【完結】猫娘と化した緑谷出久   作:炎の剣製

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更新します。


NO.014 水難ゾーン

 

雄英高校敷地内だというのに次々とヴィランが侵入してくる現状に相澤は頭を痛くしながらも思う。

 

「(やっぱり先日のゲートの件は奴らの仕業か!)」

 

それで一度相澤は生徒たちを見る。

そこにはいきなりのヴィランの登場に困惑する生徒達だらけであった事に……。

 

「(まだこいつらにはこんな経験は早すぎる! 俺達でなんとかしてやらないとな……)」

 

相澤はすでに決断をしていた。

 

 

 

 

 

 

出久たちもヴィランの登場に困惑しながらも、それでも出久は考える。

 

「これはやっぱり昨日の一件が原因だね」

 

出久の発言に轟が反応して答える。

 

「そうだ緑谷。センサーも反応しねぇって事はそれだけ用意周到に事を運んでいたんだろうな。あっちにはそういう個性持ちがいるってとこか……?」

「それに悪い感じに校舎と隔離されていて、さらに僕達クラスが入る時間の襲撃……生徒か教師の誰かがリークしたんだ」

「頭の回転が速くて助かる……さすが入試主席だな。とにかく奴らはバカだがアホじゃない。何らかの目的があって然るべきだな」

 

そこに相澤が13号に生徒の避難と個性での通信を試みるように頼んだ後に、一人で戦いに行くという。

それに出久たちはイレイザー・ヘッドの戦闘方法じゃ無茶だ!と言うが、

 

「安心しろ……なにも死にに行くわけじゃねぇ。それに一芸だけじゃヒーローはやっていけねぇ。大人しく見ていろ」

 

そう言った後にヴィランの中へと飛び込んでいった。

 

「相澤先生……」

 

出久は心配をしながらも13号の誘導で避難を開始し始めるのだが、

 

「させませんよ……」

 

出久たちの前に黒い霧のヴィランが突如として出現し、

 

「初めまして……我々は(ヴィラン)連合と名乗っています。僭越ながら本日はヒーローの巣窟である雄英高校に入らせていただきました目的は……平和の象徴オールマイトを亡き者にするために参りました」

『ッ!?』

 

オールマイトを殺すというヴィランに出久たちに緊張が走る。

 

「ここにはオールマイトがいるという情報でしたが、なにか事情が変わったのでしょうか……? まぁ構いません……私の目的は……」

 

ヴィランがなにかを言う前に爆豪と切島が先制攻撃を仕掛けていた!

 

「おらぁ! 死ねー!!」

「おおおおおーーー!!」

「かっちゃん! 切島君!」

 

二人の攻撃は直撃した……ように見えて霧の様な体には一切ダメージが通っていなかった。

 

「怖い怖い……生徒とはいえ優秀な金の卵である事には変わりありません。ですので……」

「みんな、下がって!」

 

13号が何かをしようとする前に黒い霧が出久たちの周囲を覆い尽くした。

 

「散らして嬲り殺します……!」

 

黒い霧に包まれたもの、なんとか回避できたものはいるだろうけどそれで出久は一瞬意識が途絶える。

そして出久が次に意識を取り戻したのはなんとプールがある水難ゾーンだった。

 

「水難ゾーン!? まずい!」

 

なんとかしようとするけどそもそも足場がないために空を飛べない出久はそのまま水の中に落ちるしかなかった。

別段出久は水の中は猫になったとはいえ、そんなに苦手ではない。

だけど水の中で目を開けてみれば目の前には水中タイプのヴィランが迫ってきていた。

 

「恨みはねーけどここでサイナラだ」

「モガッ!」

 

水の中では踏ん張れないために出久はワン・フォー・オールで身体強化をしようとしたがその前にそこに蛙吹が現れてヴィランを蹴り飛ばしていた。

 

「梅雨ちゃん!?」

「出久ちゃん、今助けるわ!」

 

そのまま出久を掴んで足場がある船のところまで運んでくれた。

見れば峰田の姿もあってこの水難ゾーンにはこの三人だけが飛ばされたのだろう。

 

「カエルの割になかなかどうして…………おっぱいが……くっ……」

 

そんなうわ言を言っている峰田はそのまま勢いよく投げられていた。

 

「ありがとう梅雨ちゃん」

「どういたしまして。それより大変なことになったわね」

「そうだね。さっきに轟君と話してみたけどあっちに内部情報が知られていたのは明らかだね」

「そうね。それよりこれからどうしようかしら? さっきの件でもう気づいていると思うけど私達の周りには大勢の水中型ヴィランがうようよしているわ」

「その場に合ったヴィランを配置しているんだね。やっぱり用意周到だ」

「おいおい!? 梅雨ちゃんに緑谷も! なんでそんな冷静に会話できるんだよ!? おいら達今もこうして殺されかけてんだぞ!?」

「峰田君……」

「峰田ちゃん……」

 

この場で冷静なものが二人もいた事が幸いした。

もし峰田だけだったら確実に殺されていただろう。

 

「梅雨ちゃん、峰田君を助けてくれてありがとね。そうじゃないときっと本当の意味で嬲り殺しに遭ってた」

「そうね」

「マジでー!?」

「それより今から僕達はどうにかしてここを無事に脱出しないといけない。だからヴィラン達をどうにかする方法を考えないと……」

「本気かよ緑谷!」

「うん。じゃないと僕達は確実に狩られるからね」

「そうよ峰田ちゃん。三人で話し合いましょう。それにここで男は峰田ちゃんだけなのよ? カッコいいところを見せてちょうだい」

「お、おう……わかった!」

 

それで話し合いを開始する三人。

出久の個性の件はバスの中で話した通り。

蛙吹もカエルの個性だからカエルが出来ることなら大体はできるとの事。

そして最後に峰田の個性のもぎもぎ。

これは引っ付くことが出来る優れものだと出久は即座に理解した。

 

「…………うん。どうにかできるかもしれない」

「どういうこと出久ちゃん……? あちらはこちらの個性を把握していると思うからきっと対策されていると思うわよ?」

「いや、それはないと断言できるよ」

「な、なんでだ!?」

 

出久は理由を話す。

この水難ゾーンに蛙吹がいることがその証明だと。

 

「もし、梅雨ちゃんの個性を知っているんだったらわざわざ水難ゾーンにしないで火災ゾーンに送ったと思うから。きっと生徒の個性までは把握していないんだと思う」

「なるほど……一理あるわね」

「だけどそれでどうするってんだよ!?」

「落ち着いて峰田君。ここを突破する方法を今から二人に教えるから」

 

出久はそれで二人に攻略法を話す。

この攻略には峰田の力が必要不可欠だという事を。

それで重大責任を負わされた峰田はガチガチになってしまっていた。

 

「む、無理だよ……おいらじゃあんな大軍に向かう覚悟が出来ねぇよ……」

 

弱音を吐く峰田に出久は峰田の手を握ってから一言。

 

「今は峰田君だけが頼りなんだ。お願い、力を貸して……」

「み、緑谷……」

 

その必死な表情に峰田の心の中で何かが灯った。

 

「よーし! やってやろうじゃねぇか!!」

 

燃えている峰田の姿を見て蛙吹は出久の事を感心していた。

 

「出久ちゃん、なかなか女の子の武器の使い方を分かっているのね」

「え? どういう事……? ただ頼んだだけなんだけど……」

「無自覚……出久ちゃんってもしかして魔性なのかしら……?」

 

蛙吹は出久の鈍感とも言える反応に頭を悩ませるのであった。

まだ女子になって一年。

「男だったらこうしたら喜ぶ」反応なんて学ぶ機会なんてあるはずがないゆえに、こうして感覚が少し鈍感になってしまっているのであった。

これはこの難関を乗り切ったら女子のみんなで女子力の勉強会を開いた方がいいわねと決意していた。

それはともかくとして作戦通りに出久は水中型ヴィランの頭上へと飛び跳ねた。

それでヴィラン達は獲物が向こうから来たぞ!と攻撃を仕掛けようとするが先に出久が仕掛ける。

 

「即興命名! ハウリング・インパクト!!」

 

 

にゃぁぁぁあああああああーーーー!!!!

 

 

出久の起こした衝撃波によって一点集中された音は海面に直撃して大渦を発生させる。

そこに蛙吹に抱きかかえられた峰田が、

 

「おいらだって! おいらだって!!」

 

と自分の頭の出血を厭わないでもぎもぎを次々とヴィラン達に投げて行った。

効果はすぐに現れた。

大渦はすぐに元に戻ろうとしてヴィラン達ともぎもぎも吸いこんでいく。

結果はヴィラン全員がもぎもぎに引っ付いて一塊になってしまい戦闘不能を実現したのだ。

蛙吹はまだ空中を飛んでいる出久をカエルの舌で拾いながらも、

 

「とりあえず()()()()突破ね。すごいわ二人とも」

 

こうして三人は無事に水難ゾーンを脱出することが出来たのであった。

 

 

 




いや、こういう時のために叫びを追加しておいたんですよね。
今日はさすがに二話目は投稿は無理そうですね……。
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