【完結】猫娘と化した緑谷出久   作:炎の剣製

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更新します。


NO.012 クラス委員長

 

オールマイトの雄英高校の教師としての赴任。

これだけでマスコミにとってはこれでもかとでっかいネタであったために連日、メディアは雄英高校の正門前へと押しかけていた。

それでいつものようにお茶子と合流して一緒に中に入ろうとしていた出久も当然、メディアからの質問を受けていた。

 

「オールマイトの授業とかどんな感じですか!?」

「えっと、その……とっても頑張れる気になれます!」

 

と、無難に答える出久だった。

一緒のお茶子は、

 

「様子? うーんと……筋骨隆々?」

 

と四字熟語で答えていたり。

それでマスコミから解放された二人はというと、

 

「はぁー……緊張したね」

「そうだね。でもデクちゃんも大変かもね」

「え? なんで……?」

「だってこれからなにかと入試主席とかでもめ事に見舞われるかもしれないから」

「あ、あはは……そうだった」

 

それですでに胃がきりきりしていた出久だった。

そんな感じでHRで相澤が昨日の結果を吟味しながらも話をする。

 

「昨日の戦闘訓練は、まぁお疲れ様だったなと言っておこうか。特に誰も怪我をせずにやりきったというのは教師側からしても楽できていいからな」

 

それで全員は思った。それでいいのかイレイザー・ヘッド?と……。

だが相澤は「ただし」と前置きをして、

 

「爆豪……お前だけは少しやんちゃが過ぎるきらいがある。能力は十分に備わってんだからガキみてーな感情を振りまくなよ」

「…………わかってる」

 

苦虫を噛み潰したような表情をしながらも爆豪は素直に返事をした。

 

「それじゃ今回のHRでの本題だが、急で悪いがお前らには……」

 

それでゴクリッと飲み込む音がする。

個性把握テストでの一件があり、またとんでもない事をさせられるのではないかという不安から来るものであった。

しかしてその内容とは、

 

「学級委員長を決めてもらいたいと思う」

『学校っぽいのキター!!』

 

それで次々と手を上げる一同。

普通科なら面倒くさい雑務を手伝わされる事が多いだろうが、ここはヒーロー科。

皆を先導するという意味ではぜひなりたいと思うのも自然の摂理である。

だがそこに大声が轟いた。

 

「静粛にしたまえ!!」

 

とは飯田の声である。

そして説明される。

周囲の信頼あってこその役目、だから等しく平等に決めるために多数決を取ろうという発案だった。

……かく言う飯田自身も腕はそびえ立っていたけどここでは触れないように。

それによって投票が行われて結果は、

 

「僕が三票もある!?」

 

一番が出久であった。

入れたのは自分と飯田にお茶子だけど、それでも周りのみんなは納得の顔をしていた。

 

「なんでデクに入ってんだこらぁ!?」

「まぁお前に入れるよりはマシだろ?」

「あー……出久ちゃんならいいと思うぜ? 咄嗟の判断力とかいいし、それに戦闘能力も強いしな」

 

という感じで総合で委員長は出久に決まって副委員長は二位の八百万に決まったのであった。

ちなみに飯田は当然0票だというのは明白だった。いと哀し。

 

 

 

 

 

それからお昼になって出久、お茶子、飯田の三人で食堂で昼食を摂っている時だった。

 

「……でも、僕に務まるのかな?」

 

今までそう言った経験には無縁だった出久。今後の人生でもなる事は絶対にないだろうと思っていた大役にガチガチに固まっていた。猫耳も緊張からかピーンとなっている。

そんな出久にお茶子と飯田はというと、

 

「大丈夫だよー。デクちゃんならきっと務まるって! 雄英試験の時みたいにカッコいい感じで大丈夫だよ」

「麗日君の言う通りだよ緑谷君。君なら大丈夫さ。今までの君の行動を観察させてもらって大丈夫だと僕が思ったのだから入れさせてもらった事だしな」

「「僕……?」」

 

出久とお茶子の声が被る。

それでやばいという顔をしてしまった飯田だったがあとの祭りである。

お茶子には「もしかして飯田君って坊ちゃん……?」と言われてしまったのだ。

それで弁解の意味も込めて自分の家事情を話す飯田。

 

「インゲニウムを知っているかい? 俺の家族なんだ」

「うん、知ってるよ! インゲニウムといえば―――……」

 

そこで出久のヒーローオタク節がさく裂して、それを聞いた飯田も気を良くしたのか笑みを浮かべていた。人間自分の家族の事を褒められて気をよくしない人なんていないだろう。

 

「俺は兄さんのようになりたいと思って雄英に入った。だけどまだ委員長というのは荷が重いんだろう。だから緑谷君になら任せられるよ」

「飯田君……うん。ありがとう」

 

それでほにゃっと笑顔を浮かべる出久に飯田は思わず顔を赤くさせて、

 

「み、緑谷君……君はそれはわざとじゃなくって天然なのかい?」

「え? 何の事……?」

 

訳が分からず首を傾げる出久。

それにお茶子も「分かるよー飯田君。デクちゃんは可愛いから」と何度も頷きをしていた。

まだ女の子になって一年足らずの出久だが元来より持っている優しい笑みがこうしていい方に作用している為に誰でも見惚れる感じになってしまっているのだ。

ただでさえ猫耳があざといのに卑怯である。

 

そんな時だった。

大音量の警報が突然鳴り響いて出久は猫耳を必死に押さえながらも「にゃああああっ!?」と叫んでいた。

そのままうずくまってしまい、

 

「デクちゃん!?」

「緑谷君!? そうか! 猫の耳は人の数倍以上の音を聴き取るから緑谷君には弱点だったか!」

 

それで周りはすでに食堂から退避しているのに三人は取り残されてしまっていた。

警報はもう鳴り止んでいるが外ではたくさんの生徒でごった返している光景を見て、

 

「どうするか……今からでは避難は困難だな」

「い、飯田君……」

「緑谷君、大丈夫かね?」

「うん……それより僕の耳が感じ取ったんだけど外にいっぱいの人の気配が感じられたよ」

 

それで窓の外を見てみるとそこには大勢のマスコミが押しかけていた。

 

「あれは朝の!」

「ど、どうしようデクちゃん!?」

「少し待って……考えるから」

 

それで考えること二秒ほどで、

 

「麗日さん! それに飯田君! ちょっといいかな!? 二人の力が必要だ」

「うん、任せて!」

「内容を教えてくれ緑谷君!」

「うん。麗日さんの個性で飯田君を浮かばせて飯田君は個性でどこか目立つところに張り付いてマスコミの事をみんなに教えてほしいんだ!」

「なるほど! わかったよ緑谷君! 麗日君、頼む!」

「任せて!」

 

それで出久の指示通りに二人は動いて飯田が大声で生徒たちに外の様子を教えるとなんとか沈静化して事なきを得たのであった。

その後にマスコミは警察が到着して撤退していったとか。

そんな事があったがそれで帰りにHRで、

 

「他の委員長を決めたいと思うんですけど、その前にやっぱりここは飯田君が適任だと思うんです」

 

と出久は話す。

それに当然飯田は「待った!」をかけた。

 

「緑谷君。気持ちは嬉しいがお昼の事は君の指示があったから出来た事であって俺一人だけではどうにもできなかっただろう」

「それでもだよ。僕はどうしてもみんなの前だと緊張してしまってガチガチになっちゃうけど飯田君は誰よりもはきはきと声を出してみんなをかっこよくまとめられると思うんだ。だから……お願いしてもいいかな?」

 

出久は懇願するように飯田に言う。

 

「…………女子にそこまで言われて断ってしまったらダメだな。わかった。それでは委員長の指名なら仕方がない! これからよろしく頼むよ!」

 

という感じで飯田が正式に委員長に決まったのであった。

 

 

 




こんな感じで〆てみましたけど委員長選出はこんな理由で大丈夫でしょうか?
まぁどのみちよくある性格改変をしていない原作通りの出久の性格では荷が重いですからね。
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