【完結】猫娘と化した緑谷出久   作:炎の剣製

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更新します。



ちょっと超カワイイよという言葉を追加しました。


NO.007 夜の出会いと入学

合格通知が来た翌日の夜に出久はオールマイトとまた海浜公園で出会っていた。

出久はもうそれは嬉しそうに「オールマイト!」と出会えた事に対して喜んでいたんだけど、たまたま海浜公園にデートをしているカップルがいたために、

 

「人違い!」

「(あっ!) 人違いでしたー!!」

 

それでなんとかその場しのぎだけど誤魔化せることが出来た。

そして落ち着いた頃合いになって、

 

「その、オールマイト! 本当に僕が入試主席なんですか!?」

「そうだとも。自身の結果を誇りに思いなさい」

 

それで出久はようやく実感が沸いてきたのか「はい!!」と大声を張り上げていた。

 

「しかし……たった10カ月前まではもやしもいいところだった君がここまで成長できて、私は自分の事のように嬉しいよ」

「そんな……オールマイトの教えがあったからですよ。もし僕だけだったらここまで出来なかったと思います」

 

胸に手を当てて出久はそう心からそう話す。

 

「それと……オールマイトが雄英の教師になるって聞いた時は本当に驚きましたよ」

「それな。元々後継者を探していたところにこの話が舞い込んできたのでちょうどいいかなとも思っていたのだけど、君という真のヒーローの原石に出会えたことはとても良かったと思う。結果オーライだ」

「それならこれからも教えを乞うことが出来るんですね!?」

「ああ。だからな、緑谷ガール……強くなっていこうな」

「はい!」

「時に緑谷ガール、雄英には個性に関してはまだ未知数と書いたらしいけど、やっぱりあれの事かな?」

「あ、はい」

 

出久は雄英のプレゼンで自身の個性を言う時に隠し事をしても碌なことにならないと思ったのでワン・フォー・オール以外の個性は全部話した。

そしてさらにこれからも増える可能性があるからとも言った。

 

「……あの謎の声が誰なのか分かりませんけど、僕に力をくれたのは本当の事ですから」

「そうだな。しかし……緑谷ガール。その誰かの力を当てにし過ぎない方がいい。

時・場所・状況などでランダムに増える個性なんて大概碌なものではない。

それにもし君の何かを犠牲にして増えて行くのだとしたらそれは悪魔の所業に等しいものかもしれないんだよ?」

 

 

―――そう、オール・フォー・ワンみたいにね。と、口には出さないけどオールマイトは思った。

出久は多少臆病だけど真面目で優しい子だ。

そんな子に何のリスクもなく力を与える存在が果たして善悪なのかいまだに判明できない。それだけがオールマイトの不安点だった。

 

「わかっています。現状でも満足な個性達があるのにこれ以上は高望みですから。

でも、もしまた増えたらすぐに教えますね」

「わかった。まぁどうやら君に好意的な存在みたいだから今のところは様子を見ようか。さて、それでは話を戻して……緑谷ガール。春に雄英で待ってるぜ!」

「はい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして出久は爆豪とのちょっとしたいざこざはあったものの中学を卒業してついに雄英への登校初日の朝になった。

 

「出久! 忘れ物はない!?」

「ないよ!」

「しっかりとスカートは穿けている!?」

「う、うう……少しスースーするけど大丈夫だよ! それより麗日さんと待ち合わせしているからもう行くね!」

 

それで家を出て行こうとする出久に引子は最後に大声で名前を呼んで、

 

「超カッコいいよ!……いや、もう出久は女の子なんだから、そうだね……超カワイイよ!」

「あ、あはは……うん!…………行ってきます!」

 

出久は泣きそうになりながらも元気よく家を出て行った。

そして校門の前まで到着するとそこにはお茶子の姿があった。

 

「出久ちゃん! おはよう!」

「麗日さん! おはよう! よろしくね」

「うん。よろしく!」

 

二人は仲良く校舎の中へと入っていった。

道中で、

 

「でも、出久ちゃん制服とか大丈夫? 慣れてないんじゃないの……?」

「そうだね……尻尾も出す穴もだけど色々大変だったよー……中学まではずっと男子制服で過ごしていたからまだ落ち着かないのが正直な所だね」

 

ぴょこりぴょこりと猫耳と尻尾を動かしながら出久はそう話す。

お茶子も大体想像は出来ていたので触りたいモフりたいわさわさしたい欲は抑えながらも、

 

「そうだよねー。これから色々と女子について教えてあげるね!」

「よろしくお願いします」

 

そんな感じで二人は1-Aと書かれたどデカい扉を開いた。

そこにはあの眼鏡の少年と爆豪が言い争いをしている光景を目にして、

 

「(最初から前途多難!?)」

 

まさかの苦手意識を持つ二人が一緒とはどうなっちゃうのー!?と出久は己の運のなさに後悔をしたのであった。

 

 

 




個性把握テストで一話を使うのでかんなり短いですが我慢我慢。
明日の昼頃には次話が投稿できたらいいな……。

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