煙で見えなくなっていた。
「ハァ、ハァ、ハァ……見たかゴラァ……!」
一海は膝をついて荒い呼吸をしていた。ここまですれば、もうISも動けない。
「フゥ……おい、お前ら、大丈夫ーーー」
ビーッ!とけたたましくサイレンが鳴り響く。一海は「え」と反応する前にーー
ドォン!
光の塊が一海に直撃した。
***
「内海先生!」
生徒会長の楯無は虚と共に第二アリーナへと来ていた。理由は突如として現れた襲撃者への対策の為である。楯無はアリーナの入口で立っていた内海に声をかける。
「状況を教えてください」
「第二アリーナの遮断シールドはレベル4に達している。それは現在3年の精鋭がシステムクラックをしている。ここのアリーナの扉は全てロックされていて、開けてもすぐに閉められる……ISは現在織斑と鳳が戦闘中だが……猿渡一海が増援に行っている」
一海の名前が出た時、楯無はピクッと反応する。楯無は「ありがとうございました」と一礼だけすると、観客席へと出た。
そこには、壁にめり込んだままピンピンしている敵ISと一夏、鈴、そしてーーボロボロになった一海が倒れていた。
「そんな……一海くん!」
***
意識が、遠い。
チカチカとした意識の中で俺は呼ばれたような気がしたのでそちらを見てみる。
水色の可愛いと言うより綺麗な、そんな人。俺はその人を知っていた。
「会……長……」
声を出すが、上手く出せない。しかし、意識は保つ事は出来た。ゆっくりとだが、立ち上がる。それを見た会長は何処か安心してくれていた。ーーーそうだ、俺はISにやられてしまったんだ。エネルギーも僅かな状態だ。
「一海ィ!」
一夏が叫ぶのが聞こえる。俺はISの方を向くと、ISはビーム砲をこちらに向けていた。
マズいと思い、アサルトライフルをもう1つ取り出して、放つが、ビクともしなかった。
「ダメだ、歯が立たねぇ……」
もうダメか。そう思った時である。
「一夏ぁッ!」
すると、女子の大声が耳に聞こえた。そちらを見ると、篠ノ之がピットに立っていた。
多分俺とは別のルートから行ったんだろう。
「男なら、そのくらいの敵に勝てなくてどうする!」
篠ノ之の叱咤激励がアリーナに響く。いや、待ってくれ篠ノ之。アイツに負けそうな俺の事も案じてくれ。
「危ないよモッピー!」
「そうだぜ!早くこの場から逃げろ!」
「ったく、付いてくるだけって言ったのに……」
すると、ものすごく聞きなれた声も聞こえた。聖吉、勝、修也の3人である。
「テメェら……」
「あ、カシラだ!おーい、カシラー!」
勝が呑気に手を振ってくれる。その隣で聖吉が「呑気してる場合じゃないよ、赤ちゃーん」と俺の代わりに言ってくれていて、修也もため息をついていた。
「………」
ISは騒ぎに気づいてそちらを向いていた。……ってマズい!
「逃げルォ!テメェルァ!」
「箒!」
俺と一夏は叫ぶ。しかし、ISはビーム篠ノ之と3人に向けて放った。
「危ねぇ!」
勝が前に立つと、紫とシルバーのボトルを振ると、フタを正面に合わせ、ボトルを腕に接触させると、煙が体を覆った。
しかし、ビームは勝達に直撃した。
「勝……修也……聖吉……そんな……!」
「箒……!」
煙が立ち込め、姿が見えないが、きっと4人はもうーーー
「ねぇ!二人共、アレ!」
鈴音が大声を出しながら指を指す。
そこには、赤い壁……もといシールドがあった。
シールドは180度回転すると、その姿が見える。赤い城のような上半身に水色の下半身をした異形だった。
「……シャア!」
赤い異形はガッツポーズをする。その声は、勝の物だった。
「赤ちゃんフライングなんてずるーい」
「イイじゃねぇか、俺達の変身が目立つ」
修也と聖吉もボトルを振って腕に突き刺すと、煙に覆われて上半身が青いクワガタの姿と黄色いフクロウの姿で、下半身が水色の異形が立っていた。
「俺達は、ハードスマッシュ!俺がキャッスルで、青羽がスタッグ、黄羽がオウルだ!よっと!」
「トウッ!」
「フッ!」
勝が名乗ると、3人同時にピットから降りて俺の元へと来る。
「カシラボロボロじゃねぇか。しゃんとしろよ」
「テメェら、その姿は……まさか、ガスを注入したのか!?」
俺が3人に聞くと、3人は申し訳なさそうに反応する。俺は何処か憤りを感じていた。
「何で……何でだよテメェら!?」
「そ、それは……」
「カシラばっかに良いとこ取られたくなかったし……な?」
俺の怒声に勝と修也はたじろきながら答える。
俺は強く願っていた。3人だけは俺みたいな事になって欲しくないと。でも、その願いは届くこと無く、目の前の現実があった。
「僕達……」
「アァ!?」
聖吉が声をあげると、俺は反射的にドスの効いた声で聞き返していまった。聖吉は異形の姿のままでプルプルと震えていた。
「僕達!カシラだけに背負わせたくなかったんだ!僕達三羽ガラスだよ!?カシラを支える為にいるんだよ!?なのに、カシラの力になれないじゃ意味無いじゃん………ねぇ、カシラ!僕達にも、カシラの背負ってる物、一緒に背負わせてよ!」
「「黄羽……」」
聖吉の言葉に2人は呆然としており、俺もいつもはフワフワしている聖吉に驚いていた。
でもーーー聖吉が代表して言ってくれた言葉はとても嬉しかった。そして、自身の愚かさを悔いた。
「すまねぇな、テメェら。俺の無理に付き合わせてしまって………テメェら!背負うからにはトコトン背負ってもらうぞ!」
「「「カシラ……!!」」」
俺達4人はISと向き合う。俺はアサルトライフルを構える。修也は2つのブレードを構え、ほかの2人も構えた。
「行くぞ、テメェら!」
「「「おおー!」」」
俺、勝、修也は走り出し、聖吉は飛び立った。
ISはビームを放つが、勝が前に立ってシールドで防御をする。俺はそれをスラスターを吹かしながら飛び越えると、弾丸を放った。
「どこ見てんだ、よォ!」
弾丸を防御に集中していたISの懐に入った修也はブレードで左腕を切り落とし、胴体を切りつけた。ISは修也にビーム砲を向け、ビームを放とうとした。
「させないよ〜!」
しかし、飛行していた聖吉の急降下タックルによってその腕は吹き飛ばされる。大きく出来た隙をついて勝のシールドでの突進が直撃した。勝はそのままISを壁に激突させる。
「今だ!」
俺が叫ぶと、ISの真上から白が落ちてくる。特殊な力、零落白夜を発動した一夏だ。
『いっけェェェェェ!!』
俺達の声が重なる。一夏の一振はISに直撃した。シールドエネルギーガン無視の一振。しかし、まだISは動いていた。
「ッ!?コイツまだーー」
「下がれ、一夏!」
一夏が戦慄するが、勝の一声ですぐに後ろに引いた。勝は仁王立ちで力を溜め込む様にいると、頭部で緑色のエネルギーが溜まっていく。
「どりゃァァァァァ!!」
放たれた緑色の一閃はISに直撃して、爆散。更にアリーナの壁を貫通した。
今度こそ、勝ったのだ。
「や、やったー!」
「ふぅ、ヒヤヒヤしたぜ」
聖吉と一夏がそれぞれ歓喜の声をあげる。俺も疲労のあまりその場に座り込んでしまう。勝と修也は俺の元へ来て「お疲れ様です」と言ってくれた。
「これで終わりーー」
ーーーISの再起動を確認!
「ッ!?」
俺はISのあった方を向くと、修也が切り落とした左腕が一夏を狙っていた。
「一夏、ニゲルォ!」
「ッ!?」
一夏が反応する前にビームは放たれーーー
『スチームショット!バット……!』
ーーる前に紫のエネルギー弾が左腕を破壊した。
「い、一体何が……」
修也がエネルギー弾の放たれた方を向いた。俺達もそちらを向く。
そこには、黒い煙があった。
『バット……バッ、バット……ファイア!』
火花と共に煙が晴れると、そこには蝙蝠の男がいた。
「お前は……!?」
俺はそいつを朧げだが、覚えている。コイツはーー
「俺に人体実験をした、蝙蝠男……!?」
大きな因縁を持った敵だった。
「ナイトローグと、呼んでもらおうか」
ついに、ナイトローグの登場です!
さて、お知らせの時間です。
スマッシュの募集を行おうと思います。詳しくは活動報告をチェック!
***
次回、INFINITE・GREASE!
ローグの魔の手がIS学園を襲う!?
「ハードスマッシュの俺達が通用しねぇ……」
「貴様らに……俺は倒せない」
謎の戦士、現る!?
「仮面ライダービルド、それが自分の名前だ」
仲間の思いを背負って
「立ち上がって、一海くん!」
「「「カシラァ!」」」
一海、変身!
『フェニックス!ロボット!ベストマッチ!』
「変身!」
第7話 ローグをぶっ飛ばせ!
「俺の名は、仮面ライダー……グリス!」