スーパーロボット大戦OGs~獅子の牙~   作:Mk-Ⅳ

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お待たせしました!

キャラが増えると口調とか合わせるのが大変ですね。変だったら教えてもらえると助かります。

それでは本編をどうぞ!


第四話

伊豆基地での生活が始まってから、一週間が経ちイルムガルドとじゃれあい、SRXチームや元教導隊出身のカイ・キタムラ率いる小隊との訓練や、戦闘指揮官のハンス・ヴィーパーと罵りあったりと忙しくも充実した日々を送るイサムであった。

 

伊豆基地 医務室

 

「いや~、あれだけ派手に爆発したのに骨数本折っただけで済むなんて、何か憑かれてるんじゃないんですか?キョウスケさん」

「いきなり失礼だなお前」

 

ベットで包帯だらけの状態で横たわっているキョウスケに向かって、見舞いに来たイサムが思っきり失礼な事を行っていた。

なぜこんな事になったのかと言うと基地司令のレイカーが不在中、ハンス・ヴィーパーが実験機PT”ビルトラプター”のテストを欠陥が改善しないままキョウスケに命令した結果、機体が空中で大破してしまったのだ。

幸い命に別状は無かったが、安静のために入院しているのである。

 

「にしてもあのハンスの奴、絶対わざとですよ」

「おそらくそうだろうな」

「このまま泣き寝入りしちゃうんですか?」

「騒いだところで誤魔化されるのがオチだ」

「でも、このままだと北米のラングレーに放り投げられるんですよ!」

 

ハンスは実験の失敗を開発元の”マオ社”とテストパイロットのキョウスケに押し付けたのである。

結果、キョウスケは北米のラングレー基地に転属となってしまったのである。

 

「悪くない基地なんだろ?それに2階級特別昇任で少尉になれたしな」

「確かにラングレーはいい所ですけど、昇任は嫌がらせですよ」

「怪我もすぐ治るんだ、昇進出来たと考えるさ」

「前向きなのは良いですけど…]

「はあ、イルム兄はラプターマオ社に送る為に帰ちゃったし、やっぱアイツ殴りに行こうかな」

 

拳を強く握り締め、シャドーボクシングを始めるイサム。

 

「やめておけ、養祖父に迷惑はかけたくないだろう」

「…解りました」

 

しょんぼりとするイサムの頭を撫でながら微笑むキョウスケ。

 

「ほら、訓練があるんだろう?早く行ってこい」

「うん、キョウスケさんまたね」

 

渋々といった感じに退出するイサム。

 

「優しいな、そのままでいてほしいが…」

 

窓の外を眺めるキョウスケ、そこには青空が広がっていた。

 

 

 

 

 

キョウスケがラングレーへ発ってから暫くして。

 

 

海浜幕張

 

市街地の道路に止めてあるPT輸送用トレーラーに懸架されている機体、”量産型ゲシュペンストMk-II カスタム”に乗り込んでいるイサムはモニターを凝視していた。

 

「よーしいいぞ、そこだ!あっ当たっちゃった。む~あのテンザンって奴強いな、顔はムカつくけど…」

 

今、イサムが見ているのは、全日本バーニングPT選手権大会決勝戦の中継である。

”SRX計画”に必要な人材をスカウトする為に、会場の近くでモニターしているイングラムとアヤの護衛の為に同行していた。

 

「あっ、リュウセイって人負けっちゃった…」

 

試合終了のアナウンスが流れがっくりとうなだれてしまうイサム。

 

「サンプル55番からテレキネシスαパルスを検出。リンク係数、0.22…」

「あの少年か、アヤ?」

「はい、少佐。この大会にエントリーした者の中では、最も適性があると思われます」

「サンプル55番…リュウセイ・ダテか」

「(…偶然とは言え、血筋は争えんな)」

 

顎に手をあて、奇妙な縁を感じるイングラム。

 

「その人が”念動力”て言うの扱えるんですか?」

「他にも何人かいるけど彼が一番強力ね」

「にしても超能力って本当にあるんですか?」

 

説明は受けているが、未だに半信半疑なイサム。

 

「世間には公表してないから、知っているのは軍関係者の極一部だけね」

「無駄話はそこまでだ。アヤ、イサム、大会終了後、リュウセイ・ダテの身柄を拘束しろ」

「はい、少佐」

「別に拘束しなくても、素直に協力してくださいって言えばいいんじゃないんですか?」

「万が一もある。我々以外にも同じ目的の者がいるかもしれん」

「まあ、そう言う事なら仕方ないか…」

 

行動開始しようとした時、警報が鳴り響く。

 

「どうしたの!?」

「入間より入電!第4警戒ラインにAGX-01の集団が出現!」

「何ですって!」

 

オペレータの報告に驚愕するアヤ。

 

「スクランブルで上がった百里の飛行隊と交戦中!この付近に接近しつつあります!」

「居住区間に現れやがったのか!」

「少佐、どうしますか?」

「サンプル55番のモニターを続けろ。それから、タイプTTの機動準備を」

「了解です。私も出撃準備をしてきます」

「AGX-01が急加速!この区域に侵入してきます!」

 

 

 

 

 

「ん?何だ?外が騒がしいな…」

 

幕張ドームを出ようとした、リュウセイ・ダテと幼馴染のクスハ・ミズハが窓の外を見ると、地球では”AGX-01バグス”と呼称されている”メギロート”と、メッサーの編隊による戦闘が幕張ドーム上空で展開される始める。

 

「敵機確認!これより攻撃を開始する!ミサイル発射!」

 

メッサーのパイロットが安全装置を外し、トリガーを引くと機体からミサイルが放たれる。

ほとんどのミサイルが回避されるが、一発だけメギロートの一体に直撃し、バランスが崩れ幕張ドームへ落下する。

 

「AGX-01が1機、会場へ落下しました!!」

「何ですって!?」

「アヤ、サンプル55番の適正を試す。トレーラーのカバーを開け、タイプTTを外に出せ」

 

予想外の事態に動揺するアヤだが、イングラムは冷静に指示をだす。

 

「まさか、少佐…!」

「そう。そのまさかだ」

「おいおい!いきなりPTで戦わせる気かよ!」

 

イングラムの意図に気づいたイサムが、モニター越しに声を荒げる。

 

「構わん。そのためのタイプTTだ。…俺の命令に従え」

「わ、わかりました」

「それから付近の友軍機を下がらせろ」

「はあ!?素人だけでやらせる気かよ!?何考えてやがる!」

 

無謀過ぎると、イングラムを止めようとするイサム。

 

「イサム君、ここは少佐を信じましょう」

「…了解」

 

渋々とだが、引き下がるイサム。

 

「イサムはいつでも出れるように準備しておけ」

「はいはい!了解しましたよ少佐殿!」

 

イングラムの真意が読みきれず、見守ることしか出来ないことに苛立ちを隠せないイサム。

 

「アヤは通信でサポートしてやれ」

「了解!」

 

その間にもリュウセイが乗ったタイプTTが、メギロートと交戦を開始するも一方的に攻撃される。

 

「やっぱ無理だ!俺が出る!」

「いやまだだ」

「素人が戦えるほど世の中甘くはねえよ!」

「バグスを捕まえたの!?」

 

イングラムと言い合いをしていると、アヤが驚いたように叫ぶ。

モニターを見るとタイプTTが、メギロートを掴んでタコ殴りにしていた。

 

「おいおい…、マジかよ…」

「よし、イサム出撃しろ」

「へ、あっああ了解」

 

メギロートを一体撃破するも、残りのメギロートに包囲されてしまうタイプTT。

 

「よっしゃぁ行くぜ!レオ!」

 

イングラムから許可が出たので、素早く機体を起動させコンテナから出すとペダルを限界まで踏む。

主の意思に応えるかのようにバイザーが輝き、ブースターが火を噴き機体を空へと押し上げ市街地を飛び出す。

タイプTTの元へ向かいながら、通信を入れるイサム。

「そこのゲシュペンスト!跳べ!」

「えっ?うおぉ!?」

「チェストォォォォォオオオ!」

 

指示通り跳ぶのを確認するとシシオウブレード改を抜刀し、メギロート数体をなぎ払うMk-II カスタム。

 

「なっなんだ、アンタ!?」

「援軍だよ!後は任せてさがってな!」

「ダメだ!クスハが幼馴染が瓦礫に埋まって動けないんだ!」

「何!?しゃあねぇ!アンタはその人を守っててくれ、こいつらは俺がやる!」

「わ、わかった!」

「さあ!バラバラになりたいヤツからかかってきな!」

 

挑発しながらシシオウブレード改を構えさせると、メギロート数体が飛び掛かって来る。

 

「チョイサァ!」

 

連続でシシオウブレード改を振るうと、一瞬で微塵切りにされ地面へと散らばるメギロート。

残った三体がその隙を突いて口の部分から、サークル・レーザーを発射してくる。

 

「甘い!」

 

跳躍して回避すると1体をそのまま踏み潰し、そのまま隣にいた一体の角を左手で掴み持ち上げると、陥没する程の勢いで地面へ叩きつける。

 

「残り一!」

 

二体が機能を停止したことを確認すると、最後の一体が飛翔し離脱を開始する。

 

「逃がすかよ!」

 

逃走経路を予測すると、ブースターを全開にし追撃する。

瞬く間に距離を詰めシシオウブレード改で切り裂く。

 

「敵機反応無し、増援は見られません」

「なら救助部隊を送ってくれ、怪我人がいる」

 

オペレーターの報告に、すぐさま救助部隊を要請するイサム。

 

「わかった。ではイサム、リュウセイ・ダテを確保しろ」

「要は一緒に来てもらえれば良いんだろ」

 

するとモニターに映っていたオペレーターではなく、イングラムが応える。

 

「そうだ、方法は任せる」

「了解」

 

通信を終えるとタイプTTの方へ向かう。

 

「そこのゲシュペンスト聞こえるか?」

「アンタはさっきのて言うか子供!?しかも女の子!?」

 

自分の予想とイサムの容姿がだいぶ違ったのか、あからさまに驚いているリュウセイ。

 

「そっちとたいして歳は違わないさ、それに俺は男だ。それよりアンタの幼馴染は?」

「男!?マジで!?」

 

再び予想と違っていたことに先ほど以上に、驚くリュウセイ。

 

「んなこたぁ良いから状況を教えろ!」

 

気にしている所を突かれたので、少しイラつきながら怒鳴るイサム。

 

「あ、ああ。無事だけど怪我をしているんだ。早く病院に連れて行かないと」

「もう手配している。すぐに救助部隊が到着する」

「よかった。ところで君は軍人なのか?」

「ちょっと違うけど、詳しい話をしたいから基地に付いて来てほしんだけど」

「基地に?何でだよ?」

 

理由がわからないのか首を傾げるリュウセイ。

 

「その機体を勝手に動かしてしまったからさ」

「そんな!仕方なかったんだ!」

 

イサムが理由を告げると、予想外の事で動揺するリュウセイ。

 

「それでもPT、特にその機体は軍の最重要機密でね外に漏らすわけにはいかないのさ」

「なら、俺はどうなるんだ?」

「このままならブタ箱行きだろうな」

「マジかよ!そんなのゴメンだぜ!」

 

躊躇うことなく言い放つイサムに、見るからに顔が青ざめていくリュウセイ。

 

「そうならない方法もあるけど…」

「どんな方法だ!?」

 

言い淀むイサムに、藁にも縋るような感じで尋ねてくるリュウセイ。

 

「このまま軍に入るのさ」

「なっ!?軍人になれってのか!?」

「そうすれば罪に問われないだろうな」

「……」

 

イサムが告げると、考え込むように俯いてしまうリュウセイ。

 

「残念ながら他の選択肢は無いだろうな(そう言う風に少佐が仕組んだからな)」

「俺は…」

「まあ、アンタには才能があると思うよ」

「俺にか?」

 

戸惑うリュウセイに、自分の思ったことを話すイサム。

 

「訓練も受けてないのに”バグス”を撃破したし」

「”バグス”?さっきの虫みたいのか?」

「そう、その辺も知りたければ入ることを薦めるよ」

「…わかった。君に着いていくよ」

 

一瞬思考すると、イサムの申し出を受け入れるリュウセイ。

 

「OK、着いて来てくれ。少佐これより彼を連れて帰還する」

「わかった帰還したら俺の所に連れてこい」

 

それを確認すると、イングラムに通信を入れるイサム。

 

「了解…」

 

あからさまに不満そうに答えるイサム。

 

「不満そうだな」

「いくらなんでも強引過ぎるだろ」

 

他に方法が無かったのかと、目で訴えるイサム。

 

「我々には手段を選んでいる余裕はない」

「そうかもしれないが…」

「嫌なら、拒否する権限がお前にはあるぞ?」

 

淡々と告げてくるが、どことなくイサムを気遣っているようにも感じられるイサム。

 

「どっちにしろ彼の罪が消えるわけじゃないし従うよ」

「では、帰投しろ」

「はいよ。ふぅ、やになるねぇ」

 

通信を終えため息を吐くと、リュウセイを連れ帰還するのであった。

 

 

 

 

 

病院

 

あの後、イングラムと面会し、軍に入ることになったリュウセイは、しばらく会えなくなる母親のお見舞いに訪れていた。

イサムは彼の護衛(正確には監視)の為に同行し病院の前で待機していた。

 

「母親か…」

 

イサムは赤子の時に捨てられていた所をリシュウに拾われ、その妻シノと孫として育てられたため、親との思い出はおろか顔すらわからないのである。

 

「まあ、別にもう興味ないけどさ」

 

物心ついた頃はどんな両親でなぜ捨てたのか知りたかったが、今ではどうでもよくなっていた。

そんな事を考えているとリュウセイが病院から出てきた。

 

「早かったですね、もっとゆっくりしていけば良かったのに」

「いや、そうしたら決心が鈍っちまうからな」

「そうですか。ねえリュウセイさん」

「何だイサム?」

「これからあなたが進むのは茨の道だ」

 

目つきと口調が鋭くなり、リュウセイを見据えるイサム。

ただならぬ雰囲気を感じ取り、思わず唾を飲み込むリュウセイ。

 

「茨の道…」

「俺たちが戦うのは異星人だけじゃない、同じ地球人にも銃を向けなくちゃならない時もある」

「!!」

 

つきつけられた現実に衝撃を受けるリュウセイ。

 

「アンタにその覚悟があるか!」

 

そう言って肩に担いでいる袋から愛刀”獅子丸”を取り出し、抜刀して切っ先をリュウセイに向ける。

 

「俺は…」

「もうアンタに逃げ場は無い、此処で覚悟を決めてもらう。今までやってきたゲームとはもう違う、命のやり取りをするな」

「正直まだ実感が湧かねえんだ…」

「……」

 

ゆっくりとだが紡ぎだされるリュウセイの言葉を、静かに聞き取るイサム。

 

「でも、俺の力でおふくろやクスハ、誰かを守れるんなら。俺はその為に戦う!」

 

向けられる刀に臆する事なく、イサムを見据えて話すリュウセイ。

 

「OK、それでいいさ」

 

獅子丸を下げながらそう告げると同時に、何時もの和らいだ口調に戻るイサム。

 

「イサム…」

「誰だって他人を傷つけるのは怖いさ、まして死ぬのはもっと怖い。それでも人は、大切な物を守る為ならその恐怖に立ち向かえる。大丈夫アンタなら生き残れるよ」

 

獅子丸を収めながらリュウセイを勇気づけるイサム。

 

「なあ、イサム頼みがある」

「頼み?」

「俺を鍛えてくれ」

「え?」

 

思いがけない申し入れに一瞬戸惑ってしまうイサム。

 

「いやぁ。俺なんかに教えてもらうより、イングラム少佐辺りに頼んだ方が良いと思うけど…」

「もちろん他の人にも頼む。少しでも早く強くなるために。だからお前にも鍛えて欲しいんだ、頼む!」

 

年下相手にも構わず頭を下げるリュウセイ。

その姿勢に本気であることを感じ取りるイサム。

 

「柄じゃないんですけど、仕方ないですね。その代わりにビシバシ行きますよ!」

「おう!頼むぜ師匠!」

 

”師匠”という単語に無性に恥ずかしさを感じてしまうイサム。

 

「いや。イサムでいいんで、くそ恥ずかしいから」

「ならよろしくな!イサム!」

「ええ!よろしくお願いしますリュウセイさん!」

 

互いに固く握手をするイサムとリュウセイ。

 

「じゃあ、まずはアンパン買って来てください」

「それパシリじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」

「あはは、冗談ですよ冗談」

「(だっ大丈夫なのか俺?)」

 

背中を勢いよく叩きながら笑い飛ばすイサムに、先生きが思いっきり心配になるリュウセイであった。




出来るだけゲームと被らないように気をつけているけどどうでしょうか?

では、次回をお楽しみに!

※2014/1/13に大幅に書き直させて頂きました。
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