浅田「そちらのバイトに金剛っていません?あぁ、そうそう。そのちょっと英語訛りの女の子なんですがね....。そうですそうです。茶髪の....。それでその子についてお話があるんですがね」
金剛「なんの電話デース?」
瑞鳳「あのアルバイトの話らしいよ?」
浅田「はいはい。労働環境なんですがね...ちょっと聞いたんですよ。そうそう。金剛に。で、少しお話があるんですけれども。え?何?忙しいから無理?はははっ!何言っちゃってるんですか店長!あなたが忙しい訳が無いでしょう!まぁ、尤も貴方の下で働いている人がどうかは分かりませんがね.......。え?はいはい。了解です」
ガチャン、と電話を切り、ため息をついてから浅田が悪態をつき始める。この男、あまり心を許していない人間へは意外と口が悪い。
浅田「クソッタレが。忙しい訳無ぇだろ下に仕事任せてるんだし。そもそも何が『じゃあせめてご飯でも』だ。割り勘とか言ったらはっ倒してやる」
金剛「あ、あの...本当に大丈夫ですカ?」
瑞鳳「ど、どうなんだろう?」
_______
後日。
浅田は言われた通りの時間、言われた通りの場所に来ていた。
雪風、天津風、時津風を引き連れて。
雪風「なんで雪風達がついて行くですか?」
浅田「本人を連れてくるわけにはいかないだろ。それにお前ら聞いてた癖に何もしてなかったんだからこれくらいは手伝え。なんか食って良いから」
時津風「やったー!」
天津風「え?でもアンタお金...」
店長「はじめまして。私、高橋啓司と言います」
浅田「どーも」
近所のファミレスで28のおじさんに片足突っ込んだお兄さんと前頭部の禿げ上がったおじさんが対談していた。
おじさんは秘書らしき若い男、もう片方は3人パフェを食べている子供を連れている。
高橋「それで?私たちの会社の雇用環境が劣悪だと?あなたはそう言いたいのですか?」
浅田「それを言いに来たんだろーが。用件ぐらい頭に入れておけよ」
営業スマイルを浮かべるハゲに対して不敵な笑みを浮かべるおじさん。
高橋「...。ま、まぁそれは分かっていますよ。確認ですよ、確認。で、お言葉ですがあなたの思い込みでは無いですか?金剛さんだって飲み会とか言って遅くなってるのかも知れませんし」
浅田「アイツは紅茶だよバーカ。そんなことも把握してないで何が店長だ、厚かましい」
どんどん不機嫌になって行くハゲと不敵な笑みを深めるおじさん。
浅田「全く...とりあえずこのままだと金剛から話聞いて訴えちゃうけど良いの?今なら示談で済ませてやるかもよ?」
高橋「....敬語を知らない様な人間に負ける訳が無いだろう?」
浅田「最初から敬うに値する人間じゃ無いからね」
隣では一心不乱にパフェにがっつく3人。もう少しで食べ終わりそうだ。
浅田「ま、これは忠告って事にしておくけれどさ。悪ィ事してると痛い目見るぜハゲオヤジ」
高橋「...少しよろしく無い発言ですね」
浅田「おーおー、怒っちゃった。こいつらもパフェ食い終わったし逃げよーっと。....ほら行こうか3人とも」
雪風「ええ、もう行っちゃうんですか?」
浅田「もうお前ら全部食ったろが。行くぞホラ」
浅田「あ、店員さーん!代金あの人達が払ってくれるんで!」
天津風「アンタエグい事言うわね!?」