恋の病に侵された原作の並行世界の幻想郷の住人達が紡ぐあの異変の裏話。それではどうぞごゆるりとお楽しみください。

注 これはZUNさんの東方シリーズの2次創作であり、捏造です。異変の詳細と矛盾が生じる可能性があります。また、キャラ崩壊、口調崩壊、呼び方が原作と違う、設定の無視や捏造などのことが起こる可能性もあります。また、基本的に恋の相手として名前のないオリキャラが出てきます。幻想郷の様にこれら全てを受け入れることができる人のみ下にお進みください。そうでなければブラウザバック推奨です。

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紅霧異変編

きっかけは本当に、本当に些細なことだった。

2人の日課であるチェスをしている時に、彼ならば普段はしないはずの大きな、それも簡単なミスをしたこと。

さらにそれを私がちょっときつく、いや、正直に認めるわ、かなりきつめに咎めたこと。

加えて彼が眠気のせいであまりにも不機嫌だったこと。

どれか1つでも欠けていたらこんなことにはならなかったと思うけど、事実としてこれらは重なり、結論として私と彼は大喧嘩をして、私は部屋に引きこもったのだ。

 

反省しているわ、それもものすごく。

喧嘩の途中は何もそこまで言わなくてもいいのにと思ったけど、私も思い返せば相当酷いことを言った気がするわ。

やっと2人になれたのに、こんな喧嘩をしてたら意味ないのかしら。

 

彼と私は種族が違う。

彼は人間で、私の吸血鬼。

彼との間には絶対的な違いがあったけど、2人で一緒に乗り越えてきたと思ったのに、こんなことになるなんて。

 

彼は人間だと言うのに夜型の私に合わせてくれている。

言葉にするのは恥ずかしいけど本当はとても感謝しているの。

私は彼のためならなんだってするつもりではいるけれど、実際は彼が私に合わせてくれている。

妖怪特有の傲慢さが身体から抜けてしまうことなんて天地がひっくり返ってもありえないのだろう。

 

彼に無理をさせているのはとても良くないことだけど、私は吸血鬼、つまり夜の帝王で、彼は人間、つまりは昼に活動する生き物。

2人の時間を作ろうと思えば夜に合わせてもらうしかないのだから。

つまりやっぱりこうするしかないのだと、言い訳じみたことばかりが頭に浮かんでくる。

 

でもそんなことを考えている時、ふと私に名案が浮かんできた。

やはり私は天才かもしれない。

もし彼がこれを思いついたなら神様がアイデアをくれたに違いないと思うのだろうか。

まあそもそも幻想郷には神様なんて腐るほどいるわけだけども。

 

早速計画を相談すべく大図書館に向かう。

こういう時に役に立つのが私の古くからの親友、パチュリー・ノーレッジ。

 

「パチェ、いるかしら」

 

「何かしら、こんな時間に?貴女はとっくに寝ていると思ったのだけど。それとも喧嘩の仲直りを手伝って欲しいとでも言うつもりかしら?」

 

「彼を喜ばせる素晴らしいアイデアを思いついたのよ。これなら彼も仲直りしてくれるはずよ!!」

 

「その前に謝るのが先ではないかしら、流石に今回はレミィが悪いと思うわよ。もしかしたらもう二度とレミィと一緒になんて居てあげないって……」

 

彼がもし離れていったら私は耐えられそうにない。

彼がもしそんなことを言ったら……想像するだけで胸が痛くなってしまう。

あれ?目の前がぼやけて……

 

「レミィ?!私が悪かったわよ!彼なら大丈夫だわ。きっと許してくれるはずよ」

 

「本当?嘘じゃないよね?大丈夫よね?」

 

自分の声が泣き声になっているのがわかってさらに泣きたくなってくる。

 

パチェに宥めすかされて数分。ようやく落ち着きを取り戻した私はパチェに計画の全容を話した。

 

「まあ悪くはないかしら。ちょっと身勝手だけどいつものことだしね。」

 

ふふん、わかってるじゃない。私はレミリア・スカーレットなのだ。他人への迷惑なんて考えないのよ。さあ、準備の始まりよ!!

 

全ての準備が終わり、彼の枕元でうとうとしているとようやく彼が目覚めた。日の光なんて無くても身体に染み付いた体内時計が彼を動かしているのだろう。

 

贔屓目になるけど、彼はとてもカッコいい。寝てる時も起きた時も、今みたいに驚いている時でさえ。

 

「おはよう、起きた?昨日は……その…………ごめんなさい!お詫びと言ってはなんだけど、昼にも2人で一緒に居られる様に霧で太陽を隠したの!!」

 

彼は口をパクパクさせて驚いているみたい。そりゃ私の一大計画。驚いてくれなきゃ面白くない。彼は窓を開けて確認しているけど、紅い霧で太陽は完全に隠れている。

 

「さあ、2人でお散歩でもしましょ?」

 

 

 

こんな風に外に出歩いたのは久しぶりだ。私は昼間は出られないし、彼は夜目がきかない。

でも紅い霧が太陽を覆っている今なら私も彼も一緒にお散歩できるのだ!!

何という名案。

湖の近くで2人で腰掛けながら、遊んでいる妖精たちを眺めた。

 

「昨日はごめんなさい!貴方に構って欲しくて、それで……」

 

「僕も昨日は悪かった。強く言い過ぎたよ。」

 

「それじゃ仲直りの印に手を繋いでちょうだい?」

 

「ははは、全く都合がいいんだから。」

 

彼が手をぎゅっと握ってくれる。心の中が暖かくなって嬉しくなる。

これなら苦労して霧を発生させた甲斐があったってものよ!

 

なんだか博麗の巫女が止めに来るみたいだけど彼に応援してもらったら負ける気なんてしないわ!!




異変の原因が実は恋愛だったら……?がテーマの作品です。
東方はもう人気が下がってきてるんですかね?
ランキングにもあまりいない様に感じますが。
更新は不定期になると思います。
批判、誤字脱字報告、感想、何でも待ってます

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