また、挿し絵があります。
オイラはサンズ。スケルトンのサンズだ。
今日は、とある鎮守府に視察に行く。
刺殺じゃないぜ。
だが……
「兄ちゃん、あそこは酷いらしいぞ……?」
パピルス曰く、あそこは俗に言う『ブラック鎮守府』のようだ。
ブラック鎮守府とは、度を超えた長時間労働やキツいノルマを課し、艦娘の事をただの『兵器』として扱う鎮守府だな。
そもそも、鎮守府の名前が『
ま、でも。
少しは信じてみようと思った。
◇◆◇
「貴様がサンズ少佐だな?私は
「お初にお目にかかります、大佐殿。私はサンズ。階級は少佐です」
黒いオーラが丸見えだ。
ただ、別の鎮守府では艦娘を大切な道具として大事に扱う口の悪い提督もいるらしい。
態度だけじゃ、人間は分からんよ。
あの人間だって、そうだから。
友達になったと思えば、皆殺しにした。結局は好奇心のせいだが。
てめぇに言ってんだよ、プレイヤー。
「案内しよう」
「ありがとうございます」
◇◆◇
なんだこの……なんだ?
まず、中は汚い。部屋の中で竜巻が出来ているオイラの部屋よりも汚い。
壁にこびりついた血液らしきシミ、吐瀉物の痕跡。涙の感覚もある。
次に、艦娘達がやつれている。
頬はこけ、目の下にはくまが出来ている。目は虚ろで、さらに焦点を失っているあたり、ここの経営は確実にダメだろうな。
この提督、間違いなく『クロ』だ。
「掃除をさぼりやがってからに……あの馬鹿どもが」
お前の方が馬鹿だよ、クズが。
取り敢えずLOVEを計ってみる。
「……うわぁ……」
この提督、LOVEが20を超えている。
最悪な時間を過ごさせないといけないな。
オイラは決意を抱いた。
◇◆◇
どこもかしこもダメージばかりだ。
コイツ、穢れている。どうにかしてコイツをぶっ殺し、地獄に叩き落とさなくては……
◇◆◇
そうだ。
俺には殺すために磨いた力があるじゃないか。
攻撃を仕掛ける相手の罪に伴った痛みを与え、命を少しずつ刈りとる力が。
カルマの審判が。
スリップダメージを与えれば、命を刈りとることも容易いだろう。
これが、俺に備えられた力。
さぁ、鬼山め、覚悟しろ。
「
◇◆◇
ジャケットのフードを被り、決意を抱きつつ左眼を光らせる。
鏡で見てみると、決意の赤と元からあった力の青が映えるな、と思ってしまう。
よし。
「おい、鬼山」
ぞっとするような声で鬼山の後へと立つ。
「お前、最悪な時間を過ごしたいか?」
さぁ、お前の罪を数えな。
◇◆◇
初手は俺だ。
地面から骨を突き出す。鬼山はそれを素早く避けた。
鬼山は銃を取り出し、撃ってきた。俺は避ける。
それにしても、あの骨攻撃はスピード、パワーともに申し分無かったはずだが……?
「サンズ……!貴様……ッ!?」
そっこーバレた。
けど、
「……死ね」
低い、ゾッとする声は鬼山を骨の髄まで凍らせた。
隙だらけの鬼山の足に、青い骨と橙色の骨をぶっ刺した。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
止まるとダメージを受ける橙色の骨、動くとダメージを受ける青色の骨。それが両方刺さるとどうなるかだって?結論から言うと、詰みだ。
痛みで悶え苦しむ鬼山の眼前にガスターブラスターを置き、エネルギーを溜め込む。
「痛いか?その痛みは、お前が艦娘達に与えた痛みそのものだ。お前の罪そのものなんだ」
「黙れ、若造めが……うぐぁぁぁあ!」
「お前はやりすぎた。その罪の痛みを魂に刻め」
ガスターブラスターのエネルギーが臨界に達したようだ。
ブラスターを放つ。最後に一言、こう残して。
「お前は地獄がお似合いだ。閻魔によろしく言っとくぜ。なんせ俺は、『三途』だからな」
サンズだけに。
最期のジョークに対し、鬼山が中指を立てようとした瞬間、ガスターブラスターがそのエネルギーレーザーを鬼山にぶつけ、塵ひとつ遺さずに消滅させた。
悪魔の最期は、呆気なかった。
◇◆◇
「頼む、変装用の何かを作ってくれ。」
「任せてください!特撮ヒーローみたいなスーツを作りますよ!」
つい先日迎え入れた明石に、変装用のスーツを作ってもらうことにした。
理由は簡単。バレないようにするためだ。
で。
「出来ました、提督!イーヴィルスーツです!」
「早っ!?」
オイラ専用のスーツ。……どこかで見たことがあるようなデザインだが、はて、どこで見たやら……
ま、いいか。
ウルトラマン大好きっ子です。