ヒロイン回難しいお…
カツーン…カツーン…
塔和タワーから再び下水道を伝って秘密基地まで戻る道すがら、ホル・ホースはこまるから塔和タワーで起きたことを聞いていた。
「…そうか、随分難儀なことになっちまったみてえだな」
「…はい」
「……」
「しかし腐川の嬢ちゃんよお、十神の坊主が捕まったってんなら最初からそう言いやいいじゃあねえか。流石にこのトシで潜入ってのは無理だが、ガキ共ふんじばってアイツらのアジトの場所を吐かせるぐらいなら…」
「…そういう訳にもいかないのよ」
「あ?なんでだ?」
「アイツ…狛枝はアンタがこの街にいることも知ってるからよ」
「何ィ!?んなバカな…俺はその狛枝ってのとは会ったことがないんだぜ?仮にガキ共からの報告で俺のスタンドの事を知ってたとしても、俺が未来機関だってことは知らねえ筈だぜ」
「…どうやらアイツ、白夜様を捕まえた時に白夜様の『電子生徒手帳』から今回の作戦に参加している主要メンバーのことを知ったみたいなのよ。だからこの街にいる未来機関…特にアタシ達『スタンド使い』の顔は全部知られてると思った方がいいわね…」
「つーことは、康比呂のことも把握済みってことかい。となるとアイツの助けは期待できそうにねえなあ…」
「元から期待なんてしてないわよ。精々生きてりゃ御の字よ…」
「クッソー…済まねえな嬢ちゃん、どうやら俺の方も八方ふさがりみてーだ…」
「…そう、ですか…」
未来機関である以上、例え腐川の知らぬところであってもホル・ホースが起こすアクションもまた狛枝にとってアウト判定であるだろう。街中のどこに見張りがいるか分からない今、こまる達にとれる選択は限りなく少ない状況にあった。そのことを理解しているのかいないのか、こまるの返事は曖昧なものであった。
しかし、俯きながら歩いていたこまるが最初に『ソレ』を目撃した瞬間、茫洋だった意識は驚愕により覚醒させられる。
「…ッ!?ホル・ホースさん、腐川さん!あれ…!」
「な、何よ……ッ!?ちょ、あれって…」
「おいおい、『また』かよ…」
こまるが指差した先に在ったもの、下水に頭を突っ込んだ状態のそれは先日見つけたのと同じような『植物が生えた死体』であった。
「これ…昨日地下街で見たのと同じやつよね?どう見ても…」
「仏さんは違うだろうが、状況はほぼ同じみてえだな…。しかし、なんだってこんな奴がそこかしらに居やがんだ?」
「…え?それって、どういう意味ですか…?」
「いやな…実は悠太や石丸の旦那も救助活動中にこういう死体をまた見つけたって言ってたんだよ。しかも『一体』だけじゃなく『複数』な…」
「ええッ!?」
「ここまで来ると『異常』を通り越して『作為的』なものを感じるわね…。ねえ、その死体になにか『共通する特徴』とかなかったの?」
「特徴…?」
「前にも言ったでしょ?この現象はスタンド能力かもしれないって。…けど、無差別に死体から植物を生やすのなら今頃街中が植物園状態になってるわ。そうでないのなら、そのスタンドには『なんらかの発動条件』がある筈なのよ。それが分からない限り、アタシらとしてもいつまでも正体不明のスタンドに怯え続ける羽目になるわ…」
「う~ん…俺もそう思ってたんだが、正直あんまり手がかりらしい手がかりはなかったんだよな。石丸の旦那の話だと、その死体の周りには誰の物か分からねえ『血痕』や鉄パイプやナイフなんかの『凶器』が落ちてたから、なにかと『戦っていた』んじゃあないかって言ってたけどよ、モノクマと戦ってたんなら俺達だってアウトの筈だぜ?」
「戦っていたって…この街で、モノクマ以外になにと戦うって…」
「…『コドモ』とか?」
「「!」」
「え?もしかして…当たり?」
「そうか…そいつかもしれねえな…!」
「街中にいるガキ共を『殺した』やつから植物を生やして殺す…。そういう発動条件なら本体がいちいちその場にいる必要はないし、今じゃ街中血だらけだから、その能力のことを悟られる可能性も低いわ…。成程、トチ狂った大人がガキ共を皆殺しにしようとした時の『予防策』って訳ね…」
「で、でもそれって…『誰か一人が死なないと』発動できないよね…?」
「…だから、そういうことなんじゃあないの?エリートばっかの『評議委員会』の大人ですら希望ヶ峰学園みたいな生徒数が少ない学校の生徒を…江ノ島盾子の暴挙を制御し切れていなかったのよ。いくら化け物じみた技術力を持っていた所で、たかが4~5人の子供にあれだけの数のガキ共を統一しきれるはずがないじゃないの。あの『希望の戦士』とかいうガキ共にとっちゃ、街にいるガキ共は体の良い『地雷ふみ』みたいなものなんでしょ…」
「…そんなの、あんまりだよ…ッ!オトナを皆殺しにして、コドモまで使い捨てにして、あの子たちは一体何がしたいっていうの…!?」
「…さあ、なあ…。おいちゃんにはもう分からねえよ…」
腐川の推理はある程度までは当たっていた。そも前提条件としてこの現象は希望の戦士たちによるものではないのだが、希望の戦士たちがモノクマキッズたちを把握しきれていないのは事実であり、それ故に必要最低限の人数だけを手元に置きそれ以外を街にはなっていたのである。…もっとも、この現象の『発動条件』にすることが希望の戦士の『総意』であるとは限らないが…
「…とりあえず、こいつ引き上げてやるぐらいはしてやるか。返り血がねえから多分下水に突き落としたんだろうが、いくらガキを手にかけたとはいえ汚ねえもんの中にいつまでも頭を突っ込んだままってのは気の毒だからよ」
「…それぐらいならいいんじゃない?まったく同情は出来ないけど、動機は分からないでもないからね」
「うん…」
「うっし。んじゃ失礼して…アーメンっと…」
聖句を一言告げた後、引き上げてやるべくホル・ホースが死体に手を伸ばした、その時
…ゾワワワッ!
「「「ッ!!?」」」
「な…なんじゃあこりゃぁ~ッ!?」
「ほ、ホル・ホースさんッ!?」
「な、何よコレ…どうなってんのッ!?」
「お、俺の腕から…『草』が生えてきやがったッ!?」
死体に触れようとした瞬間、ホル・ホースの腕から突如『植物』が生え出してきたのであった。
「ど、どうなってんの…!?ガキ共を殺さないと生えないんじゃあなかったの!?」
「だ、大丈夫ですかホル・ホースさんッ!?」
「あ、ああ…痛みはねえ…。変な感じだが、特別違和感があるわけでもねえ…。しかし、コイツは…てっきり死体に植物が『寄生』してんのかと思ったが、どうにも違う…まるで俺の肉体が『植物に変化した』みてーな…そんな感じだ」
「な、なんともないなら…さっさと引っこ抜いちゃいなさいよッ!気色悪いわッ!」
「お、おいおい!言ったろ、俺の身体が『植物になってる』ってよ!つまりだ、コイツを引っこ抜くってことは、俺の身体を引き千切るってことだぞ!冗談じゃあねえぜ、もう『フー・ファイターズ』は無えんだぞ!」
「で、でも…どうして急にホル・ホースさんが…?」
「俺にもさっぱりだ…こいつを引き上げてやろうとして、そんでなんかに『触った』ような感触があったと思ったら、急に…」
「…なにかに触った?」
ホル・ホースの言葉に腐川とこまるが訝しげに死体の裏側に回り込む。すると
「…!?ちょ、何よコレ…?」
「…何かの、『骨』…かな?」
死体の胸付近、ホル・ホースがちょうど掴もうとしていた死体から生えた植物の根元にあったのは、何のかは分からない『骨』のようなものであった。
「まさか…これに触ったから生えてきたっての?」
「つーことは…こいつがスタンド…?」
「でも…なんかスタンドとはちょっと違うような…」
正体不明のその物体を用心深く観察する3人の前で、その『異変』は起きた。
ズズッ…
「「「!?」」」
突如、死体から生えていた植物の根っこが死体から飛び出したかと思うと、その根っこが『骨』を絡め取ってそのまま取り込んでしまった。
「ちょ…!?な、何が…」
いきなりのことに混乱する3人の前で、なおも異変は続く。
完全に骨を取り込むと、今度は植物の根元付近が球体に膨れ上がり始める。テニスボールほどの瘤になったそれはやがてハンドボールの球、そしてボウリングの球ほどにまで膨れ上がり、そこで変化は止まった。
「え…え!?な、何…どうなったの!?」
「あの骨を取り込んで…『成長』しやがったのか…?」
「んなバカなことが……!?ちょ、ちょっと!『瘤の中』に何かいるわよッ!」
「え!?」
腐川が指差した先を見ると、瘤の一部が半透明状になっており中を見ることができた。薄黄色の液体のようなものが満たされた瘤の中に浮いていたのは…
「―ッ!!?」
『保健体育』の教科書に挿絵として載っているような、『人間の胎児』そっくりの緑色の物体であった。
「ふ、腐川さん…あ、あれって…『赤ちゃん』…だよ、ね?」
「あ、赤ん坊なわけが無いじゃないッ!あれは『植物』なのよ!植物から生まれてくる人間がどこに居るってのよッ!」
「で、でも…どう見ても…」
「き、きっとアレよ…ほら、偶にあるでしょ。人間みたいな形の大根とか…きっとそれよッ!」
「…にしちゃあそっくり過ぎんぞ。『マンドラゴラ』だって言われても違和感感じるぐらいによ…」
「う、うん…あれ?」
「ど、どうしたの?」
「あの赤ちゃん…の首にあるあの『マーク』、どこかで見た事が有る様な…」
こまるが指差した先、赤ん坊の『首筋』には、まるで刺青でもしたかのように綺麗な『星形の痣』が存在していた。
「…!ほ、星形の痣…ッ!?」
「そいつは…ッ!ジョースター家の…!」
「ジョースター…あ、そうだ。お兄ちゃんにもあんな感じの痣があったっけ…」
「…どう思う?腐川の嬢ちゃんよ?」
「アタシに訊くまでもないでしょ…。こんなの偶然なわけが無いじゃない…!どうやらこの『異変』の目的は、この気色の悪い人間モドキみたいね…」
「あのガキ共の目的がコイツだってのか?」
「さあね……考えたくないけど、もしかしたら…どっちにしろ、こんな怪しいものを放っておくわけにはいかないでしょ」
「放っておく訳には…って、どうするの?」
「…しょうがないけど、連れて行くしかないわね。正直こんな気味の悪いもの触れたくもないけど、流石に人間のナリをしたものを殺すのは気が引けるしね…」
腐川は心底嫌そうに『緑色の赤ん坊』を拾い上げようと手を伸ばす。
しかし
ゾワワワッ…
「ヒッ…!?ギョワアアアアッ!!!」
「ふ、腐川さんッ!?」
「ま、またかッ!?」
赤ん坊に近づいた腐川の手からも、まるでそれを拒むかのように植物が生え出した。
「なな…なんでアタシまでこんな目に遭うのよぉッ!こんなのどうしようもないじゃない…ッ!」
「ど、どうしよう…」
「…しょうがねえ。どきな、俺がやるぜ…」
「ホル・ホースさん!?だ、駄目ですよ!そんなことしたら今度はもっと酷いことに…」
「どの道近づかねえことにはこいつに触れることすら出来ねえんだ。んなことをレディーにはさせられねえよ…ここは俺に任せとけって」
「で、でも…」
こまるはホル・ホースと赤ん坊を交互に視線を向け、やがて少し考えるように目を瞑ると、意を決した顔つきで赤ん坊に手を伸ばした。
「…えいッ!」
「お、おいッ!」
「おお、おまるッ!?」
自分たちの二の舞になると思いすぐさま引き離そうとする二人、しかし…
「………あれ?」
「ど、どうした?」
「なんとも…ないよ?」
「はあ?」
赤ん坊の入った瘤に触れているにも関わらず、こまるの体からは植物は一切生えてこなかった。
「…な、なんでアンタだけなんともないのよ?ジョースター家でもないアンタが…」
「し、知らないよ…」
「…理由は分からねえがなんともねえならラッキーだ。嬢ちゃん、はやいとこそいつを取っちまいな」
「う、うん…」
こまるは恐る恐る死体の植物から赤ん坊の入った瘤を引き千切った。
「これで…いいのかな?」
「いいんじゃないの…。とりあえず、そいつはアンタが持ってなさい」
「ええ!?わ、私が…?」
「しょうがないでしょ。アタシらが持ってたらそこのそいつみたいになっちゃうんだから、アンタが持ってんのが一番安全なのよ」
「で、でも…私赤ちゃんとか触るの初めてで、よく分からないよ…」
「別に、本物の赤ん坊とは限らないんだから、『物』と思って適当に…」
「駄目だよ!」
「!?」
「この子は、ちゃんと赤ちゃんなんだよ!戦う力のない、『弱い』子なんだよ!そんな適当だなんて…絶対駄目だよッ!」
「な、なによ急に…」
「…ま、まあまあ。そう気張るこったねえよ。どうやらその赤ん坊の周りの瘤は『木』みてえだからよ、ちょっとばかし派手に動いてもなんともねえって。気楽に持ってりゃ大丈夫だよ」
「…はい」
赤ん坊の入った瘤を小脇に抱えて、こまるたちは再び秘密基地へと向かっていった。
ガララララ…
閉じられていたシャッターが重々しく開く。こまるたちはようやく秘密基地へと戻って来たのである。
『…あ!こまるちゃーん、腐川さーん!待ってたよー!』
精神的にへとへとになった3人を出迎えたのはシロクマであった。
「…ただいま、シロクマ」
『うんうん、おかえり!ホル・ホースさんが怪我したメガネのお兄さんを連れてきた時はびっくりしたけど、3人とも無事でなによりだよー!』
「…そういえば、あの不二咲の父親はどうなったのよ?」
「ああ、アイツは浩子に預けてある。アイツならなんだかんだでベッドの一つや医薬品ぐらい用意できるだろうし、なにより『信用』できっからな」
「『信用』…」
「…ま、それならいいわ。ここの連中ときたら、アタシらや怪我人をどうにも歓迎してなさそうでしね…」
『そ、そんなことないよ!…ねえ皆ー!皆も仲間が増えたら嬉しいよねーッ!?』
シラ~ッ…
『…ね、皆も嬉しいって言ってるでしょ?』
「どんだけ都合のいい耳してんのよアンタッ!?」
「録音機でも内臓してんじゃねえかコイツ…?」
「………」
『…?どうしたのこまるちゃん、元気がないね?』
「あ、うん…」
『もしかして…未来機関との連絡がうまくいかなかったの?』
「…うん。連絡自体は取れたんだけど、…『色々』あって、助けが来るか分かんないんだ…」
「…だから、来たら駄目って言ってるでしょうが…!」
『…よく分からないけど、こまるちゃんは今すごく『不安』なんだね。何を信じればいいのか分からない、何が正しいのかが分からない…そんな気持ちで一杯なんだって、よく分かるよ…』
「……」
『けど、こまるちゃん。これだけは信じて欲しいんだ』
「え?」
『例えこれから君に待っていることがどんなに理不尽なことであっても、君にはきっとそれを『乗り越える』ことができる。それが『正しいこと』なのかは分からなくても、それに挑もうとする自分の『力』を、自分の『勇気』だけは信じて欲しいんだ。君ならきっと、この街の人々を『救う』ことができると僕は信じている!』
「す、救う!?私が…?」
『うん!君ならきっとできる筈さ!』
「ちょ、ちょっと!勝手に妙な期待をかけてんじゃあないわよッ!こっちはとっくに手一杯なんだから、アンタらの事にまで構ってる暇なんかないのよッ!」
『いいや、僕の言葉が正しいことは君たちの『行動』が証明してるじゃあないか』
「何ィ…?」
『君たちは、『成り行き』とはいえ僕を助けてくれた。街の人たちを傷つけるモノクマをやっつけてくれた。朝日奈君や石丸さん、沢山の人たちを守ってくれた。自分たちの都合のついででも、君はそれだけのことを成し遂げたんだ。それは誰にでもできることじゃないし、やろうと思って簡単にできることでもない。君の『勇気』あってこそできた『奇跡』なんだよ!』
「…そんな、私には…」
『君は、ここに居る人たちにとっての『希望』なんだよ。皆はまだそれに気づいていないだけ。君の『勇気』が、この街の人たちを『絶望』から救ってくれるはずなんだ!』
「私が…『希望』?お兄ちゃんみたいな…」
「…アンタね、いい加減にしなさいよッ!そんなにこいつをプレッシャーで駄目にしたいの?…やっぱりアンタ、あのガキ共の『スパイ』なんじゃないでしょうね?」
『ち、違うよ!僕はただ、こまるちゃんに元気になってもらいたいと思って…』
「…にしちゃあ随分ねちっこいじゃあねえか。なんで嬢ちゃんにそこまで拘る?モノクマを倒す力ならオレや腐川の嬢ちゃんにだってあるのによ?」
『そ、それは…君たちは未来機関の人間だから、未来機関が動けないのならきっと君たちにもなにか理由があるのかなあって…』
「…もういいよ、腐川さん、ホル・ホースさん。それ以上シロクマを苛めないで」
「は?」
「じ、嬢ちゃん…?」
どこか強気な口調に怪訝そうな顔になる二人の前で、先ほどよりいくらか晴れやかになった顔つきでこまるがシロクマに向きあう。
「ありがとうシロクマ…!期待に応えられるかは分からないけど、私…頑張ってみるよ!」
『うん!元気になってよかったよ!』
「でも…無線機も使えなくなっちゃったし、これからどうしよう…?」
『そのことなんだけど…ちょうど今灰慈君たちがこれからの方針について『対策会議』をしているところなんだ。こまるちゃん達もそれに参加してもらいたいんだけど…』
「あのモグラ男が…?ハッ、『烏合の衆』って言葉がピッタリそうな会議ね」
「それに参加ったってよ、俺達が未来機関の関係者なのはもうあいつも知ってんだろ?だったらとてもじゃねえが歓迎されるとは思えねえんだが…」
『大丈夫だよ!目的は違っても、子供たちをなんとかしたい気持ちは同じなんだから。きっと灰慈君達も分かってくれるよ!』
「…そうだね、なんでもやってみないと分からないもんね!」
『その意気だよ!じゃあ、案内するからこっちに来て!』
「うん!…行こう、腐川さん、ホル・ホースさん」
「お、おう…」
「わ、分かったわよ…」
『…ところで、さっきからこまるちゃんが大事そうに持ってるソレ何?』
「え?…ああ、この子?この子は…」
何時になく気丈な振る舞いのこまるはシロクマに連れられ会議場へと向かっていった。
「…ねえ、どう思うアンタ?」
「どうってもなあ…あのクマ公、どうにもただのいい子ちゃんじゃねえとは思っていたが…確かにちっとばかし怪しいな」
「おまるの奴も乗せられて舞い上がっちゃってるけど、あのままじゃ空回りするのが目に見えてるわよ…」
「ああ…。腐川の嬢ちゃん、俺は先に石丸の旦那や浩子たちのところに行ってくる。太一の奴の様子も診ておきてえし、…なにより『イヤな予感』がしやがる。『元殺し屋』の勘って奴かね…」
「…そうね。アタシはおまるの奴についてるわ。面倒事に巻き込まれるのも御免だしね…」
「んじゃ、頼んだぜ」
「アンタも気を張ってなさいよ…」
互いに役割を分担し、ホル・ホースと腐川もそれぞれの場所へと向かっていった。
『…まーものさーん、みーつけた!』
今作では訳あってシロクマのうさん臭さマシマシでお送りしております
ちなみに緑色の赤ん坊の影響が原作より弱いのは、汚染の影響で太陽光が減少しているうえに光の届きにくい地下で起きているからです