あぁ、ジョ○○の吉○の台詞をココアに言わせたいけどどうするか......
ロン「タカヒロさん、今来ました」
俺はラビットハウス......もとい、バーに来た。
タカヒロ「来たね。それで君に会いたいっていう知り合いが......」
???「おぉ、お前がリゼの言ってたやつか」
眼帯をかけた厳つい男が座っていた。リゼの名前を言ってるってことは、リゼの知り合いか?
ロン「貴方は......」
???「あぁ、俺はリゼの父だ。リゼがお前を軍の関係者かどうか、疑ってたぞ。結局はただの不良だったとは言ってたが」
ロン「あぁ、あのときか」
甘兎庵の帰りにリゼに「お前は何者だ? 」って聞かれたな、答えたは答えたけど全ては言ってなかったな。
タカヒロ「ロン君は、こいつに秘密がバレてるが口は固い方だから心配はないよ......多分」
多分!? 今多分って言ってたよね!
リゼ父「......やっぱり気配が普通の奴とは違うな。それに、まだ秘密を隠してるな小僧」
......これは、いつか完全に秘密がバレるやつだな。ここは口止めをして全て話したほうがいいな。転生者だと言うことは言うつもりないが。
ロン「......親父さん。確かに俺にはそれの他にも最も大きな秘密があります。聞きたいですか? 」
タカヒロ「......言ってしまっていいのかい? 」
タカヒロさんは驚きながら俺に聞いてきた。
ロン「大丈夫です。もう勘づかれてますし、秘密を探ろうとしてきて尾行されたりするよりは、いいですし」
そうして俺は、不良になった理由。俺の二つ名。仲間が遊びに来ること。などを話した。
リゼ父「......こりゃあ、思った以上の大物と出会えたな」
親父さんは驚きながらも理解したような顔をした。
ロン「まぁ、暴れてたことは事実ですが、今はただの高校生ですし。それと、この事はくれぐれも秘密に」
リゼ父「そうか......そうだタカヒロ。いい秘密を聞けたからこの店で一番高い酒を頼む」
タカヒロ「分かった。ロン君、暫くの間この酔っぱらいの相手をしといてくれ」
ロン「分かりました」
リゼ父「おいタカヒロ。酔っぱらいとは酷いな」
タカヒロ「俺は事実を言ったまでだ」
そう言うと、タカヒロさんは店の奥に消えていった。
リゼ父「......なぁ、小僧」
ロン「小僧じゃなくて、ロンと呼んでください」
リゼ父「......分かった。ならロンは敬語を外せ」
ロン「......分かった、それでどうした? 」
リゼ父「あぁ、実はリゼはどんな感じに働いてるか気になってな。アイツは俺が軍人で、その影響を受けちまって今のようになってな。お前から見たらリゼはどう見えるか、教えてくれ」
親父さんが軍人で、影響を......なんか凄く心当たりが。ラテアートで戦車を描いたり、銃を携帯してたりと。
ロン「大丈夫だろ。リゼは自分が少し普通とはずれていることを分かりながらも、自分らしくしてるしな。学校は違うからそこは分からないけど。後は、何故か本物の銃を装備してたりするが」
リゼ父「それは本物のほうがなんかあったとき、対処しやすいだろ」
ロン「本人が本物だと気付いてなかったら、意味無いんだよ。それと、変装してラビットハウスに来れば良いじゃないか」
リゼ父「一回やったんだが、店に入った瞬間にタカヒロの娘にビビられ、リゼには『バカ! 来るんじゃない! 』って怒られた。そして、その夜は枕を濡らして寝たんだ」
ロン「あんたは親バカかよ、というか過保護か。いくら娘が心配でも本物の銃を持たせたりはしねぇよ」
なんか意味が違う気がするが、まぁいいや。
リゼ父「だってリゼが心配なんだよ。どっかの男にたぶれかされてたりしてないか不安になるじゃないか」
ここにリゼと一緒に働いてる男がいるんですけど。え、俺ってそんなに信用があるのか? それとも、そんな度胸ないと思われてんのか? まぁいいや。
ロン「兎に角あんたは、リゼに甘過ぎなんだよ。それでリゼに避けられてるんじゃないのか? 後、他に避けられてる理由に思い付くのはないのか」
リゼ父「ねぇよ。前の誕生日プレゼントだってリゼが喜びそうな戦車のプラモデルとかあげたし。その前は銃をあげたりと......」
それが原因か? というか、なんでそういうものしか出てこないんだ。
ロン「リゼはそういうのも好きだが、それと同じ位好きなのがあるのを知ってるか? 」
リゼ父「ッ!? それはなんだ!! 俺か、俺なのか!!! 」
ロン「ちげぇよ、リゼが好きなのはかわいいものだよ。ウサギとかな」
リゼ父「......リゼもそんな年頃だったな」
ロン「かなり話がずれたが、リゼはみんなの手本のように頑張ってるさ」
リゼ父「......そうか、営業時間外に来てよかった。俺の知らないリゼの一面を知れた」
アンタ、営業時間外に来てたのかよ。ただの迷惑だろそんなことしたら。
タカヒロ「酒を持ってきたぞ」
タカヒロさんが戻ってきたようだ。
リゼ父「おぉ、タカヒロ。やっと持ってきたか」
ロン「兎に角、親父さんはリゼともっとスキンシップをとれば、避けられることは無くなると思うぞ」
リゼ父「......そうだな」
リゼ「ロン、いるか? ......って親父!? 」
噂をすればなんとやら。俺を探しにリゼがバーに来た。
リゼ父「リゼ......あ、えっとその......」
さっきまでベラベラ喋ってたのはどうしたよ。頑張れよ。
リゼ「ロ、ロン。風呂空いたから次入れよ、じゃ! 」
リゼはすぐに部屋に戻って行った。
リゼ父「............」
ロン「やれやれ、先が長そうだな」
俺はそう言うと、小さくため息をついた。その後、親父さんからリゼの普段の様子を定期的に知りたいとかで電話番号とかを交換した。
リゼ父
あれ、この人をこの性格にしたら面白くね?と思い、こうなった。
大丈夫か、この親。と思われる位になってしまった。