【完結】猫娘と化した緑谷出久   作:炎の剣製

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更新します。


NO.034 合同職場体験・一日目

 

 

 

なかなかに衝撃的なグラントリノとの初対面を果たした出久だった。

グラントリノはボケているふりをしようと思ったが、なかなかどうして、

 

「オールマイトはなかなかめんこい子を9人目に選んだものだな」

「やはり、あなたはオールマイトの師匠なんですか?」

「まぁな。どれ、すぐに移動する予定だったが気が変わった。一回俺と拳を交えてみないかい?」

「えっ……でも」

「遠慮はせんでええ。お前の動きは雄英体育祭で見させてもらったが基本は出来ているようだからな。オールマイトにしてはいい仕事をしたようだしな」

 

やっぱり見ていたんだ!と出久は再度思う。

それで出久は一度断りを入れた。

 

「でしたら、僕の動きを見てください!」

「うむ。かかってきなさい!」

 

狭い部屋ながらも出久はワン・フォー・オール、身体強化・怪力、脚力強化を発動して全身を強化する。

一気に力が高まった出久の姿にグラントリノは「おお……」と、どこか感嘆したかのような声を漏らす。

 

「なるほど……緑谷出久と言ったな?」

「はい」

「今、ワン・フォー・オールはどの程度制御できるのかね……?」

「身体強化・怪力と脚力強化の補助もありますが、フルカウル状態で15%は現状は引き出せています」

「15%か……。ふむ、まぁオールマイトから個性を授かって一年もしないであれば、十分な成長ぶりではあるな。よし、では撃って来なさい。部屋に関しては後で修繕するから気にせんでよい」

「わかりました! いきます!」

 

出久はそれで猫の個性も相まって身軽となった足で部屋の中を何度も跳躍してグラントリノを翻弄するようにする。

グラントリノも負けんとして足から空気を吐き出して出久のスピードに追い付く。

出久はこの時点でグラントリノの個性は分からなかったために、だがそれでも己の分析によって次にヒーローはどんな動きをしてくるかを予測して、

 

「ここだ!」

 

グラントリノがすごいスピードで自身の背後を取ろうとした瞬間に、後ろへと大きく跳躍して頭上から拳を振り下ろして叩きつけようとした。

だが、ただでやられるほどグラントリノも老いてはいない。

頬に出久の拳が掠る感覚を味わいながらも、出久の腕を取って逆手に取って叩きつけた。

 

「ッぅ!」

「うむ…………雄英体育祭ではいい動きをしていたが、なかなかどうして実際に体験してみると余計にいい動きをするではないか」

「あ、ありがとうございます!」

「うむ。それと………先にコスチュームに着替えておくべきだったな。可愛いパンツが丸見えだったぞ?」

「ひゃっ!?」

 

そう言われて初めて出久はまだ制服姿のままだったと気づく。

大慌てでスカートを整えて、引き攣った笑みを浮かべながらもグラントリノに曖昧な表情を向ける。

 

「うむうむ。大体今のお主のワン・フォー・オールの練度は確認できた。力任せに振るっていない事はわかったし、頭の回転もよい。これなら俺もいい感じに鍛えられそうだ」

「あ、ありがとうございます!」

「よし。ではさっそく次の場所へと向かうとするか。時間は有限だ。移動だけで一日が終わるのはお主とて本意ではあるまい?」

「ワイルドワイルドプッシーキャッツのところに向かうんですね?」

「うむ。珍しく虎の奴から連絡があり、共同でお主を鍛えることになったからのう。俺も鍛えることに関しては相当の物だと自覚はしているが、奴らは鍛えることに関してはかなり上手だからな。覚悟をしておけよ?」

「はい! 頑張ります」

「うむ。正直でよろしい。オールマイトもいい弟子を取ったものだな」

 

それから出久は着いたばかりだったが、すぐにグラントリノと一緒にまた電車に乗って、様々な移動手段を用いて結構な山や森林が豊富にある地帯へとやってきた。

 

「ここは……?」

「ここはあいつらの所有している土地でな。奴らの同伴があれば個性使用も可能な場所だ。ほら、もう少しで到着するから挨拶の準備でもしておきなさい」

「わかりました」

 

そして山道を歩く事1時間から二時間ほど、空はもう夕焼けが差してきていた。

そこにはポツンと一軒の宿らしき建物が立っていた。

そこには四人と一人小さい男の子が待ち構えていた。

 

「よぉ、皆の衆。元気にしとるか?」

「はい。グラントリノも相変わらず元気そうで何よりです」

 

グラントリノが四人に言葉を掛けると一人図体の大きい方……虎が前に出てきて挨拶をする。

そんな光景に、出久は内心の喜びを隠せそうにない感じで、

 

「あ、あの! 僕は緑谷出久です! 皆さんの事は常々伺っています! 山岳救助で活躍しているエキスパート集団という!」

「うむ。いい挨拶だな。では我らもいくか」

 

虎の言葉に他の三人も頷いて、

 

「それじゃいこっか! あちきら四身一体!」

「煌めく眼でロックオン!!」

「猫の手手助けやって来る!!」

「どこからともなくやって来る……」

「キュートにキャットにスティンガー!!」

「ワイルドワイルドプッシーキャッツ!! フルver.!!」

 

その名乗りに出久はとても嬉しそうに笑顔を浮かべて「見ることが出来て尊敬の極みです!!」と叫んでいた。

そんな出久に四人の中で一番落ち着いていそうな女性、ヒーロー名『マンダレイ』が話しかけてきた。

 

「私はマンダレイよ。ようこそ緑谷出久さん。あなたの事は雄英体育祭で見させてもらったわ。歓迎するわよ」

「はい! よろしくお願いします!」

「マンダレイ! 抜け駆けはずるいぞ! 私は『ピクシー・ボブ』よ!」

「あちきは『ラグドール』だよ!」

「我は『虎』だ…………よろしく頼む」

 

そんな感じで四人と握手を交わしていく出久。

 

「では小娘。俺と合わせてこの五人でお主を鍛えてやるから気合を入れるんだぞ」

「はい!……ところで、そちらのお子さんは……?」

 

出久は一人だけ名乗って来なかった子供に目を向けてそう話す。

その子供は出久の言葉に「けっ……」と言ってそっぽを向いてしまう。

 

「こら。洸汰、あなたも挨拶をしなさい」

 

マンダレイが注意をするが、洸汰という少年は、

 

「ヒーロー目指す奴なんかとつるむ気なんてねぇよ!」

 

と、言って家の中へと入っていってしまった。

 

「あっ…………」

 

出久の声がそう漏れる。

そんな出久にマンダレイが申し訳なさそうに、

 

「ごめんね。あの子、ちょっと複雑な理由があってヒーローを嫌っているのよ」

「ヒーローを……?」

「うん。そこら辺は時間を置いて教えてあげるね」

「はい……」

 

今は洸汰に関してはどうにもできないと思った出久は頭の中で今は職場体験に集中しようと試みていた。

 

「まぁ、それじゃ気を取り直して日も暮れちゃってるけど訓練に行きましょうか! ラグドール! あなたのサーチで緑谷さんの個性をサーチ!」

「まっかせてー!」

 

ラグドールは雄英体育祭で見ていたものの、それで改めて出久の個性をサーチしていく。

そして、

 

「それじゃ出久ちゃん。夜の訓練にでもいこっか。おあつらえ向きに夜目なんてスキルがあるんだから夜の山岳探検に出発だー!」

「わかりました!」

 

それから出久はすぐにコスチュームに着替えて準備をする。

着替えた姿を見た一同はというと、

 

「うん。可愛いわね」

「私のアイマスクに似てるわね!」

「はい。猫の弱点のフラッシュ対策でもありますけど、実は個性も猫にちなんでワイプシの皆さんの恰好を参考にさせてもらったんです!」

「まぁ! それは嬉しいわね!」

「それじゃさっさと行こうよ!」

「では、グラントリノ。我らは中で明日の計画を練っていましょうか。大好物のたい焼きも準備していますよ」

「おっ! 準備がいいのう!」

 

そんな感じで一日目の夜はラグドールたちと夜の山岳訓練に行くことになった出久であった。

 

 

 

 

 




ステインが暴れるのは三日目だから詰めていかないとですね。
或いはステインの気分で四日目にするのもありですかね……?
洸汰君とも解決はできずとも話をさせたいですし。
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