イサム「覚えている人はいるのだろうかとイサムです」
Mk-Ⅳ「き、きっといるよ。ともかく!今回はL5戦役のプロローグなので短いです。ご了承下さい」
イサム「それではどうぞ!」
”DC戦争”が終結してから一ヵ月後、DCの大半は連邦に投降するも、今だ一部の戦力は残党化し抵抗を続けていた。
アフリカ地区 砂漠地帯
強い日差しが降り注ぎ熱砂が吹きすさぶ中、断続的に爆発と砲撃音が鳴り響く。
DC残党の、ランドリオン部隊が張り巡らす弾幕をものともせず、レオーネが突き進む。
時折砲撃が直撃するが、機体に周囲に張り巡らせたG・テリトリーによって阻まれる。
ランドリオン部隊は、キャタピラを全開にしながら後退しようとする。
その内の一機はレオーネの後方から飛来した弾丸によってキャタピラを破壊され
「今だイサム!」
「おう!」
ランドリオンを
「うわぁぁぁあああ!来るなぁ!」
ランドリオン数機が接近を阻もうとマシンキャノンを放つが、装甲の硬さに任せて距離を詰め次々斬り裂いていく。
「おのれぇ!」
「怯むな!囲んで仕留めるぞ!」
三機のランドリオンが、レオーネの周りを旋回しながらレールガンを撃ち込んで行く。
シシオウブレード改を盾にしながら回避に専念するレオーネ。
「よし!このまま押しこ…がっ!?」
レオーネを包囲していたランドリオンの一機がコックピットを撃ち抜かれ横転する。
「カーク!?ぐぁっ!」
味方機が撃墜されたことに動揺し、動きを止めてしまったランドリオンが被弾し行動不能に陥る。
「う~ん狙撃って苦手なのよねぇ」
「文句を言わずに撃てガーネット!」
ブーステッドライフルを装備した、量産型ゲシュペンストMk-IIに搭乗しているガーネットがぼやくと、同じ装備の機体に乗っているジャーダに一喝される。
了解と答えながらランドリオンを狙撃するガーネットと、それに続くジャーダ。
「貴様ら連邦なぞにぃ!!」
右腕を狙撃によって破損しながらも、反撃しようとしたランドリオンを、投擲されたシシオウブレード改が貫く。
ランドリオンが機能停止したことを確認し、シシオウブレード改を引き抜くレオーネ。
「地上は片付いたか。後は…」
イサムが撃破したランドリオンから上空に視線を移すと、ラトゥーニの駆るフライヤーモードのビルトラプターがリオンと空戦を繰り広げていた。
と言っても、あちらももう直ぐ片付きそうだが、手を貸さないと小言を言われるので援護するために機体を飛翔させるイサムであった。
アイドネウス島での戦闘後、ハガネは伊豆基地へ帰還し、船体と艦載機の修復も含めて搭乗員には一週間の休養が与えられた。
そして、休暇が終わるとパイロット各員に召集が掛けられた。
伊豆基地 ブリーフィングルーム
「全員揃ったな。これより今後の作戦について説明する」
モニターの前に立っているイングラムがモニターを操作すると、世界地図が表示される。
「DC、コロニー統合軍共にその殆どが無条件降伏したが、戦後残党化し地下に潜った主幹クラスの部隊も少なくない。我々は今後これらの対応に当たることになるが、潜伏拠点の判明するまでは小規模戦力の鎮圧を行う」
再びイングラムがモニターを操作すると、モニターの世界地図に赤いマーカーが表示される。
「小規模とは言え残存勢力はいまだAM部隊を有しており、即存の連邦戦力では対処が困難だ。イスルギ重工により、連邦軍にリオンシリーズの生産ラインが提供されたため、順次連邦の機動戦力も拡充されるが、機種転換訓練も含めて暫くの時間が必要だろう」
「リオンシリーズって、敵が使っていたのを連邦も使うのか教官?」
「そうだリュウセイ。リオンシリーズの量産主力機としての優秀性は、先の連邦軍の敗退ぶりによって証明されている。形の上では外部のイスルギ重工によって生産ラインが敷設されたため、連邦による増産体勢への移行も障害は少なく、生産コストも低いからだ」
「そのイスルギはお咎め無しなんですか?」
「連邦議会での案件には上がったが、戦力拡充への協力を優先して取引が行われた様だ」
「背に腹は代えられないですか…」
イサムが手を上げながら質問をすると、止むを得んといった感じで答えるイングラム。
他の面々も不満はあるが、それ以上は言ってもしょうがないと、口に出すのを止めた様である。
それを確認してイングラムが説明を続ける。
「PT部隊はハガネ所属と言う形のまま小隊単位でローテーションを組む。編成は…」
「周囲に敵影無し、作戦終了」
周囲を索敵し、敵影が映らないことを確認してラトゥーニが告げる。
それを聞きヘルメットを脱ぎ、肩の力を抜くイサム。
「うっし、後は現地の部隊に任せて引き揚げるとしますか」
「そうしましょ。ここ紫外線が強くてお肌に悪いし」
この小隊の隊長であるジャーダが撤収を支持すると、早く伊豆に帰りたそうな表情のガーネット。
確かに日光が容赦なく降り注ぐこの地域は女性としては長居はしたくないだろう。
「にしても、残党て言っても結構な数がいるよね」
「指導者を失っただけで、組織全体の戦力は健在だから。大半が投降したと言っても、十分な戦力が残ってるの」
「それだけ、連邦への不満が溜まってるって訳か。俺達の活躍も持ってかれたしなぁ」
ラトゥーニの説明に、呆れ混じりに溜め息を吐くイサム。戦後、ハガネ・ヒリュウ隊の戦果は、EOT特別審議会が派遣した部隊によるものとされてしまったのである。
「今ならアイツが飛び出して行ったのもわかるねぇ」
「アイツってケンって人のこと?」
「ああ、素直に投降する奴じゃないから、今頃は何してるかなぁ…」
コックピットから見える空を見ながら、そう呟くイサムであった。
???
DC残党が潜伏している拠点の一つの内の部屋に、複数の人物が囲んで話せるようにテーブルと椅子が並べられており、二人の人間が向かい合って腰掛けていた。
「では、行くのだなエルザム少佐」
その内の一人、この拠点に潜伏している残党指揮官バン・バ・チュンが、向かい合っている人物に問い掛ける。
「はい、ビアン総帥から託された使命を果たすために。まずは、アードラー・コッホの暴走を止めねばなりません」
向かい合っている人物エルザム・V・ブランシュタインが答える。
「我々も協力したいが…。体勢が整っていないのだ。すまない少佐」
「いえ、補給を受けさせて頂けただけで十分です大佐」
申し訳なさそうに告げるバンに、感謝の念を込めて言うエルザム。
「君も頼むぞケン特務大尉」
バンの視線の先には、壁に背を預けて立っているケンがいた。
「ああ、ビアンのオッサンから貰った報酬分の仕事はさせてもらう」
バンの問い掛けに、腕を組んだまま視線だけを向け答えるケン。
「それでは、我々はこれで」
「君達の健闘を祈っているよ」
互いに敬礼し合うエルザムとケンにバンであった。
クロガネ艦橋
バンと分かれた後、クロガネに乗り込み艦橋へと入るエルザムとケン。
艦橋ではクルー達が発進に備えて動き回っていた。
「お二人さんお帰りんさいな」
作業を手伝っていたエールが二人を出迎える。
「病み上がりが何やってんだよ。寝てろって言っただろうが」
「医師から許可貰ってるし、いいじゃん。じっとしてんのは性に合わないし、リハビリも兼ねてさ」
半目で軽く睨みつけるケンに、おどけた様子で答えるエール。
「たくっお前という奴は…。もう元気になったのはわかったから、大人しくしていろ」
「えー。つまんなーい」
「『えー』じゃねえよ。ドアホウが」
不満そうに頬を膨らませるエールに溜め息を吐くケン。
そんな二人のやり取りを微笑ましく見守るエルザム。
「では、行こうか艦長」
「は!クロガネ発進っ!!」
今だ戦火の渦巻く世界の中、黒き鋼の艦も新たな戦いへと飛び立って行くのであった。
Mk-Ⅳ「にしても、クワトロは結局シャアになってアクシズ落としをやるみたいだね。何を思ったのだろうか?」
イサム「つーか、フロンタルただのコスプレじゃねーか!とか思ったのは俺だけだろうか…」
Mk-Ⅳ「そこらへんがどうなるのか楽しみだね。それでは、次回の投稿は未定ですがお楽しみに!」
イサム「今後も応援よろしくお願いします!」