艦娘アパート   作:リバプールおじさん

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いやー、他の小説家さんみたいな前書き劇場書きたいんですけど案外難しいんですよね、脱帽。

あ、そういえば今日入学式を見に行ったんですけどまさかの演奏でジャパリパークが流れていました。
それでいいのか私立校(笑)よ。


第5話 28歳、不貞寝を決め込む

 

浅田「じゃ、これをテレビ局に持って行こうと思う」

 

そう言って出したのは張り込みで使ったカメラ。そしてスマホの写真を保存したメモリ。

 

瑞鳳「テレビ局に持っていくとどうなるの?」

 

写真すら見たくないのか目を微妙にそらしながら聞いてくる。

そりゃ、まぁ見たくはないよな。

 

 

浅田「テレビ局には視聴者から映像を提供してもらってそれを報道するシステムがある。だからそれを利用してこれを報道させてもらう。まぁあまり信用は出来ないが」

 

瑞鳳「なんで?」

浅田「あいつらは良く改竄するからね。結構バレるごまかしもあるんだけど民衆は気がつかない。もしかしたら気づいてるけど事を荒だてたら国が終わるのも薄々感づいてるのかも知れない」

 

瑞鳳「........」

 

浅田「っと、暗い話になっちまった。じゃ、送信っと」

 

そう言ってメモリを某放送局の視聴者映像欄にぶち込んだ。

放送予定時間は明後日の19時から放送するニュース番組だ。

 

 

先着5件でそのうちの3件目なので放送されないと言うことは順序としてはあり得ないだろう。

 

 

ーーーー

 

 

 

そしてその次の日の19時。どのテレビ局もやっているような情報を垂れ流し好き勝手な批評を言い終わった後にその視聴者から提供されたものを放送する例のコーナーが始まった。

 

電車で騒ぐ若者だとか叱責する上司だとか色々出てきたがついぞあの動画は出てこなかった。

 

若者への批評を始めたテレビを消してもう寝ようとする。

 

瑞鳳「出なかったね、アレ」

浅田「まぁそんなもんだろ、はなから信用はしてない」

 

そう言うなり俺は不貞寝を決め込んだ。

 

 

 

ーーーー

 

 

幸治郎が不貞寝を決め込んだ後何をすればいいのかと言う謎の焦燥感が湧き上がってきた。

人とは別の誰かが何かに打ち込んでいる側でダラけていると焦燥感を感じるものらしい。

 

なんか力になれないかな。

最初に思ったのはそんな事だった。

そういえばどこかで人の疲れを癒す行為を教わった。

確かこうだったけ?

 

足を伸ばしその太ももの部分に頭を乗っけるとそのまま自分も横になった。

 

瑞鳳「おやすみ、幸治郎」

 

 

ーーーー

 

 

朝が、始まる。

 

非常に平日の朝とは何とも起きたくない、このままだらけていたい時間である。

 

だが今回だけは違った。

固い枕の感触に替わりにモコモコ、ムニムニとした柔らかでフワフワとした感触が左側頭部に感じる。

 

ジョーを枕にして寝た場合は事案だが肝心のジョーはいつもソファーの上で寝るので問題ない。

 

 

よし、大丈夫だ。そう思い起き上がろうとモソリと動くと声が聞こえた。

 

瑞鳳「ちょ、んんッ!格納庫、まさぐらないで...」

 

 

強制的に微睡みから引き剥がされガバッと起き上がるとそこには瑞鳳が寝転んでいた。

 

おそらく起き上がった位置と今の目線から考えるとおそらく寝ていたのは太ももの付け根。そしてまだ左耳に残る感触から鑑みるに下腹部に顔を向け寝ていたに違いない。

 

 

あかん。

 

 

事案なんてもんじゃない、完全に刑事訴追だ。孤児院どころか刑務所にぶち込まれる。

瑞鳳がゆっくりと起き上がる。

 

浅田「すいませんでしたッ!」

 

初っ端から謝る。

謝罪というのは非常に大切だ。

まぁそんなので許してもらえたら探偵も警察もいらない訳だが。

 

瑞鳳「あ、いや、その、別に....私がやったんだし....(膝枕を)」

浅田「あ、そうか....」

 

 

どうやら俺が青い制服のオジさんたちに連れてかれることはなさそうだ。

 

 

さて、仕事に行こう。

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

この孤児院はひどい。

こんなにも酷い仕打ちを受けたのは初めてだ。

とは言ってもここでずっと生きているのだからこれ以上いい待遇だったことは一度しかないが。

 

あの探偵だという男の家。

 

あそこは素晴らしかった。固形物を食べさせてくれ、暖かい寝床をくれた。理想的だった。

 

 

いや、本当に想像の産物だったのだろうか、あれは。

 

指一本触れることすら許されないカーテン。

 

その隙間から少しだけ見える楽しそうで平和な光景。

 

それすら私達が描いた幻想だとしたら。

 

 

多分ここには耐えられないだろう。

終わりはいつだろうか。明日か?来週か?1ヶ月後か?1年後か?

 

そのいつ始まるともしれない終わりはいつだろうか。

 

少なくとも、この時、私の中にある一種の砂時計のようなものから砂が落ち始めた。

 

これが全て落ち切った時に、どうなるのだろうか。

 

 

 

 

 

それを想像させるのはあまりにも残酷だろう。

 

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