時間が無かったんです!すみません!許してください!何でもしますから!
げほ、ごほ。
よ、よう。オイラはサンズ。スケルトンの……ごほっ、サンズだ。
無理がたたって風邪をひいた。
「大丈夫ですか、司令官さん」
不安げな顔で電がオイラを見る。そんな顔で見ないでくれ。
「多分大丈夫……ゲホッ」
「お熱測りますね」
心配そうに電が、オイラの肋骨と上腕骨の間に体温計を滑り込ませた。
しばらく待った。
「失礼するのです……ぅえ!?」
「何度だったんだ?」
「39.8度です……!今日はしっかり休養してください!」
電が退室。その直後に、パピルスが入ってきた。
「兄ちゃんッ!大丈夫ッ!?」
「だ、大丈夫だ」
「電から聞いたぞ!熱が40度あるって!」
いつの間に聞いたよ、弟よ。
「大丈夫だ兄ちゃん、俺様が風邪ひきさんにもいいパスタを作ってきたからな!ニャーッハハハ!」
スープパスタが置かれた。……美味そうだ。龍田のおかげだな、多分。
「ありがとよ、パピルス」
「兄ちゃんの健康を思って作ったぞ!」
天使か何か?ちなみに、スープパスタは完食した。美味しかった。
眠気がオイラを襲う。
あ、ねむ……
オイラは意識を手放した。
◇◆◇
「なんでだよ、なんで見当たらないんだ!!俺の数式や理論は間違ってないはず!これであの人を、ガスター博士を助けられるってのに!!」
人のいない研究室にこもり、俺は号哭していた。
今回も失敗か。
このコアに落ちた父親━━と言えども、実父とは言い難いのだが━━を救うための実験は、総試行回数が積み重なるばかりで実を結ぶことは無かった。
「ガスター博士……!」
俺は決意した。
「絶対助けるからな、
◇◆◇
懐かしい記憶が、夢として浮かんできた。
頭蓋骨の額あたりが冷えている。
「熱は多少は下がったみたいね~」
龍田が佇んでいた。
「天龍はどうしたんだ、おまゲホッ」
「天龍ちゃんはうるさいでしょ~?連れてきたら悪化させそうなの~」
「そうか、確かに……ゲホッ」
「もう、まだ動かないで下さいね~。その四肢、切り落とされても知りませんよ~?」
「おぉう、そりゃ、ゲホッ、骨の髄まで凍りつきそうな話だぜ……ゴホッ。骨だけに」
ツクテーン。
「ジョークのキレがないですね~。お熱で頭やられちゃったのかしら?」
ちょっと酷い。
「それに……」
龍田が、オイラの背に手をかける。そのまま、きゅっと抱き締めた。
「え?」
「あなたが居なくなったら、この鎮守府は空中分解しちゃいますから~。死なないで下さいね~?」
「……ああ、死んでたまるかよ」
オイラは決意を抱いた。
みんなを守る決意を。
◇◆◇視点変更◇◆◇
「~~~!!」
自室に戻った龍田は、羞恥に悶えていた。
提督であるサンズを抱き締めた時に、耳元で言われた「死んでたまるかよ」の低い響きが龍田のソウルを襲ったのである。その上、自分が小っ恥ずかしいことを言った、というのもある。
また、サンズの寝顔を可愛いと思ってしまった自分を心の中で殴っていたわけで。
「私、恥ずかしい事言っちゃったかしら?」
「ああ、言ったな」
「~~!!」
悶える龍田。その顔は、周知により紅く染め上げられていた。
◇◆◇視点変更◇◆◇
こじらせることなく、風邪は完治した。
だが……。
「にゃ?なんかぽーっとしてるぞ、俺様……」
「私も~……」
パピルスと龍田が同時にKO。さて、恩返しと行くか。
今作でのサンパピガスは親子説を採用しております。