やろう会   作:A i

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短めです。
楽しんでね?


青い碧井

 「やろう会に入りなさい!」

 「や、やろう会……?」

 

 どこかで聞いた名前だな?と不思議に思ったがすぐに思い至る。

 

 「あ、朝のあれか……」

 

 思い出していたのは、朝にもらったチラシに書いてあった謎の同好会の名だ。

 たしかそこにも「やろう会」と書いてあった。

 

 ゴソゴソと鞄の中を探り、そのチラシを探り出す。

 

 「あの……これですか?」

 

 机の上にポンとそのチラシを置くと、先生は嬉しそうに頷く。

 

 「そう、そのやろう会だ。なんだ知っていたのかそれなら話は早いな。今日から君はこの同好会の会員だ。精進しなさい。あとこれが入会書だから、明日持ってくるように」

 

 そう言って、「入会書」と書かれた一枚の紙を俺に渡した。

 

 「いや、俺まだ入るなんて一言も……」

 「みっかどせーんせいっ!!」

 

 俺が言葉を言い終えるよりも早く、何者かがこのブースに飛び込んできた。

 

 

 誰だ?と思って視線をそちらに向けると、今朝このチラシを俺に渡した張本人であった。

 

 「あ、君は……」

 「お!君は今朝の!」

 

 向こうも覚えていてくれたみたいだ。

 それだけで少し嬉しいと思ってしまう。

 

 「良いところに来たな碧井!こいつが言っていた、入会希望者だ!」

 「え!入ってくれるの君!?やったー!!」

 

 三門先生が高らかにそう宣言すると、碧井と呼ばれた女生徒も嬉しそうに跳びはねる。

 

 しかし、俺はまだ入るなんて言っていない。

 

 「いや、まだ俺は……」

 「よし!君!善は急げだよ!さ、立って立って!」

 

 碧井はそう言うと俺の手を引いてどこかに連れて行こうとするので慌てて鞄を持つ。

 

 「ありがとね~三門先生!愛してるよ!じゃあ、君早く行くよ!!」

 「ちょ、待って。鞄が引っかかって……」

 

 碧井が手を引っ張るせいで、鞄と机が引っかかって取れない。

 そんな俺の様子を「早く早く!」と急かしていた碧井であったが。

 

 「ああ!もうじれったいなあ。貸して!」

 

 そう言うと、碧井が俺の身体に両腕を回した。

 今の俺たちは傍目からはハグしているようにしか見えないだろう。

 当然、俺の脳内はパニックである。

 

 え!?何やってんのこいつ!?

 ヤバいなんかいい匂いだし、柔らかいし何これ!?

 というよりも、なんでこんなこと突然……?

 

 いろんな疑問がグルグルと脳内を巡っていたが、それらに答えが出るよりも早く、俺の視界が反転する。

 

 「うえっ!?」

 「よし!こうすれば楽だ!」

 

 なぜか、碧井の声が上から聞こえ、足の裏に地面の感触がない。

 きつく目をつむっていた俺。

 

 ゆっくりとまぶたを上げていくとそこには……尻があった。

 

 「はっ……!?」

 

 スカート越しにも形の良さが分かる小ぶりなおしりに俺は驚き、顔を上げる。

 どうやら俺は碧井の肩に担がれているみたいだ。

 

 すると、三門先生はそんな俺を見てグッとサムズアップして言った。

 

 「ガンバ色無!」

 「おい、何勝手に話進めてんだ俺は……」

 「はい!!頑張ります先生!!では、私たちは急ぐので!」

 「ぐえ……」

 

 碧井が突然走り出し、俺の腹に肩の骨が刺さった。

 だが、そんなこと気にした様子もなく碧井は走り続ける。

 

 「どうしてこうなったぁあああ!!!」

 

 俺の悲痛な叫びが職員室前の廊下にこだましたのだった。

 




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