シャロちゃん、お誕生日おめでとうございます!
投稿が遅くなってしまって、本当にごめんなさい。
翌日、僕は街を散歩していた。
ココアとチノちゃんは、今日から学校らしく、ラビットハウスも午前中は閉まっている。
僕が通う学校の入学式は明日。ココアとは違う高校だ。
故に、やるべき事もなく、新生活への期待と不安の混じった気分を転換しようと思い、こうして目的地のないまま石畳を踏みしめるのだった。
珍しい景観を見慣れない内に楽しんでおこう、という思いのままに石畳を踏みしめてゆく。
どこか角張った印象の街並みは、陽光を受けて輝く川や、数種類の植えられた花や植物によって装飾されている。
おとぎ話の中に入ったみたいだな、などと思いつつ、休憩を挟みながら歩いていたら、既に数時間経過していた。
◆◆◆◆◆
「きゃああああっ!」
突然、近くの路地裏から悲鳴が聞こえてくる。尋常ではない声色を孕んだ悲鳴。
「やめてっ!来ないでぇ!」
いきなりの事態に、一瞬硬直してしまったが、声色と言葉から察するに____
「襲われてる、のかも」
ただの勘違いかもしれないが、それならば構わない。むしろそうあってほしい。
何もしないで後悔するより、やって後悔しろ、というのが僕のお父さんの教えだ。
どちらにしても、あんな悲鳴が上がっているのだ。素通りできるはずがない。
声の主が本当に襲われていたら後でリゼに護身術を厳しく教えてもらおう、と心の中で決心した。
路地裏に躍り出ると、頭に黒いリボンをカチューシャのように付けた金髪の女の子が立っていた。
揺れるエメラルドグリーンの瞳には、白黒の斑点の体毛を体に纏った兎が映っている。
「いや、来ないで…」
…兎が苦手なのだろうか?
一瞬困惑しかけるが、誰にでも苦手なモノはあるだろう、と納得する。
「ごめん、少しどいてもらうね」
そう言って兎を抱き上げて、女の子から少し遠ざけた所におろす。すると、兎は跳ねながら路地の曲がり角に消えていってしまった。
「あの、助けていただいてありがとうございますっ!」
「気にしないで。なんというか、大丈夫?みたところ、うさぎが苦手みたいだけど…」
「はい、大丈夫です!あの、私、桐間 紗路って言います!シャロって呼んで下さい!あ、貴方のお名前も教えていただけませんか!?」
「あ、うん。僕は、烏兎 白夜です。よろしくね、シャロ」
そういって右手を差し出す。彼女は僕の手を取った。
「は、はいっ!よろしくお願いしますっ!」
(お、男の人と握手しちゃった…)
「じゃあ、僕はそろそろ行くね。気をつけて」
◆◆◆◆◆
私に背を向ける彼。
なんだか少し、嫌だ。
もう少しだけ、一緒にいたい。
だから___
誤字、脱字等ございましたら、教えていただけると幸いです。