浅田「んで、ここでアルバイトしていると」
やって来たのは自分も時々行く近所のスーパー。あまりブラックという印象は受けなかったのだが...。もしかして裏方の事務なのだろうか。
やはりレジを見て回ったが全くくたびれた感じは無い。
何の収穫もなしに家に帰る。
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浅田「なぁ、ちょっと金剛が持って来た求人広告見せてくれるか?」
比叡「あ、それならここにありますよ」
浅田「どーも...」
その求人広告をじっくりと見る。やはり裏方の作業のようだ。具体的には商品の仕分け。
浅田「いや、これどう見てもブラックバイトじゃん。気づかないかねー...」
瑞鳳「普通の人は分からないと思うの。はいこれお茶」
浅田「サンキュ。...ほら、色々とあるんだよ。特徴として、さ」
瑞鳳「へぇ、どんなの?」
浅田「例えばこの売り文句とか『明るい未来』とかそういう具体性のないモン謳ってるのは大体面倒くさい。そして体験談。これは問答無用で信用できない。ただ単に褒めるべきところがないからこういう風にヤラセを行なっているんだ」
説明を終了し、少しため息をつく。
浅田「しゃーない。あいつ呼ぶか...」
瑞鳳「え、誰?」
浅田「いや、俺の友人...。やっぱいいわ。アイツ呼ばなくて」
瑞鳳「えぇ?何でぇ!?」
浅田「だってアイツ...。イタイんだもん。自分も何であんなのと知り合いになったのか...........」
瑞鳳「え、イタイの?」
浅田「うん。かなりね」
瑞鳳「へえ、意外。あんまりそんな人と関わりないと思ってた」
浅田「俺も人生で関わるとは思ってなかったよ...。いやに関心があるな。そんなに呼びたいのか?」
瑞鳳「うん、すごく見て見たい!」
そんなに見たいのならしょうがない。可愛い嫁の願いだ。叶えてやるとしよう。
携帯の電話履歴の一番下の人物に電話をかける。
トゥルルルル、という呼び出し音を右耳で聞く。
瑞鳳「眼帯とかしてるのかな...」
浅田「なんか言ったか?」
瑞鳳「ううん!何でもない!」
浅田「あー、もしもし俺だけど.....。うん、やめろマジで。こっちにだって色々と事情があるっての.....いや待て今すぐ行く?ま、待てよまた今度でいい.....って.....。電話切りやがったあのクソ女ァァァァ!!?」
瑞鳳「え、女の人なの!?そういうのって男の人じゃないの!?」
雪風「しれえ!失礼します!何だか荒れてますね!!」
時津風「なになに?なんかあったの?」
天津風「ちょ、汗すごいわよアンタ!」
浅田「お、終わった...。早く逃げないとお前らも巻き添え食らうぞ。もしあんな奴に見つかったら...」
ピンポーン。
玄関の呼び鈴が音を立てる。
浅田「...........ヤバイ。どうやったらアイツこんな早く移動できるんだよ。とりあえず此処は居留守を使うぞ。絶対に声を立てずに...」
『ちょーっと!浅田くん!いるんでしょう!?早く出てこないとこのドア吹き飛ばすわよ!!?』
浅田「ちくしょう出るよ!出りゃいいんだろ!?」
先ほどとは打って変わってドアを勢いよく開ける。その先にいたのは。
「全く...素直じゃないんだから。あら、誰かしらあのお嬢さん方?とってもカワイラシイじゃない?」
警官服を着た女がいた。その自分の友人は嗜虐的な笑みを浮かべて部屋を見渡していた。