ヒトナツの物語   作:カサス

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今回、秋正の隠された秘密が明らかになる()

え?前話のタイトルと()の内容が被ってる?なんのことかわからないな


06 VS秋正(結果見えてるとか言わない)

 ピットに戻った一夏を迎えたのは山田先生だった。

 

「お疲れ様です。残念でしたね。でも、すごく良い試合でしたよ!」

 

「有難うございます」

 

「あんまり悔しそうじゃないですね?」

 

「まぁ、相手は熟練のIS操縦者です。いや、先生から見たらまだまだ何でしょうが、俺から見たらどっちも同じです。結果は見えていますし、その分得るものも多く、実に有意義な時間でした。それに、俺は勝ち負けにこだわりませんので」

 

「そうですか……あ、一応、次の試合織斑君は、待機ですので控え室で待機していてください。今回のルールは待機している選手は公平を期すために、次の試合中は別室で待機しなければなりませんので」

 

「わかりました」

 

 

 

 

 

 別室の控え室で、一夏は寛いでいた。因みに秋正は、さっきの試合中に専用機が来たらしく、今は格納庫に行っている。

 

「ふぅ……楽しかったな。やっぱ熟練度の高い相手との実戦ほど上達を肌で感じられる……かし、アイツらマジいい加減にしろよな!」

 

 ガン!と、思わずテーブルを叩いてしまう一夏。

 

「何が、『あのとき、ライダーキックすれば……螺旋丸すれば~』だ!ふざけんな!」

 

 螺旋丸の下りからは流石に冗談だろうと、一夏も理解しているが、一夏はピットに戻る際に観客からそんなことを聞いていたのだ。以外にも地獄耳なのが一夏なのだ。

 

「仮に使えても、誰がやるか!場違いにもほどがある!」

 

 これは一夏だけでなく、芸能界全体での暗黙の了解だった。演技でやるモノは基本的に演技のなかでやるべきであってそれ以外ではしない。これは役者が誰でも持つポリシーだ。だから、一夏は試合中にライダーキックはしないし演技の中の技はしない。最も、今まで培ってきたものは話が別だが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 織斑秋正、彼には大きな秘密がある。実は……

 

 

 

 

 彼はなんと転生者なのだ!!!!

 

 

 

 

 彼は、自分が何故転生したのかは分からないが、幼い頃からその自覚があった。自分の姉が織斑千冬と知り、この世界がISの世界だと知った。幸い、ISの原作は未完だから何処まで進んでいるかは分からないが、途中までは知っている。そして、その通りに事を動かせば、原作と同じ結果になると確信していた。そして彼はハーレムの為の行動を起こした。まず、最大の障害である、一夏の排除である。

 

(上下関係を徹底させないとな!)

 

 そうして、様々な策(小細工)を一夏に仕掛けた。そして、小学生の時に更に一夏を貶めることが出来ると思っていた。事実、出来たのだ。テストという嫌でも比べられるものが出たから。

 だが、その矢先に変化が起こった。何気なしにテレビをつけたらなんと弟が出ているではないか!

 

(アイツ、なにやってんだ!?)

 

 秋正は、問い詰めるように一夏に迫ったが、彼は答える気など更々なく無視して自室に入り鍵をかけてしまう。それが神経を逆撫でして舌打ちしてしまう。翌日、千冬に聞いてみたら、何と何処かのプロダクションにスカウトされそのまま芸能界にデビューしたという。

 自分よりも目立っていることに最初は腹をたてたが。ふと、冷静に考えてみるとこれは好都合だった。

 

(アイツが、このまま芸能界に行けばアイツはIS学園に関わらないんじゃね?そうなれば、俺の天下じゃん!)

 

 そう思うと、ここは邪魔をせずに放置しておくのが無難と考えたのだ。無論、テストは常に首位で優等生であることは忘れずに、箒が苛めにあったときも彼女の味方をしてフラグを立てておくのも忘れない。

 しかし、彼は気付かなかった。学校では確かにトップの成績だが、陰でいつもブリュンヒルデ、織斑千冬と彗星のように現れた新米役者、織斑一夏に常に比べられ大したことがないと思われていたことに。特に一夏は、トーク番組やラジオ番組などで、自分が芸能界に入った理由を語ったりしていたので、一夏を敵視するのが癖になっていた彼を見て、弟に嫉妬する器の小さい兄というレッテルを張られていたことに。確かに成績だけを見たら、一夏よりも秋正のほうが優秀だが、仕事と学業を両立させている一夏のほうが寧ろ凄いと評価されていたことに。苛めが起きなかったのは単に、彼の腕っぷしが強かったからに他ならない。

 そして、一夏が、中学を卒業してからは、高校に入らずに芸能界に徹するのを聞いて秋正は心の中で狂喜乱舞した。これで、主人公の座は確実に俺のものだと。そんな矢先に再び彼の弟がISを動かしたと聞いたとき。秋正はキレたのは言うまでもない。

 

(あの野郎!これから原作本編の始まりなのに……何、原作ブチ壊そうとしてんだよ!)

 

 だがこれも少し考えれば分かることだった。人類初の男性IS操縦者……そんな存在が現れれば、当然他にもいるかもしれないと世界中で検査を実施されることに、そこに一夏も入ることに。

 そんなことは欠片も思わずに彼は思う。

 

(まぁいい、ここまで来れば後は原作通りに事を進めるだけだ。あの胸糞悪い弟と鈴が来たという多少の誤差は有れどこのクラス代表戦という重要なファクターはちゃんと起きたんだ。なら、セシリアとの戦いは原作通りに進めればいける!何せアイツはチョロインだからな!)

 

 

 

 

 

 ※ここのセシリアはチョロインではありません。本人の前で言うのは大変失礼なので止めましょう。

 

 

 

 

 

 セシリアは、ブルー・ティアーズの修理と補給中、ピットで複雑な思いに駆られていた。

 

(負けた……)

 

 理由は無論、さっきの一夏との戦いである。表面上は勝ったが、熱意も情熱もない相手に、最後に一矢報いられたことが、彼女に苦い経験として刻み込まれていた。

 

(迂闊でしたわ……近距離装備しか出さないからそう思い込むだなんて浅はかにもほどがありますわ……思えば、彼は私の攻撃を尽く避けていた。私の次の行動と思考をほぼ完璧に読みきっていたのですね。反撃しなかったのは、恐らくあの戦いが動作確認の意味合いが強かったから……)

 

 だからこそ、虚を突かれ最後に無様をさらした。屈辱はそれほどでもないが、自分への情けなさに腹が立ってくる。踊らせてるつもりが踊らされていたのだから。これで勝ったなどとは口が裂けても言えない。

 

(ですが、彼の操縦技術……あれは、私の中で何かが噛み合った気がしますわ)

 

 彼の動きはIS初心者とは思えないほど淀みなく滑らかに動かしていた。まるでそれが当然であるかのように。そして同時に思う。

 

 

 

 

 

 もし……もしも彼が、本腰を入れてISに取り組んでいたらいったいどうなっていたのか?

 

 

 

 

 

(まぁ、もしもの話をしても仕方ありませんわね。出来ることなら、彼と練習して、その教えを乞うのも良いかもしれませんわね。そうでなくてもその秘密を知れる良い機会になりますわ……代表はまぁ、彼にやってもらえば良いでしょう。元々、彼が一番人気でしたし)

 

 

 

 

 

 

 一方、一夏はというと

 

 

「星光の剣よ……赤とか白とか黒とか消し去るべし!」

 

「これより、停止時間9秒以内にッ!カタをつけるッ!」

 

「てめぇは俺を怒らせた」

 

「命は投げ捨てるものではない」

 

「問おう、貴方が私のマスターか?」

 

「ついてこれるか?」

 

「トゥ!ヘァー!」

 

「何なんだぁ今のは……?」

 

「トランザム!」

 

「つまり、どういうことだってばよ?」

 

「イザナミだ!」

 

「是非もないよネ!」

 

「エクスプロージョン!」

 

「慢心せずして何が王か!」

 

「………………食うか?」

 

「武器の貯蔵は充分か?」

 

「ハルトォォォォォォォ!」

 

 一度に何冊もの台本を机に並べて練習していた。しかもそれぞれ声が違い、中には完璧に女の声という無駄に洗練された声だった。

 

(……ギャグキャラ役が欲しい)

 

 そしてドア越しでは某代表候補生がその声を聞いており、感動のあまり悶絶しており、その姉が妹の姿に悶絶して写メを撮るという珍事が起きていた。

 

「はぁ~!大分スッキリした。早く仕事したいな……」

 

 台本の練習をしてある程度ストレスを発散した一夏。

 

(そうか、もうオルコットと兄貴の戦いか……まぁ、アイツの事だから多分……最初に兄貴が、千冬姉の名は俺が守るとか言って、でやあああ!って感じに剣一本で突っ込んで……)

 

「千冬姉の名は俺が守る!でやあああ!」

 

(オルコットが、フン!って感じに銃で顔面を撃って……兄貴がそれに当たってふがっ!て感じになって……)

 

「フン!」

 

「ふがっ!」

 

(その後、起き上がったらBTが目の前にあって呆けた顔でえ?ってなって蜂の巣にされて終わりだな)

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

 勝者、セシリア・オルコット

 

 

 

 

 

 ピットに入り特に何も考えずにカタパルトに乗り込む。外の歓声がここからでもよく聞こえていた。

 当然だ。この第三試合は、男性IS操縦者同士の戦いなのだ。みんな期待してしまう。

 

「どっちが勝つと思う?」

 

「トトカルチョにもならないでしょ?」

 

「一夏君の戦い凄かったもんね!」

 

「あれはヤバイ。漏れた」

 

「それに比べてさっきの試合は……ねぇ?」

 

 まぁ、こんな感じに愉悦に浸る生徒もいたが。

 

 そして、二つの影がおどりでた。一つは一夏の打鉄玉鋼。もう一つは織斑秋正の専用機、白式である。

 

「よう……」

 

「…………」

 

「けっ相変わらずダンマリかよ……まぁ仕方ねぇかこれからお前は負けるんだからよぉ!」

 

 この言葉をセシリアが聞いていたら、怒りを通り越して失笑ものだろうし、鈴や簪が聞けば、ああ、現実逃避しているんだなと生暖かい視線で一夏に同情し、箒は、これはアレだな……押すなよ?というアレだな。と思っただろう。プライベートチャンネル万歳という奴だ。

 だが、ここで勝てばさっきの醜態は晴らせるだろう。そして、勝てばヒロイン達も自分に惚れ、目の前の奴は、全員から幻滅され俺より劣るというレッテルが張られる。そうなればハーレムだ!だから、セシリア同様、負けられない。秋正にも勝たなければならない理由があるのだ!

 

 そして試合開始のブザーが鳴った。

 

「でやあああ!」

 

 試合は以外にも秋正の優勢のようにことが運び、予想外の展開に観客の生徒も興奮していた。

 

「あれ?一夏さん押されてる?」

 

「ちょっと!一夏!茶々っと殺っちゃいなさいよ!」

 

 簪と鈴がそんなことを言っているが箒だけはわかった。

 

「いや、よく見てみろ。奴のSEを」

 

 箒の指摘に二人が見てみると徐々にだが、確実に秋正のSEが減らされていた。端から見たらどう見ても一夏は防戦一方だ。白式にある『能力』を使えば話は別だが、秋正はそれを今は使っていない。

 

「本当だ~」

 

「何で減っているのよ!?」

 

「あれは……『制空圏』だな」

 

「制空圏?」

 

「何て説明すれば良いのか……篠ノ之流剣術に伝わる極意の一つだ。自分の周囲の間合いに気を張ってそこに入ってきた異物に対して瞬時に対応できる……といえば良いのか?」

 

「へぇ~そんなのあるんだ」

 

「私はまだ無理だが、千冬さん……織斑先生も使えたはずだ」

 

 箒曰く、篠ノ之流を学んである程度の領域までいたれば、身に付くものらしい。

 

「あっ!もしかして、よく、織斑先生が世界大会で相手の銃弾を斬ったり叩き落としたりしていたのって……」

 

「制空圏のお陰だな。しかも、千冬さんは、刀を己の身体の一部のように扱えるから……5メートル位迄は射程距離だと父さんが言っていたな」

 

 箒の説明に、感心しながら試合を見る一同。そしてよく注視してみると、一夏は防御するその一瞬に確かに攻撃していた。だが、秋正は、攻撃に夢中でその事に気づいていない。

 

「どうした!!防戦一方か?攻撃してこいよ!」

 

「攻撃?もうしてるのにか?」

 

「は?」

 

 瞬間、カウンターの要領で思いっきり秋正蹴り飛ばす。そして、秋正のSEは既に半分を切っていた。

 

「テメェ!何しやがった!?」

 

「何って……いやあまりにも隙だらけだから、チマチマ攻撃させてもらっていたんだよ。まさか本当に気づいていなかったとはな」

 

「テメェ……コスい真似しやがって……だが、これで決めてやる、零落白夜!」

 

 そう叫ぶと秋正の持つ剣の刀身が光輝いた。 このかくし球には流石の一夏も驚いた。

 

「驚いて声もでないようだな!そうだ、これは千冬姉の剣だ!お前じゃない、俺が千冬姉の剣を扱えるんだ!」

 

 だが、一夏が驚いたのはそこじゃない。

 

(SEモリモリ減って五分の一切ったぞ!)

 

 その、燃費の悪さにである。零落白夜については、一夏も触りだけだが知っている。確か、SEを消費して敵に触れたら絶対防御を発動させて、相手のSEを大幅に削る、嵌まれば一撃必殺の威力になる単一仕様能力だ。最も単一仕様能力だけあって本来ならブリュンヒルデ、織斑千冬にしか扱えない技のはずである。

 

(そうじゃなくてもこれ……ちー姉じゃなきゃ扱えないだろ)

 

 そんなことを思われてるとは知らずに、一夏が零落白夜を見て呆然とショックを受けていると勘違いした秋正は突撃する。

 

「これで終わりだぁぁぁ!」

 

 が、一夏の内心は―――

 

(君の戦いは素晴らしかった!機体性能もッ!単一仕様能力もッ!)

 

 余裕だった、今度収録されるアニメの台詞を心の中で練習できるくらいに。

 一夏も刀を鞘に納めて構えをとった。あからさまに居合いの構えである。秋正は零落白夜の力を過信しているのか、そのまま大きく振りかぶった。刹那

 

 

 

 

(だが!まるで全然!この俺を倒すには程遠いんだよね!!)

 

 

 

 

 一夏が居合を放った。

 秋正の唯一の得物である、雪片二型が刀身の根本からへし折れた。

 

「そ、そんな……雪片が、ち、千冬姉の剣が……こんな、こんなバカなことッ!!」

 

(お前の剣=ちー姉の剣じゃないだろ)

 

 秋正が動揺している間に一夏が秋正の後頭部をマニピュレーターで鷲掴みにする。

 

「て、テメェ……」

 

「いや、実に面白いものを見させてもらった。所で、君の剣ほどじゃないけど、俺のこの腕にもちょっとしたギミックが施されていてね…………パイルバンカーって知ってる?」

 

「ッ!」

 

 一夏は躊躇なく秋正の後頭部にパイルバンカーを打ち出した。衝撃で弾き飛ばされる秋正。同時に既にSEが150を切っていた白式のSEが0になる。

 

「グガッ!……ゲホッゲホッ!」

 

 あまりの衝撃と脳を揺らされ気分でも悪くしたのか、目尻に涙を浮かべてえづいてしまう秋正。

 

「やっぱ最初から強い武器持っていると、それに頼っちゃうからダメだよな?だめだめだめだめだめだめだめだめ……いかん、苛立っていたからつい台詞をいってしまった……これからは心の中で言うように心がけるとしよう」

 

 その後、全勝したセシリアと一勝した一夏は当然、代表を辞退し、秋正が代表になった。勿論、秋正がセシリアに立てた(らしい)フラグをはへし折れており、一夏は秋正に雑用を押し付けられたと清々していた。そしてクラスメイトは秋正の醜態に微妙な反応を示していたが、それでも絵になるかと一応歓迎はされていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 某所

 

「ムホー!いっくんカッコイイー!」

 

 とある無人島で一人の女性が興奮していた。そのモニターには一夏の戦闘の模様が様々なアングルで録画撮影されていた。

 しかも、部屋も一夏のポスターや、ブロマイドから一夏が出演したDVDまではともかく、自作でもしたのか抱き枕まで何から何まで一夏尽くしである。本人が見たら間違いなくドン引きする光景がそこにあった。

 

「凄いよ、凄いよ!最初適正ランクBだったのに今はSランクだ! まぁ、戦闘技術に関しては……あんな地獄を生き延びていたらねぇ?」

 

 芸能界って私がいても、あんまり違和感ないかも……何て苦笑いをして思いながら、今日183回目のリプレイに入る。

 

「しかし、よくよく考えたら、あっくんだけに束さんの恩恵与えるのはふこーへいだよね……でも、いっくんの性格からして専用機受けとるような性格じゃないし……いやそこが良いんだけどね!……よし!何か武器を一つ贈呈してあげよう!……ソレにしても今回は見れなかったけどいっくんも考えたね~私の開発した『展開装甲』と同じこと考えるなんて……まぁ、私のより数段劣る非効率的なものだけど!でも、アナログすぎだけどロマンはあるから棄てがたいなぁ、この発想も」

 

 そう、このどう見ても一夏をストーキングしているようにしか思えないこの女性こそISの産みの親である、篠ノ之束である。

 

「あ、そうだ。くーちゃんに言っておかないと……くーちゃん」

 

 しかし、くーちゃんなる人物は現れない。

 

「……くーちゃん?」

 

「~~♪」

 

 くーちゃんのいる方を向いてみるとくーちゃん……クロエ・クロニクルがヘッドホンをつけて鼻歌を混じりに音楽を聴いていた。

 

「オーイ!くーちゃん!」

 

「はい?何でしょうか?私、今一夏様の限定キャラクターソングを聞いているので私用は後にしてもらいたいのですが」

 

「辛辣!?酷いよくーちゃん!ただ、単に今度のクラス対抗戦にゴーレム送り込むつもりだったけどあっくんの実力じゃ死んで勝てないだろうから送るの中止と言おうとしただけなのに……」

 

「ああ、そういうことなら無理です」

 

「Why?」

 

「だってもう発進して待機しており、しかも、こちらの制御を全く受け付けませんので、まぁ、初期化すれば話は別でしょうが」

 

「Wow!何てこったい!……まぁいっか!ちーちゃんいるからなんとかなるし、しちゃうでしょ!あっ、それとくーちゃんそのキャラソン私にもプリーズギブミー!」

 

「だが断る。このクロエ・クロニクル、主人の頼みをノーと答えるのが最も好きなことなのだ」

 

「オ・ノーレ!さてはドラマCD版の4部聞いたな!?」

 

 基本的に、後先考えず、その場のノリと勢いで生きる女……それが篠ノ之束である。最もそれによって被る被害のせいで天災兎と呼ばれてしまうのだが……今回みたいに。

 

 

 

 




衝撃の真実!!秋正はプロローグで転生した転生者だったんだよ!

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