また、この作品は
なら持ってくる必要はあるのかって? なんとなく此方に持ってきたくなっただけなので、理由なんて無いです。
それでは番外編、どうぞ。
「ほら、早く行くぞ~」
「ロン君待って!」
皆さんこんにちは、俺の名前は「
そして俺の隣にいるのが一緒に下宿している自称・姉のこと「皆の妹」のココアだ。
一文で矛盾してるように感じるかもしれないが、気にするな。
「……で、なにするんだっけ?」
「店の制服のリニューアルをするから生地を買いに行くんだろ!?」
そう、今の季節は夏。
それなのに俺たちはずっと暑い服装で仕事をしていた。
仕舞いにはお客さんに「その服装熱くない?」と言われるしまつだ。
さすがにこれだと不味いと考えて、新しく制服を作ることに決めたのだ。
「シャツとスカートはチノとリゼが買いに行ってるから、俺たちはベストの生地を探すぞ」
チノとリゼ……俺とココアが下宿している喫茶店『ラビットハウス』で働いている二人であり、別れた方が効率がいいとのことで別行動をしている。
「あいあいさー!」
ココアは右手を頭の方に持ってきて敬礼をした。
誰も敬礼しろとは言ってないから、ここは軍学校じゃないから。
俺は手に持った地図を確認しながら、ココアと一緒に店へと向かうのであった。
「キュ~」
向かう……はずだった。
しかし現実はそう上手くいくとは限らない。
あまりの暑さにココアがバテたのだ、この状態で連れ歩くほど俺の性格は悪くない、近くの広場にあったベンチにココアを座らせて休憩することにした。
「あんまり無理するなよ……ほら、これでも飲んで体を冷やしな」
俺は先ほど買っておいたジュースをココアに渡して、自分用に買った炭酸を開けながら隣に座る。
ココアが夏バテしたことに動揺して、炭酸をうっかり振ってしまったのは内緒だ。
動揺がバレないように、炭酸を平たいところに転がしたが……大丈夫だよな、ネットで見た吹き出ない方法を試したが成功してるよな。
「私は大丈夫だよ~」
「んなわけねぇだろ、そんなに歩きたいのなら教会行かずにずっと棺桶のまま引きずってやろうか」
まぁそんなことしたら周りの人に二度見されること間違いなしだが。
あの世界の住民は、魔物やらなんやら見てるから棺桶を引きずっている奴くらいなら気にしないスルー力を着けているのだろうか。
「回復するまで休憩するから、ちゃんと休んどけ」
棺桶やボール入れて移動……なんて非現実的なことは当然出来ないので、ココアが回復するのをゆっくり待つことにした。
傷薬や薬草なんてないし、僧侶なんて奴もいない。いるとしたら異世界ぐらいだろう。
「うぅ、早く買いに行かないと」
「だから休めって。それで倒れたら元も子もないだろ?」
無理に歩かせたらいつ倒れるかわからねぇしさ……
俺はそう言ったが、ココアは意地でも行こうとして話は一向に進まない。
「しょうがない、ほらココア。背中に乗れ、運んでやる」
俺はココアの前に屈んで、背負える体勢になった。
俺が運べば、ココアも休憩できて目的地にちゃんと着ける。
「ありがとう~」
フラフラと歩きながら、俺の背中に乗るココア。
ちゃんとした重みを感じて、乗ったことを確認した俺は歩き始めた。
まったく……いつまでも手間のかかるお姉ちゃんだな。
「あぁ~チノちゃんが魔法少女に! まってぇ、私も剣士として戦うよぉ」
「おいココアちゃんと意識あるか? なんか別世界の記憶混じってない、どこかに意識だけ召還されてないか!?」
運ぶのを止めてベンチでちゃんと休憩を挟もうと考えたのはここだけの話だ。
「見当たらねー!」
ねぇよ、なんでねぇんだよ。
+約一時間ほど、幾つか店を回ったがココアのイメージカラーである、無地のピンクだけが見当たらなかった。
しかも途中からココアが「怪盗ラパン」とか「CDを探す」とかわけわからんこと言ってるし……病院に連れていくか?
なんにせよ、成果が無かったのでココアを置くついでに『ラビットハウス』に戻っているのであった。
「ココアー、ラビットハウスに戻るぞ」
「うぅん、ロン君……」
「どうした?」
「カレーは飲み物だよ、ハラショー」
やっぱ別世界の記憶混じってない? てか世界どころか次元変わってない、キャラクターすら変わってるよな、なんかスクールアイドルの妹になってない!?
「っと着いたな」
そう話しているとラビットハウスに着いていた。
俺は裏口から入り、ココアを部屋に運ぼうとしたが……
「! ロン君、ちょっと下ろして」
「え? 分かった」
突然ココアが何か閃いたかのように、背中でジタバタし始めたので仕方なく下ろすことにした。
まだ休んでた方が良いと思うんだがな……
するとココアは倉庫の方に走り出した。
「ちょ、おいココア!?」
急いで後を追うとココアが倉庫の中をガサゴソと探していた。
どうしたんだよ、そこに無地のピンクの生地があるのか? でもさすがにそんな都合よくあるわけないだろ。
「あったー!」
「あるのかよ!?」
まさか本当にあるとは思わなかった……
「なぁココア、生地があるって知ってたなら言えば良かったのに。忘れてたのか?」
俺のその言葉にココアは首を横に振る。
違うのか、ならなんでだ?
その疑問を解くように、ココアは話し始めた。
「えっとね……さっきなんだか優しい声で「ピンク色の生地は倉庫にあります、それとカレーは飲み物じゃないです」って言われた気がしてね」
そんな声、俺は聞いてないけどな?
でも倉庫にあるのを知ってるってことは『ラビットハウス』の関係者ってことか?
だけどリゼもチノも見てないからなぁ……一体なんでだ?
あとカレーが飲み物じゃないのは知ってます。
不思議なこともあるもんだな。
「ココア、ならこれを使って早く作るぞ!」
「うん!」
『私の娘とその友達をよろしくね』
「……ん?」
倉庫を出ようとしたとき、俺はふと聞こえた声の方向を振り向く。
しかしそこには誰も居なく、あるのは倉庫の中で山積みになっている荷物だけである。
「ロン君?」
「あぁ、なんでもない」
やっぱり、気のせいか……?
俺はそんなことを思ったが、すぐに忘れてベストを作るのであった。
「あ……」
「ロン君どうし……あ」
余談だが、その後見つけた生地の裏にちょっとだけ気味の悪いウサギが何匹も描かれていたのを見つけた。
ま、まぁ裏返して使えば目立たないから問題ないな!
《棺桶、教会》
ドラゴンクエスト
《ボール、傷薬》
ポケットモンスターに出てくるアイテム
《魔法少女、怪盗ラパン、CDを探す》
「ご注文はうさぎですか?」のエイプリルフールネタ
《ココアの「剣士」発言》
きららファンタジア
《カレーは飲み物》
ラブライブ!より、とあるキャラクターの間違えた行動。
《私の娘とその友達をよろしくね》
香風 咲