スーパーロボット大戦OGs~獅子の牙~   作:Mk-Ⅳ

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今回は本格的な戦闘を書いてみたけどうまく、表現できているだろうか。

そこらへんのアドバイスを頂けると助かります。

それでは本編をどうぞ!


第五話

伊豆基地 グラウンド

 

早朝のグラウンドを走る男が一人、彼の名はリュウセイ・ダテつい最近入隊したばかりの新兵である。

いや正確に言えばもう一人いる。

 

「なぁ、イサム」

「なんです?リュウセイさん」

「これって意味あるのか?」

 

そう言って彼は腰に巻きつけてあるロープを見る。

その先にはタイヤが括り付けられており、その上にイサムが乗っているのである。

 

「有るっちゃ有るし、無いっちゃ無いですね」

「何だよそれ…」

 

曖昧な返答をするイサムに呆れ気味の表情をするリュウセイ。

 

「まあ、気分ですよ気分」

「気分って…」

「何事にも体力は必要ですよ、ホラホラスピードが落ちていますよ。もう十週追加しちゃうぞ~」

「だぁもう!走りゃ良いんだろ!走りゃ!」

 

ヤケクソ気味にスピードを上げるリュウセイ、これがイサムに鍛錬を頼んでからの彼の日課の一部である。

 

伊豆基地 食堂

 

「つ、疲れたぁ」

「あれしきでへばってちゃ、これから先持ちませんよ?」

 

テーブルに突っ伏してぐったりとしているリュウセイと次々と皿を積み上げていくイサム。

 

「あれしきってあの後、腕立てやら組手までやったんだぜ?」

「あんなのまだ序の口ですよ、それに生身でも強くなっておいて損はないですよ」

「あれで序の口って…」

 

知りたくない事実を知り項垂れるリュウセイ。

 

「おはよう二人共。今日もしごかれてるわねリュウ」

「おはようございます、アヤさん」

「おはようアヤ…」

 

二人の元に食事を持ったアヤがやって来た。

 

「イサムが今日模擬演習有るってのに、手加減してくれないんだぜ」

「してますよ10%くらい」

「それしてなくね?」

「そうですか?」

 

イサムの発言に疑問を呈すと可愛らしく首を傾げるイサム。

 

「何事も極力全力で打ち込めが家の家訓の一つなので」

「そう言えばお前のお爺さんってテスラ研で顧問してるんだよな」

「ええ、特機の斬撃モーションパターンの作成もやってますよ」

「特機ってスーパーロボットだろ乗ってみたいなぁ」

「テストで何回か乗ったことがあるけど男のロマンが詰まってますよ。ロケットパンチとか」

「マジで!いいなぁ」

 

目を輝かせながら羨ましがるリュウセイ。

 

「あなただってPTに乗ってるじゃない」

「PTもいいけど変形・合体が出来るのにも乗ってみたいんだよ!」

「私には良く解らないわ」

 

ロボットについて熱く語り出すリュウセイに、首を横に振りながら答えるアヤ。

 

「やかましいぞ、他の人に迷惑だろう」

 

今度はライディースが呆れ気味な表情でやって来た。

 

「何だよライお前には解んねぇのかこのロボット魂が」

「解らん」

 

同意を求めるリュウセイにスッパリと答えるライディース。

 

「イサム、ライの奴が解ってくれねえよ」

「大丈夫だよリュウセイさん、演習後にバーンブレイド全話一挙鑑賞すればせんのゲフンゲフン解って貰えるよ」

「不要だ。と言うか不吉な事を言わなかったかイサム?」

「ナンノコトデスカー?」

 

ライディースの指摘に、目線を逸らしながらカタコトで答えるイサム。

 

「まあいい、それよりも今日の模擬演習では足を引っ張るなよリュウセイ」

「よくねえ!ロボット魂が解らねえとはお前はそれでも男かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「いきなりどうした!?知らなくても別に問題なかろう!」

「大ありだ!いいかロボット魂ってのはだな…!」

「(最初は心配だったけどうまくやってるわね。これもイサム君おかげね)」

 

知り合った当初は、性格が正反対な事もあり険悪な雰囲気の二人だったが、イサムが間を取り持ち今ではだいぶ緩和されている。

 

「まあまあ、とりあえずそれくらいにして今は演習の事に集中しましょうよ」

「しゃあねえな、それで相手は何処なんだ?」

「何故俺が悪いみたいになっているんだ…」

「気持ちは解るけど落ち着いてライ」

 

余りの理不尽に拳を握り締めるライディースをなだめるアヤ。

 

「今日の相手は百選練磨のハルマ隊よ、二人共気を引き締めてね」

「了解です、大尉」

「おう、任せろアヤ!」

「じゃあ、負けたら明日の訓練メニュー倍でいきますか」

「ぜっ、ぜってー負けられねぇ!」

 

イサムの発言に冷や汗を流しながら闘志を燃やすリュウセイ。

 

「負けてもらっては困るな」

「イングラム少佐!」

 

突然のイングラムの登場に驚く一同。

 

「お前達は俺が選び出した者達だ期待している」

「はい!期待に答えてみせます少佐!」

 

頬を赤らめながら敬礼するアヤ。

 

「(やっぱりアヤさんって少佐の事好きなんですかね?)」

「(お前もそう思うか?なあライ)」

「(俺に聞くな人のプライベートに口を出す気は無い)」

「(おいおい、気になるくせにクールぶってるぜコイツ)」

「(言えよ!気になるって言っちまえよ!吐いて楽になっちまえよ!)」

「(貴様ら…)」

「何話してるの三人とも?」

「「「いえ何でもありません」」」

 

イサムとリュウセイにからかわれ拳を再び握り締めるライディースだが、アヤに話し掛けられ慌てて誤魔化す三人。

 

「演習は時間通り行われる。それからイサム」

「何ですか?」

「食うのはそれくらいにしておけ、基地の食料を食い潰す気か?」

「えっ、これからなのに…」

「「「まだ食う気だったの(か)!?」」」

 

話している間も食べ続けていたイサムだった。

 

 

 

 

 

富士山麓 連邦軍演習場

 

それぞれの機体に登場し待機しているリュウセイ達に通信が入る。

 

「アヤ、お前達は三機でフォーメーションを組み制限時間内に戦車隊を撃破せよ」

「了解!」

「ところで何で実弾まで持ってくんだ?」

 

今回行われるのは模擬演習なので、必要の無いはずの実弾が用意されていることに、疑問を感じるリュウセイ。

 

「演習の最後に行われるプロセスのためだ」

「最後ですか?それは一体…」

「これ以上の質問は受け付けん」

「…了解」

 

これ以上は教える様子の無いイングラムに疑問を感じつつも、目の前の演習に集中することにしたリュウセイ達。

 

「リュウ、ライのシュッツバルトはゲシュペンストより足が遅いから、隊列を乱さないように注意してね」

「解ってる。イサムから「戦場では味方との連携が一番重要」だって、耳にタコが出来るぐらい言われてるからな」

「リュウセイ、後ろはカバーしてやるお前は前だけ見ていろ」

「おう!任せるぜライ!」

「それじゃ行きましょう!」

「それでは、訓練開始だ!」

 

イングラムの掛け声と共に前進する三機。

 

指揮車

 

「いい感じですね。待ち伏せにもうまく対応していますよ」

「ああ、リュウセイの動きも悪くない」

 

モニターには戦車の撃破マークが次々表示されていく。

 

「お前にリュウセイの指導を任せたのは正解だったようだ」

「いえいえ、元々センスが良かったんで大して教えてませんよ。終わったら褒めてあげたらどうです?」

「それで調子に乗られては困る」

「照れくさいだけだけでしょう」

「…そろそろお前も準備に入れ」

「りょーかい」

 

はぐらかすイングラムに微笑みながら指揮車を出て、トレーラーに固定されている愛機に向かうイサム。

 

「良しラスト!」

 

リュウセイの乗るゲシュペンストが放ったマシンガンが、最後の戦車に直撃し機能停止する。

 

「敵機反応消失これで終わりね」

「終わったか。ふぅ」

「気を抜くのはまだ早いそリュウセイ」

「え?何でだよライ」

「まだ終了のアナウンスがされていない」

「そう言えばそうね何が…」

 

アヤが言い終わる前に機体のレーダーに機影が映る。

 

「これは!」

「早い!通常のゲシュペンストの三倍の速度が出ているぞ!」

「それって、まさか!」

 

リュウセイ達がうろたえている間に、接近中の黒に金色のラインが入ったゲシュペンストがモニターに表示される。

 

「やはり、イサムか!」

「こっちに向かって来るぞ!」

「全機回避!」

 

慌てて三機回避行動に入る間に、ゲシュペンストMk-II カスタムはシシオウブレード改を抜刀し突撃する。

 

「チェストォォォォォオオオ!!」

 

すれ違い様にリュウセイのタイプTTに横一線で打ち込むMk-II カスタム。

 

「うわぁぁ!!」

 

ギリギリで回避するがタイプTTの右腕が吹き飛ぶ。

そのまま距離を取り、包囲するように旋回するMk-II カスタム。

 

「リュウ大丈夫!?」

「あ、ああ。くそ!どうなってんだ!?」

「C.Cとの通信が遮断されている。どうやらあいつが最後の目標らしい」

 

納得のいった様子のライディース。

 

「まじかよ!?そんなの聞いてないぞ!?」

「どうやら不足の事態にも対処しろって事みたいね」

「だから実弾を持たせたってのかよ!?」

「仕方ないわ二人共、実弾に換装を」

「了解です」

「お、おう」

 

換装し終わったのを見計らったように、Mk-II カスタムが突撃して来る。

 

「そこだ!」

 

シュッツバルトのツイン・ビームカノンが発射されるが、ジグザグに機動し回避される。

 

「何!?あれほどの速度を出しているのにあんな機動ができるのか!」

「あんなに食ってたのに吐かねえのかあいつは!?」

「そんなこと言ってる場合じゃないわ!T-LINKリッパー!」

 

アヤがT-LINKリッパーで迎撃するも、シシオウブレード改で弾かれてしまう。

 

「まずは支援機から潰させてもらう!」

「来るか!」

 

シュッツバルト目掛けて突撃して来るMk-II カスタムに、両腕の3連マシンキャノンで弾幕を張るも、シシオウブレード改を盾にしながら強引に距離を詰められてしまう。

 

「もらったぁ!」

「クッ!」

「やらせるかぁ!!」

 

シュッツバルトにシシオウブレード改を振り落とそうとしたところで、リュウセイのタイプTTのタックルを受け体勢を崩すMk-II カスタム。

 

「なら、アンタから落とす!」

「うおぉぉぉぉぉぉぉおおお!!」

 

リュウセイのタイプTTに攻撃しようとするMk-II カスタムに、T-LINKリッパーを発射するもジャンプして避けられる。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」

 

その勢いのままシシオウブレード改を振り下ろすも、アヤのタイプTTがシシオウブレード改を狙いトリガーを引く。

放たれた弾丸がシシオウブレード改に当たり、軌道が逸れた刃が地面に叩きつけられ粉塵が巻き上がる。

 

「そこだ!」

 

その隙を突きシュッツバルトが、両腕の3連マシンキャノンで追撃するも堅牢な装甲に弾かれ、ダメージを与えられない。

 

「やはり堅い!」

「せいやぁ!」

 

 

シュッツバルトに横一線でシシオウブレード改を振るうもバックステップで回避される。

 

「そんな重い機体で良く動く!」

「お前もな!」

 

シュッツバルトが右腕の3連マシンキャノンで反撃する。

左へ機体を滑らしながら後退し、距離を取るMk-II カスタム。

 

「三体一なのにこちらが押されているなんて…」

「あれが彼の全力なのでしょう大尉」

「アヤ、ライ弾幕を張ってカスタムの動きを制限してくれ」

「何をする気なのリュウ?」

「射撃武器じゃあの装甲を抜けないプラズマカッターじゃないと」

「接近戦をする気!?危険すぎるわ!」

 

リュウセイの提案に驚愕するアヤ。

 

「でもそうしなきゃイサムには勝てねえ」

「だからって…」

「下手をすれば死ぬかもしれないんだぞ」

「ああ、わかってる。俺を信じてくれ二人共」

「……ここはリュウセイを信じましょう大尉」

「ライ…。わかったあなたを信じるわリュウ」

 

リュウセイのタイプTTは右腕が損失している為、武装を取り出せないのでアヤのタイプTTが自身のメガ・プラズマカッターを取り出し、リュウセイのタイプTTに渡す。

 

「おう!行くぜ!」

 

Mk-II カスタムに突撃するリュウセイのタイプTTを援護する為、残りの二機が弾幕を張る。

 

「ほぉ、その思いっ切りは良し!ならば真っ向勝負!!」

 

Mk-II カスタムも弾幕をもろともせず突撃する。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」

 

Mk-II カスタムが先手を取り、シシオウブレード改を振り下ろし、ブレードに設置されているスラスターで加速される。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおお!!」

 

機体を左に逸らし右肩が切り落とされるも直撃を避けるタイプTT。

 

「何とぉ!!」

「そこだぁ!!」

 

左腕に持っているメガ・プラズマカッターで、Mk-II カスタムの両腕を切断し、コックピットに切っ先を向ける。

 

「勝負、有りだ…」

「参りました…」

 

こうして模擬演習は幕を閉じるのであった。

 

 

 

 

 

伊豆基地 ブリーフィングルーム

 

「ご苦労だった。模擬演習の結果は上々だ」

「もっと褒めてくれても良くないか?死にかけたんだぜ?」

 

イングラムの評価に不満の様子のリュウセイ。

 

「やだなー、ちゃんとコックピットは外してましたよ」

「全然そうには見えなかったんだけど。殺る気まんまんだったんだけど」

「気のせいですよー」

 

あははーと笑うイサムに苦笑いしか出来ないリュウセイであった。

 

「ですが、実戦形式で行うのならシュミレーターでも良かったのでは?」

「今後の為にも早い内に、死への恐怖をアヤやリュウセイに体験させる為だ」

「俺とアヤに?ライは」

「それは本人に聞くのだな」

「?」

「……」

 

イングラムの意味深な発言に、首を傾げるリュウセイと自分の左手を見つめるライディース。

そしてそのまま解散となるのであった。

 

伊豆基地 通路

 

「はぁーぁ負けちゃったな」

 

リュウセイ達と別れたあとイサムは一人で歩いていた。

教え子であるリュウセイの成長を感じれて嬉しいと思う反面、悔しいと思ってしまう心を紛らわすために散歩しているのである。

 

「俺もまだまだだなぁ」

 

とぼやいていると曲がり角で誰かとぶつかってしまう。

 

「うわっと!」

「きゃっ!」

 

イサムは踏みとどまるもぶつかった相手は尻餅を着いてしまい、持っていた資料が散乱してしまう。

 

「すっすいません。考え事をしていて」

「……」

 

良く見ると相手は紫色の髪でメガネを掛けた自分と同い年程の女の子だったので、思わずじっと見てしまう。

 

「…何?」

「あっいや同い年の人と久しぶりに会ったなって、じゃなくて資料拾わないとね」

 

そう言って慌てて資料を拾い集めるイサム。

 

「いい、大丈夫…」

「良くないよ俺の不注意なんだから」

「……」

 

そう答えると女の子も黙々と資料を拾い集める。

 

「はい、これで全部かな?」

「……」

 

自分の集めた分を渡すと女の子はそのまま走り去ってしまう。

 

「ありゃ、やっぱり怒ってるのかな?迷惑をかけたぶん倍にして謝罪するのが家の家訓なんだけど…。同じ基地にいるしまた会えるよね」

 

仕方なく散歩の続きをするイサムであった。




最後にちょこっとだけヒロインを登場させてみたぜ!

まあ、本格的に絡むのはもうちょっと後だけど…。

次回もお楽しみに!
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